ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
遥「明菜ッ!こっちよ!
明菜「遥!まって、早いって!
本館の玄関から正門へと走る、遥一行。
悠「・・・!?
待て!誰かいるッ!
遥「ッ!
明菜「・・誰?
ゴゴゴゴゴゴゴ・・
―ガサガサッ・・
目の前の茂みから、聞こえる音に三人は身構える。
遥「・・・・!
悠「誰だッ!?出てこいよ!
「・・・俺だ、幸田だ。
遥「幸田!?怪我してるじゃないッ!
手当しないとッ!
幸田「いや、今はそれよりここから逃げるんだ・・・出来るだけ早く!
奴が・・この家に来ている。
悠「奴・・・?
幸田は、その場へと座り込み肩で息をしている。
左手で右肩を押さえ、呼吸も弱々しい。
明菜「幸田さん・・・右腕・・・は?
幸田の右腕が・・・・・無い。
幸田「自分で引きちぎった・・・
奴に・・乱堂に触られて、そうするしかなかった。
遥「乱堂ッ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
母親の話には出てこなかったが、遥には察しがついていた。
恐らくは15年前、【尾出】が何らかの方法でDIOの骨と矢を持ち出し、
造られたクローン・・
世界征服をもくろむ、大馬鹿野郎!!
遥「吸血鬼化し、永遠に世界を支配するだなんて、馬鹿げた事の為に、明菜を危険な目に会わせた・・・ッ!!
幸田「・・・その、馬鹿げた事の為に、関口先生は奴に消された・・・!
悠「関口?
明菜「先生にいたっけ?
幸田「乱堂の能力で記憶からも消えた・・・だが、俺は彼の遺志を守る。
お前達を・・・ここから逃がす!
遥「聞いたことない・・・
聞いたことない・・・けど
遥「(何だろう・・この心が揺さぶられる感じは・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
「お前ら、無事だったか!
悠「あ、氷室!
お前こそ無事だったか!?
振り向けば、氷室と庵治の姿がそこに。
明菜「・・・・・や、やっくん!!
―ガッシィイ!
氷室「うおっと!
明菜ッ!無事で良かったぜ・・・
人目もはばからず、氷室に抱きつく明菜。
抱擁、そして口づけ・・・見ている悠の耳が真っ赤になっていやしないか心配になるほどのシーン。
遥「お二人さん。お熱いところ申し訳ないけど、柳井は?
氷室「・・・!
庵治「・・・・
悠「そういや、姿が見えねえな。
おい氷室、柳井はどうした?
柳井の名前を聞いた二人の顔色が変わる。
ドドドドドドド・・・
遥「まさか・・・!
氷室「柳井は・・・死んだ。
遺体は木陰に寝かせて来た。
遥「そんな・・・!!
がっくりと、その場にへたり込む遥。
明菜「え?嘘・・でしょ?
氷室「一歩間に合わなかった・・・
俺が着いた時にはもう・・・!
―バッキィッ!!
悠「てめえッ!!
悠の拳が氷室の顔面を捉える。
口から血を流し、悠を見据える氷室。
氷室「・・・好きなだけ殴れ、それでお前らの気が紛れるなら。
庵治「おいおいおいッ!何言ってんだよ!氷室、お前は悪くない・・・
悪いのは俺なんだッ!俺がアイツを追いかけたから・・・
悠と氷室の間に割ってはいる庵治。
悠「・・・・!
氷室「・・・・
三人の間に、重い空気が流れる。
庵治「・・・・
幸田「仲間割れを・・・している時間はないぞ。
沈黙を破り、幸田が口を開く。
遥「・・柳井も連れて、安全な場所まで明菜を連れて行かなくちゃ。
悠「・・・そうだな。
氷室「・・・・。
重苦しい雰囲気は相変わらずだったが、それでも一行は歩き出した。
ゴゴゴゴゴゴ・・・
「・・・ガフッ!
―ボタボタ・・ッ!
咳込みと共に、多量の血液が吹き出し、地面へと吸い込まれる。
「ちょ、ちょっと!准一!
大丈夫なの!?
准一「全然余裕・・・!
ちょいと口の中を切って出た血が、気管に入ってむせただけだぜ。
麻里「本当に?
准一「本当だよッ!
妙な心配すんな。
もう一人で歩けるから、離れてくれ。
突き放すように麻里から離れ、足を引きずりながら歩く准一・・・
准一「・・(マズいな、肺が片方・・・完全にイカレてやがる
早・・いとこ、仮面を見つけ・・・病・・・院・・
―ドサッ。
麻里「准一ッ!?
地面に突っ伏すように倒れる准一に、駆けよる麻里。
麻里「准一!どうしたのよッ!?
ッ!!この傷は・・・
准一のわき腹は、ベッコリと拳の形に陥没しており、折れた肋骨が皮膚を突き破り出ていた。
麻里「・・・こんな傷で・・無理を!
助けを呼ばないと・・・!
ドドドドドドド・・・
氷室「こっちだ。
氷室の先導の元、柳井の遺体へと向かう遥達。
誰も口を開く事なく
依然、黙々と歩みを進めていた。
その時
「待って。
遥「誰・・!?
悠「敵か!?
身構えた、彼らの前に姿を現したのは
麻里。
氷室「なんだ、お前か・・・
悠「誰だよ?
氷室「柳井の知り合いだ。
仮面を狙っちゃいるが、少なくとも今は敵じゃあない・・・
遥「・・信用していいの?
氷室「多分な。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
麻里「信用してくれなくても構わないわ。
だけど・・・仲間が怪我をして死にそうなの。
助けて欲しい。
庵治「仲間って、コンクリ野郎か?
無言で頷く麻里。
麻里「裏切りがバレて、乱堂の手下に襲われて・・・
アイツ、あんな怪我までして・・・
徐々に涙声になっていく麻里。
明菜「ジョジョ・・行ってあげましょう。
この人、嘘は言ってない。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
遥「・・・分かったわ、案内して。
麻里「・・・ありがとう。
こっちよ!
―ダッ!
そう言うや走り出す麻里。
遥たちはそれを追う。
悠「・・・ん?
どうした?アンタ。
辺りを見回している幸田に悠は声をかける。
既に傷口を押さえておらず、出血も止まっていた。
悠「アンタ・・血が出てないけど、どうしてだ?
幸田「マーフィーズを使って・・・太い血管を閉じさせている。
扱いに熟練すれば、内臓だけ触れるなんて造作も・・・ない。
ま、血を流しすぎたんでフラフラしちゃいるがな。
悠「そんな事も出来るのか。すげえな・・・アンタ。
幸田「慣れ・・ではないな。
【出来て当たり前】だと思う事だ。
・・・それより、嫌な予感がする。
俺は少し様子を見るから、先に行っていてくれ。
悠「・・・危険だ。
仮にアンタの予感が的中して、敵がいたらどうするつもりだ?
その体で戦えると?
幸田「・・さぁ、な。分からん。
ただ時間稼ぎ位ならこの体でも充分だ。
ゴゴゴゴゴゴ・・・
悠「馬鹿なこと言ってんじゃねえぜ。
アンタを残して俺たちが逃げ延びたとして、俺たちが・・・ジョジョが喜ぶとでも思ってんのか?
アンタまでやられた事を知ったら、きっと頭に血が昇って突撃かますぜ?
アイツはそういう女だ。
幸田の背中に、言葉を投げかける悠。
幸田「フフ・・・あり得そうだな。
だがな、記憶からも消されたら怒りようがないだろ?
ゴゴゴゴゴ・・・
幸田「奴にはこの腕の借りもあるしな。
それに・・・見ろ。
襟元を掴み、首筋を悠に見せる幸田。
悠「ッ!?この痣は・・・乱堂と同じ形。
幸田「俺も、奴と同じ・・造られた生命だ。
弟が悪事に手を染めるのを止め、正しい道へ導いてやるのが兄の務めだろ?
悠「・・・驚いたぜ、アンタが乱堂と同じだったとは。
ん?でもアンタ、どう見たって30近くに見えるけど・・・
おかしくないか?
幸田「あぁ、成長促進剤を使ったそうだ。一歳で生まれ出た時には、見た目20歳位までに成長していたよ。
8年間、スタンド修得の訓練・・・その後5年スタンドの扱いの訓練だ。
・・・・喋りすぎたな。まぁ、そういう事だ。
俺が死んでも気にするな。
悠「気にするな・・って、アンタ。
気にするに決まってんだろ?
俺たちは、もう仲間なんだぜ!?
幸田「・・・・仲間、か。
そう呟いた幸田の顔は、心なしかほころんだ様に見えた。
悠「だから・・なぁ?一緒に来いよ。
幸田「・・・感謝する。
だが、もう奴は・・そこまで来ているようだ。
悠「え・・・?
ゴゴゴゴゴゴ・・・
―ガサガサッ
乱堂「二人だけか。フフ・・・何の話をしてたんだい?
悠「ら・・・乱堂ッ!
唐突に二人の前に姿を現した乱堂。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
幸田「別に・・・出来の悪い弟を持つと、兄貴は苦労するって話さ。
乱堂「出来の悪い? ・・・フフ、なら僕は出来損ないの兄貴を持った弟って訳だ。
幸田「横尾・・・お前は逃げろ。
悠「言ったはずだぜ、俺たちは仲間だってな・・ッ!
幸田「横尾・・!
ドドドドドドド・・・
乱堂「時間の無駄だと思うがね。
残念ながら、君たちに僕を【押し上げる】力は無い・・・
ま、そっちがその気なら、消えてもらうしかないか。
幸田「行くぞッ!!
悠「・・まかせろ!
乱堂「とは言え、先ほどの戦いで、僕に一撃を与えた相手だ。
油断は大敵だな。
アクセンスター・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
アクセンスターが発現した瞬間、場の空気が変わる。
とてつもない圧迫感に、まるで磔にされたかの様に・・二人は身動きがとれなくなった。
悠「・・・!(やべえな・・ブルっちまってるじゃねえか。
良く分からねえが、この感覚は・・・蛇に睨まれた蛙ってレベルじゃねーぞッ!
もっとヤバい・・例えるなら、床板が抜けるのを待つ死・・・・ッブ!!
―バッギィイイッ!!
幸田「横尾ッ!!
突然、何かに顔面を殴られる悠。
悠「くぁッ!
な・・何が起こった!?
踏みとどまり、周囲を確認するが
何も変わりは無かった。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
乱堂「あー・・そこのカウボーイ君。
君・・歯、磨いてるよね?
ドドドドドドドド・・・
悠「(い、いきなり何の話をしてやがる!?
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
乱堂「素手で顔を殴る時には、気をつけないといけない・・・
不衛生な歯で怪我したら、拳がひどく腫れる事もある。
そう言って、血の付いた拳をハンカチで拭う乱堂・・・
悠「血・・?
俺の血か?
ドドドドドドド・・・
幸田「俺にも・・良く分からなかったが
気が付いたら奴はお前の側に居た。
なのに・・・一瞬で元の場所まで戻っていた!
乱堂「ふぅ~・・・
今のは挨拶代わりってやつだ。
アクセンスターでは殴っていない。
消しても良かったが、まだカウボーイ君の本気を見せてもらってないからね・・・
悠「(一体・・何をしやがった!?
幸田「ドロップキック・マーフィーズッ!
―ドバァアッ
乱堂へ飛びかかり、幸田が攻撃を仕掛ける。
乱堂「フンッ!たたき落とせ!アクセンスターッ!
幸田「(かかったな、マヌケがァッ!!!
―ブシャアアアッ!!
乱堂「ッ!!?
幸田の傷口から血液が飛び散るッ!
乱堂「・・・目潰し!?(だがこんなもの、顔を守ればどうという事はない・・・
なのに、敢えて目潰しなのか?
―バッ!
潜在意識が危険と判断したのか。
攻撃をとりやめ、血飛沫を避ける乱堂。
―ピシャピシャ・・・
肩口にわずか2、3滴の血液が付着する。
ドドドドドドドド・・・
乱堂「目潰しが奥の手なのか・・・?
幸田「まさか、そんな訳あるか。
―ジワッ・・・
乱堂に付いた血の染みが広がっていく。・・・
乱堂「む?これは僕の・・血?
・・・肩が切られているッ!?
何故だッ!!?
幸田「生まれつきのスタンド使いや、矢のスタンド使いは知らないだろうな・・・
悠「(な・・何で血が当たっただけで切れるんだよ?
幸田「【波紋】と呼ばれる力だ・・・
スタンドを修得するために、俺は波紋の修行を重ねて来た。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
乱堂「波紋?
・・あぁ、思い出した 波紋ね。
フフフ・・・取るに足らない能力だから、記憶から抜けていたよ。
幸田「取るに足らないかどうかは、受けてから言うんだな。
・・・いくぞ!
乱堂「無駄だよ、無駄無駄・・・!!
幸田「オォオオオッ!!
血液波紋疾走ッ!
ドロップキック・マーフィーズ・カッターッ!!!
―ズバァアアアッ!!
幸田自身から吹き出した血液をD・M達が乱堂へと【弾き飛ばす】。
その血液は、謎の能力【波紋】により
液体でありながら、堅く・・そして、しなやかな刃となって乱堂へと襲いかかるッ!
乱堂「フハハハッ!アクセンスターッ!!
―ガッシィイ!
アクセンスターの拳は、波紋カッターを打ち砕き消滅させる。
乱堂「・・波紋なぞ、時代遅れの闘法だッ!!
悠「マズいッ!!
―ダッ!
幸田の元へ走り出す悠。
ドドドドドドド・・・
幸田「果たして・・そうかな?
乱堂「・・・ッ!?
血液の陰にスタンドがッ!!
消滅したカッターの陰に、マーフィーズが一体・・
既に、乱堂の懐まで入り込んでいた。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
幸田「流し込まさせて貰うぞ・・・波紋を!
お前の心臓に直接ッ!!
乱堂「(マズいッ!! こいつのスタンドの手足の短さが、逆に長所ッ!
ここまで密着されてはッ!!
幸田「ォアアアアアッ!!
震えるぞハート!
燃え尽きる程ヒート!!
刻むぞ!魂のビート!!!
喰らえッ!
山吹色波紋疾走ッ!!!!
―ガッギャアァアァァァンッ!!!
金属をぶつけたような音が響き、
何かが乱堂の体を駆け巡る!
―ギャンギャンギャンギャン・・・!
乱堂「あ・・・ぐッ!
幸田「やがてお前の心臓は、動くのをやめる・・・!
ドドドドドド・・・
悠「(な、何だか分からねえが・・やったのかッ!?
乱堂「まさか・・・!帝王たるこの僕がッ!!
こんなカビの生えた様な、古くさい攻撃にッ!
や・・られ・・・
・・・・・・・・
乱堂の口から、それ以上言葉は発されない。
ゴゴゴゴゴゴ・・・
悠「や・・やったのか?
悠の問いに、幸田は向き直り答えた。
幸田「致死量の波紋を流し込んだ・・
生きていられる筈もない。
ゴゴゴゴゴ・・・
悠「そうか・・やったんだな。
・・・・ッ!?
幸田「・・・どうした?
乱堂「やられる筈ないだろ・・馬鹿め。
ゴゴゴゴゴ・・・
幸田「なッ!?
ついさっき、必殺の一撃を受けた乱堂が
一瞬で幸田の後ろに立っていた。
幸田「どうして生きていられるッ!
どうやって一瞬で俺の側にッ!
乱堂「この一撃を凌げたら、教えてあげるよ。
悠「ッ!避けろぉーーッ!!
―ゴォッ!
命も、存在も、過去も・・・全てを刈り取る手刀が振り下ろされる。
幸田「ーーッ!!
幸田「・・・?
ドドドドドドド・・・
乱堂「・・・・いつの間に。
悠「早くッ!逃げろッ!!
アクセンスターの手首にはスペース・カウボーイの【縄】がくくられていた。
縄がひっかかり、振り下ろす事の出来ない手刀。
ドドドドドドドド・・・・
乱堂「小癪な。こんな縄など触れれば一瞬で・・
悠「おぉ~っと!!
動くんじゃねえぜッ!!
お前の左手が、俺の縄に触れる前に右手をグチャグチャに出来るんだぜッ!?
乱堂「・・・!
幸田「・・・(好機!)
波紋疾走ッ!!
乱堂「!!
―ズギャアァアッッ!!
今一度、乱堂の体を波紋が巡る!
幸田「今度は心臓ではなく・・脳を破壊するッ!!
―ギャンギュンギュン・・
乱堂「うぉおお・・・ッ!の、脳はマズい・・・ッ!!
幸田「大方、心臓を一瞬だけ消し去り、波紋をやり過ごしたんだろうが・・・
いくらお前でも自分の頭は消せまいッ!
乱堂「ぉおおッ・・!
なんてね。
幸田「!!
悠「!?
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
幸田の渾身の波紋をくらって尚、平然とする乱堂・・・
幸田「馬鹿なッ!
そんな・・・
乱堂「ま、約束だからね。一つだけ、教えておいてやる。
お前のちっぽけな波紋など僕には効かない・・・。
大河の流れに、逆らうように小便をしても
河の流れが変わる事は決してない・・
幸田「・・・ッ!
まさか、貴様!波紋をッ!!?
乱堂「ご名答。
それも君よりずっと強力な・・ね。
さっきは正直焦ったけど、波紋が体に流れてきた時に全て理解し、体得した。
幸田「・・横尾!離れろッ!!
悠「え?
―バッギャィイィィッ!!
縄から波紋を流し込まれ、卒倒する悠!
幸田「横尾ッ!
ドドドドドド・・・
乱堂「死んじゃいない・・・。彼はまだ使える。
だがお前は・・・もう要らない。
幸田「う・・うおぉおッ!!
ドロップキック・マーフィーズ!!
―ドボォッ!!
幸田の胸をアクセンスターが貫く。
幸田「が・・・ッ!
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
乱堂「とは言え、取り敢えず礼を言っておこうか。
お前のお陰で、僕は一歩押し上げられた・・・
幸田「・・ぉおあああぁあッ!!
―ズバズバズバ・・・ッ!!
幸田の体が、この世から消え去って行く・・・!
―ドドドドドド・・・
悠「・・・・・・
乱堂「さて、君にはもう一仕事してもらうとしようか。
この【矢】と、どこかにある仮面を使い・・・僕は【世界】を 手に入れなくてはならない。
古いものは捨て去るのだ。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
―――――
麻里「あそこよッ!
遥「・・・生きてるの?
氷室「さぁな。
明菜「きっと生きてるわッ!
准一の側へと寄り、生きている事を確かめるとカバンからペットボトルを取り出す。
遥「最後の一本よ・・・
明菜「・・何それ?
庵治「あ・・ヨダレか?
氷室「・・思い出させんな。
麻里「何でもいいから早くッ!!
傷口にふりまくと、准一の怪我が魔法の様に消えていく。
ドドドドド・・・
准一「・・・うぅ
・・・麻里?
麻里「良かった・・あんたにまで、死なれたら私・・・!
明菜「良かったわね!
遥「・・・ねぇ、【横尾】は?
庵治「・・そういや、姿が見あたらないな・・・
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・
幸田
スタンド【ドロップキック・マーフィーズ】
―消滅。再起不能
スタンド【ドロップキック・マーフィーズ】
―消滅。再起不能
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