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25話「闇夜の殺人鬼たち その3」の巻

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orisuta

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ドオオオオ―――――ッ…………

??『ククッ』

ビルの隙間を埋めるように現れた『黒い球体』に人型の影が現れる。

D・F『クククッ!ヤハリ奴ラハ私ノ為ノ『運命』ノ駒ダッタッ!』

……『ディープ・フォレスト』だ。

D・F『目障リナ「JOJO側」ノすたんど使イドモモ、殺人鬼ドモモ始末デキタ……。
    マサニ「一石二鳥」、一気ニ全テ片付イタゾ!フハハハハハッ!』

ド ド ド ド ド ド

『黒い球体』の中では……

ド ド ド ド ド

(………………。)

(やれやれだ。俺のスタンド能力とこいつのスタンド能力、まさに相性最高ってところだな。)

ド ド ド ド ド

ガオン! ガオン!

HW『オオオオオオオ!』

JOJO「『ヒートウェイヴ』……!とりあえず俺が呼吸する分のスペースは確保した……。
     が、他の奴らの安全が心配だ……。誰一人、死なせやしねえ……!」

HW『ウリャアアアアアアッ!FIREEEEEEEEEEE―――ッ!』

ガオン!ガォン!ヵ゛オン! ガオン!

…………

ハアー ハアー

ド ド ド ド

「黒い空間」の中に、ひときわ目立つ肌色の足。

ハアー ハアー

彼女はそこで、確かに「呼吸」していた。

ハアー ハアー

ド ド ド ド

(………………。)

「ハア……。ハアー……。くっ。」

亜希「あ、危ない……。「自分を縮小する」ことに気がついてなければ、窒息して気絶しているところだった……。」

亜希(人間、「窒息」すると息苦しさと脳の酸素不足でまともな思考ができなくなるって、
    確か父さんが言ってたなあ……。私も、とっさにどうすればいいか分からなくなっちゃったし……。)

亜希「でも、『グラットニー』で自分を小さくしたから、しばらくは大丈夫。
    あとは『グラットニー』で局部的に体積を奪えば、「スペース」は作れるね……。」

そういう亜希の体は結構ギュウギュウだ。
無論、亜希の体自体はもはやフィギュアサイズ。当分酸素には困らないのだが……。

亜希「『グラットニー』……、腕だけなのにどうしてこんなに大きいんだろう……。」

何せパッと見てベッドと見間違うほどの大男だ。腕だけでも小柄な亜希くらいの大きさには匹敵する。

亜希「最悪、『グラットニー』は手だけしか発現できないかも……。」

「窮屈」という、およそ普段の自分では感じられない感覚を、亜希は久々に感じていた。

ド ド ド ド

シィィ――――ン

闇夜の路地裏を静寂が支配する。

アクター「………………。」 ド ド ド ド

ミキ「…………。」ド ド ド
湾太「………………。」

アリス「…………。」 ド ドド

目を閉じ、ピクリとも動かない。

ド ドド ド

男「…………。」
未映子「…………。」

ド ド ド ド

アリス「 」パチィッ!

アリスが目を見開く(●●●)

()で指一本動かせないはずの中で(●●●●●●●●●●●●●)()

アリス「…………。」キョロキョロ

アリスがあたりを見回す。

アリス「……JOJOと亜希がいないわねえ……。どうやら、アイツらはなんとか切り抜けたみたいだな……。」

その口調は、いつかの『夢』のように粗暴なものだ。

アリス『『終わらない悪夢(エターナル・ナイトメア)』。』

ドギャン!

アリスの言葉と同時に、世界が一瞬にして白一色に反転する。

E・N『『悪夢』っていうアタシの立場上、背景はできれば「黒」一色にしたいとこだが、
    まあもともと黒一色だったわけだし、「悪夢になった」って印象をつけるためにも一応白ってことにしとこうかね。』

男「…………。ハッ!こ、今度は何の『夢』を……『悪夢』を見せるんだッ!?」 ガバッ

男が起き上がる。

E・N『安心しな。ここが終点さね。さっき話したろう?「『悪夢』にお前以外の奴らが出てきたら、それが合図だ。」ってさ?』

男「……。そうか、ついに…………未映子は使ってしまったのか……。『マーブル・クランチ』の最期の『影』を……。」

E・N『…………いいかい、アタシは(●●●●)そこのクソアマを殺すことはできない。アタシは『夢』だからだ。
    所詮「幻影」のアタシは精神に爪痕を残すことくらいしかパワーはない。だが、アンタは『現実』だ。
    『夢』の中とはいえ、何かを残すことができる。どうせアンタはもう虫の息だ……。黙ってても死ぬ。』

男「…………。」

E・N『なァ……。「切り裂きジャック」よォォ……。最期に『人助け』しないかい?
    実の妹を殺すっていうヘヴィな汚れ役を任せるってのは確かに申し訳ないと思ってるさ……。
    でもさあ、それもこれも全部「アンタらのせい」じゃないかい?無関係なヤツらを道連れになんてさ……。』

男「…………。」

アリス『「男らしくねー」とは思わない?『立つ鳥後を濁さず』!最期に「社会」のために役立って死んでくれよ!な!』

男「…………確かに、お前の言うとおりだな。」

E・N『 』ニタア

男「しかし、答えは『否』だ。」
E・N『なン…………だとォ……てめエ……!』

男「今までの『悪夢』で精神力を消耗させた上で、甘い言葉で俺を扇動しようという魂胆だろうが、甘いな。
  俺はこれでも『殺しのプロフェッショナル』だと自負している。俺は『現実』だから人を殺せるだと?」

男「ならば、この場でこいつらの息の根を止めるまでよ……!未映子の手は汚させん!願ってもないチャンスだ!」
E・N『きさま……このアタシをコケにしてくれたな……!』

男「『リアル・ナイト』!『刃』でやつらの喉下を切り裂けッ――!」

ドゴア!

男「……!?」

S・S『…………。』 ド ド ド ド

USA『ハハッ☆』

E・N『アクターが居て助かった……。こいつの記憶から生み出した……………………………………
    『ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ』ァッ!『スティーヴン・セガール』を召喚!』
男「なんだ……!?こいつ……勝てる気がしない……「殺し方」が分からない……だと……!?」

E・N『フン、さっきまでの『悪夢』で完全にこいつの心は折ったと思っていたが、まだ抵抗する気力があったみたいだ。
    まあいいさ……。『セガール拳』を味わえば、お前も少しは考え方が変わるだろう……。』

ド ド ド ド ド

HW『オラア!』ガオン!

JOJO「ハアー……ハアー……オオオオオ!」ガオン!

JOJO「くそ……この「光」で『影』を消すって言う作業、思いのほか疲れるぞ……。
     今まで考えてもみなかったが、『炎』を出すっていうこの動作、一番疲れるんじゃないか……?」

亜希「『グラットニー』!」
グラットニー『シャウアアアア』ドギュ―――ッ

亜希「にしても、こういう「いつもと違う環境」で能力を使うと、意外なスタンドの応用方法が学べるね。
    私の『グラットニー』……今まで触れた地点から球状にしか局部的に「体積」を奪った事はなかったけど……。」

ドオオン

亜希の目の前に穴が延びている。

亜希「こうやって私の前方の「体積」だけを奪うみたいに、『奪う』行動に志向性を持たせることもできる……。」

ゴ ゴ ゴゴ ゴ

ォン…… ン……

D・F『……ム、ナンダ?コノ音ハ?』

ド ド ド ドド

D・F『アア、ソウイエバ、ソウダッタナ。JOJOノ『ひーとうぇいう゛』と亜希ノ『ぐらっとにー』ハ
    ソレゾレ『影』ヲ「消ス」コトノデキル能力ダッタナ……。忘レテイタヨ。ソウイエバソウダッタ。』

D・F『ドレ、ソウト分カレバコノママ放ッテオクノハ面白クナイナ……。』スッ

  •  ・ ・ ・ ・

D・F『ソノ辺ノれすとらんカラ拝借シテキタ』

D・F『ないふ。』ズザジャアアアアアア

D・F『当然、「こんくりーと」並ノ硬サヲ誇ル『影』ニ刺サルコトハナイガ……我ガ『埋メ込ム』能力ナラ、
    硬度ニ関係ナク「ないふ」ヲ刺シ入レルコトガデキルワケ…………』スゥ

D・F『ダッ!!』ドジャアア!

その頃、JOJOと亜希

トポン

JOJO「ん?なんか今上から……」
亜希「何かが入るような「音」が聞こえたような……。」

JOJO「ま、」
亜希「気のせいかな。」

ズボオ!

JOJO「なあ!?」
亜希「ナイフ!?」

JOJO「しかも量が多い……!『ヒートウェイヴ』を……」
亜希「『グラットニー』を……」

JOJO&亜希「動かす「スペース」がない!!」

ドズズズ!

JOJO「ぐっ……!」

亜希「かは……!」

ドザア!

ド ド ド ド

ムクッ

JOJO「……ぐ……しこたま投げやがって……。『ヒートウェイヴ』……とっさに俺の体を「軟らかく」したからいいものを……。
     せっかくの学ランがまた穴だらけだぜ……。ま、これはあとで治せばいい話だが……。」
亜希「……『グラットニー』、「ナイフ」の体積を奪った……。
    ただ、自分のスタンドに押しつぶされてアバラがやられちゃったけど……。」

JOJO「しかし、こんなマネをしてくるのは『ディープ・フォレスト』くらいのものだ。
     そして、『ディープ・フォレスト』といえど、俺ひとりが生きているのを悟るのは難しいはずだ。」
亜希「つまり、……誰か意識を持っている人が居る。私の他に。そして多分その人物は……。」

JOJO「亜希!」
亜希「JOJO!」

オオオオオ……

D・F『フム……。ドウヤラマダ殺リキレテイナイヨウダ……。ドウヤッテ殺ッテヤロウカナ……。マダないふハ残ッテイルシ、
    ないふデナクトモソノ辺ノ……ナニカ適当ナモノデモ拾ッテ投ゲツケテモ多分有効ダロウナ。』

D・F『探シテコヨウ。』スオオオオ

JOJO「オラア!」ガオン!

ドゴボッガア! ガラガラ……

亜希「あ!」
JOJO「お。」

亜希「JOJO~~~~~ッ!」ジワァ

ガッバ

亜希「JOJO~~~!さびしかったあ~~~っ!
    よかった!本当に!誰もいないから心細かったよ~~~~~!」
JOJO「わ、分かった……!分かったから!くっつくな!暗いから!」

ボオ

HW『…………。』

『ヒートウェイヴ』が上を見る。
亜希に抱きつかれているJOJOも一緒に上を見る。

JOJO「……それはともかく、さっきの『ナイフ』。」
亜希「……うん。多分、『ディープ・フォレスト』だよね。」

JOJO「多分、『ディープ・フォレスト』もこの程度では俺たちは死んでないと悟るだろう。
     いつ来るか分からないから、警戒しておけよ。」
亜希「うん。」

亜希「ところでさ……。そろそろ、アクターたちの命が真剣にヤバイ気が……」
JOJO「まあ、スタンド使いはいろんな意味でシブトイからあと数分くらいはモつだろう。
     それまでにこの「黒い空間」を全部消し去って、ヤツらを助けてやらねーと!」

ド ド ド ド

D・F『ウ~ム、多分アノアタリカナ。』

『ディープ・フォレスト』がビルの屋上に立つ。眼下には、「黒い半球状の空間」。
月光で明るく照らされるはずの彼の姿は、なぜか影で隠れていた。右手で何かを持ち上げている。
それは―――

D・F『フンッ!喰らえ……』ブン!

『ディープ・フォレスト』が腕を振る。

ドボチャン!

 ド ド ド ド

JOJO「おい……聞いたか?亜希。」
亜希「うん。今、何か音が聞こえた……。」

ボォウ

『ヒートウェイヴ』が腕の炎で上を照らす。

ドッパア!

上から降ってきたものは…………


オヤジ「う~ん、ムニャムニャ。」

居眠りしているオヤジ…………



JOJO「こ、これは……!」



D・F『『大型とらっく』ダッ!』

が、乗った『トラック』ッ!



To Be Continued...




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