レイ博士はタイムパトロールに逮捕されるが、ソーニャは自らの犠牲によって爆発に巻き込まれてしまった。
のび太の鼻にてんとう虫が飛んでくる。
マリンバ「元気なさそうね…… 無理もないか」
のび太が慌てて振り向くとそこに現れたのは元の姿に戻ったマリンバだった。
のび太「マリンバ!」
マリンバ「レイ博士はタイムパトロールが無事逮捕したからご報告に」
ドラえもん「そう……」
しずか「あの博士もかわいそうな人なのかもしれないわね……」
のび太「……ハンナさんたちは?」
マリンバ「住人たちは全員保護されて元の世界に帰って行ったわ…… ハンナが『ありがとうと伝えてくれ』って」
ジャイアン「どうってことねぇよ……」
スネ夫「うんうん……」
しずか「それに……」
ドラえもん「お礼を言われるべきなのは僕たちじゃないよ……」
ジャイアン「だな」
マリンバ「さてと…… 今回はあんたたちに全部手柄を持っていかれちゃったし、癪だから次の悪者を捕まえにいくわ。元気で!」
マリンバがタイムトンネルをくぐって去っていく。
のび太「マリンバも元気で!」
するとのび太たちの後ろに何かが落ちてくる。
のび太「なんだこれ?」
ドラえもん「あっ! これは…… こ、これは」
スネ夫「えっ?」
しずか「なになに?」
のび太「どうしたの?」
ジャイアン「どうした?」
ドラえもん「ああーっ!」
ドラえもんはタイムマシンでどこかに向かう。
ドラえもん「ただいま!」
一同「どうだった?」
ドラえもん「22世紀の工場で診てもらったけど、間違いなくソーニャのメインメモリーだった。新しい体で復元してもらえるって……」
一同「やったぁ‼︎」
スネ夫「あんなに大きい爆発だったのに……」
ジャイアン「俺たちのところに落ちてくるとは奇跡だぜ!」
しずか「ううん、運命よ。戻るべきところに戻ったのよ……」
のび太「いつかまたソーニャに会えるよね?」
ドラえもん「うん。きっと会えるよ……」
ジャイアン「よーし、スッキリしたところで、みんなで野球やろうぜ……」
スネ夫「いいね。のび太、足引っ張んなよ?」
ジャイアン「エラーしたらただじゃおかないからな!」
しずか「私はピアノのレッスンがあるから帰るわね……」
のび太「あっ!」
ジャイアン「先行ってるぞ!」
スネ夫「遅れるなよ!」
しずか「それじゃあ……」
3人は野比家を去っていく。
のび太「あーあ。すっかりいつものみんなだ……」
窓を開けるのび太。
のび太「僕、なんだかこの町が前よりずっと好きになったよ…… ユートピアなんていらなかったんだ。だってこの世界は、はじめっから素晴らしいもん!」
ドラえもん「そうだね……」
のび太のママの元に紙が落ちてくる。
のび太のママ「あら? 何かしら⁉︎」
のび太のママが拾うとそれは0点の答案だった。
のび太のママ「……のび太‼︎」
のび太「ヒイッ!」
のび太のママ「なんですかこれは?」
のび太「ああっ……」
のび太のママ「また0点ばっかり採って!」
のび太「ごめんなさい……」
のび太のママ「待ちなさい!」
のび太「なんでこうなるの?」
ドラえもん「戻るべきところに戻ったんだろう?」
のび太「このままの僕を愛してよ‼︎」
最終更新:2024年09月16日 17:23