JOJO「こっちだぜ、先生。」
スタスタ
屋上へとミキをつれて歩くJOJO。
ゴォオオ―――
――の、上空。
学校の敷地全体が見渡せるこの位置に、『それ』は居た。
学校の敷地全体が見渡せるこの位置に、『それ』は居た。
D・F『思ウニ人型すたんどガ「飛ベナイ」ノハ「射程距離」ガ短イカラナノダ。
精精5mガイイトコロノ射程距離デハ飛ブトハ イワナイ。ソノ点今ノ私ニ射程距離ハ「ナイ」。ダカラコノヨウニ――』
精精5mガイイトコロノ射程距離デハ飛ブトハ イワナイ。ソノ点今ノ私ニ射程距離ハ「ナイ」。ダカラコノヨウニ――』
そう言って『ディープ・フォレスト』は眼下に広がる光景を見る。
屋上には、パンを食べる亜希と自前の弁当を持つアクターの姿。
屋上には、パンを食べる亜希と自前の弁当を持つアクターの姿。
D・F『上空カラ敵ヲ観察スルコトモデキル――。ニシテモ妙ダナ。
サキホドJOJOガ席ヲ立ッテカラ随分経ツガ……。
モシカシテ「大キイ方」ダッタノカ?イヤマサカナ……仮ニモSSノ主人公ガソレハ惨メスギルダロウ。』
サキホドJOJOガ席ヲ立ッテカラ随分経ツガ……。
モシカシテ「大キイ方」ダッタノカ?イヤマサカナ……仮ニモSSノ主人公ガソレハ惨メスギルダロウ。』
ガチャッ
D・F『オオ、戻ッテキタヨウダ――ム?』
オオオオオ―――
そして場面は屋上に戻る。
亜希「おっそいなァ―JOJO。何してるんだろう?」
アクター「ゲリクソにでもなってるんじゃねぇ――の?」
アクター「ゲリクソにでもなってるんじゃねぇ――の?」
亜希「……。忘れられがちだけど、私一応女の子。あとご飯中。」
アクター「悪ィ、悪ィ。」
アクター「悪ィ、悪ィ。」
『ディープ・フォレスト』と同じ発想のアクター。
JOJO「誰がゲリクソだって?」ヌッ
アクター「おわぁッ!」
アクター「おわぁッ!」
突然、背後から声をかけられアクターは思わず飛びのく。
弁当を取りこぼしそうになり、わたわたとせわしなく手を動かす。
弁当を取りこぼしそうになり、わたわたとせわしなく手を動かす。
亜希「あっ!あなたは!」バッ
亜希が背後を見て大きな声を上げる。
ミキ「お邪魔だったかしら?」ニヤリ
亜希「いや……別にそういうわけではないんですけど……。」
亜希「いや……別にそういうわけではないんですけど……。」
JOJO「トイレに行ってたことまでは正しいが、長引いたのはコイツとひと悶着あったからだ。」
ドン!
アクターがJOJOの顔に思い切り自分の顔を近づける。
アクター(JOJO……何のつもりだ?ここに一般人を連れてくるってよォ……。そいつ、何か「攻撃」でもされてるのか?)
JOJO(そいつについては今話そうと思ってたとこだ。)
JOJO(そいつについては今話そうと思ってたとこだ。)
JOJO「ミキ先生は、『スタンド使い』だ。
先生はこの間死んだ『川尻』(と『ディープ・フォレスト』は呼んでいた。)を
独自に追っていた。そこで『ディープ・フォレスト』捜しに協力してもらうことにした!」
先生はこの間死んだ『川尻』(と『ディープ・フォレスト』は呼んでいた。)を
独自に追っていた。そこで『ディープ・フォレスト』捜しに協力してもらうことにした!」
アクター・亜希「…………………………。」
ミキ「……?」
JOJO「どうした?」
アクター「いやよォ~~~、センセーがスタンド使いで『ディープ・フォレスト』のクソったれを
捜してて、それで一緒に協力できるってこたァ、良いことだと思うんだがよ~~。」
捜してて、それで一緒に協力できるってこたァ、良いことだと思うんだがよ~~。」
亜希「ほら……スタンドは「適材適所」じゃない?『ディープ・フォレスト』を追う以上、
非力なスタンド能力だと、新手のスタンド使いに襲われたとき自衛できないと、どうにもね……。
私たち三人はそれに対抗する為に日ごろから一緒にいるけど、先生となるとそうもいかないし。」
非力なスタンド能力だと、新手のスタンド使いに襲われたとき自衛できないと、どうにもね……。
私たち三人はそれに対抗する為に日ごろから一緒にいるけど、先生となるとそうもいかないし。」
JOJO「あ、なんだ。そんなことを心配してたのか……。先生。」
ミキ「はいよ!」グオ!
ミキの背後に非常にグロテスクな『熊』……の人形、つまり『テディベア』が発現する。
通常状態のミキの身長の、3倍は悠に超えている。
通常状態のミキの身長の、3倍は悠に超えている。
アクター・亜希「…………………………。」ポカーン
JOJO「ホレ、心配いらないだろ?」
JOJO「ホレ、心配いらないだろ?」
先ほどとは違う意味で閉口するアクターと亜希だった。
――舞台は上空へと戻る。
D・F『ナルホド……。誰カト思エバ川尻ガ最後ニ射抜イタ3人ノヒトリ カ……。(ニシテモ イツ見テモ「デカイ」ナ……。)
ダガ、残リノ フタリ ト違ッテヤツニハ刺客ニナルヨウ「オネガイ」シテナカッタカラナ……。
コノ『矢』ノぱわーニヨッテ、私タチニ「恩義」ヲ感ジサセルコトヲシテイナカッタカラ……
ヤツハ刺客ニハナラナカッタノカ。ダガ、別ニ問題ハナイ……。』
ダガ、残リノ フタリ ト違ッテヤツニハ刺客ニナルヨウ「オネガイ」シテナカッタカラナ……。
コノ『矢』ノぱわーニヨッテ、私タチニ「恩義」ヲ感ジサセルコトヲシテイナカッタカラ……
ヤツハ刺客ニハナラナカッタノカ。ダガ、別ニ問題ハナイ……。』
ゴオオ
『ディープ・フォレスト』はそう呟き自らの手の内にある『矢』を眺める。
――川尻が最後に射抜いた『スタンド使い』は3人。そのうちひとりが下にいるミキだ。
これで川尻が射抜いた『スタンド使い』はこれで残るは2人となるが、恐らくそいつらも負けるだろう。
『ディープ・フォレスト』にはそれが手に取るように分かった。
――川尻が最後に射抜いた『スタンド使い』は3人。そのうちひとりが下にいるミキだ。
これで川尻が射抜いた『スタンド使い』はこれで残るは2人となるが、恐らくそいつらも負けるだろう。
『ディープ・フォレスト』にはそれが手に取るように分かった。
D・F『川尻ハ目覚メサセタすたんど使イニワザワザ「奴ラヲ始末シロ!」ト命令ヲクダシテイタ。』
なんて愚かなことをするのだろう――と『ディープ・フォレスト』は心中で元本体を嘲笑う。
読者の中にも不思議に思った者がいるだろう。
「どうして 頼んでもいないスタンドをくれただけで、再起不能になる危険を冒して言うことを聞くようになるのか。」
これは、『矢』のパワーによるものだ。前にも言ったとおり、『矢』は運命のパワーによって動き、運命のパワーをつかさどる。
よって、『矢』を所持する者は人を射抜くことでその運命のパワーを我が物とすることができる。
結果、『矢』を所持する者の「お願い」は『矢で射抜いた者』に必ず聞き届けられるのだ。
「どうして 頼んでもいないスタンドをくれただけで、再起不能になる危険を冒して言うことを聞くようになるのか。」
これは、『矢』のパワーによるものだ。前にも言ったとおり、『矢』は運命のパワーによって動き、運命のパワーをつかさどる。
よって、『矢』を所持する者は人を射抜くことでその運命のパワーを我が物とすることができる。
結果、『矢』を所持する者の「お願い」は『矢で射抜いた者』に必ず聞き届けられるのだ。
しかし、所詮他人の「お願い」で動いている人間の精神エネルギーが、
どうして自分を守ろうと必死になっているものの精神エネルギーを上回ることができようか。
どうして自分を守ろうと必死になっているものの精神エネルギーを上回ることができようか。
『ディープ・フォレスト』は考える。
「余計なことはすべきではない。」
『矢』のパワーは絶対なのだ。チャチな「お願い」などしなくても、『矢』は自ら『矢の保持者』の望む『運命』をもたらす。
D・F『ソウ、私ガスベキコトハ「オ願イ」ナドデハナク――タダ射抜クダケダ。』
ゴオオオオオオオ
場面は再び屋上に戻る――
亜希「うん、先生の能力も大体分かったし、先生が『ディープ・フォレスト』捜しに参加することにはもう反論しないよ。」
アクター「右に同じだぜ……。」
アクター「右に同じだぜ……。」
ミキ「私もあなたたちの能力は分かったし、問題ないわ。でもね……アクターくん。」
アクター「?」
ミキ「タバコを吸うのはいただけないわねぇ~~っ。」
アクター「!! も、もうすぐ昼休み終わるし俺は教室に帰るぜ!」
アクター「!! も、もうすぐ昼休み終わるし俺は教室に帰るぜ!」
ミキ「あッ!待て!」
ダダダ!
JOJO「………………。」
亜希「やれやれだね。」
亜希「やれやれだね。」
そう苦笑いしあい、二人はアクターを追うべく屋上を後にする。
ギャアアアアッ――――!
と、その時アクターたちが走り去っていった方向から悲鳴があがる。
アクターやミキの声ではない……。声質が違う。
アクターやミキの声ではない……。声質が違う。
JOJO「……!どうやら新手のスタンド使いみたいだ……!いくぞ!」
亜希「うん……!」 ダッ
亜希「うん……!」 ダッ
ダッ……ダッ……
しばらく走っていると、廊下でアクターとミキの後姿を見つけた。傍らには男子生徒が倒れている。顔にあざがある。殴られたのか。
彼らと対峙しているのは、2体の骸骨。普通の骸骨と違うのは、紳士服を身に纏っているところだ。
正装と骸骨の無常さが、余計に奇妙な恐ろしさを醸し出している。
彼らと対峙しているのは、2体の骸骨。普通の骸骨と違うのは、紳士服を身に纏っているところだ。
正装と骸骨の無常さが、余計に奇妙な恐ろしさを醸し出している。
JOJO「アクターッ!これはッ!?」
アクター「分からねえッ!だがこの男が襲われて悲鳴をあげてたもんだから一発ブン殴ってやったッ!」
アクター「分からねえッ!だがこの男が襲われて悲鳴をあげてたもんだから一発ブン殴ってやったッ!」
ミキ「でも……!こいつら結構頑丈みたいよ……!私の『タイロン・パワー』でも倒せないッ!」
骸骨(1)『ムオオオオオオオッ―――!』
アクター「ぐ……!?こいつら……さっき攻撃で打ち負けたっていうのに!顔面にヒビ入れてやったのに
ひるむどころかむしろ激しく攻撃してやがる!こいつらの本体はイカれてやがるのかッ!?」
ミキ「しかもこの『パワー』……!本体が近くにいないと説明がつかない強さ……なのに……。」
アクター「ぐ……!?こいつら……さっき攻撃で打ち負けたっていうのに!顔面にヒビ入れてやったのに
ひるむどころかむしろ激しく攻撃してやがる!こいつらの本体はイカれてやがるのかッ!?」
ミキ「しかもこの『パワー』……!本体が近くにいないと説明がつかない強さ……なのに……。」
ミキ「本体がどこにもいない!」
骸骨(2)『ムアアアアオオオオオオッ!』
ミキ「はッ!?しまった!ガードしきれな……!」
ミキ「はッ!?しまった!ガードしきれな……!」
ガシィン!
ゴ ゴ ゴゴ
HW『…………。』ド ド ド
JOJO「いや……違うぜ、アクター、先生。こいつら……行動に『考えるところ』や『計画性』がまったくない!」
亜希「『自動』……『自動操縦』なんだよ、こいつらは。
『自動操縦』だから『高パワー』と『長射程』を両立できているんだ。そして『自動』ゆえに頑丈。」
亜希「『自動』……『自動操縦』なんだよ、こいつらは。
『自動操縦』だから『高パワー』と『長射程』を両立できているんだ。そして『自動』ゆえに頑丈。」
JOJO「こういう手合いの……「頑丈さ」だけが売りのスタンドとかに対してはよ……。
俺、結構自信があるんだぜ……。そこにいる亜希も同じさ。」
俺、結構自信があるんだぜ……。そこにいる亜希も同じさ。」
HW『オオオオオオオオッ!』
骸骨(2)『ムウウウウアアアアアオオオオ』
骸骨(2)が『ヒートウェイヴ』に乱雑に拳を繰り出す。しかし、そのスピードは『ヒートウェイヴ』と比べると目も当てられない。
骸骨(2)『うばああああああっ!』
骸骨(2)が苦しげにうめく。その腕は後方に思い切り捻じ曲がっていた。
JOJO「『ヒートウェイヴ』……!腕を捻じ曲げて行動不能にした。そして……!」
HW『FIREEEEEEEEEEEEEE―――ッ!』
ドガガガガガガッ!
骸骨(2)『おっばああああああっ!』 ボッシィ!
バァア――ン!
JOJO「粘土状にしてからブン殴って殴り散らした……!
『破壊』できないなら……細切れにして消し去ればいいッ!それだけだぜ。」
『破壊』できないなら……細切れにして消し去ればいいッ!それだけだぜ。」
一方亜希は――
骸骨(1)『ムオオオオオオオオ―――ッ!』オオオオオオ
亜希「『グラットニー』……!」グオ ン
亜希の傍らに『グラットニー』が発現される。しかし、骸骨(1)の動きはすばやく、
『グラットニー』が防御する前にその懐に潜り込み、『グラットニー』の腹に拳を打ち込む。
『グラットニー』が防御する前にその懐に潜り込み、『グラットニー』の腹に拳を打ち込む。
ド ズン!
しかし、『タイロン・パワー』さえ凌ぐパワーのパンチを受けても『グラットニー』は微動だにしない。
理由は簡単だ……。
ド ド ド ド
骸骨(1)――の大きさは…………
骸骨(1)『ッ!? ッ? ッ?』 ド ド ド ド
殴った瞬間既にチリ程度の大きさになっていた。
亜希「『小さくする』能力――の先……!『小ささ』の限界を超えたものは……」
骸骨(1)『ムオオオオ―――ッ』
ドジュウ!
亜希「消滅する!」
ゴ ゴ ゴゴ
アクター「す、すげえ……!」
ミキ「やったわ!これで敵スタンドも消滅、一件落着ね。」ホッ
ミキ「やったわ!これで敵スタンドも消滅、一件落着ね。」ホッ
ホッと一息つくミキ。しかし、JOJOの目はまだ安心していなかった。
JOJO「いや……!そうはいかないようだ……!見ろ、アッチの方を……!」
JOJOが廊下の先の方を指差す。
その先には、先ほどの骸骨が3体いた。
その先には、先ほどの骸骨が3体いた。
JOJO「どうやら敵の能力はあの骸骨を際限なく発現させることみたいだな……!本体を叩かなくては……。」
ミキ「本体……本体はどこに……!?」
ミキ「本体……本体はどこに……!?」
ド ド ド ド ド
To Be Continued...
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