【杜王町:公園】
智恵「――『マテリアル・ガール』ッ!」
誰よりも早く動いたのは、智恵だった
身体の中から飛び出してきた彼女の『スタンド』が、勢い良く黒い渦へと拳を振るったのだ
???「むッ!?」
ズガァンッ!! という轟音
黒渦が掻き消え、渦のあった中心から、穴の開いた『空き缶』が転がり落ちる
???「(あの娘…何をした?我が『スタンド』の『能力』を破っただと?ふん、だが――)」
男の視線は近くのゴミ箱に注がれる
そう、大量のゴミが投棄されている、ゴミ箱に
???「(――所詮『量』には敵うまいッ!!)」
しかし、男の『スタンド』がゴミ箱に手を掛けるより遥かに速く、静香がゴミ箱を蹴り倒していた
???「(何ィィィ……ッ!?まるで前から私の考えを『知っていた』ようなこの動き……ッ!)」
???「だが射程内ッ!『スーパーマッシヴ・ブラック・ホール』ッ!」
静香「『ティアーズ・オブ・マグダレーナ』ッ!」
T・O・M「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
S・B・H「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
スピードは『スーパーマッシヴ・ブラック・ホール』が上だが
???「(い、一撃の『パワー』が違うッ!)」
T・O・M「オラアァッ!」
???「ぬぅ……ッ!」
男の身体が後退する
『スタンド』の拳に小さな亀裂が入り、同時に男は両手の甲から出血する
???「チィ……一度立て直」
静香「先生ッ!」
米沢「『サテライト・O』ッ!」
男の頭上に、衛星軌道からのビームが放たれた
――ズッドォォォォン!!
強烈な光線が、男の居る地点を強襲する!
莫大な光量が辺りを覆い、視界を塞ぐ
米沢「やったか……?」
静香「(私が読んだ未来は此処まで。この先は――)」
静香「――ハッ!?」
???「成る程これが『衛星からビームを放つスタンド使い』に、『未来を読むスタンド使い』か」
???「名乗るのが遅れたな。私は二間瀬昌勝(フタマセ マサカツ)」
男の頭上で黒渦が縮小し、消えていく
そして渦の中心から、男の上着と思わしき衣類が転がり落ちる
二間瀬「そして我が『スタンド』、『スーパーマッシヴ・ブラック・ホール』」
男の傍ら、黒い筋肉質なスタンドが腰に手を当てて佇む
米沢「なにィィィ……ッ!?あの一撃に耐えただとッ!」
二間瀬「絶対の『黒』は、如何なる物も逃しはしない
深淵なる『闇』は、如何なる『光』も逃しはしない
一度捉えた物は絶対に放さない、この『超重力』こそ我が能力ッ!」
静香「く……『ティアーズ――」
二間瀬「フンッ、開けいッ!『超重力』の扉よッ!」
二間瀬が散らばったゴミから空き缶を拾い上げ、それに彼の『スタンド』が穴を開け、放り投げる
静香の身体から『スタンド』が飛び出、二間瀬に向かっていく瞬間、『超重力』が展開される
二間瀬「『思考する間』も与えんッ!そのまま闇に呑まれるがいいわッ!」
静香「しまッ――」
智恵「『マテリアル・ガール』ッ!」
静香を庇う様に立ち塞がる智恵の『スタンド』が、先程と同じように黒渦の中心に拳を叩き込み、中から空き缶が弾き出される
二間瀬「何ィィィーーー……ッ!チィ、ならば先ずは其処の小娘から先に――」
明美「『サークル・オブ・ロック』。『木』は『転生』するッ!」
『超重力』に喰い散らかされた木々達が、大量の『蜂』に姿を変える
明美「アタシ小さい頃に昆虫図鑑で読んだんだけどさ、『蜂』ってヤツは――」
二間瀬「何ッ、ぬうゥゥゥゥッ!」
『蜂』達が二間瀬と、その『スタンド』の周りに集り、左右の大顎を噛み合わせて打ち鳴らし、カチカチという警戒音を鳴らす
明美「――『黒いもの』を攻撃するんだろ?『見えてる』のかもね、アンタの『スタンド』が、この子達にも」
明美「今だッ!攻撃を叩きこ――」
二間瀬「ヌルいわあァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
米沢&静香&明美&智恵「「「「ッ!?」」」」
信じられない事に、二間瀬は自らの『スタンド』で自らの身体に『穴』を開けた
二間瀬「俺は崇高なる目的を持つあの人の下に居る、誇り高き『僕』だッ!貴様らとは『覚悟』の量が違うんだよォーーーーーッ!!!」
米沢「いかんッ、離れるんだッ!」
静香&明美&智恵「「「く……ッ!」」」
二間瀬の身体が捩れ、空間に生まれた歪へと吸い込まれていく
圧倒的な重力の波から逃れる様に、三人は距離を取る
『蜂』は皆、空間に呑まれ、消滅する
米沢「な、なんてヤツだ……自滅するとは」
二間瀬「甘いぞッ!その油断がヌルいと言うのだァーーーッ!!」
ズドム!!!
米沢「な、に……?!」
突如米沢の背後に現れた二間瀬の『スタンド』が、米沢の腹部を貫いた
膝を突き、がくりと地面へ倒れこむ
ゴミでも捨てるように、米沢の身体は横合いに放り投げられた
明美「せ、先生ェーーーッ!!」
智恵「……ッ!」
二間瀬「残念だったな、『スーパーマッシヴ・ブラック・ホール』が穴を開け『ブラックホール』に変えた物は効果を終えた後、元の姿に戻るのだ」
二間瀬「そして我が『スタンド』は『覚悟』によって『成長』したッ!『ブラックホール』伝いに空間を移動する程になッ!」
静香「…………」
二間瀬「どうした『未来を読むスタンド使い』ッ!『絶望』のあまり声も出せんかッ!」
静香「『見えない』わね……」
二間瀬「……何ィ?」
静香「貴方が『勝利』する未来も、先生が『死ぬ』未来も、私には見えないわ」
静香「見えるのはただ一つ――貴方の『敗北』だけよッ!」
瞬間、二間瀬の足元に二つの黒い穴が開き、両足をロックする
二間瀬「な…コレは…ッ!?」
智恵「………」
明美「………」
静香「………」
ザッザッザッ.....
三人が近づいて来る
二間瀬「(く……ならばさっきと同じ様に、自らを『ブラックホール』に変えて脱出を!)」
二間瀬「ハハハッ!馬鹿共め、近づけばどうなるかは分かっている筈だろう!『スーパーマッシヴ・ブラック・ホール』ッ!」
二間瀬の身体に穴が開けられ、今まさに『ブラックホール』に変わる瞬間
智恵「無駄!」
『マテリアル・ガール』の拳が二間瀬を叩き、『ブラックホールのエネルギー』が、弾き出される
二間瀬「ウボァッ…な、なんだと……」
静香「『ティアーズ・オブ・マグダレーナ』ッ!」
明美「『サークル・オブ・ロック』ッ!」
智恵「『マテリアル・ガール』ッ!」
T・O・M「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
C・O・R「gaいdk『WRYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!』oofuck大ssyou」
M・G「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!」
『ティアーズ・オブ・マグダレーナ』と『マテリアル・ガール』の壮絶なラッシュを受けて浮かんだ身体に追い討ちをかけるように
『サークル・オブ・ロック』がその円盤のような身体を回転させながら突進する
二間瀬「ぶげごふァッ!!」
三者からの攻撃を受けボロボロになった身体が地面を滑る
二間瀬「が…ぐ…ボ」
ズッガァァァァァァァァアンッ!!と、天から注がれた光線が、跡形も無く二間瀬を吹き飛ばした
米沢「『サテライト…O…』」
明美&智恵「先生!」
米沢「神尾、治療を頼む…死にそうだ」
静香「………」
静香「(何かしら…?とても嫌な気配が、近づいてくるような…)」
静香「…あら?これは――」
二間瀬の居た場所に、一枚の『石地図』が落ちている
不思議なことに、クリアケースは傷一つ付いていない
静香「――まさか…これは…」
【杜王グランドホテル前】
ワイアット「コイツは――」
ビステッカの懐から転がり落ちた、クリアケースを拾い上げる
【杜王グランドホテル内】
瓦礫の中で何かが光る
重松「コレは、まさか……?」
重松は、クリアケースに入った『石地図』を手に取った
【杜王町:商店街】
浦上「『奥』へ進むほど重傷だぜ、コイツら……」
バッジョ「……覚えがある。この『スタンド能力』――」
【杜王町】
???「こっちの面子は壊滅状態――か。そろそろ君の出番だよ、リーダー。いや――」
???「『ジ・エンド』、現代に生きるジャック・ザ・リッパーよ」
ジャック「俺は、人を殺せればそれでいいさ」
【スタンド名:スーパマッシヴ・ブラック・ホール】
【本体名:二間瀬昌勝】
敗北、再起不能.....
【スタンド名:ティアーズ・オブ・マグダレーナ】
【本体名:村上静香】
勝利⇒『石地図』を拾う
【スタンド名:サークル・オブ・ロック】
【本体名:船上明美】
勝利⇒To Be Continued.....
【スタンド名:マテリアル・ガール】
【本体名:神尾智恵】
勝利⇒To Be Continued.....
【スタンド名:サテライト・O】
【本体名:米沢昌俊】
勝利、重傷を負うがM・Gによって治療を受ける
【スタンド名:ワン・ショット・アット・グローリー】
【本体名:ワイアット・アープ】
【スタンド名:アンダー・プレッシャー】
【本体名:重松重一】
両者とも『石地図』を拾う
【スタンド名:トンガリ・コーン】
【本体名:浦上裕也】
【スタンド名:ワム!(Wham!)】
【本体名:ロベルト・バッジョ】
まだ見ぬ敵の正体へ.....
【スタンド名:ジ・エンド】
【本体名:ジャック・ザ・リッパー】
闘いへと投入される
To Be Continued.....
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