JOJO「てめー!亜希にスタンドをかけていやがったな!いつの間に!」
グワシ!!
JOJOが女生徒に詰め寄る。
ここは1-B教室。といっても、既に今日の分の課程は終了しており、教室は閑散としていた。
アクター「……名まえは「有栖川アリス」……。ケッ!普段は影の薄いメガネ女だが、
その実はテメーの気に入らねー女をスタンドで攻撃するウスぎたねー女ってか!」
その実はテメーの気に入らねー女をスタンドで攻撃するウスぎたねー女ってか!」
ぺらぺらと出席簿を見ながら、アクターが毒づく。
アリス「ズイブンと好き勝手言ってくれるじゃないか。あの女を守れなかったのはあなたたちの責任じゃない。」
JOJO「んなこたァ!どうでもいい!さっさとスタンドを解除しろ!さもなくば……」
JOJO「んなこたァ!どうでもいい!さっさとスタンドを解除しろ!さもなくば……」
アリス「さもなくば、お前を再起不能にする?ばっかじゃないの!あんた!そんなこけおどしが通用するわけないだろ!」
バッ!
胸倉を掴むJOJOの手を離させる。
アリス「そうだねぇ……あたしの能力について説明させてもらおうか。」
アリス「私のスタンドのエネルギーは、「悪夢」を見せる能力を持ってる。」
ド ド ド ド ド
アリス「だから殴って気絶させたりして直接スタンドパワーを与えたものや、「煙」状態の時に体内に入ったものは『悪夢』を見る。」
JOJO「…………。」
アリス「でも、当然あたしのスタンドパワーによって見せる『悪夢』なんだからあたし自身が夢を操作だってできる。」
アリス「それこそがあたしの「能力」。あたしがその気になればそいつが死ぬような『悪夢』だって見せることもできる。」
アクター「て、てめえええ……!」
アクター「て、てめえええ……!」
アリス「当然、夢で死んだものは精神的に死亡する。もう直ることはないさね。」
アクター「フザけんな!ブッ飛ばしてやる!」ゴオオ!
アクター「フザけんな!ブッ飛ばしてやる!」ゴオオ!
アリス「おっと!あたしに手を出してみな!そのときは亜希が死ぬときだよ!」
アクター「ぐぐぐ……!!」
アクター「ぐぐぐ……!!」
アリス「それよりも、あんたたちこんなところで油売ってていいのかい?
今この瞬間も、あんたの大事な仲間は死に向かってるっていうんだよ?」
今この瞬間も、あんたの大事な仲間は死に向かってるっていうんだよ?」
JOJO「!!!」
アクター「JOJO!急ぐぞ!早くしねーと亜希が……!」
アリス「あーっはっはっはっは!さっさと行きなさいッ!」
アリス「あーっはっはっはっは!さっさと行きなさいッ!」
JOJO「……!チッ!」
ダッ!
――遡る事16時間前(深夜2時)
亜希「…………ん。」
亜希が目覚めると、そこは異世界だった。
空は青ではなく桃色に染まり、黄緑色の芝生が地平線のかなたまで続いている世界。
転々と存在する家屋はおとぎばなしの中のようなメルヘンチックなデザインになっている。
空は青ではなく桃色に染まり、黄緑色の芝生が地平線のかなたまで続いている世界。
転々と存在する家屋はおとぎばなしの中のようなメルヘンチックなデザインになっている。
亜希「ここは……?」
??「おいィッ?元気ですかッ――!寝るなら戦るな!戦るなら寝るなッ!」
??「おいィッ?元気ですかッ――!寝るなら戦るな!戦るなら寝るなッ!」
亜希の傍らには、アゴがいる。いや、これはアゴじゃない。人間だ。
気が付いたら、いつの間にかあたりはメルヘンな世界ではなく、列車の中になっていた。
列車の外には、まるでアメリカ西部の荒野のような景色が一面に広がっていた。
「ああ――これは夢だな。」……亜希は直感した。この荒唐無稽な展開は、現実世界では有り得ない。
気が付いたら、いつの間にかあたりはメルヘンな世界ではなく、列車の中になっていた。
列車の外には、まるでアメリカ西部の荒野のような景色が一面に広がっていた。
「ああ――これは夢だな。」……亜希は直感した。この荒唐無稽な展開は、現実世界では有り得ない。
亜希「誰、君?」
??「健忘ですかッ――!」
??「健忘ですかッ――!」
亜希は相手の返事にやれやれ……と思いつつ頷く。
やはりこれは夢だ。このアゴ、テンション、どれをとっても伝説のプロレスラー「猪木」のものだ。
猪木が自分の近くになどいるわけが無い。亜希はそう考えた。
やはりこれは夢だ。このアゴ、テンション、どれをとっても伝説のプロレスラー「猪木」のものだ。
猪木が自分の近くになどいるわけが無い。亜希はそう考えた。
猪木「元気があれば何でもできるッ!行きますよッ!」ド ド ド ド
??「いいか……『ナプキン』をとるのはこの私だ。」
ド ド ド ド ド
突如目の前に現れた男に、亜希は少なからず動揺した。
亜希「え?なっ……この……この「肌の色」!「アゴ」!そしてこの「不敵な笑み」!」ド ド ド
亜希「まさか……!」
こんな夢を見るとは、自分の頭はよほど どうかしているらしい。
??「このレースが終わった時… その時… この地球上に『どんな事が起こるのか?』説明してあげよう」
亜希「そんなッ!『バ ラ ク ・ オ バ マ 大 統 領』ッッ!!」
大統領「君はこのテーブルに座った時……、ナプキンが目の前にあるが……君はどちら側のナプキンを手に取る?
向かって『左』か?『右』か?
左側のナプキンかね?それとも右側のナプキンかね?」
向かって『左』か?『右』か?
左側のナプキンかね?それとも右側のナプキンかね?」
亜希「な……何を……。」
大統領「正解は『最初に取った者』に従う、……だ。誰かが最初に右のナプキンを取ったら、全員が『右』を取らざるを得ない。
もし左なら全員が左側のナプキンだ。そうせざるを得ない。
『社会』に於いてルールを決めているのは誰か、それは『ナプキンを取れる者』が決めていると!」
もし左なら全員が左側のナプキンだ。そうせざるを得ない。
『社会』に於いてルールを決めているのは誰か、それは『ナプキンを取れる者』が決めていると!」
亜希「な、何を言ってるのか理解できない……。」
大統領「このレースが終わる時、我々のCHANGEが始まるという事だ。もうすぐそれが手に入る……。
世界中の万人が『敬意を払う』ものがな……。それはゆるぎない確かなもの。それが『真の力(パワー)』だ。
最初にナプキンを取る事のできる人間になる。その『円卓』にこの『バラク・オバマ』が座る事になるのだ。」
世界中の万人が『敬意を払う』ものがな……。それはゆるぎない確かなもの。それが『真の力(パワー)』だ。
最初にナプキンを取る事のできる人間になる。その『円卓』にこの『バラク・オバマ』が座る事になるのだ。」
大統領「YES,WE CAN(私になら出来る)!」
ド ド ド ド
時は現実(亜希の夢より16時間後――午後6時)に戻る。
ピンポォーン
JOJO「すいませーん、亜希さんのクラスメートの川端です。クラスの代表でお見舞いに来ましたー。」
アクター「芥川ッス。」
アクター「芥川ッス。」
ガチャッ
男性「はぁ~い、亜希のお父さんです。悪いねえ、亜希はまだ寝てるんだ。
ひどくうなされてるから、なるべく静かにお願いできるかい?」
ひどくうなされてるから、なるべく静かにお願いできるかい?」
JOJO「これ渡すだけなんで。」ガサッ
そういってJOJOは桃の入ったビニール袋を見せる。
当然、「お見舞い」など根も葉もない嘘である。真の目的はほかにあった。
当然、「お見舞い」など根も葉もない嘘である。真の目的はほかにあった。
亜希父「じゃあ、私は一階にいるから、帰るときには一声かけておくれよ。」スッ
JOJO「わかりました。」スタスタ
- ・ ・ ・
猪木「うおおおおッ―――?攻撃ですかァ―――!?」
亜希「うわあああん!もう何が何なのッ~~~~!?」
あたりの景色はすでに列車の中ではなかった。
いつの間にか、フロリダの市街地へと変貌していた。
いつの間にか、フロリダの市街地へと変貌していた。
バッ
蜘蛛の巣を模した模様のついた手に、ハシゴに乗った男性の手が近づいていく。
男性1「気をつけろッ!そこのヤツ!走り回ってんじゃあねぇッ!
握手するのはこのオレだッ!
スパイダーマンだッ!オレがみつけたスパイダーマンだ!!」
握手するのはこのオレだッ!
スパイダーマンだッ!オレがみつけたスパイダーマンだ!!」
猪木「道はどんなに険しくとも、笑いながら歩こうぜ。」スカアッ
男性1「わああああ!」
しかし、男性は疾走する猪木に蹴っ飛ばされ握手することは叶わなかった。
猪木「大統領ッ――!何をしてるだァ―――!」
大統領「私は『ナプキン』をとるだけだ。それ以外のことには極力エネルギーを使いたくないし使う気もない。」
亜希「な、なんだかよくわからないけど、その変に広範囲かつ物騒な能力を解除して!」
大統領「それは出来ない……これは『CHANGE』なのだ。今、全世界で『アメリカン・ヒーロー』が現れているが……。」
ド オ オ オ オ ォ オ ・ ・ ・
大統領「それらはすべて『脱皮』なのだ。古い、いらない皮を脱ぎ捨て、今世界は『新たな姿』へと『CHANGE』する!」
猪木「バカヤロ――――ッ!」ズギャン!
猪木の傍らにアゴの出た屈強な人型スタンドが発現する。
亜希「え!?猪木がスタンドッ!」
猪木「『元気』があれば何でも出来る!『元気』があれば『スタンドバトル』もできる!」
猪木「いくぞォォォ―――ッ!」グオオオ!
猪木のスタンド(『ボンバイエ』という名前だが、そこは割愛する。)がその屈強な肉体からビンタを繰り出す!
ガシイ!
ド ド ド ド ド
しかし、それは大統領のスタンドによってガードされる。
そこには……『口にすら出来ない者』が居た。
そこには……『口にすら出来ない者』が居た。
亜希(そ……そんな……!こんな……ことが…………あっていいはずがないっ!
こんな…………こんな出来事…………ッ!この「シルエット」が…………!)グググ……
こんな…………こんな出来事…………ッ!この「シルエット」が…………!)グググ……
亜希は、それを見て『死』を覚悟した。口に出してはいけない『彼』の姿は、あまりにも神々しすぎた。
ド ド ド ド ・・・
ガチャッ
扉を開ける音。ここは夢の世界ではなく、現実世界。亜希の部屋である。
JOJO「アクター、一応聞いておくが、俺たちの目的、わかってるよな。」
アクター「あたぼーよ。学校でアリスは「殴って気絶させるか、煙を吸った者に『悪夢』を見せる」と言っていた。
亜希は気絶していないから、多分体内の煙が亜希に夢を見せてる。だから、その『煙』を倒す。」
アクター「あたぼーよ。学校でアリスは「殴って気絶させるか、煙を吸った者に『悪夢』を見せる」と言っていた。
亜希は気絶していないから、多分体内の煙が亜希に夢を見せてる。だから、その『煙』を倒す。」
JOJO「そのとおりだ。で、肝心の亜希は……」チラッ
亜希の部屋をざっと眺める。
なんというか……質素な部屋だ。壁紙は女の子らしく、やさしめの色をしているが、
こざっぱりしすぎている。というか、ベッドと本棚以外のものが存在していない。JOJOの部屋だってもう少しごっちゃりしている。
なんというか……質素な部屋だ。壁紙は女の子らしく、やさしめの色をしているが、
こざっぱりしすぎている。というか、ベッドと本棚以外のものが存在していない。JOJOの部屋だってもう少しごっちゃりしている。
アクター「なんつーか、本当に女らしくねー部屋だな……。さて、亜希の体内にオレの『ブラック・アイズ・ピース』を入れるぜ。」
ズギャン!
JOJO「いや……まて!違う!こざっぱりしているんじゃあない!」
ド ド ド ド
JOJO「これは……見てみろ、これは机だ。ミニチュアだが……。」 ド ド ド ド
アクター「なんだ?どういう意味だ、JOJO。」
アクター「なんだ?どういう意味だ、JOJO。」
JOJO「亜希の能力を忘れたのか?「体積を自在に奪ったり与えたりする能力」…………。
その能力が、『暴走』している!悪夢のせいで!!」
亜希「ううっ……くるなあ……うああ……コン…………ボイ……。」ズギャン
その能力が、『暴走』している!悪夢のせいで!!」
亜希「ううっ……くるなあ……うああ……コン…………ボイ……。」ズギャン
亜希を守るように『グラットニー』が現れる。その大きさは普段の2倍はある……。
グラットニー『シャウアアアア!アバアアアアア!』ゴオオ!
アクター「ぐ……!!こいつは……手がつけられないぜ……!触れられたらやられる……!
だが、亜希の中の『エターナル・ナイトメア』を倒すには『ブラック・アイズ・ピース』を入れることが必須……。
煙と一体化するのは、亜希の体に悪影響を及ぼすかもしれない(元は煙だしバッチイからな。)から出来ない…………。
そしてオレの『ブラック・アイズ・ピース』本体では「腕一本分」の量が限界!
したがって、亜希の攻撃をガードするのはむずかしい……。どうすれば…………。」
だが、亜希の中の『エターナル・ナイトメア』を倒すには『ブラック・アイズ・ピース』を入れることが必須……。
煙と一体化するのは、亜希の体に悪影響を及ぼすかもしれない(元は煙だしバッチイからな。)から出来ない…………。
そしてオレの『ブラック・アイズ・ピース』本体では「腕一本分」の量が限界!
したがって、亜希の攻撃をガードするのはむずかしい……。どうすれば…………。」
JOJO「…………くそ……オレだけでは『グラットニー』を傷つけずにとめることは難しい……。
『粘土化』では暴れた『グラットニー』が自ら崩壊してしまう可能性があるからだ…………。
くそ、俺たちがこの場に残っていなければ……残っていなければ?」
アクター「どうした?JOJO。」
『粘土化』では暴れた『グラットニー』が自ら崩壊してしまう可能性があるからだ…………。
くそ、俺たちがこの場に残っていなければ……残っていなければ?」
アクター「どうした?JOJO。」
JOJO「亜希の力を逆手にとればいい!」
アクター「!?」
アクター「!?」
ド ド ド ド
――フロリダ(夢)
大統領「誰しも一度は思ったはずだ。」
ド ド ド ド
大統領「『ネヴァーランドに連れて行ってほしい』『スパイダーマンと握手したい』
『X-MENの「ミュータント」になりたい』『白雪姫と結ばれたい』…………。」
『X-MENの「ミュータント」になりたい』『白雪姫と結ばれたい』…………。」
大統領「私の能力は、そんな『 人類の夢 』を実現するスタンドだ。
誰もが、童心に帰って、あの懐かしい日々を取り戻すことの出来る能力…………。」
誰もが、童心に帰って、あの懐かしい日々を取り戻すことの出来る能力…………。」
亜希「そ、そんな能力……。」
大統領「そしてその能力を『支配』するのは こ の 私 だ 。」
亜希「!!!そ、そんな……!『夢』を踏みにじるようなこと……!」
大統領「『オプティマス・プライム』!『ウルヴァリン』!この虫けらどもを始末しろ!」
大統領「Can You ?」
O・P&ウルヴァリン『Yes,We Can.』 ド ド ド ド
亜希「う、うわあああああ!」
ゴオオオオ――――
――現実
JOJO「いいか……亜希の能力を逆手に取る。これは非常に難しい加減だ。」
ド ド ド
JOJO「まずその①.『グラットニー』の拳をあえて受け止める。
そしてその②.『縮小化』される。
最後にその③.適当なところで拳から離れる。」
そしてその②.『縮小化』される。
最後にその③.適当なところで拳から離れる。」
JOJO「こうすることで、亜希の体内に入れる大きさになって、体内に居る『エターナル・ナイトメア』を直接たたく。
そうすれば、俺たちは本体である自分たちを襲われる心配なく敵と闘える。」
アクター「なるほど……。」
そうすれば、俺たちは本体である自分たちを襲われる心配なく敵と闘える。」
アクター「なるほど……。」
JOJO「ただし、一歩間違えば『縮小化』の先を越えて、消滅しちまうかなりリスキーな方法だけどな。」
アクター「だが、スピード能力は俺たちの方が上!可能なはずだ!」
JOJO「……よし、やるぞ……!」ズアオ!
JOJO「……よし、やるぞ……!」ズアオ!
グラットニー『シャアアアアウアアアアアアアアアアアア!!』ド ド ドド
To Be Continued...
使用させていただいたスタンド
No.1273 | |
【スタンド名】 | ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ |
【本体】 | バラク・オバマ大統領 |
【能力】 | 映画や海外ドラマのキャラクターを実際に召喚し、操る |
No.1203 | |
【スタンド名】 | ボンバイエ |
【本体】 | アントニオ猪木 |
【能力】 | 本体が『元気』であればあるほど強さを増す |
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