オリスタ @ wiki

【スター】オリジナルスタンドSSスレ【ゲイザー】第十一話

最終更新:

orisuta

- view
メンバー限定 登録/ログイン


 
ドドドドド・・

遥「復活させて、どうするつもり?

尾出「当然、世界を支配するのさッ!


悠「・・・ブッ飛んでんなぁ。


御園「・・矢と一緒に盗み出したのはDIOの骨か。


尾出「盗んだだとッ!世界を支配できる素晴らしい力を持ちながら、それを世界の為に使おうとせず
歴史の闇に葬りさろうとしているあのクソったれ財団から!?
違う!違うぞッ!!

世界が!世界自身が必要とする力を財団から取り返したのだッ!
世界中を見回してみろッ!
病気、貧困、差別、戦争・・・
国が、価値観が、宗教が違うだけで毎日多くの命が奪われているッ!!


1人の偉大な統率者に支配される事で、人類は幸福になれるのだッ!!


御園「ククッ・・・危険な思想だな。
仮に上手くいって、戦争が無くなったりしたら大変だ。
こちらの飯の種なんでね。
・・・ここで消えて貰おう。


尾出「そうはさせないッ!今ここで消えるのはお前だぁッ!!


―ガオンガォンッ!!

懐から取り出した拳銃を御園へと発砲する・・・が、
当たる筈もなく。
鉛の弾丸は空中で動きを止める。


御園「こんな物で俺を殺そうとするとは・・・怒りを通り越して失望すら覚えるな。
死んで詫びろ。


尾出「ひッ!?

―バシュウッ!


・・・

尾出「あ・・あれ?


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・


尾出の眼前で銃弾は
動きを止めていた。
御園がそうしたように・・・


乱童「・・・父・・さん・・



御園「!?

遥「喋ったッ!?

悠「どうやって!?


―パチ。

水中の青年が目を開ける。


―ドバァアアァアンッ!

突然カプセルが割れ、蔓の様な物が爆発的に広がって
尾出以外の全ての人間が吹き飛ばされるッ!!

遥「きゃあッ!?


ドドドドドドド・・・

尾出「ら、乱童ッ!矢が無くてもスタンドが使えるのかッ!?
フフフ・・・ハハハッ!
矢無しでスタンドが目覚めるなんて・・なんて良い子なんだッ!


乱童「着るものを・・・

尾出「おお!そうだったな。


着替えを済ませた乱童は遥たちへと向き直る。
 
 
 




ドドドドドドド・・・

向き直った乱童は帝王然とした風格を漂わせる。

尾出「DIO様の記憶は全て移植したッ!
ここにいる乱童は、人間である事以外オリジナルと相違無いのだッ!!
私の勝・・・


―ズゴッ!


尾出「え?

尾出の身体の半分が削り取られた様に消える。


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

乱童「父さん。僕を創ってくれて有り難う・・・お礼と言っては何だが、僕の能力をプレゼントしよう。
全てのモノをこの世界から消し去る・・あなたが望んだ能力とは違うけど。


尾出「・・ぉおおッ!

ゴゴゴゴゴゴゴ・・

その時、乱童の頬を一筋の涙が伝う。


乱童「・・・涙?


尾出「・・その涙がお前が人間である事の証・・ッ!
だが、帝王に涙など不要だッ!
父を殺し、人間である事を捨てることが帝王としての第一歩となるのだ!
フフフ・・本当に良い子に育ってくれたな、乱童・・・


―ズバズバズバズバッ


削れた箇所から尾出の身体が消え去っていく!

後には何も残らなかった・・・

乱童「・・・

ゴゴゴゴゴゴゴ・・

悠「・・(触られただけでアレかよッ!
反則すぎるだろ・・・


遥「横尾ッ!

悠「えッ!?

―ガォンッ!


悠の頭上を乱童の手刀がかすめるッ!


悠「うぉ・・ぉおぉ!危ねぇッ!



柳井「上城ッ!無事かッ!?


その攻撃とほぼ同時に、研究施設へと飛び込んできた柳井(A・T・M)と氷室。


遥「今は何とかね・・・殺人鬼より厄介そうな敵はいるけど。
詳しい話は後でするけど、尾出教頭がアイツに殺されたわ。



氷室「・・・尾出?

柳井「・・そんな人いたっけ?

遥「・・・・ッ?


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・

遥「学校の教頭よ!?ロマンスグレーだけど、ちょっと体臭がキツい教頭!


氷室「・・さぁ?知らねえな。とにかく、そこのイかれた格好した奴をぶっ飛ばせば良いんだろ?

柳井「僕も覚えがないな・・・。


遥「・・(どういう事?尾出教頭を全く覚えてない・・・?


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 




ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

乱童「それが僕のスタンド【アクセンスター】の能力・・・
人間だろうが何だろうが、全ては記憶にも残らない。


椎名「乱童ッ!ソイツらを殺れっ!!


御園の支配から逃れた金属を破壊した椎名が叫ぶ。


ゴゴゴゴゴ・・・

御園「やれやれだ。
お前らの計画が遂行されてしまった以上、矢を狙うのは後回しだな。
・・・失礼させてもらう。


椎名「なッ!?
行かせる訳があるかッ!!

―ドグシャアッ!


御園に飛びかかろうとした椎名は
R・Hの拳に殴り飛ばされる!

ドドドドドドドド・・・

椎名「んなぁッ!?

氷室「よぉ・・また会えて嬉しいぜッ!


椎名「氷室ォ・・ッ!
乱童!コイツもぶっ殺せぇッ!


・・・・・

・・・

椎名「・・?

乱童「・・・もしかして、僕に命令してるのか?


椎名「当たり前だッ!
さっさとそこのドグサレを、ぶち殺すんだよぉ~~ッ!!


―ガシィッ

椎名「ッ?

乱童「・・・お前が僕に命令するな。

アクセンスターに首を掴まれ持ち上げられる椎名。

―グググ・・

乱童「帝王は僕。お前等は駒だ。
駒が帝王に意見するのは100年早いぞ・・・!


椎名「ゼヒュ・・ゼヒ・・


必死に呼吸しようともがく椎名の顔がみるみる紫色へと変わる。

乱童「・・ごめんなさいが聞こえないが?

椎名「・・(首絞められてちゃ言える訳ねぇ・・・殺・・される!?
i・・pod!!

―シーン・・

椎名「・・・?


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

乱童「スタンドを使おうとしたな・・僕に対して。
保険を掛けておいて正解だったよ。
お前のスタンドは既に消し去った・・

椎名「――ッ!?


乱童「・・・死刑だ。


椎名「・・・!!(や、やめッ


―ガォンッ!!


椎名の身体が一瞬にして消える。


遥&悠「・・・!

柳井「・・!?

氷室「・・・てめぇッ!


乱童「ふぅ~。さて、と・・・ん?
いない?

既に御園の姿は無くなっていた。


遥「とっくに行っちゃったわよ・・・

ドドドドドドド・・



乱童「仕方ないか。それじゃあ、矢だけ貰っておこうかな?
無くても良いけど、あれば便利だからね


遥「・・・!!
 
 
 




ゴゴゴゴゴゴ・・・

遥「・・・要らないんじゃなかったの?

乱童「少なくとも、僕には・・ね。
スタンド使いを増やすのに使うだけさ。


遥「・・増やす?

乱童「知らなかったのかい?矢に傷付けられた人間にスタンドの才能があれば、
ソイツはスタンド使いになる。

遥「・・才能が無い人間は?

ドドドドドド・・

乱童「淘汰される。
スタンド使いになれるのは100人に1人いれば良い方らしいぞ・・・

遥「・・それを聞いて、私が大人しく渡すとでも?

ゴゴゴゴゴゴゴ・・

乱童「渡すさ。君の性格上そうせざるを得ない。


―ドゴォッ!

遥「!?


悠「ぐ・・ぁ

不意を突いたアクセンスターの拳が、悠を吹き飛ばす・・そして悠の身体が消え始めた。

氷室「横尾ッ!てめ・・R・H!
ドラドラドラァーッ!!


乱童「・・無駄だ。
オラァッ!!

―バシュウッ!

R・Hとアクセンスターの拳が交錯し・・乱童に拳が届く前にR・Hが消し去られる。

―バギィッ!

氷室「ぐぁッ!か・・身体がッ!


―ゴシュゴシュゴシュッ・・

氷室「おぉおおぉおッ!?

氷室の身体は削れていき、瞬く間に跡形も無く消え去る。


遥「横尾ッ!?氷室ッ!?

柳井「・・ッ!!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

乱童「さて・・・大人しく矢を渡せば、二人とも返してやるが?


遥「・・・・ッ!!


柳井「上城ッ!矢を渡すんだ・・!


乱童「・・・・


ゴゴゴゴゴゴ・・


―ポタ・・ポタ・・・

握りしめられた遥の拳から、血が流れ落ちる。

柳井「(気持ちは分かる・・ッ!だけど!
今は渡すしかないんだ・・


遥「・・分かったわ。

拳を開き、【血に濡れた】矢を乱童へと投げる。


―パシッ。


乱童「確かに受け取った。・・・心配しなくても約束は守るさ。

ところで・・・その手。
矢で怪我をしたみたいだが、何ともないのか?


遥「別に・・・さっさと二人を戻しなさいよ!


乱童「・・・まぁいい。アクセンスター

―バシュ!

遥「ッ!S・G!



―ガッシィッ!!


アクセンスターの拳に触れないように、S・Gが攻撃を受け止める!

遥「てめぇッ!約束は守るんじゃねえのかッ!

ドドドドド・・
 
 
 




ドドドドドド・・・


乱童「・・・反応速度は悪くないな。
パワーはどうだろうか?

―グンッ!

アクセンスターの腕に力が込められる。


遥「ぐぁッ!?

―ググググ・・・


腕を十字に、二本で受け止めるS・Gに対してアクセンスターは腕一本。

遥「・・!(何て力・・・ッ!


乱童「うん・・上の下って所か。

遥「・・(私の力を計っている・・?
この体勢じゃパンチも打てない・・むやみに蹴れば触られて消される・・ッ!


ドドドドドド・・・

乱童「まぁ・・悪くない。


―フッ

アクセンスターが力を入れるのを止める。


乱童「(上城 遥・・愛称ジョジョか。
運命からこの僕を押し上げる駒に成り得るか?


遥「・・?


唐突に、悠と氷室の姿が現れる。


柳井「二人ともッ!
大丈夫か!?


悠「・・う・・ジュジョ、よせよ・・人が見てるだろ・・・ヌフフフファ・・

氷室「・・う~ん・・明菜ぁ~・・明菜ぁ~・・・



遥「・・(寝てるのか?ていうか横尾の奴、卑猥な夢を・・ッ!?


乱童「約束は守ると言っただろう?
それでは、僕はアイツ(御園)に用があるのでね・・・


そう言って乱童は歩き出す。


遥「・・!!

遥は乱童を追いかけようとするが、足が動かなかった。


遥「――ッ!(足が・・動かないッ!
声も出せない・・!
私・・・怖いの?


―コツコツコツ・・・

乱童の足音が聞こえなくなるまで、遥たちはその場から一歩も動く事が出来なかった。


ドドドドドドド・・・

柳井「行った・・のか?

遥「横尾ッ!


悠に駆け寄り、抱き抱える。


悠「・・ん、ジョジョ?・・夢だったのか・・残念。

遥「何が?

悠「いや・・こっちの話。ヌフフ・・・
ところで、手ェ怪我してるけど、どうしたんだ?大丈夫か?


遥「あんたのせいよ!
でも・・無事で良かったわ。


―ギュ。

悠「ヌファッ!!


柳井「・・・(いいなぁ。
 
 
 




扉から明菜が飛び込んで来る


明菜「やっくん!
・・無事だったのねッ!

氷室「ん?
・・あ、あぁ。お前も無事だったか?

無言で頷く明菜。


明菜「それで、ジョジョ。
伝言を頼まれて来たんだけど・・・


遥「私に?


明菜「えぇ。
銀髪の人が【両親の事が知りたければ来い】って。
これ、地図。

遥「・・・ありがとう。(アイツは両親を知っているような口振りだった・・行ってみる価値はあるのかも。


ゴゴゴゴゴゴゴ・・


悠「ジョジョ・・行くんだろう?


遥「・・・行かないわ。

悠「・・なんで?


遥「尾出を止めなきゃ・・・


柳井「・・・それなら尚更行くべきだ。
乱童はアイツ(御園)達の持つ【何か】を求めてる。
当然ながらその【何か】に一番近いのは・・・アイツ(御園)らだ。

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

柳井「一石二鳥だろ?

氷室「さすが、鳥野郎!
アイツらのアジトに乗り込み、金属野郎と乱童、二人共ぶっ飛ばすんだなッ!


柳井「・・まぁ、乱暴な言い方だけど間違ってないかな。


明菜「ねぇ・・その乱童ってもしかして 背が大きくて、ダッサイ洋服着て
外人みたいな顔してて、首にタトゥーした人?


遥「そうだけど・・・会ったの?


明菜「会ったって言うか・・・助けて貰ったのよね。


氷室「!?


明菜「頭のないスタンドに襲われそうになった時に・・・


氷室「ヒゲのスタンドでも倒しきれなかったのか・・・ッ!


明菜「それで、そのスタンドをやっつけてくれて・・お礼を言いたかったんだけど、名乗りもしないで去って行ったの。
でも・・凄く具合が悪そうだったわ。


遥「―ッ?

柳井「・・やっぱりそうか。

悠「・・何か知ってるのかよ?


柳井「No.達が・・居ただろう?
彼らは乱童を作り出す為の実験体さ。


悠「・・実験体?

柳井「そう。ほとんどは元々普通の人間だったけど、実験によって・・矢を使ってスタンドを得たんだ。

氷室「何で矢を使ったなんて知ってるんだ?


柳井「あぁ、それは
さっき乱童が言ってたのを聞いて、僕も初めて知ったんだけど。・・・君達は消えてたから知らないよね。


悠「知らねえ。

氷室「・・まぁ、消えてたかも覚えてねえけどな。

柳井「・・続けるよ?
 
 
 




柳井「人工的なスタンド使いは良いんだ。
問題は、生まれた時からスタンド能力を持つ様に手を加えられた命・・・
身近なとこで「ヒゲ」(猫)がそうだ。


遥「ヒゲが・・?


柳井「うん。彼は生まれつきのスタンド使い。
その代償としてDHAが常に失われてしまっている。
能力はそれを補う形を取っているんだろうね。


氷室「で?結局何が言いたいんだよ?


柳井「つまり・・人工的な生まれつきのスタンド使いは、身体に何かしらの異常をきたしやすいって事。
ま、スタンド使いに限らず人が母胎を通さない生命は身体が弱いらしいけどね。


遥「私達を殺さなかった・・・ではなく。
弱っていて・・・殺せなかった?

ドドドドドドド・・

柳井「・・その可能性はある。



悠「叩くなら、弱ってる時か・・・。
おし、 とりあえず、準備もあると思うから一旦家に帰って、それからうちに集まってくれ。


氷室「何でお前の家に集まんだよ?

悠「ん?駅が近いからだけど?


明菜「どこだって良いわよ~。早く帰りましょ?


柳井「よし、戻ろう。

遥「・・・あいつ、置いていくの?


そう言って指さす先には、気絶して倒れている庵治の姿。


悠「ぁあ、忘れてたわ・・・とりあえず、うちに連れて行くよ。


悠は庵治を背負い、S・Cの縄で固定する。


悠「OK!行こうぜ。


そして、一同は帰宅の途につく・・・



ドドドドドドドド・・・





【誰もいない教室】を抜けようとした時、柳井は奇妙な違和感を覚えた。



柳井「・・・?何か忘れているような気がする・・・
何だろう?



氷室「何やってんだ?さっさと行くぞッ!



柳井「あ、あぁ。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 


椎名
スタンド【ipod!】
アクセンスターの能力により世界から消滅・・・
再起不能(死亡)
尾出教頭
スタンド【なし?】
同じく、アクセンスターの能力により消滅
再起不能(死亡)





ドドドドドドド・・




使用させていただいたスタンド


No.452
【スタンド名】 アクセンスター
【本体】 乱童
【能力】 物を触った瞬間、その『物』をこの世から全て消し去る事が出来る




< 前へ       一覧へ戻る       次へ >





当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用、AI学習の使用を禁止します。




記事メニュー
ウィキ募集バナー