仮面ライダー鎧武の第32話

~次回予告~
ナレーター『次回、仮面ライダー鎧武』
デェムシュ『まとめて引導を渡してやる!』
サガラ『その時お前は全ての世界を制するんだ』
バロン『派手に動くな、円陣だ!』
紘汰『俺は先に進む。そう優也に誓ったんだ!』
『第32話 最強の力!極アームズ』






ナレーター「クラックより沢芽市へと侵略したオ―バ―ロ―ドは無差別に攻撃を始めた。もはや分かり合えないと、覚悟を決めた紘汰は覚悟を決めてカチドキアームズとなって戦いを挑む。だが、ユグドラシルの妨害にあい、瀕死の重傷を負ってしまうのだった」

戒人・ザック「「変身!」」
戒人が仮面ライダーバロン・レモンエナジーアームズに、ザックが仮面ライダーナックル・クルミアームズに変身した。
(ザック=)ナックル「行くぜ!」
バロンとナックルがオーバーロード・デェムシュに挑む。


第32話 最強の力!極アームズ!


バロンとナックルはデェムシュと互角に戦う。
デェムシュ「おのれぇ・・・」
バロン「こいつ、消耗してるな」
ナックル「今なら押し切れる!」

マリカ「プロフェッサー、どうすれば?」

デューク「チャンスかもしれんな!」
ダンデライナーに乗った黒影トルーパー達が、
バロンとナックルごと、デェムシュを攻撃した。
デェムシュ「うっとおしい・・・いずれまた遊んでやる!」
デェムシュは熱線でバロン達を吹き飛ばした後、姿を消した。
バロン「しまった・・・」

デューク「・・・ッ!」

デェムシュ「ふふふ、ふはははは!」
デェムシュは下水道を進む。

ヘルヘイムの森。
レデュエとロシュオがオーバーロード語で会話する。
ロシュオの目が光り、レデュエがたじろいでから、その場から離れた。
そこから上に立つ貴虎の方を向き、貴虎が持つシドの形見の帽子を念力で引き寄せた。
貴虎「あいつは何を?」
ロシュオ「お前達の世界に侵攻するそうだ」
貴虎「何だと・・・!」

レデュエがシドの帽子を光実に投げ渡した。
光実「シド・・・・」
レデュエ「やはりロシュオは一筋縄ではいかない、方針を変えよう」


紘汰は、チーム鎧武の溜まり場に寝かされていた。
舞「紘汰・・・・」
チャッキーとペコが入って来た。
舞「町の様子はどう?」
チャッキー「うぅん、怪物は一端逃げ出した、戒人達が探してる」
ペコ「でも・・被害は酷いもんだよ・・・今までのインベスとはケタが違う・・・」
舞「外は携帯繋がる?」
チャッキー「ダメ、どこ行っても圏外」
ペコ「ネットの回線も完全に潰れてるよな」
チャッキー「うん」
舞「これじゃ救急車も呼べないよ・・・」


ユグドラシルのトレーラーが、黒影トルーパーを引き連れ、住宅街を進んでいた。
住人は家の中に閉じこもっていた。
住人「何なの、あれ?」
「ユグドラシルの連中だって噂だ」

2体の初級インベスがトレーラーに近づいてきたが、黒影トルーパーに止められ、
火炎放射を受け、消滅した。

ザックと戒人はその様を隠れて見ていた。
ザック「とうとうユグドラシルもなりふり構っていられなくなったな。これで俺達ビートライダーズの疑いも・・・」
戒人「呑気な事言ってる場合か。あいつに休息を与えたのはマズかった。それに・・・もし奴の体の仕組みがインベスと同じだったら・・・」


下水道の中を歩いていたデェムシュは、
ヘルヘイムの植物を見つけ、果実を食べた。
デェムシュの体にエネルギーが溢れだしていき・・・


舞「紘汰!大丈夫!?」
紘汰「ああ・・・町の様子は?」
舞「怪物はいったん逃げ出して、探してるって・・・ねえ、あいつが紘汰の言ってた・・・」
紘汰「ああ、オーバーロードだ・・・・」


デェムシュ(敗北した弱者を潰す!それこそが勝利者の権利!強さの証!
この俺が求める全てだ!)
バロン(どうだ、葛葉!これでもまだ貴様は、こいつらと話し合う余地があると思うか?)

紘汰「なんで憎み合うことしか出来ないんだ!」
舞「紘汰!」
紘汰「俺達が戦う理由なんて無いはずなのに・・・
舞「紘汰!」
サガラ「そいつは、嫉妬って奴さ」
サガラが現れた。
紘汰「サガラ・・・」
サガラ「自分の種族が滅び去る悲しみ、
取り返しの付かない後悔・・・お前には理解できないだろうな。奴らの憎しみについては」


光実「君はどうして知恵の実を?」
レデュエ「勿論、王の力を手に入れたいさ。だがこんな滅んだ世界に君臨しても意味がない。私が欲しいのは、もっとキラキラと光って騒々しい、そんな玩具だ・・・
我らフェンシムの民は、ロシュオに体を改造され森の侵略を生き延びた」

レデュエと光実の後ろに、インベス達が付いてきだした。
レデュエ「だがお前達は代わりに、その奇妙な道具を発明した。我々とは違う発展を遂げた文明、とても面白そうだ」
光実「好奇心旺盛だね」
レデュエ「デュムシュはなんの考えも無く君たちの世界に出向いたようだが、私も行ってみたいとは、思ってたんだ。ロシュオにどう言い訳するかだけが問題でね・・・」
だが、口実も整った。これで、いよいよ念願が叶う・・・」
2人の後ろには、初級、上級入り交ざったインベス軍団が付いていた。
光実「何をするつもりだい?」
レデュエ「時空を超えた向こう側にシモベの気配を感じる。
門さえあれば、鍵を開けるのは容易い。フン!」

ユグドラシルタワーの御神木にクラックが出来た。

紘汰「あんた知ってたのか・・・オーバーロードがあんな連中だって・・・」
サガラ「デェムシュなんざ、あんなの序の口だって、ただの破壊衝動、そんなの可愛いもんだよ!
紘汰「何だと・・・」
舞「紘汰!」
サガラ「何も俺は嘘なんてついてないよ。オーバーロードは森を支配する力を教えてあげただけだ。あいつらに妙な期待を持ったのは、そりゃお前の早とちりだよ」
紘汰「じゃあ、どうすればよかったんだよ・・・」
サガラ「まだ分からないかな?ヒントはもうとっくに揃ってるんだけどな」
紘汰「あんた、俺をからかってそんなに楽しいか・・・」
サガラがヘルヘイムの衣装姿をたぶらせながら、手をかざした。
紘汰「痛みが消えた・・・」
舞「え?」
サガラ「お前は世界を救いたい。その力はオーバーロードだけが持ってる。
だったら答えは一つだよ。お前がオーバーロードになればいいんだよ」
紘汰「何だって・・・」
舞「そんな!」
舞がサガラに詰め寄ろうとしたが、サガラが手をかざすと動きを止められてしまう。
紘汰「何すん・・・」
紘汰の動きも止められた。
サガラ「森の試練を乗り越えて、黄金の果実を勝ち取り、
ただ一人だけの支配者となり君臨するか。
その時お前は全ての世界を制するのか。救うも滅ぼすもお前の好きにすればいい」
紘汰「支配・・・俺が・・・?」
サガラ「だが、知恵の実を狙う全ての者達を倒し、勝ち残る。その覚悟がお前にあるかどうかだよ」
紘汰「でも、それしか他に方法がない・・・」
舞「だめ!紘汰・・・」
紘汰「舞・・・」
舞「いやな予感がする・・・紘汰を言いくるめようとしてる・・・」
サガラ「ただの親切じゃないっては事実だ。俺はあくまでも、俺の都合で動いてる」
サガラはロシュオから預かった、極ロックシードを取り出した。



御神木の巨大クラックが開き、ヘルヘイムの植物と共にインベス軍団が出てきた。
ユグドラシルの社員たちが逃げ惑う。
レデュエ「ンフフフ・・・」
デューク「何てことだ・・・・」
ユグドラシルタワーは、完全にヘルヘイムの植物に覆われた。

ザック「何だあれは・・・?」

ユグドラシルタワーから、インベスの大群が出てきた。

ザック「どういう事だ・・・?」

黒影トルーパー「システムダウン!本部が応答しません!」
マリカ「プロフェッサー、応答して下さい。プロフェッサー!」

ユグドラシルタワーの屋上から、デュークの乗る小型ロケットが射出された。
デューク「はっはっは、すまないね、湊くん。後は任せたから」

黒影トルーパー「ユグドラシルはもうお終いだ!!」
黒影トルーパー達は逃げ出した。
マリカは残って戦うも、数の差で追い詰められる。
そこにバロンとナックルが駆け付け、インベスと戦う。
更に城之内も駆け付け、飛び蹴りでセイリュウインベスを蹴り飛ばした。
ナックル「城之内!」
城之内「パティシエなめんなよ。こんな時のために鍛え直されてきたんだよ、俺は!」
「変身!」
戦極アームズ「ドングリ!ロックオン!」
「カモン!ドングリアームズ!never give up!」
城ノ内が仮面ライダーグリドン・ドングリアームズに変身し、インベスと戦う。

凰蓮「はーっ!」
凰蓮も駆け付け、飛び蹴りでシカインベスを蹴り飛ばす。
凰蓮「ボーッとしてんじゃないわよ。いい大人のくせに、こんな子供達だけに戦わせておくつもり?」
マリカ「どうしてこの期に及んで・・・」
凰蓮「そうよね。ノンギャラで戦うなんてアマチュアの極み。ただ負けたくないってだけの幼稚なポリシー。でも、それはそれで見守ってあげたくなっちゃうのよね。
変身!」
戦極ドライバー「ドリアン!」
凰蓮が仮面ライダーブラーボ・ドリアンアームズに変身し、バロン達と共にインベスと戦う。
新たなインベス達がバロン達に近づいてきた。
バロン「派手に動くな!円陣だ!」
バロン達は円陣を組む。
バロン「落ち着いて隣の奴の背中を守れ、数は多いが雑魚の群れだ。消耗を押さえて粘れば、いずれこちらが有利になる」
グリドン「お前も案外、策士だな」
ブラーボ「理にかなった作戦ね。よろしくてよ!」
マリカ「駆紋戒人・・・」
(この男の言葉で皆が一つにまとまってる・・・)
3体のコウモリインベスが空中から来た。
マリカ「ふっ!」
マリカはソニックアローの射撃でコウモリインベスを撃ち落とした。
バロン「あんたは戦極凌馬の後を追いかけると思ったが・・・」
マリカ「誰の未来を見届けるべきか、これでようやく分かったわ」

バロン達の武器の攻撃が、上級インベス達を倒した。
だがその直後、地面が大爆発し、バロン達が吹き飛ばされた。
爆発の中から、デェムシュが現れた。
デェムシュ「揃ったな。まとめて引導を渡してやる!」

サガラが極ロックシードを机の上に置いた。
舞「紘汰を利用して・・・どうしたいの・・・?」
サガラ「どう滅ぶか分からない奴に一番大きな力を預けたいだけだ。
お前と言うジョーカーがこのゲームをますますスリリングに盛り上げてくれるだろう」
紘汰が無理矢理、極ロックシードを取ろうとする。
舞「紘汰!駄目だよ!」
紘汰「舞!今の俺にはもっと力が必要だ!こうしてる間にも戒人達は・・・戦い続けている・・・あいつらにだけ・・任せておく訳には・・いかない!」
舞「紘汰はもう・・・十分!頑張ってるよ!」
紘汰「十分かどうかなんて・・・分からないよ
今・・俺に何が出来るのか・・・考えなきゃならないのはそれだけだ!!」
紘汰が極ロックシードを手に取った。
サガラが笑みを浮かべながら、姿を消し、紘汰と舞の硬直が解除された。
舞「紘汰・・紘汰・・・」
サガラ(その覚悟に後悔が無いことを祈っている。
オーバーロードと同じ存在を目指すなら、その意味をよ―く考えながら戦う事だ)

デェムシュ「さあ来るがいい!」
強化されたデェムシュはバロン達5人の攻撃をものともせず、圧倒する。
バロン達は必殺技を撃つも、それも弾き返された。
デェムシュ「無力、余りに無力!」
デェムシュは更に火炎弾を撃って、バロン達を吹き飛ばす。
デェムシュ「どうした?その程度か!ふははは!」
バロン「何て奴だ・・歯が立たない・・・」
マリカ「この強さ桁違いだわ・・・」
ナックル「どうすんだよ・・手に負えないぞ・・・」
グリドン「諦めちゃ・・・駄目だ!」
ブラーボ「粘りに粘って・・・チャンスを待つの!」
そこに紘汰が駆け付けた。
バロン「葛葉!」
紘汰「後悔なんてしてる暇はない・・・」
デェムシュ「また来たか」
紘汰「俺は先に進む。裕也にそう誓ったんだ!変身!」
戦極ドライバー「カチドキアームズ!いざ出陣!エイエイオー!」

紘汰が飛び上がり、鎧武カチドキアームズに変身し、
無双セイバーでデェムシュを斬り付けた。
デェムシュが鎧武の背中に火炎弾を撃つ。
鎧武は炎に包まれながらも、極ロックシードを開錠した。
戦極ドライバー「フルーツバスケット!」
鎧武を包む炎がかき消された。
上空に複数のクラックが開き、これまで使われた全てのアームズが降りてきた。

カチドキロックシードの横に新たなスロットが出現し、
鎧武はそのスロットに極ロックシードを装着した。
鎧武「フッ!」
戦極ドライバー「ロックオープン!極アームズ!大・大・大・大将軍!」
アームズが鎧武と一体化し、カチドキアームズの装甲が排出され、
新たなる姿、極アームズとなった。

マリカ「新たなアームズ・・・どうやって?」
グリドン「大将軍・・・?」
鎧武はオレンジアームズの武器である大橙丸を取り出した。
デェムシュ「コケ脅しだ!」
鎧武は大橙丸でデェムシュを切り伏せる。
戦極ドライバー「ドリノコ!」

鎧武が極ロックシードを操作するとブラーボの武器であるドリノコが召喚され、デェムシュを切り裂く。
ブラーボ「ワテクシと同じ武器を・・・」
鎧武はドリノコを手に持って、デェムシュを跳ね除ける。

デェムシュ「おのれ・・・ならば!」
デェムシュが肩から電撃を撃った。
戦極ドライバー「メロンディフェンダー!」
鎧武は斬月の武器であるメロンディフェンダーを取り出し、電撃を防ぐ。
戦極ドライバー「ブドウ龍砲!」
更に、龍玄の武器であるブドウ龍砲も取り出し、デェムシュを撃つ。

ナックル「すげぇ・・・」
バロン「あらゆるロックシードの武器を使えるのか・・・」
戦極ドライバー「バナスピアー!」
バロン「!」
鎧武は、今度はバロン・バナナアームズの武器であるバナスピアーを取り出し、デェムシュを攻撃する。

デェムシュ「・・・フィグレヤァ!」
デェムシュが鎧武に迫る。
戦極ドライバー「極スカッシュ!」
鎧武がバナスピアーを地面に突き立てると、三本のバナナ状のオーラが地面から出て、デェムシュの動きを封じた。

デェムシュ「認めん・・・認めんぞ・・・貴様の様な猿ごときに・・・!」

戦極ドライバー「火縄橙DJ銃!無双セイバー!」
鎧武はカチドキアームズの武器である火縄橙DJ銃と無双セイバーを取り出し、合体させる。
戦極ドライバー「極オーレ!」
鎧武は様々なフルーツのオーラを纏った火縄橙DJ銃で、デェムシュを二度切り裂いた。
デェムシュ「あ・・・があぁ・・・!!」
デェムシュは大爆発し、消滅した。
鎧武「これが俺の・・・新しい力・・・」

クラックの様に幕が閉められ、最後に鎧武(紘汰)の持つロックシードが表示される。
その中央には、新たに極ロックシードが置かれていた。

(つづく)

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最終更新:2023年05月05日 09:01