女子「ジョジョ遅いなぁ~・・
彼女の名は【佐伯 明菜(サエキ アキナ)】先日、スタンドの才能が開花した遥の友人である。
携帯で時間を確認する。――現在、待ち合わせ10分前である。30分前に来た自分がせっかちすぎたようだ・・
明菜「(でも、楽しみにしてたからなぁ~・・仕方ないよね。
携帯をしまい、柱にもたれ掛かったその時、携帯が鳴り出す。
―――「オラッ!ホシインダロッ!?オラッ!ホシインダロッ!?コノメス・・・
―ピッ
明菜「【ニューオーダー】・・・この着信音ヤメてくれない?
ドドドドドド・・・
携帯の画面部分からニュッと顔を出す郵便屋の格好をした小人。
小人「お言葉ですがマスター。こっちは危険を知らせるのが仕事です。
目立つ音にしなきゃいけない訳でね・・・
ま、そんなに言うなら次は別の音にしますよ。
明菜「・・・あんまり恥ずかしいのはヤメてね。
すると今度は携帯のボタン部分から、ペンを持った別の小人が現れる。
小人「マスター!時間ないよぅ!あと20秒だよぅ!
明菜「えぇ!?早く言ってよ~ッ!
携帯を両手で掴む明菜。
明菜「ホォ~・・リャリャリャリャリャリャリャリャッ~!!
――ポチポチポチポチポチッ
猛烈な勢いでメールを打ち始める明菜。
明菜「送信完了ッ!
危険は私を避け、隣に居る人に降りかかるッ!!
――ビチャッ
遥「(これは・・鳥の糞?と・・とっておきの一着なのにッ!
明菜「きゃあ!ジョ・・ジョジョ!!
鳥のウンコが・・・って!!
ぁああ~~ッ!ご、ごめんなさいッ!!
遥「い、いいのよ。私も忙しそうだと思って声かけなかったから・・
彼女・・明菜のスタンドの名は【ニューオーダー】
携帯電話に憑依する2体の小人型スタンドで、
本体に危険(危機)を知らせる未来予知能力。そしてソレを書き換える能力を持つ。
―――――
明菜「ホントごめえぇ~んッ!ランチ奢るから許して!
遥「・・許すッ!
明菜「良かったぁ~!あ、そう言えば彼氏は?
遥「フフ・・今日は来んなって、キツく言っておいたからね。
アイツったら、いつも私のバイトが終わるまでずっ~っと店の外で待ってんのよッ!?どういう神経してんのかしら?
明菜「愛されてるじゃな~い、羨ましいなぁ~・・・
――――――
悠「(ぉ?ぉおおッ!?
彼氏って言われて否定しなかったぜッ!!否定しなかったッ!!
ヨッシャー!!
人混みに紛れて、小さくガッツポーズするストーカーが一人。
――――
――プルルルル・・
――ピッ
?「・・もしもし。
柳井「もしもし、柳井だけど。
?「あぁ、お前か。
何の用だ?
柳井「例の二人の件だよ、分かってるくせに。君の事だから報復に出るんじゃないかと思ってね。
?「報復?・・・ハッ!まさか!・・その逆だ。
柳井「・・何?
?「正直、あの馬鹿二人には愛想が尽きてたところだ。
・・・あの二人は俺がもらう。
二人欠けて、二人入る・・それだけの話だ。
柳井「――ッ!何を!あの二人は僕が・・ッ
?「黙れ・・肋骨の他にまだ怪我を増やしたいのか?
柳井「くっ・・
なら、好きにしたら良いさ!あの二人は一筋縄じゃいかないよ。
?「俺はお前と違って、説得なんて欠伸の出るような事はしない。
ブン殴って言うことを聞かせる・・服従させるんだよ。
柳井「そんなやり方・・・僕は、好きじゃない。
?「お前の好き嫌いなんか知るか。
俺は、俺のやりたいようにやる・・・
見つけた。切るぞ。
柳井「待てッ!―――ッ。
ドドドドドドドド・・・
?「見つけたぜ・・上城 遥・・・
明菜「ところでジョジョ。私のスタンドってさ、戦ったり出来るのかなぁ?
遥「う~ん・・まだ分からないけど、厳しいかな、と思う。
明菜「やっぱり?・・まあ良いんだけどね~。
?「――隣の女もスタンド使いか。
能力は未知だが・・だからこそ、先に潰しておくッ!!
携帯「デッデデデデッ。デデデデッ。デデデデデデデデデッ。
明菜「ッ!
―ピッ
またも猛烈な勢いで携帯を打つ明菜!
遥「フフフッ。水戸黄門って・・・面白いスタンドね。
それとも本当の着信音?
―グルンッ!
血相を変えて振り向く明菜。
遥「え?
明菜「――ジョジョッ! 逃げてッ!!
明菜のすぐ隣に激しい爆炎が巻き上がるッ!
明菜「きゃあッ!!?
吹き飛ばされる明菜。
ドドドドドドド・・
?「・・今の攻撃でやれる筈だったが
・・・そういう能力なのか?
そう言って、一人の男が姿を現す。
遥「・・・!(新手のスタンド使いッ!
ドドドドドドドドド・・
それは炎で出来た人であった。
マスクを被り、半ば炎と同化した様な形態だ。
?「こいつは【レッド・ホット】・・・
そして俺は氷室 泰晴(ヒムロ ヤスハル)
襲撃チームのリーダーだ。
この間は、うちのモンが世話になったな。
ドドドドド・・・
遥「――!(何コイツッ?この間って何の話よ?それより明菜は・・?)
ドドドドドド・・・
遥「あんたが何の話をしてるか、私には分からない・・けど、あの子に手を出した事は許せないッ!
――全力でブン殴るッ!!
氷室「ハハハッ!話が早くて良いな!
・・来いよッ!
遥「スター・ゲイザーッ!!
氷室「レッド・ホットッ!!
S・G「オラオラオラオラオラァッ!!
R・H「ドラドラドラドラドラァッ!!
―ドガッ!ドガガッ!
遥「――ッうぉ!
(は・・速いッ!それに何てパワー!
氷室「ハハッ!どうやら俺のスタンドの方がパワーもスピードも上みたいだなッ!!
遥「・・ッく!(しまった・・体制を崩したッ!)
氷室「俺はな、女だろうが何だろうが・・遠慮なくブン殴れるッ!レッド・ホットッ!!
―ゴォッッ!!
遥「(避けられないッ・・!!
―――ドッゴォッ!
悠「うぐぅッ!!
遥「――ッ!?(あの馬鹿ッ!付いてくるなって言ったのにッ!
氷室「おや?お前が横尾か?
悠「げほっ!げほッ!・・・正解~。ヌフフ
氷室「やはり、そうか。俺は・・・
悠「いや、さっき聞いてるから自己紹介は良い・・・
それより
てめえッ!!
人の女に手ェ出すとはいい根性してんじゃねえかッ!!
悠「―――ッ!誰がてめぇの女だァ~~~ッ!!
氷室「ハハハッ!!二人まとめて相手してやるか!
オラ、どうした!かかってこいよ。
悠「スペース・カウボーイッ!
遥「ォオオッ!!
明菜「・・うっ、うぅ~ん・・・うぅ、ジョジョ・・
10m近く吹き飛ばされ気絶していた明菜が目を覚ます。
ドドドドドド・・・
明菜「――こ、これはッ!!
悠「ぐっ・・くそッ・・
遥「はぁッ・・はぁッ・・・強いッ・・
全身に火傷を負った悠。
怪我こそないがヒドくバテている遥の姿があった。
明菜「ジョジョッ!横尾君!
遥「明菜ッ!逃げてッ!!
氷室「むざむざ行かせると思うか!?
レッド・ホット!
あの女もやれッ!!
明菜「ひぃいッ!?
遥「やめろォオオ!ッッラァッ!!
―ゴゥッ!
剛腕がレッド・ホットの顔面を捉えた。
――しかし。
―ズボフゥッ!
S・Gの拳はR・Hの顔面を貫通する。
まるで炎が揺らぐかのようにこちらの攻撃を無効化するのだ。
遥「・・ッ!(やはり、こちらの攻撃は効かない・・それもだけど、今はッ!
R・H「ドラァッ!
―バキィッ!!
遥「・・(やっぱり痛くないッ・・・あの馬鹿ッ!!
悠「っぐはっッ!!
ゴゴゴゴゴゴゴ・・
氷室「泣かせてくれるなぁ~?横尾。
上城への攻撃も全部お前が入れ替わって受けてんのか。
・・だったらお前からやるしかねぇなァ!?
遥「やめろォ~!!ヤメてくれッ!
氷室「う~ん・・・そこまでお願いされちゃあ、やるしかねえわな。ハハッ!
・・・ん!?
氷室の手に縄がかかっている。
氷室「馬鹿の一つ覚えだな。俺のスタンドは燃えているんだぜ?入れ替えたりしたらお前の身体はどうなるんだ?ァア?
―ドヒュドヒュッ!
氷室「あ!?
次々と縄が氷室にかかる。
悠「ゲホッ・・んな事は分かってる。現に今も縄が燃えちまってるからな・・
二人が・・逃げる時間を稼ぐだけで良い。
氷室「ぉおおぉ!?
良いね!最高だッ!
その【覚悟】!【自己犠牲】!
喰らい尽くして服従させてやるぜッ!!
遥「馬鹿ッ!お前が逃げろ~ッ!!
会社員「君ッ!ガス管のガスが漏れて火が出てるかもしれないッ!!
早く逃げろッ!
明菜「・・!?ジョジョ!そのスタンド、一般人にも見えてるわッ!
ドドドドドドド・・
遥「――ッ!!(・・・そうかッ)
明菜ァ!今から30秒後に火をそっちにやるから、雨で消してッ!
明菜「え?わ、分かった!!
【ニューオーダー】!早くメールをッ!
氷室「――ッ!?気づきやがったか!
横尾ッテメーは後だ!
R・Hッ!上城とあの女からヤレッ!!
既に服の背中まで火の付いた悠から踵を返し、遥達に向かいダッシュを始めるR・H!
あっと言う間に、遥達まであと1mと言うところまで迫る。
―しかし
悠「ヌフフ・・・成る程。あともう一仕事って訳ね。
遥「・・悪いわね。今度映画くらいなら付き合ってあげるから。
悠「オーケー!俄然やる気がムンムン湧いてきたッ!
氷室「・・・やられたッ!アイツ、自分の身体が燃える中、入れ替わりやがったッ!!
氷室のはるか後ろに居た悠は遥のすぐ後ろに。
遥のすぐ後ろに居た氷室ははるか後ろに。
氷室「あの女の能力は不明だが、火があれば雨を降らせられるって事は分かった!だったら・・・
―ブチブチッ!
身体に巻き付いた縄を千切る氷室。
それに伴い、燃えた縄は消え失せ、悠の身体に付いていた炎も消える。
氷室「これで燃えた縄は投げられねぇなぁ!?横尾ォーッ!
明菜「来たッ!メールッ!!
烈火の如く走り寄る
氷室のR・Hッ!
迎え撃つ悠のS・Cッ!
明菜へ向かい走り出す遥!
R・H「―ドラドラドラァッッ!!
S・C「YEAHHHHHAッ!!
――ドグシャアァッ!!
悠「ぐ・・・はッ・・
当たり負け、後方へ吹き飛ばされる悠。
氷室「ハハハッ!!死に損ないがァッ!!
次は上城だァ!
悠「・・(これで・・良い。ジョジョ・・後は上手くやってくれ・・・ッ!
遥「オォオオ!!スター・ゲイザーッ!!
オオラァッ!!!!
R・Hに吹き飛ばされた悠をボレーシュートの要領で、全力で明菜へ向けて蹴り飛ばす!!
悠「うぐっほおぉ・・!!(きょ・・強烈!)
氷室「――ッ?はぁ?何やってんだお前等!?
氷室に対し、向き直る遥。
遥「あいつの背中・・・燃えてるのはスタンドじゃない。
洋服が燃えてんのよね。
どこだかで、3万したって言ってたかしら?
アンタに弁償して貰わなきゃね・・・
氷室「ひ、火ってのはスタンドじゃなく・・横尾自身ッ!?
マズいッ!!
戻れ!R・H!!
明菜「送信完了ッ!!ゲリラ豪雨よ!!
ものスゴい速さで消え入る氷室のスタンド。
――ドジャーッ!!
その直後降り始める豪雨。
氷室「・・あ、危うく死ぬところだった・・・てめえ!
――うゲッ!!
言い終わるより早く、S・Gの拳が氷室の腹にめり込む。
氷室「こ・・・この雨じゃスタンドを出せねぇ・・クソがッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
遥「無抵抗の相手をブン殴るのは嫌いな筈だけど・・何故かアンタに対しては、これほど楽しい事はないッて、思えるのよね・・・
覚悟は出来てるかしら?
氷室「く、くそぉォ~~ッ!!
遥「スター・ゲイザーッ!!
―ゴドグシャッッ!!
氷室「―ぐばぁッ!!
S・G「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラーッ!!
ォオオオラァァァッ!!!!
―ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴッ!!
―ドグッシャアァッ!!!!!
氷室「・・・・・・・・~~~~ッ!!
―ドスンッ
ピクッピクッ・・・
遥「ふぅーッ・・・
明菜「やったわ!友情の勝利ねッ!!
遥「ええ。明菜がいなかったらやられてたわ・・ありがとう。
明菜「いいのよ!スゴく格好良かったわ、ジョジョ!
でも、ビショビショ・・・アハッ
遥「フフフッ・・・ホントね。
悠「あの~・・・出来れば早く病院に・・(水も滴る・・違うな、美女がビジョビジョだな。ヌフフッ
明菜「あ!ごめんなさい!今すぐ病院にッ!!
遥「大丈夫よ。そうつはこんな時でも、美女がビジョビジョ~とか、考えてる奴だから。
悠「・・ヌファ!ひでぇ!(でも、これって運命の赤い糸が成せるテレパシーってやつかも!ヌフフ
明菜「そうなの?じゃ、横尾君。一人で病院行ってね~。
遥&悠「いや、流石にそれは・・・
上城 遥
スタンド【スター・ゲイザー】
負傷無し。
とっておきの洋服はクリーニング行き。
スタンド【スター・ゲイザー】
負傷無し。
とっておきの洋服はクリーニング行き。
佐伯 明菜
スタンド【ニューオーダー】
柔らかお尻が幸いし、奇跡的に負傷無し。
スタンド【ニューオーダー】
柔らかお尻が幸いし、奇跡的に負傷無し。
横尾 遥
スタンド【スペース・カウボーイ】
背中と腕に火傷、殴られすぎて顔がお岩さんになるが名誉の負傷。
3万の上着は氷室の財布を使って新調した。
スタンド【スペース・カウボーイ】
背中と腕に火傷、殴られすぎて顔がお岩さんになるが名誉の負傷。
3万の上着は氷室の財布を使って新調した。
氷室 泰晴
スタンド【レッド・ホット】
フルボッコ。
目が覚めると財布が無くなっていた上、お尻にごめんなさいの落書きが・・・
本当は入院が必要だが、気合いで翌日から登校してきた。
スタンド【レッド・ホット】
フルボッコ。
目が覚めると財布が無くなっていた上、お尻にごめんなさいの落書きが・・・
本当は入院が必要だが、気合いで翌日から登校してきた。
使用させていただいたスタンド
No.242 | |
【スタンド名】 | ニューオーダー |
【本体】 | 佐伯 明菜 |
【能力】 | 本体に訪れる危機が着信音と共に送られ、それに干渉できる |
No.310 | |
【スタンド名】 | レッド・ホット |
【本体】 | 氷室 泰晴 |
【能力】 | 炎であることが能力 |
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