それは、遥か遠い未来の物語・・・・・・・・・。
かって「黒歴史」と呼ばれる時代があった。
人類、いや地球と宇宙の全てを巻き込んだ
凄惨な争い・・・・・・・・・。
数多くの命が宇宙へと散り
人類は滅亡の淵へと追いやられた。
それから、数千年の未来。
人類はかっての戦いからようやく
立ち直りを見せ、以前のそれに比べれば
ささやかながらも「文明」というものを
復興させていた。
そして・・・・・・・・「彼ら」はやってきた。
ムーンレィス。
勝手の時代に月へと逃げ延びた人々の
子孫が地球へと再び戻ってきたのである。
その進んだ技術と共に・・・・・・・・・。
ロラン「メーリさんの羊、メーメー羊
メーリさんの羊、かわいいね。」
地球奪還作戦に先駆けた環境適応実験の検体
として、少年が地球に降り立った。
月の発達した文明と比べれば、時代遅れと
言わざるを得ないようなその大地。
しかし、少年には新鮮だった。
そして運命は彼らを引き合わせる。
月の君主に瓜二つな少女。
この出会いが全ての始まりだということを
少年はまだ知る由も無い・・・・・・・・・。
ロラン「助けて下さってありがとうございます」
「めぐんでもらうつもりはありません。お金は少しありますし・・・・・・・・・」
ソシエ「わかっているわ。ロラン・セアック君。」
「高いわよ。うち。」
ロラン「なら働いて返します!」
ソシエ「今夜はどうするつもりだったの?」
ロラン「このビシニティの町には
ハイム鉱山があるから」
「そこに住み込ませてもらおうと思って・・・・・・・・」
ソシエ「へー、考えているんだ。」
ロラン「ハイム鉱山・・・・・・・・・」
「あ、ここハイムさんてうち?」
ソシエ「そうよ。」
キエル「お父様に鉱山で働けるように頼んでおいたあげたわ。」
ロラン「ありがとうございます。本当に川の流れがあんなに強いなんて・・・・・・・・」
「ボク知らなかったんです。それで溺れてしまって・・・・・・・・・」
「それを助けて下さってありがとうございます。」
そして、2年の歳月が過ぎた。
ムーンレィスは「地球帰還作戦」を実行。
この動きを察知した地球の人々は
ミリシャと呼ぶ軍隊を増強し
これを撃退しようとする。
人は「黒歴史」という凄惨な時代を経ても
なお、争いを生み出そうというのか。
時の彼方に忘れられし力・・・・・・・・・
今・・・・・・・・・ターンエーの風が吹く。
最終更新:2016年05月10日 08:48