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【スター】オリジナルスタンドSSスレ【ゲイザー】第十七話

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orisuta

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遥たちは氷室の家の前にたどり着く。


警備「あ、坊ちゃん。お帰りなさい。
友達が遊びに来てますよ。


氷室「友達・・?庵治と幸田の事か?


警備「いえ、渡部と言う子です。


氷室「聞いたことねえなぁ。お前らは?

悠「知らね。

遥「右に同じ。

ヒゲ「(吾が輩が知っていると思うか?


氷室「・・ま、会ってみれば分かるだろ。
柳井が先に着いてる筈だから、取り敢えず合流しようぜ。



ドドドドドド・・・


遥「ねぇ、あそこにいるの柳井じゃない?

門をくぐった所で、遥は柳井の姿を見つける。

遥か上空、A・T・Mの背に柳井は居た。


悠「・・・だな。
あんな所で何やってん・・ッ!?


―ドゴォオッ!


柳井の下方から(と言っても、木が邪魔で見えないが)
なにかボールの様な物が飛び出し、柳井に直撃する。
柳井のスタンドが消え、身体は地面へ向かって自由落下を始めた。


氷室「おいおいおいッ!!何だってんだよ!?


悠「・・・・敵か!?

遥「急ぎましょうッ!

ドドドドドドドド・・・

氷室「俺が行ってくるッ!この家の庭は無駄に広いからな、作りを知ってる俺なら早くたどり着ける!


遥「私も行くわッ!


氷室「・・・いや、お前らは明菜を頼む。
本館の二階、右一番奥の部屋だ。


悠「・・・一人で大丈夫か!?


氷室「はッ!俺様を誰だと思ってやがる!?


悠「OK・・・あんたに任せるぜ。


氷室「おうよッ!



遥たちは、柳井の事を氷室に任せ、本館へと走る。



―ズズゥ・・・ン


遥「何ッ?地震!?

悠「・・・いや、何かでっかい物が落ちたような・・・


―キュイキュイキュイ・・・!!


悠「警報だッ!急ぐぞジョジョッ!!
 
 
 




―タタタタタ・・ッ


二人と一匹は本館へとたどり着く。


―ガチャ・・・


悠「・・・?


―ガチャガチャ・・!


悠「くそ!鍵がかかってるぞぉ~ッ!?
遥「どいて・・・

ズイ、と悠を押しのけ扉の前に立つ遥。

悠「まさか・・な。ヌファファ・・・いくら、スタンドがいてもこんな頑丈そうな扉・・・


遥「ォォオオオオラァッ!!


―ドゴシャアァアッ!!


ゴゴゴゴゴゴ・・・


アルミではなく、鉄で出来た巨大な扉を
S・Gはいとも簡単にぶち抜いた。



悠「・・・(怖ぇ~・・)

ヒゲ「(ゴリラでもこの扉は、壊せんぞ・・・


遥「・・・行くわよ。




相変わらず警報は鳴り響いている・・・
遥たちは扉を破壊して中へ入った。
にも関わらず、人が出てくる気配がしない。


遥「・・・おかしいわね。

悠「そうだな。誰か出てくるのが普通だろう?



ドドドドドドド・・・

遥「・・・!?
誰か倒れてるわッ!


エントランスの正面、二階へ続く階段の下にうつ伏せに倒れている黒服を見つけ、駆け寄る。


悠「おいッ!大丈・・・夫?


黒服(SP)「・・・グー・・・グー・・

遥「寝てる・・・わね。

悠「あぁ・・寝てるな。

ヒゲ「(気をつけろ、敵の攻撃で眠らされているのかもしれん。

悠「だな。こんな所で寝てるなんて普通じゃ・・・


―パンッパンッパンッ!!


乾いた音が立て続けに三発響く。

遥「何ッ?

悠「銃声ッ!?


ドドドドドド・・・


「残念~、一発外したか。
やっぱ、起きてる的は難しいな。


二人の頭上から声が聞こえる。


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 




ドドドドドド・・・


見上げると、階段の踊り場にトレンチコートを着た男が一人。
右手に持つ銃の口からは、硝煙が上がっている。


遥「・・・アンタ、敵ね?
このくそ暑い真夏にコートを着込んでるなんて、頭がイカレてるか・・武器を隠し持ってる・・ッ!


―ダッ!


言うや、床を蹴り階段を駆け上がる遥。

だが


―ズルゥッ!


遥「あだぁッ!?

―ドガッ


濡れた大理石の床は非常に滑りやすく、遥は盛大に転んでしまった。


「ブハハハハッ!!
良いもん見ちまったぜ!?
やっぱ健全な女子高生は白だよなぁ!


遥「――ッ!
・・・野郎ッ!


―ヌル・・・

遥「!?

床に手を付き起きあがろうとした所で、温かい液体が床に広がっているのに気付く。

ドドドドドド・・・


遥「・・・血。

脇を見ると、黒服を中心に池のような血だまりが広がっていた。


遥「・・・!!(心臓に一発・・銃声は三発。
外したのが一発・・・残りは?

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・


悠「ヌファ・・・俺だぜ、ジョジョ。
しくじっちまったが大丈夫・・・大した傷じゃあない。


わき腹を押さえ、うずくまる悠。


遥「横尾ッ!


遥はペットボトルを取り出し、中身を悠の傷口をかける。


悠「ジョジョ!やめろ!


みるみる、横尾の傷は塞がっていく。

悠「・・・それは君の分なのに。

遥「いいのよ、私は怪我してないんだから。
・・・少し休んでて、アイツは私が倒す!


「ぉお?何だそりゃ?怪我が一瞬で治るクスリか?

・・ま、もう空っぽみたいだから問題ねえか。


遥「てめえは・・・ボッコボコにブン殴るッ!!


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 




―ドバァアアッン!!


一度の跳躍で二階天井近くまで飛び上がる遥ッ!


「おいおい・・なんてぇジャンプ力だよ?
だがなぁ!?
空中で弾丸が避わせるかッ!!

―バッ!


コートの内側から二丁の自動小銃を取り出し、遥をめがけて乱射するッ!!


―ドババババババババババババババッ・・!!


遥「スター・ゲイザーッ!!
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァアアッ!!


―ドバドバドバドバドバァアアッ!



「マ、マジかよ・・!?
この女、弾丸を叩き落としてやがるッ!!
――ハッ!?


―カチカチッ・・


「た・・弾切れか!


遥「ォオオオラァアアアッ!!

―ドグシャッ!


「うぶべッ!


―ガシャアァアッ!


盛大に吹っ飛ぶコートの男。


ゴゴゴゴゴゴ・・・



遥「やっぱり武器を隠し持ってたわね。


遥の身体には至る所にかすり傷があるが、直撃は一発もない。

「ガハッ!・・・この女、強いじゃねえか!
仕方ねぇ、俺もスタンドを使わせて貰うぜ!
ス・・

―ドゴォッ!

「うばッ!ス・・

―バギィイッ!

「あぎゃッ!?ス・・

―グッシャアァッ!

「~~ッ!?(ス、スタンドが・・・

―ボッゴォオッ!

「が・・(出せないッ!?


遥「てめえッ!スットロい事してんじゃねえよッ!!
オオォオオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァアッ!!


―ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴッ!!





―バッギャアァアンッ!!


「ウゲグバァアアアーッ!?


遥「ふぅ・・さて、とアンタが何者か吐いてもらおうかしら?

「ピク・・ピク・・・

遥「あれ?・・やりすぎた?

悠「(間違いなくやりすぎだぜ、ジョジョ・・




ゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 
コートの男
スタンド【ス???】
再起不





遥「・・・ま、やりすぎちゃったのは仕方ないわ。
それより横尾、その人は?


遥の問いに無言で首を横に振る悠。

悠「心臓を一発・・・即死だ。


遥「・・・そう。
何とかしてあげたいけど、今は明菜が無事か心配・・・
後で電話を借りましょう。


悠「・・・だな。


―ガッシィ!

遥「!?

悠「なッ!?

ドドドドドドド・・・!



「誰が再起不能だぁ~ッ!?


再起不能と思われた男は、遥の足首をガッシリ掴んでいた。


悠「あれだけ殴られて意識があるだとッ!?


遥「くッ!スター・・・

「スリーピング・フォレストッ!!


―ズギュウウゥンッ!


遥「あ・・・・


―ガックゥッ・・


悠「ジョジョッ!

―ドサッ・・

遥「スー・・スー・・・


「ククク・・・アハハァーッ!!
嬢ちゃんよぉ、さっきお前【真夏にコートを着てる奴は、頭がイカレてるか武器を隠し持ってる】って言ってたよな?
・・・どっちも正解だ。
俺はイカレてるのさ。

無造作にポケットに手を突っ込み、何かを口の中に入れる男。


「お?お?ぉお!?

来た来た来たァーッ!!
希望っつーんですか?
幸福感っつーんですか!?
痛みが消えて、そういったもんが身体の奥底からモリモリ湧いてくるじゃねえかッ!
アーハハハハハッ!!!

ドドドドドドド・・・

悠「・・妙なクスリキメやがって!
てめぇ!ジョジョから離れろッ!!


「寝てるだけだ、心配すんなよ・・・
ま、これから殺すんだけどなあッ!

悠「てめ・・・ッ!?
な、何だ?足に力が・・・


「入らないだろ?
眠くて眠くて仕方ない・・・
はらわた煮えくり返ってるのに、なぜか寝ちまうんだ。
どんな気分だぃ?


悠「ぉお!・・・く・・そぉッ!

ヒゲ「(手は・・打っ・・・スピー・・スピー


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
 
 
 




ドドドドドド・・・









倒れ込むようにして眠る二人と一匹の傍らで、拳銃の弾を込めるコートの男。

「クッスッリと俺とは~♪
同期の・・・あれ、指が折れてらぁ。
どうりで弾が込めにくいと思った!
まぁ、時間はたっぷりあるからな・・・



歌を口ずさみ、余裕たっぷりで作業を続ける男。


遥「・・・・・

悠「・・・・・

ヒゲ「・・・スピー



「おし、完了。

―ガチ・・・

撃鉄を起こし、引き金に指をかける。
銃口は遥の心臓に向けられていた。



「悪く思うなよ、仕事なもんでなッ!ギャハハハハッ!!


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・


「・・・・・

「・・・―ゴクッ



「ヘヘッ・・・良く見りゃ、可愛い顔してんじゃないの?
殺す前にイタズラしても・・いいんじゃねえか?


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

銃を下ろし、辺りを見回す男。

動く物は、何もない。

「・・・(ま、当然か。俺のスタンド【スリーピング・フォレスト】の能力にかかれば生物はおろか、機械だって眠っちまうんだからな・・・!



そして、再び遥へと向き直ったその時。


―ボコッ・・・


「ッ!?


何かが煮立ち、泡立つような音が聞こえた。


ドドドドドドド・・

「(何か聞こえた?
・・・いや、そんな筈はない。
きっとキメすぎたせいで幻聴が聞こえたんだろ。
そうに違いないぜ・・・

男は幻聴と決め込み、振り向きもせず遥の身体へと手を伸ばす。


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

「それじゃ、いただき・・・


「Dィイイ~・・・



―ベチャッ・・


「・・・・え?



背中に何かが当たる感覚を覚え、男はゆっくりと振り向く・・・
 
 
 




―ドバァアァアッ!


「ウォッ!?


―ガッブゥウッ!!


振り向きざま、男の肩口に50cmはあるかと思われる巨大な魚が噛みつくッ!!

「あぐぁッ!な、何だぁ!?(S・Fは発動しているッ!何でコイツは動ける?


その魚は、ヒゲのスタンド【ミズガルズ・フーガ】
出所は何と・・・カバンの中。
遥のカバンに潜り込んだヒゲが、有事に備えて持ち込んだ、例のボールにつまった小魚から発動したのだ。


このスタンドは一度発動すると、本体の意志とは関係なく決まった行動を起こす【自動操縦型】・・・

つまり

本体が寝ていようが何をしていようが【関係ない】のだ。
そしてこのスタンドの目的は、生物を捕食して本体にDHAを届ける事。

「・・・ウォオオオッ!!


―グググ・・・


男は、肩口に噛みつくM・Fを力任せに引きはがす。

「スリーピング・フォレストッ!

―バッシィインッ!


樹木のような腕が鞭のようにM・Fを打ち付けたが、効果は薄い。


「くそったれッ!お楽しみを邪魔しやがってぇええッ!!
死ねやぁああッ!!


―パンパンパンパンパンパンッ!!

6発全て、至近距離からM・Fへと打ち込む!

「(・・・って、何やってんだ俺はよぉ~?
スタンドに、拳銃なんか効きゃしねぇって話だろうがよ!?


しかし、予想に反してM・Fの身体からは血が流れ出していた。

「あれ?効くのかよ?
・・・だが、小口径じゃあ倒せねえよな。


そう呟くと、懐から先ほどの自動小銃を取り出し、M・Fめがけて引き金を引く!


「死ねやぁああッ!!

―カチッ!
 
 
 




―カチッ!

―カチッ・・・


ゴゴゴゴゴゴ・・・

「・・・あれ?
弾入れ忘れたっけ・・?



―ガッブウゥウッ!!


「おぎゃあぁああッ!

再び男の肩口に噛みつくM・F!


「い、痛えッ!クスリが切れてきたのか!?
くそが!粗悪品売りつけやがって・・・・って、そうか!!
スタンド解除してねえッ!!

戻れ!スリーピング・フォレストッ!!


―ズズズズズ・・・


S・Fが男の身体へと消え入った瞬間、
二丁の自動小銃が猛烈な勢いで火を吹いたッ!!


―ドババババババババッ!!


M・F「・・・・!!


蜂の巣になったM・Fは、だんだんと薄れ、消える。


ゴゴゴゴゴゴ・・・


「はぁぁああ・・・
痛ぇ・・・!!畜生がぁあ!!
クスリ!補充しないと・・・
痛みが消えねえぇえッ!!


―バリバリッ!ボリッ!

ポケットから多量の錠剤を取り出し、噛み砕くようにして接種する男。


ドドドドドドド・・・


「ぁあああ~、効いてきた~。効いてきたぜぇ・・・!!
最高の気分だッ!
さぁ~て、お楽しみと行くかぁ~ッ!!



ゴゴゴゴゴゴ・・・


「・・お楽しみって何するの?


男「あ!?決まってんだろッ!!
○○○に×××!
さらには、あんな事やこんな事も・・・

「ヌファファ・・!
そりゃあすげえなッ!


男「ギャハハハッ!だろ!?だろ!?
・・・って、え?


・・・え?


ゴゴゴゴゴゴ・・・


男が振り向くと、遥達がこちらを向いて立ち上がっていた。


男「何で起きてる?


遥「耳元であんな大音量を鳴らされたんじゃあね・・・


悠「銃声にでっかい笑い声・・・起きない方がおかしいだろ。
 
 
 




ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

「しまった!・・・S・Fを解除したんだッ!!


悠「あぁ、そうかい。

遥「何か言い残す事はあるかしら?


ゴゴゴゴゴゴ・・・




二人のスタンドは既に構えており、いつでも殴りかかれる体勢で待機している。

「いや、いや・・俺、天草って名前なんだけどさ。
知ってる?この業界じゃ結構有名なんだぜ?
今度良いネタ入ったらタダでやるよッ!
だから・・・



遥「だから?


天草「勘弁してくれないかなぁ~・・・って。アハハッ!


悠「ふぅ~ん・・
どうするジョジョ?


遥「そうね・・・
せーので言ってみる?

悠「それ、いいね。
せーのッ!!








二人「ぶっ飛ばすッ!!


天草「やっぱりィ~ッ!?


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオララララララァアアッ!!

「YEAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHAAAAッーーッ!!



―ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴグシャドゴドゴドゴシャゴシャ・・・!!


天草「~~~~ッ!!


遥「ォオオオラァアアアアアアァァッ!!


―ドグシャアアアァッ!!



天草「うべばぁあーッ!



―ドッゴォオオン!!



天草「・・・ピク・・・ピク・・


悠「さすがに・・・こんだけブン殴れば起きられないだろ。


遥「そうね・・・
あぁ、それと靴下は返してもらうわ。
クスリ売りさん。


悠「・・・(靴下から攻めるとは、なかなか趣味が合いそうな奴だったがな・・・まだ甘いな。
靴下は履いたままのがエロいんだぜッ!?
ヌファファ・・・!!





ドドドドドドドド・・・
 
 
 


天草(クスリ売り)
スタンド【スリーピング・フォレスト】
悠とは趣味が合いそうだったが、二人にボコられ再起不能。

使用させていただいたスタンド


No.130
【スタンド名】 スリーピング・フォレスト
【本体】 天草
【能力】 周囲の物を「眠らせる」ことができる




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