<ルーシア>
ヒイロッ!
<ヒイロ>
ルーシア……!
……皆ッ!
<ルーシア>
あァ……!
へん やってくれるじゃねぇか
こりゃ ヒイロのことも少しは
見直さないといけねぇかな
へへっ・・・・ なにはともあれ
これで 平和になって
バンバンザイってとこだな
ところで ルビィ
どーせヒマになったんだからさ
キカイ山に 遊びにこねぇか?
・・・・キカイ山にぃ!?
そっかぁ あの子たちにも
会いたいしなぁ う?ん・・・・
イヤなら別にいいんだぜ
そ そんなムリすること
ねぇんだからよぉ・・・・
・・・・
・・・・・・・・うふふ▼
あんたって 進歩ないわねぇ
ねえ ヒイロぉ
あたし ナルといっしょに
キカイ山に行ってもいいかな?
もちろん 行ってもいいよ
また今度にしたら どう?
そっかぁ・・・・
ヒイロが そう言うなら
遊びに行っちゃおっと!
へへ そうこなくっちゃ!
おまえには いろいろ
話があんだからな ルビィ
それから ヒイロ・・・・
おまえには
この手紙を読んでほしいんだ
・・・・
・・・・・・・・?
ルーナの手紙を
受けとった
・・・・私の名は ルーナ
この手紙を はるかなる未来の
まだ見ぬ人に たくします
私は かつて
女神アルテナと呼ばれる
存在でした
しかし 私は
人としての生をえらび
人としての幸せを望みました
もし 私に
心残りがあるとするならば
それは・・・・
ルーシア・・・・
ひとりきりのルーシアです
彼女が 青き星のために
生きるのではなく・・・・
自分自身のために
生きてくれたら・・・・と
そう願わずにはいられません
人間のあたたかさ やさしさ
すばらしさ・・・・ それを
ルーシアにも教えてあげたい
でも それは もはや
私には できぬことでしょう
だから・・・・
それを まだ見ぬ
あなたに たくします
どうか ルーシアを・・・・
・・・・
・・・・・・・・
・・・・ってなわけなんだよ
ま よろしくたのむぜ
ヒイロ!
ルーシアなら
魔法ギルドの館に入ってったぞ
追いかけてこいよ ヒイロ
・・・・
・・・・・・・・ヒイロ
私が この世界に来て・・・・
青き塔で
あなたに出会ってから・・・・
本当に
いろいろなことが
あったわね・・・・
そう・・・・
ゾファーのことだけじゃないの
もっと たくさんのこと・・・・
やわらかな風の吹く大地・・・・
そこで暮らす人々・・・・
人の住む町のあたたかさ・・・・
この世界に来るまで
私には 想像もできない
ことばかりだった・・・・
私の青き星も いつか
こんな世界になってほしい・・・・
それが・・・・ 私の夢・・・・
・・・・
・・・・・・・・
私が 初めて出会った人間が
あなたで 本当に良かった・・・・
ありがとう ヒイロ
・・・・
・・・・・・・・
ねえ ルーシア・・・・
よかったら・・・・
ボクの家に来ないかい?
きっと グェンじいちゃんも
歓迎してくれるだろうし
ルビィだって・・・・
それに・・・・ボクも・・・・
ヒイロ・・・・
そうね 行きましょう
ほら みんなも待ってるわ
<ルビィ>
あ、ヒイロ……
グェンじいちゃんの所に帰るの?
じゃ、アタシも一緒に行く?!
<ナル>
お前なァッ!
さっき俺と一緒にキカイ山へ遊びに行くって
言ってたじゃねェか!
<ルビィ>
あ、そうだった
じゃ、先にルーシアと戻っててよ
なんかナルが私に“大人の竜の心構え”を教えてくれるんだってさ?!
自分だって子供のクセに、生意気よねェ??
<ナル>
俺は子供じゃねェッ!!
このカッコは気に入ってるだけだって、何度も言ってるだろッ!?
<ルビィ>
私だってそうだも?ん
い?だッ!
<ロンファ>
ついにやったな、ヒイロ
お前に賭けた俺の賽の目に狂いは無かったぜ
本当……こいつは当分の所、用無しだな
……ヒイロ。俺はマウリと一緒に故郷へ帰るつもりだ
そして何年かかろうが、2人であの村を元の美しい村に戻してみせる
……必ずな!
<レミーナ>
ま、ゾファーだって何だって、レミーナ様にかかればこんなモンよ!
ふふ……でも、今度の事は魔法ギルドの当主として、貴重な経験だったわ
私、人々と共に歩む素晴らしいヴェーンを再建してみせる
で……ヒイロ。今なら特別に無料で魔法ギルドに登録してあげるわよ!?
こんなチャンス滅多に無いんだかンねッ!?
……何笑ってンのよ、失礼ね。ちょっとは真面目に聞きなさいよ、ヒイロったら
<ジーン>
……本当に良かった
これで私も過去の自分を捨て去る事ができる
え? うぅん、大丈夫! だって私には歌と踊りがある
そして……帰る所があるもの。こんな幸せな事って無いよ
ルーシア、ヒイロ……落ち着いたらキャラバンに遊びおいでよね
私、もう一度ルーシアの歌が聞いてみたいんだ
<レオ>
ヒイロ!
色々と世話になったな
私はしばらく一人で旅をするつもりだ
この世界には、まだまだ私などの想像を超えた謎が数多く残っている
それをこの目で見てみたい
そして……叶う事ならいつの日か……
……ヒイロ! ルーシアを大切にしろよ
ルーシア……ヒイロを頼む
さあ 行こう ルーシア!
きっと グェンじいちゃんが
心配しながら 待ってるよ
ええ
行きましょう ヒイロ
・・・・・・
・・・・・・・・・・
でも・・・・
どうかしたのかい
ルーシア?
ううん・・・・
ただ だれかが私を
待っていてくれるってことが
こんなに うれしいなんて・・・・
ルーシア・・・・
これからは ずっとそうさ
もう ひとりじゃないんだもの
ええ そうね
そうなんだわ
これからは もう・・・・
ヒイロと・・・・
どうかした?
ルーシア・・・・
ねえ ヒイロ・・・・
なんだい?
ううん
なんでも・・・・
ただね・・・・
この旅がずっと
このまま続けばいいのにって
そう 思っただけ・・・・
そうだね・・・・
そうだ!
グェンじいちゃんに
顔を見せたらさ
ふたりで また冒険にでようよ
バルガンで
世界中をめぐるんだ!
冒険?
行ってみたい・・・・
ヒイロとふたりで・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
そうさ!
きっと楽しいよ ルーシア
さあ 着いたよ!
グェンじいちゃんに
会いにいこう ルーシア
・・・・待って ヒイロ
先に 青き塔に行ってほしいの
青き塔に?
でも・・・・
おねがい ヒイロ
あ ああ・・・・
わかったよ ルーシア
<ヒイロ>
ルーシア……ルーシア?
<ルーシア>
私は……この世界が好き
緑溢れる、光に満ちた世界
信じあい、助け合う力強き人々
そう……精一杯生きようという人々の命の煌きこそが
青き星を蘇らせる魔法の、本当の姿だったんだわ
……もう世界を統べるものなど必要は無い
この大地は……あなたたちにこそ委ねられるべきものなのだから
<ヒイロ>
ルーシア……一体……
<ヒイロ>
まさか……! ルーシア!
<ルーシア>
ゾファーが言った事で……一つだけ本当の事があるわ
それは……私が最後まで人間の力を信じる事ができなかったという事
いいえ……ヒイロを信じきれなかったんだわ
<ヒイロ>
……ッ! そんな……ッ! ルーシア、僕はッ!!
<ルーシア>
私には人を信じるという事の意味すらわかってはいなかった
それを教えてくれたのは……ヒイロ、あなただわ
だからこそ私は帰る事ができる。あの青き星へ
そしていつか、青き星が蘇った時……
私は全てを委ねる。ヒイロたちがこの世界を愛しているように
青き星を愛してくれる人々を……
その日を、私は待つ事ができる
あなたへの想いこそが、奇跡を起こす本当の力だと知っているから
<ヒイロ>
駄目だ、ルーシアッ!
……ぐっ!?
……ルーシアッ!!
<ルーシア>
私は決して忘れない
この大地と、この世界に住む人々を
そして……さようなら、ヒイロ
あなたが大好きよ……!
<ヒイロ>
ルーシア……
<ルーシア>
アルテナの気持ちが、今ならよくわかる
……さようなら、大好きなヒイロ
<ヒイロ>
ルーシアァァーーーーッ!!!
<ヒイロ>
……ルーシア、僕は……
ルーシアの
メダリオンを手にいれた
<ルビィ>
行くゥ!? 行くってどこに行くのよ?
<ヒイロ>
決まってるさ、ルビィ
<ルビィ>
まさか……そんな……!
無理よ! いくらヒイロだってそんなのできっこないよ!
今まで誰も成功した人いないんだよ!? すっごく危険かもしれないよ!?
……それでも行くの?
<ヒイロ>
ああ
<ルビィ>
……どうして?
どうしてヒイロがそこまでしないといけないのよ!?
<ヒイロ>
彼女は……一人ぼっちで僕を待っている
だから行かなきゃ、な
<ルビィ>
あ……ヒイロ!
待ってよ! 待ってったらァ!!
……んもゥ。わかったわよ
私も一緒に探してあげる!
だって、私はヒイロの“パートナー”なんだもん!
ね?
<ヒイロ>
ルビィ……
……よし、行こう! 新しい冒険の始まりだ!
ルーシア……僕は、必ず……
─スタッフロール─
THE END
最終更新:2015年11月02日 17:14