ナレーション「デストロンが極東地域に出没しているとの情報をキャッチしたサイバトロンは日本を拠点に各地を調査していた」
花を踏んで散らし、暴れまくるビクトリーレオ。マルチ戦隊の評判は悪い。
ジャン「ねえホーリー、ビクトリーレオは本当にゴッドジンライの生まれ変わりなの?」
返答に詰まるホーリー。
マルチ戦隊は妙な信号音を捉えた。
スターセイバーの内部構造を調べるパーセプター・ホイルジャック・ミネルバ。
パーセプター「合体回路は頭に埋め込むしかないな」
スターセイバーに緊急連絡が入る。暗号の解読結果は「浅間を狙え」。浅間山の日本最大の地熱発電所がデストロンの狙いと察するウイングウェーバー。
スターセイバーはビクトリーレオの出動を決める。ジャンとホーリーも同行させることにした。スターセイバーに懐疑的なマルチ戦隊。
浅間山麓でヘルバットとガイホークはブースター形態で飛ぶビクトリーレオを見た。
ヘルバット「ビクトリーレオだ。どうしてここへ?」
ガイホーク「あれが? よし、スクラップにしてやる」
ガイホークのミサイルを巧みに躱し、バルカン砲で撃ち落とすビクトリーレオ。
ジャンとホーリーが発電所に着くと、ドリルホーン・キルバイソン・ジャルガーがやってきた。
ドリルホーン「何だ、チビどもか」
ジャルガー「相手にとっては不足すぎるな」
キルバイソン「お笑い草だな、こりゃ」
ビクトリーレオが駆け付け、相手をする。レオザックも現れた。
レオザック「こいつは俺に任せろ。ドリルホーンとキルバイソンは早くエネルギーを奪うんだ」
施設を守ろうとするジャンとホーリーをドリルホーンとキルバイソンが遅い、中に入る。ジャンはビクトリーレオを呼ぶが、ホーリーの使命感は強い。
ホーリー「コンピュータールームのメインスイッチを切って、発電機を止めればいいんだ」
ジャンを振り切って走り出す。
レオザックはヘルバットに二人との合流を命じた。
ジャンの前にヘルバットが立ち塞がる。
ヘルバット「へへへへ坊や、お友達になろうぜ」
ドリルホーンはホーリーの周囲を撃ち、彼は瓦礫の下敷きとなる。
逃げるジャンはある一室で躓き、閉じ込められる。そこでホーリーを見つけて通信しようとするが、通信機は壊れていた。
ロケットベース
パーセプター「総司令官、これから合体回路の手術にかかります」
スターセイバー「私が完治しても、ビクトリーレオにジンライの心が甦ってくれなければ…」
パーセプター「そのためにジャンとホーリーを同行させたのでは?」
そこにウイングウェーバーが二人の応答が三時間ないと告げる。
ビクトリーレオの通信機が鳴る。
スターセイバー「ビクトリーレオ、ビクトリーレオ、応答せよ。ビクトリーレオ、ジャンとホーリーは無事なのか」
返答せず戦いを続けるビクトリーレオ。
「ビクトリーレオには仲間を助ける優しい心などありませんよ」と言って自らの出動許可を求めるウイングウェーバー。
スターセイバー「優しい心はきっと甦る」
ウイングウェーバー「しかし!」
スターセイバー「心配するな。ホーリーに何かあれば、トランスフォーマーなら誰でも備わっているセンサー機能で知ることができる」
ウイングウェーバー「総司令官はビクトリーレオのことを…」
スターセイバー「信じている。彼の中にはゴッドジンライが生きているんだ」
レオザックとジャルガー相手に優勢のビクトリーレオ。その銃がレオザックの頭に突き付けられる。
ビクトリーレオー「動くと首が吹っ飛ぶぜ」
その時パイプを破って蒸気が噴き出し、中の設備も爆発する。ジャンはビクトリーレオに助けを求める。
レオザック「おい、今のはお前の仲間の声じゃないのか?」
ビクトリーレオ「それがどうした」
レオザック「仲間が助けを求めてるんだ。行ってやれよ」
ビクトリーレオ「俺の知ったことじゃねえ」
レオザック「お、お前それでもサイバトロンか」」
ビクトリーレオ「うるせえ」
銃がレオザックの頭を上げる。
しかしなおも届くジャンの叫びが彼と仲良くしていたゴッドジンライ時代を思い出させる。銃は離れ、この機に逃げようとするレオザックだが、ビクトリーレオは隙を見せない。
ジャン「ビクトリーレオ、助けて! 僕とホーリーは発電室に閉じ込められてるんだ。出られないんだよ」
さらなる「ガスが爆破すして苦しいんだ。お願い、助けて、ジンライ!」という叫びに記憶はまた甦る。借りを返そうとするレオザックとジャルガーを蹴散らし、向かうビクトリーレオ。
ドリルホーン・キルバイソン・ヘルバットも一蹴したビクトリーレオは二人を無事救出した。外に戻り、レオザックとジャルガーを撤収させる。
ロケットベース
ジャン「総司令官、やっぱりビクトリーレオはゴッドジンライ司令官の生まれ変わりだったんだ」
手を振るっての喜びよう。
スターセイバー「君のおかげだ。ありがとう」
ジャン「い、いやぁ。そんな」
ホーリー「何照れてんだよ」
スターセイバーの額の合体回路も無事作動していた。
パーセプター「よし、自動治療装置のスイッチを切ってくれ。総司令官、合体回路の手術は全て完了しました」
また動けるようになって、さっそく掌にジャンを乗せて
スターセイバー「心配をかけたな。もう大丈夫だよ」
飛び上がって喜ぶジャン。
ロケットベースの縁にしゃがむビクトリーレオに
スターセイバー「ビクトリーレオ、これからは一緒に戦えるな」
握手を交わす二人。
ナレーション「正義を愛し貫く勇者として、ビクトリーレオの心には今デストロン打倒の激しい闘志が炎のように燃え上がり始めていた」
最終更新:2016年10月27日 14:44