超人オリンピック予選終了後の会食会に突如乱入し、新世代超人たちに勝負を挑んだ「最凶悪行超人軍団」との対決もいよいよ佳境。
ケビンマスクはザ・犀暴愚をマットに沈めるが、ダブルリングアウトを喫した。
リングを後にするケビン。
一人残った万太郎は最凶悪行超人軍団のボス、バロン・マクシミリアンに挑むが、真の姿を現したバロンの猛攻の前に失神してしまった!
バロン「ふっふふふふふ、ははははははは! ははははは!!」
不安げにリングを見る凛子、スグル。
万太郎はまだ目覚めない。
バロン「これで証明されたようだな。下らぬ愛や友情など、何の役にも立たんということが!」
たまき「そ、そんなことないよ!」
恵子「万太郎はきっと立ち上がるわ! ね、そうよね?」
キッドに同意を求めるたまきと恵子。
しかしキッドは何も答えない。ガゼルマン、セイウチン……他の新世代超人も同じだ。
たまき「キッド!」
恵子「セイウチン!」
たまき「ガゼルマン! どうしたの? みんななんで黙ってんのよ!?」
恵子「中野さん! 大丈夫よね……!?」
今度は解説の中野に同意を求めるが……
中野「ざ、残念ですが、あの技を受けてしまっては……」
恵子「そんな……」
たまき「それじゃ、万太郎は!」
リングの方を見るたまき。
ジェイド「バロントルネードボム……」
チェック「空高く飛び上がり、まるで竜巻のような回転を加えながら、相手を頭からマットに叩きつける必殺技……」
キッド「その破壊力は、恐らく……」
ガゼルマン「ああ、キン肉バスターと同等…… いや、それ以上かもしれない……」
セイウチン「兄貴……」
ミート「く~っ……」
スグル「万太郎よ……!!」
バロン「よく分かっているではないか、正義超人の諸君。過去に私の必殺技を受けて、立ち上がってきた者はいない…… つまり万太郎は、もう立ち上がれないということだ。終了のゴングを、鳴らしてもらおうか。お嬢さん、あんたもこれまでですな……」
薔薇を潰しながら凛子に問うバロン。
凛子「あたしは信じてる…… 万太郎は、絶対に負けたりなんかしないわ!!」
バロン「まだそんな世迷言を! 現にキン肉万太郎は、ピクリとも動かないではないか!!」
その時、万太郎が立ち上がった!
観客がどよめく。
バロン「ん……?」
キッド、ガゼルマン「万太郎!!」
セイウチン「兄貴!!」
ミート「Ⅱ世!!」
吉貝「立った! なんとキン肉万太郎、立ち上がりました!!」
歓喜する観客たち。凛子も希望に目を輝かせる。
キッド「ふっふっふ、はははははは…… 忘れていたぜ! 闘っているのは、あのキン肉万太郎なんだ! 俺達が先に諦めてどうする?」
ガゼルマン「キッドの言う通りだ! あいつはいつだって、どんなにボロボロになったって、必ず立ち上がってきた!」
セイウチン「兄貴は僕たちの気持ちに、いつも応えてくれてた!」
キッド「この勝負、まだまだ決まったわけじゃねえぜ!!」
ミート「Ⅱ世……」
しかし、ミートの顔だけはまだ晴れない。
キッド「どうしたんだミート、そんな顔をして。万太郎は見事に立ち上がったんだぜ?」
ミート「無理ですよ……」
キッド、ガゼルマン、セイウチン「えっ?」
ミート「Ⅱ世には…… Ⅱ世には意識がないんです!」
ガゼルマン「それはどういうことだ!」
スグル「ただでさえ劣勢の中、ダメージは蓄積されていき、その上、万太郎はバロンのフェイバリット・ホールドまで食らってしまった。精神的にも肉体的にも、ダメージの限界はとうに超えておった……」
セイウチン「それじゃ、どうして!?」
スグル「正義の心じゃ……」
キッド、ガゼルマン、セイウチン「正義の心?」
スグル「悪行超人を野放しにはできない、凛子殿を救いたい…… 万太郎はその一心で意識を断ち切られてなおも立ち上がったのじゃ!」
ミート「しかし、それもここまで…… Ⅱ世にはもう闘う力は残っていません!!」
キッド「ふざけるな!!」
キッドを見るミート。
キッド「そんな理屈、万太郎に通用するものか!!」
ガゼルマン「もし万太郎が寝ているのなら、この俺が叩き起こしてやるさ!!」
セイウチン「よーし!」
リングサイドに駆け出す三人。
キッド「万太郎、起きろ!!」
ガゼルマン「何してやがんだ!!」
セイウチン「起きて、兄貴!!」
ジェイドとチェックもリングサイドへ向かう。
ジェイド「起きてください、先輩!!」
ガゼルマン「ジェイド……」
チェック「万太郎!!」
セイウチン「チェック……」
キッド、ガゼルマン、チェック「万太郎ー!!」
セイウチン「兄貴!!」
ジェイド「先輩!!」
ミート「皆さん……」
万太郎に声援を送る五人。
そしてミートも……。
ミート「Ⅱ世!! 起きてください! Ⅱ世──!!」
万太郎の手が微かに動く。
構えを取る万太郎。
吉貝「万太郎が、ファイティングポーズを取った!!」
キッド、ガゼルマン「万太郎!!」
セイウチン「兄貴!!」
バロン「ほほう、まだそんな余力が残っているとはな…… では二度とその腕が上がらぬよう、体中の骨を粉々に砕いてくれるわ!!」
ラッシュを仕掛けるバロン。
吉貝「おおっと、これは惨い!! 意識のない万太郎相手に、容赦なく掌底ラッシュだあ!!」
ミート「Ⅱ世……」
思わず目を背けるミート。
スグル「目を開けろ、ミート!」
ミート「王子…… いえ、大王様……」
スグル「お前は万太郎のセコンドじゃろう。どんな結果に終わろうとも、最後まで見届けるんじゃ……」
涙を拭うミート。
ミート「はい!!」
キッド「あれは!?」
防御姿勢をとる万太郎。
キッド、ミート「肉のカーテン!!」
吉貝「おおっと、これはキン肉マン直伝の肉のカーテン!! 掌底ラッシュをものともしないぞ!!」
キッド「受け継いでいたんだ!」
セイウチン「キン肉マンの…… いや、伝説超人たちの心も、技も!」
バロン「少しは歯応えがなくてはな!!」
万太郎の頭を掴み、投げ飛ばすバロン。
自身も飛び上がり、技を仕掛ける。
吉貝「ああっと、この体勢は…… 誉れ落としだ!!」
チェック「その技は、万太郎には通用しませんよ!」
キッド「チェック!」
チェック「思い出すのです、万太郎!!」
チェックとの戦いの回想。
チェック「あなたは、私の必殺技“馬式誉れ落とし”を見事、攻略したではありませんか。さあ、バロンの誉れ落としも攻略するのです!!」
足を引っ掛け、頭突きをかます万太郎。
吉貝「万太郎、脱出!!」
中野「これは、チェック・メイトと闘った時と同じ脱出方法です!!」
バロン「こいつ…… 本当に意識が途絶えているのか?」
ミート「き、奇跡だ……」
スグル「いや、そうではないぞ!」
ミート「え……?」
スグル「これも日頃の鍛錬と積み重ねてきた経験が活きておるんじゃ。全ては、お前の訓練の賜物じゃよ」
バロン「ふん! 素直に倒れておれば、失うのは意識だけで済んだものを…… 次のバロントルネードボムでは、命を失うことになるぞ!!」
キッド、ガゼルマン、チェック、セイウチン、ジェイド「万太郎!!」
ミート「Ⅱ世!!」
歩むバロン。
バロン「ふふ……」
ジェイド、自らの徽章を掴む。
ジェイド「師匠、お力をお貸しください…… 万太郎先輩、これを!!」
徽章を投げるジェイド。徽章が万太郎の右手に。
ジェイド「先輩は負けたりしない!! 奇跡を起こしてくれ、その友情の徽章で…… 先輩!!」
喉輪吊りされる万太郎。徽章が燃える。
手刀打ちで切り返す万太郎!
吉貝「あれは…… まるで、ベルリンの赤い雨……! 万太郎にジェイドの魂が乗り移ったのか!?」
ジェイド「万太郎先輩……!!」
キッド「そうさ! 万太郎はあんな奴に負けやしねえ!!」
ガゼルマン「何故なら、お前は一人ではない!!」
セイウチン「たくさんの仲間たち、たくさんの声援や、思いや期待を背負ってるんだからね!!」
チェック「万太郎! 早く目を覚ましてください!!」
ジェイド「先輩は、こんなところで負ける男ではないはずだ!!」
凛子「……万太郎! 万太郎!」
たまき、恵子「万太郎! 万太郎!」
キッド、ガゼルマン、セイウチン、チェック、ジェイド「万太郎! 万太郎!」
「万太郎! 万太郎! 万太郎! 万太郎!」
万雷の声援が万太郎に送られる。
一方、万太郎はと言うと……
万太郎「も~、なんだよ、うっさいなぁ……」
?「何をしておる、万太郎殿」
?「早く目を覚ませ」
万太郎「ミンチ…… それにニンジャのおっさん。二人がいるってことは、もしかして僕は……!?」
万太郎は三途の川行きの船に乗っていたのだ。
万太郎「ひゃああ~~っ!! まだチューもしたことないのに~!!」
ミンチ「何を言っておるんじゃ?」
ニンジャ「思い出すのだ、万太郎よ。火事場のクソ力修練の闘いを……」
ミンチ「万太郎殿は、あの闘いを通じて『寛容』『無我』『友情』を手に入れ、そして完全なる火事場のクソ力を習得したはずじゃ」
ニンジャ「あの時のお主の闘い、見事だったぞ!」
万太郎「それじゃ僕は、まだ死んでないの?」
ミンチ「当たり前じゃ! 試合を途中で投げ出すほど、キン肉族の王子は落ちぶれてはいまい!」
ニンジャ「さあ、お主の居場所はここではない。早く目覚めるがいい!」
万太郎「目覚める?」
万太郎の耳に万太郎コールが聞こえてきた。
万太郎「ん? この声は……」
三途の川の水にたまきと恵子の姿が映る。
万太郎「恵子ちゃん、たまきちゃん…… それに、キッドやガゼルマン、セイウチン…… チェック・メイトやジェイドまで! みんなが、僕を応援してる…… それだけじゃない! 世界中のあらゆる人々に…… 今まで闘った超人たちも!!」
凛子「万太郎ーっ!!」
万太郎(凛子ちゃん…… そうだ…… 僕はまだ闘っていたんだ……!!)
そして、ついに……!!
ミート「Ⅱ世!!」
キッド「万太郎が目を覚ました!!」
スグル「万太郎よ、いい仲間を持ったな。正義、友情、そして愛。この三つの要素を兼ね備えた超人こそ、最強と呼ぶにふさわしい……! 万太郎よ! 今のお前こそが、最強の超人だ!!」
万太郎「こんなに…… 力がみなぎっている……!! うおおおおおおっ!!!」
万太郎の額に、闘争本能が最高に盛り上がったことを示す肉マークが浮かび上がった。
しかし、機先を制したバロンのボディブローが万太郎に突き刺さる。
バロン「そんなものはお前の実力とは言えんな!」
万太郎「ぐおおっ…… ぐはあっ!!」
倒れる万太郎。
会場がたちまち悲嘆に包まれる。
バロン「ズタボロでみっともなく倒れてる、その姿こそがお前の実力。見ろ、私の体を! 清らかなままだ。最強の超人とは、誰の力も借りず、ただ一人、己の力のみで、己のためだけに、世界を支配する者のことを言うのだ!!」
万太郎の頭を踏みつけるバロン。
バロン「超人の力は、人間を守るためにあるのではない! むしろ、人間こそが超人を恐れ、支配されるために存在しているのだ。ふふふふふふ、はははははは!! 恐れよ、人間よ! 我が前にひざまずけぇ!! はははははは、ははははははは!!!」
万太郎「怖くなんか…… ないよ……」
バロン「ん?」
万太郎「ぼ、僕も…… 僕の仲間たちも…… 僕の好きな人も…… そして地球のみんなも…… 誰もお前を…… 悪行超人を恐れたりしないよ!」
立ち上がる万太郎。
万太郎「なぜなら、どんなに強い相手であっても…… どんなに苦しく辛い目に遭っても…… 闘いを諦めなければ、必ず……」
万太郎の顔面に掌底を叩き込むバロン。
万太郎「必ず…… 必ず…… 必ず最後は正義が勝つからだ!!」
再び万太郎の額に肉マークが浮かび上がる。
火事場のクソ力が爆発する!
万太郎「うおおおおおおおおっ!!!」
バロン「なんだ、この力は!?」
万太郎「これが正義超人の底力だ!!」
回し蹴りを繰り出す万太郎。
バロン「うおおおお!!」
万太郎「うわっ!」
反撃をかわし、すかさずバロンの胴をクラッチする。
万太郎「ええやあ!!」
ジャーマンスープレックスを決める万太郎。
バロン「ぐあっ!!」
飛び、切り返すバロン。
万太郎「喰らえ!」
頭突きを繰り出す万太郎。
万太郎「キン肉…… ドライバーっ!!」
キン肉ドライバーを決める万太郎。
起き上がるバロン。
バロン「大口叩いた割にその程度かね? 蚊が刺したのかと思ったよ!」
しかし、バロンの足が痙攣し、バランスが崩れ、膝をつく。
バロン「何っ!?」
仮面に亀裂が入る!
吉貝「おおっと! バロン・マクシミリアン、やはりダメージは大きかったのか!?」
バロン「お、おのれ……! よ、よくも高貴にして気高く麗しいこの私に恥をかかせてくれたな……!! 許さんぞ!!」
万太郎にタワーブリッジを極め、そのまま飛び上がるバロン。
バロン「バロントルネードボム!!」
万太郎「うおおおおっ!!」
バロン「ぐううううっ!!」
万太郎「んぐおおあああああっ!!」
切り返す万太郎。
背中に踵落としを喰らわせるも、バロンにその足を掴まれる。
バロン「ひしゃげて死ねえ!!」
万太郎を投げ飛ばすバロン。
万太郎「ぐあっ!」
マットに叩きつけられる万太郎。
さらにその反動で、凛子が囚われているカプセルに向かって吹き飛ばされる。
たまき「ぶつかる!!」
が、寸前のところで止まる。
凛子「万太郎…?」
不敵な笑みを見せる万太郎。
凛子「あっ!!」
万太郎はリングロープを掴んで勢いを食い止めていた。
バロン「往生際が悪いぞ、万太郎!!」
万太郎「僕がロープを掴んだのは、自分が助かるためじゃない……」
狙いを定める万太郎。
万太郎「勝利のためだ!!」
ロープから手を放す万太郎。
ロープが戻る勢いで、万太郎がバロン目掛けて飛んでいく。
ミート「あの体勢は!!」
キッド、ガゼルマン、セイウチン、チェック、ジェイド「マッスル!」
中野、吉貝「マッスル!」
たまき、恵子「マッスル!」
凛子「マッスル!」
万太郎「マッスル・ミレニアム!!」
バロンを掴んで反対側のロープに突っ込む万太郎。
バロンの顔にロープが食い込む。
バロン「うおあああああっ!!」
万太郎「くあああああ!!」
バロン「効かぬ効かぬ効かぬわ──!!」
万太郎「うおおおおお!!」
ついにリングロープが切れる。壁に激突!
バロン「うわああっ!!」
万太郎「ぐううううっ!!」
バロン「うわあああっ!!」
万太郎「ぬああああっ!!」
バロン「うわああああああああっ……!!」
黒い煙が巻き起こり、リングの周りの森にいた鳥たちが飛び立つ。
衝撃で地震が発生する。
吹き飛ぶバロン!
吉貝「さあ、闘いの決着は一体どうなったのか…… 正義と悪、二人の超人の行方はどこに!?」
黒煙の中から一筋の赤い光が差す。
吉貝「あの光は……あれはまさしく!」
光っていたのは、万太郎の額の肉マークだった。
奈落に落ちるバロン。
吉貝「や、やりました!! キン肉万太郎、絶体絶命のピンチを乗り越え、ついに! ついに悪行超人バロン・マクシミリアンを倒し、勝利しました~!!」
歓喜する観客!
万太郎「みんな…… ありがとう……」
凛子「万太郎……!」
万太郎「凛子ちゃん……」
凛子に微笑みを向ける万太郎の顔が一転して険しくなる。
凛子を捕らえていた飛行物体が、不気味な脈動を始めていた。
バロン(このままでは終わらん……!)
自爆する飛行物体。
万太郎「凛子ちゃん!!」
凛子「ああっ!!」
投げ出される凛子。走る万太郎。
万太郎「くっ…… 凛子ちゃ──ん!!」
凛子「万太郎──!!」
落下しながら手を伸ばす凛子。飛び降り、手を伸ばす万太郎。
万太郎「も、もう少し……」
が、手が届かず……
凛子「きゃあああああ!!」
万太郎「凛子ちゃ~~~~ん!!」
最後の手段、放屁で加速する万太郎。凛子をキャッチ!
万太郎「もう安心だ!!」
凛子「万太郎…… ほんとに?」
万太郎「え……?」
しかし、まだ二人が落ち続けていることに変わりはないのであった。
万太郎「どっしゃ~~っ!!」
そこにキッド、セイウチン、チェック、ジェイドが駆け付けてきた。
キッド「全く!」
まずキッドが万太郎の足首を掴み、
ジェイド「最後まで……」
ジェイドがそのキッドの足首を掴む。
セイウチン「世話の焼ける……」
セイウチンがジェイドの足首を掴んで……
チェック「困った人だ!」
最後にチェス駒チェンジでグランドスラム形態に変身したチェックがセイウチンの足首を掴み、ガゼルマンに向けて六人を投げ飛ばす!
チェック「うおおっ!!」
ガゼルマン「よっしゃ、来ーい!!」
ガゼルマンが吹き飛ばされ、事なきを得る万太郎。
凛子「ありがとう、万太郎!」
万太郎「う、うん。ね、ねえ、凛子ちゃん……」
凛子「ん?」
万太郎「チュ、チューしていい……?」
凛子を見つめる万太郎。
万太郎「な、なんちゃって! いや、嘘嘘、その、なんとなくご褒美というか、どさくさで、いいかな~と思っただけで、べ、別に嫌ならその……」
凛子「……いいよ」
万太郎「そうだよね、やっぱり……」
しばし、沈黙する万太郎。
万太郎「ええええええっ!?」
凛子「下ろして」
凛子を下ろす万太郎、ドキドキするキッドたち。
緊張する万太郎。
覚悟を決め、接吻するが…… 凛子は中野を身代わりにした。
万太郎「おえああああっ!!」
うがいをする万太郎と中野。
万太郎「こら、凛子ちゃん!!」
凛子「ごめん! なんか怖かったんだもん……」
万太郎「許さん!」
掴みかかる万太郎をかわし、その背中に抱きつく凛子。
凛子「万太郎…… あたし、本当は万太郎のこと……」
万太郎「えっ? い、今なんて言ったの?」
凛子「二度は言えなーい!」
走る凛子。
万太郎「お、教えてよ! 何か凄い信じられないこと聞いた気がするんだけど、ねえ!」
会場から離れた道路。
ケビンがバイクでいずこかへ走り去っていく。
ケビン「万太郎よ、お前を倒せるのは俺だけだ。リングで待っているぞ!」
万太郎たちは勝利を祝ってカルビ丼パーティーを始めていた。
スグル、ブロッケンJr.、テリーマンがそれを見守る。
キッド「相変わらずの食い意地だなぁ」
ミート「おかわりはいくらでもありますからね!」
ガゼルマン「にしてもこれは多いだろ……」
ミート「いえ、今日だけは何でも叶えてあげるんです」
万太郎「本当!? ミート、それじゃあね……」
セイウチン「いや、兄貴、慌てないで!」
チェック「カルビ丼は逃げませんよ」
万太郎たちを背に立ち去る伝説超人たち。
万太郎「おかわり!!」
そして、とあるリング。
観客席にはキッドたちの姿が。
気合を入れる万太郎。
ミート「いいですか、Ⅱ世……」
万太郎「うん、行こう!」
リングに向かう二人。
歩む万太郎。
ゴングが鳴る!!
最終更新:2020年07月18日 19:49