~腰越海岸 AM10:09~
丈二「・・・」
カズ「なーアチーよぉーッ 休憩しようよーッ」
丈二「・・・・」
未来「こんぐらいなんでもないでしょうよ、ねえジョージ?」
丈二「・・・・」
容赦なく照りつける夏の日差し。汗を顔中に滲ませながら、丈二たちは砂浜を歩いていた。
足どりが重い。額から流れる汗をぬぐい、ふらふらと彷徨ううち、丈二は喋らなくなった。
ずしずしと足が砂に沈む感触を感じながら、一向は待ち合わせ場所へと向かっていた。
カズ「アイスくいてえよぉ マジ頼むよォ~」
未来「わかりました、じゃあ僕にしりとりで勝てたら一個買ってあげます。ジョージもやりますか?」
丈二「・・・やらない」
カズ「お前負けたら絶対買えよな!そんで20分休憩!」
未来「ええ、のぞむところですよ」
カズ「よし乗ったぜ!ジョージ!お前もやるよな!?アイス何食いたい!?」
丈二「・・・次に喋ったやつから順番に殺す」
カズ、未来「・・・・・・・」
何でこんな場所をこんな奴らと一緒に歩かにゃならんのだ。
生涯で度々遭遇する「あまりに理不尽な状況」に現在直面していた丈二は、
愚かすぎる選択をした自分への苛立ちがこみ上げてくるばかりだった。
~昨日 アジト~
阿部「では早速3本目の『ナイフ』の入手についてだが・・・」スッ
丈二「?誰だ?」
阿部がテーブルを囲う5人に見せた『写真』には、スーツ姿を決め込み
携帯電話片手に通話をしているサラリーマン風の男が映し出されていた。
阿部「名は『佐伯 悠斗』・・・神奈川の大手銀行マンだ」
那由多「この男が『ナイフ』を?」
阿部「そうだ。そして今回の作戦はいたってシンプルなものだ。『この銀行マンと現金取引を行う』・・・以上」
丈二「『現金取引』?こいつから『ナイフ』を買うのか?」
阿部「俺達はシリアルキラーの集まりじゃない、『戦闘』や『暗殺』は最終手段、仕方なくやってきたことだ。
『交渉』ができて、穏便に『取引』が済ませられるならそれに越したことはない。」
まぁ、確かにそうだ。誰も殺し合いなんてしたくはない。世の中にはそういうのを好む酔狂な人間もいるだろうが、
少なくとも『こいつら』はそうではない。それくらいは丈二にも直感で理解できていた。
『こいつら』は合理的だ。
阿部「カズ、未来!お前たちで取引場所へ向かえ これが指定されたポイントだ」
カズ、未来「了解」
丈二「・・・! ちょ、ちょっと待ってくれ!」
阿部「・・・?なんだ」
丈二(『ナイフ』を回収させるワケにはいかねーんだよ!)「その・・・俺も一緒に行きたいなー、なんて・・・」
阿部「? 何故?」
丈二「え!? いや、アレだよ神奈川?一度行ってみたいと前から思っててさ・・・ハハ」
阿部「・・・まあいいだろう では明日の朝3人で発て」
昼の1時を過ぎ、ジリジリと砂を焼き付ける太陽の光はより一層強いものとなっていた。
砂雑じりのブーツを軽く振り、ビーチを抜けた一行はようやく相手方との待ち合わせ場所に着いた。
海岸沿いに建つその場違いな『洋館』に入るには砂浜の方に向いたたった一つの門を通らなければならない。
汗でシャツを湿らせながらわざわざ砂を踏みしめてきたのは、こういう理由からだった。
~洋館 中庭~
ギイイイイイイイ・・・・
未来「ずいぶん大きな館ですね・・・人の気配はありませんが」
丈二「今は誰も住んでないみたいだな・・・あと10分か」
カズ「うはーでっけえな・・・」
丈二「一応準備しとけよ・・・何があるかわからん」
ベキッ
カズ「ん?」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
カズ(なんだこれ・・・『ガラス』・・・?)
カズがうっかり踏んでしまったのはガラス細工のカラス像だった。
かなり精巧に作られたその像は、鈍い音とともに羽と首がもげてしまった。
だが、あたりを見回すと同様の像がところどころに置いてある。
丈二「どうした?」
カズ「いや、踏んじゃって・・・『ガラス』の『カラス』・・・プッ」
未来「ここの主人はガラス細工が好きだったとか?同じようなものがたくさんありますね」
コツコツコツコツコツコツ・・・
丈二「!」
男「・・・やあ、みなさん。よく来ていただけました。」
館から1人の護衛をつれて現れたのは、アジトで見た写真の男だった。
10万はする新品の高級スーツを纏ったその男・・・『佐伯』は丈二たちを館へ招き入れる。
佐伯「2階の応接間で取引といきましょう。さあどうぞ中へ」
館に入り、巨大な階段をあがる一行。応接間へ向かう途中、丈二はガラスでできた人像を何度も目撃した。
館の中は薄暗くて、なんだか湿った雰囲気を醸し出していた。外で猛威を振るっている太陽の光は、ここにはあまり射さないらしい。
室温が外より数度低い。
未来「ここはあなたの屋敷ですか?」
佐伯「ええ、少し前に買ったんです。以前は金持ちが住んでたらしいけど
今は誰もいません。だからここを選びました。」
丈二「その『金持ち』・・・『ガラス工芸品』が趣味なのか?」
佐伯「ああ、たぶんそうなんでしょうね。私も言われてみれば今日はじめて気がつきました。」
丈二「?」
佐伯「前に下調べにきたときは気付かなくて・・・さあ、この部屋です。お入りください」
応接間には、部屋の中央に横長のティーテーブル、それを挟むように2つのソファーが設置されていた。
壁側にはモダン調の高そうな家具が置かれている。部屋の奥につけられた窓もヨーロッパ映画で見るような、
おしゃれなものだった。窓の外にはキャットウォークが見える。
丈二らと佐伯は向かい合うようにソファーに腰掛けた。テーブルにアタッシュケースと『ナイフ』が出される。
取引の過程でトラブルがあった場合、逃げられないようにと佐伯の護衛が部屋の入口前に立つ。
佐伯「ほこりっぽい部屋でスミマセン・・・そうだ、窓を開けてもらえませんか?」
カズ「俺?ああ、いいよ」
キィィィィ・・・
佐伯「ゴホン!でははじめましょう。ケースを開けて中を見せてください」
丈二「・・・・」ガチャリ
ケースは、大量の札束でギッシリと隙間無く埋め尽くされていた。中身を知らなかったわけではないが、
このときばかりはさすがに胸が震える感覚を味わった。
佐伯「・・・確認します。しばらくお待ちを」
佐伯が金額をチェックしている間、カズは窓から見える外の景色に興味津々だった。
カズ「んー・・・はぁっ いいよなぁ、俺もこんなでっけえ家に住みてえわ・・・」
大きく体を伸ばしたカズは、そこでパリパリという不慣れな音を聞いた気がした。
カズ「・・・?なんか今聞こえたような」
未来「・・・ホントに子供ですね、彼は」
ソファーに腰かける未来が窓際のカズを見てボソリと呟く。
ベリッ
カズ「?」
今度は確かに聞いた。何かがはがれるような音だ。足元を見ると、小さなガラスの板が落ちている。
裏面には血がついていた。
カズ「んー?」
そこでカズは、ようやく自分の身に起きている『異変』に気付いた。
自分の腕から『血』が滴り落ちている。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
カズ(な、なんだ・・・?)クルッ
腕を覗いたカズは、自分の腕が『透明化』しているのを知った。骨や血管が透けて見える。
さらに腕の表面は一部、欠けていた。そこから血があふれ出していたのだ。
手に持った破片をかけた部分と照らし合わせてみると、ピッタリ一致した。
カズ(こ、この『破片』・・・俺の『腕』だ・・・)
カズ(『ガラス』・・・俺の体が『ガラス化』しているッ!)
だが、いつだって気付いたときにはもう遅い。
カズの体は足や腕、そして口。仲間へ『異常』を伝えるために必要な部位が、ほとんど『ガラス』に変わっていた。
動かない。足は完全にガラス化してしまったらしい。
カズ「・・・・っ、・・・っっ・・・」
口がガラス化し、塞がれてしまったため声が出せない。
ジョジョに頬や額など顔中のいたるところがガラス化していく。
カズ(く・・・そ・・・なんで気付かなかったんだ・・・あ、アイツは・・・!)
カズは、窓の外に浮かぶ『妖精』のような姿のエネルギーが羽をバタつかせているのを見た。
『敵』だ。『敵』の攻撃は知らぬ間に始まり、そしてその役目を静かに終えようとしていた。
カズ(窓の外のアイツ・・・何かを『飛ばしてる』ッ!まずいぞ・・・どうにかして伝えなければ!)
幸い、腕は表面こそ綺麗なガラスになっていたがまだ完全に機能が奪われたわけではなかった。動かせる。
カズ(うおおおおおおおお)
ビキビキと腕の表面に亀裂が走る。そして無理な負荷を与え、関節を曲げようとしたところで
表面のガラスは砕け散った。
ブシャアアアアアアアアアア!
丈二「!」
佐伯「な、なんだッ!?」
未来「カズ!一体何事ですか!」
カズの元に駆け寄った未来は、カズの体に起きた『異変』を目撃し、絶句する。
未来(な、なんだって・・・!これは・・・!)
フワフワ キラキラ
丈二「!(なにか・・・入ってきてるのか?外から!)」
丈二「未来・・・窓を閉めろ、そこから離れるんだ」
未来「ジョージ!しかしカズが・・・」
丈二「いいから窓を閉めろォォッ!」
しかし丈二の叫びが届く寸でのところ、未来の右腕から胴体は丈二が気付いた『謎の物質』に吹き付けられ、
血まみれで横たわる隣の彼の足と、同じ物質に変化した。
未来「な・・・これは・・・ジョージ・・・!」
丈二「息を止めてろ!絶対に『吸う』んじゃねえぞッ!
『アークティック・モンキーズ』ッ!」
A・モンキーズ『ムヒーッ!』
『アークティック・モンキーズ』が窓を閉めたとき、丈二は窓の外に浮かぶ『悪魔』を見た。
仕掛けられていた・・・既に。ワナだったのだ。初めから。
丈二「この野郎ッ!」
丈二が佐伯の胸元を掴み壁に叩きつける。
護衛「!」
佐伯「ぐッ・・・ち、違う誤解だ!私は知らない・・・ッ!」
主人に噛み付く狂犬を追い払おうと歩み寄る屈強な護衛の男。だが所詮『スタンド』も持たぬものが
『スタンド使い』に適う道理はない。鍛え上げたその肉体も、何が起きたのか理解する間もなく紙キレのように宙を舞った。
丈二「・・・!あんた、その肩・・・」
佐伯「! あ、ああっ」
佐伯の肩も『ガラス化』していた。どうやらこの男は外の『スタンド』については何も知らないらしい。佐伯はシロだ。
だが、だとしたら誰が?この『取引』を知り、双方に攻撃を仕掛けてきた人間がいる・・・第三者が。
丈二「とりあえずこの部屋は危険だ!出るぜ!」
丈二たちが応接間を飛び出し、階段を駆け下り玄関口へ向かうと、そこに日に焼けた半裸の男が立っていた。
日焼け「よし、成功したみたいだな。」
丈二「・・・この『スタンド』攻撃はお前の仕業か?」
日焼け「いや、違うね それより『ナイフ』と金をよこしてくれないか?」
未来「ジョージ」
丈二「?」
未来「2人を連れて外へ。この男は僕がやります。」
丈二「だが・・・お前の体は・・・」
未来「心配いりませんよ。カズ!お願いします」
ガラスとなり塞がれた口に穴をあけられ、なんとか喋れるようになったカズは高らかに叫んだ。
カズ「『ノー・リーズン』ッ!」
ドバァァァァァン!
ノー・R『・・・・・・・・・・・・』スッ
カズに寄り添うように、彼の『スタンド』が姿を現した。
『ノー・リーズン』と呼ばれるそれが未来の『ガラス化』した箇所に触れたとき、
未来の体はゆっくりと『肉』を取り戻していく。
カズ「『うやむや』に・・・した・・・・ 『ガラス化』を・・・」
丈二(これが・・・コイツの『スタンド』・・・!)
日焼け「! なに、なんだその能力は・・・?」
未来「あくまで『うやむや』だから完全に治るわけじゃない。だが・・・」
男が『ノー・リーズン』を凝視していたその隙、未来は素早く男の隣まで迫る。
そしてそれを男が気付いたのは、振り上げられていた『スタンド』の拳が目の前に見えたときだった。
未来「腕が使えれば十分だッ!『ウエスタン・ヒーロー』ォォォッ!」
『ウエスタン・ヒーロー』・・・未来が己の分身をそう呼んだ時、筋肉質な姿のそれは
鋭い拳を男に向け、突き出した。ベコッと重く鈍い音が館内に響き渡る。
W・ヒーロー『ハァァァァッ!!』バコッ!!
日焼け「ぶぐぅッ!」
未来「さあ行って!ジョージはもう1人の『スタンド使い』を頼みます!」
丈二「・・・!」
タタタタタッ・・・
丈二がカズと佐伯を連れ館外に出る。見届けた未来は、強烈な一撃を決めたのに立ち上がってくる『敵』に
意識を集中させる。
日焼け「ペッ、なかなかいいパンチじゃねえか ええ?」
未来「アゴを砕くつもりで打ったが・・・うまく逸らしたな。」
日焼け「ふ、面白えぜ。マジでやらせてもらうよ」
未来「・・・・」グッ
~館外 中庭~
3人が中央の噴水を周り、門を抜けようとしたとき、丈二は宙に浮かぶ『悪魔』の姿を再度見た。
丈二(くそ・・・なんで飛んでんだアイツ・・・攻撃がとどかねえぞ)
スタスタスタスタスタスタスタ・・・
丈二「! 誰だッ!?」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
???「そんなにお急ぎでどこへ行かれるのです?」
茂みから出てきた『女』・・・まるで『雪女』のように白い肌をした黒髪の女はゆったりとした身のこなしで、
こちらに歩み寄ってくる。これまた高そうな着物を着ていた。
雪女「『取引』は終わったのですか?」
丈二「あれ↑はアンタのか?あいつのおかげで『取引』どころじゃないんだが」
雪女「そうです。なかなか残酷な能力でしょう?『ナイフ』を渡してくれれば見逃してあげてもいいですよ。
私と『取引』しましょう。」
丈二「いいだろう、『取引』の内容はこうだ。まずコイツにかけたガラス化の能力を解け。そしてとっとと失せろ。
そうすりゃあんたの頭に『雪だるま』みてーなコブを作らないでやる。」
雪女「面白い提案ですけど・・・それじゃあ私が得しませんわ。」
丈二「『交渉決裂』。行くぜッ!」
未来「ハァッ!」ブオン!
日焼け「『ネイキッド・シティ』ッ!」バシッ、バシッ!
日焼け「さッ!」シュバッ!
バキッ
未来「・・・!ぐっ・・・(は、速い・・・!)」
日焼け「パンチ力はあるみてえだがスピードは俺の方があるな」
N・シティ『・・・・・』バシュバシュバシュ!
未来「くっ・・・うおおおおお」
W・ヒーロー『ハァァァァァァァァァァァァァァァッ!!』バシュバシュバシュッ!
『ネイキッド・シティ』と呼ばれる男のスタンドが繰り出すラッシュ。未来は自分のスタンドで迫る拳を
一つずつ弾いていくも、全てを防ぎきるのは不可能だった。
ラッシュの攻防ではスピードの優劣が決定打になりかねない。3発・・・未来は胴体への攻撃を許してしまった。
未来「ぐっ・・・がァッ・・・!」
日焼け「どうした?こんなものか、ええ?」
未来「・・・・」
日焼け「取るに足らねえヤロウだ」
未来「・・・・」スゥ・・・
W・ヒーロー『ハァッ!』ドゴッ!
スタンド:『ウエスタン・ヒーロー』がその拳を地面に向かって放つ。
日焼け「はは、そんなに悔しがるなよ」
未来「いーや僕は悔しがってなんかいないよ 勝負は始まったばかりだろう?」
日焼け(? なんだ。あいつ何か手に持ってやがる・・・『ベルト』?か?)
未来「行くぞ」カチャッ
『殴られた』地面から出現した『ベルト』を未来が腰に巻いたその瞬間。
未来と『W・ヒーロー』の全身が『灰色』に染まり始めた。
日焼け(なんだ・・・?なにをした・・・?)
ツカツカツカツカツカツカツカ・・・
未来「うおおおおおッ!」
日焼け「ふん!なんだか知らねえが・・・ラッシュか!こいッ!」
W・ヒーロー『ハァァァァァァァァァッ!』バシュバシュバシュバシュバシュバシュ!!
N・シティ『オオオオオオオオオオオオオオオッ!』バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ!!
日焼け「オラ!」ドゴッドゴッ!
日焼け「はは!何したかと思ったが全然ノロイままだぜ!『灰色』になってより
サンドバッグっぽくなったがなァーッ!」
未来「・・・2発でいいのか?もっと打っておかなくて」
日焼け「!? なにッ!効いてない!?」
W・ヒーロー『ハァッ!』バキィッ!
日焼け「ガハッ!!!!」ゴフッ
未来「・・・・」
日焼け(こ、こいつのパンチ・・・さっきより重くなってる・・・・
まるで『岩』かなにかで殴られたような・・・)
未来「この『ベルト』・・・」
日焼け「!?」
未来「これは床の『大理石』から作ったものだ。『W・ヒーロー』は殴った物質を『ベルト』にする」
未来「そしてその『ベルト』を付けると、その物質の性質を得るのさ。これが僕の『スタンド能力』だ」
日焼け(そうか、こいつ・・・『大理石』の体を・・・!)
未来「お前のパンチは少しも痛くなかったよ。さあ行くぞ!」
日焼け(あの『ベルト』・・・どうにかして接がす必要があるッ!)
W・ヒーロー『ハァッ!』ビュッ!
スパッ
日焼け(このパンチがヤバイ 顔入ったら終わりだ!)ツー・・・
大理石の性質を得た『W・ヒーロー』だが、依然としてスピードは『N・シティ』に及ばず、
顔面への拳は余裕で避けられ、頬に傷を残すのが精一杯といったところだった。
未来(やはり速い・・・当てるのは難しいな)
日焼け(やつの攻撃を避けながら『ベルト』を取るのは不可能に近い・・・どうしたものか・・・)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
未来「・・・・・」
日焼け「・・・(・・・何を考えることがある、俺には攻めるだけだッ!)」
ペリペリ・・・
未来「!?何してる?お前」
日焼け「見てわからんか?『皮』を剥いでるんだがな」
ベローン
未来(な、なにィーッ!?頬の傷が消えた!?)
日焼け「『脱皮』だよ・・・昆虫みてえなモンさ」
日焼け「お前は『石』になれる。俺は『ビニール皮』を剥がせる。そんだけだ!」タッ!
N・シティ『シャアアアアッ!』シュバシュバシュバ!
W・ヒーロー『ハァァァッ!』シュバシュバ!
日焼け「はッ、やっぱり『打ってくる』よなあ当然だよなあ パンチをどうも!」
ズボッ
未来「なにッ!」
『N・シティ』のラッシュにラッシュで対応する『W・ヒーロー』。
だが男が用意した『ビニール皮』・・・『ビニール皮』を目の前に展開された未来は
否応無しにそれへ拳を突っ込む形となった。
ぐるぐるぐる
未来(両腕を・・・!)
日焼け「『巻かせて』もらったぜ これで!」
ベリィッ
未来「! 『ベルト』がッ!」
日焼け「こいつは俺が付けるとしよう」カチャッ
未来(・・・・・!)
N・シティ『シャアアアアアアアアアアッ!』ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!
未来「ぶ・・・が・・・ッ・・・・!」
ドゴォーーーーーーーーン!
日焼け「おっと、やべえ 壁突き抜けて外に出しちまった」
~数分前 中庭~
ダダダッ!
丈二「オラァッ!」シュバッ!
サッ
雪女「よっ」
丈二「ち・・・オラァ!」シュバッ!
サッ
雪女「はっ」
病的なまでに白い肌をした女・・・女は名を名乗ることは無かったが、ただの女じゃないことは
丈二にもすぐ理解できた。『A・モンキーズ』の攻撃を紙一重でヒラヒラとかわし続けることができる人間、それも着物で。
普通じゃなかった。丈二は少しずつ、女に対し焦燥感を感じ始めていた。
丈二「・・・避けてばっかかよ。スタンド出してガードするなり首狙ってくるなりしたらどうだ?」
雪女「何故わざわざ?攻撃をかわすくらいなら十分できます」
雪女「それにスタンドならもう出してますよ↑ もっと言えば攻撃もとっくに始めてますのよ。」
G・スキン『・・・・』パタパタ・・・
丈二「・・・・」
雪女「ふふ、ただ飛んでるだけじゃないのは貴方にもお分かりでしょう?私のスタンド、
『グラス・スキン』・・・先ほどご覧になったハズですわ。」
丈二(よく見ると・・・)
G・スキン『・・・』パタパタ・・・
パラパラパラ
丈二(『粉』だな 羽をパタつかせて・・・『鱗粉』をバラ巻いてやがる
こいつに触れるとガラス彫刻のできあがり、ってわけか・・・・)
雪女「今日は風が吹きませんわね。それがまた良し、わたくしにとっては。」
丈二「ああ、そうかい」ピシピシッ!
丈二「・・・!(なにッ、いつの間にか・・・!)」
雪女「うふふ・・・」
丈二(『鱗粉』・・・浴びてたのか、腕が・・・)
雪女「『G・スキン』の撒布範囲はかなり広いですわ。この中庭で、避けるのは難しい。」
丈二「・・・そうか」ググッ!
ピキピキピキッ!
雪女「!? ・・・何をしてますの?」
丈二「避けられないならそれに従うしかねーだろ。それを『利用』するしかな」
パリーン!
雪女「!!!」
ブシャァァァァァァッ!
丈二「ぐ・・・ああッ!」ドクドクドク・・・
雪女(自分で自分の腕を・・・イカれてますわッ!)
丈二「うっ・・・だが『ガラス』は手に入ったぜ・・・でかい塊がな」スッ
雪女「!!」
A・モンキーズ『オラァッ!』ブオン!
雪女(!! 『G・スキン』目掛けて!)
ゴオオオオオオオ!
丈二「アンタ(本体)に投げても避けられそうだからな スタンドを叩かせてもらうぜ!」
雪女(くそ・・・間に合わないッ!潰れる・・・ッ!)
だが、双方の読みはどちらも当たらなかった。
『スタンド』に『武器』は通用しない。『スタンド』は『精神エネルギー』だからだ。
『スタンド』への攻撃は『スタンド』が直接、殴る以外にないのだ。
G・スキン『・・・・』スーッ・・・・
丈二「!? 『ガラス』が通り抜けたッ!」
雪女「!!」
『G・スキン』のボディを通過したガラス塊は、そのまま空へ消えた。
雪女「(・・・)ふ、ふふっ」
丈二「・・・何がおかしい」
雪女「『スタンド』に『ガラス』なんて通用しませんわ。そんなことも知らなかったので?」
丈二「・・・・」
雪女「ふふ、どうやら・・・まだ『スタンド』に目覚めてそんなに日が経ってないようですわね」
丈二「・・・それはアンタも同じだろ。『G・スキン』は今『避けなかった』んじゃない『避けられなかった』
・・・違うか?」
雪女「・・・何故そうだと?」
丈二「表情が歪んでたからな どれ」
スタスタスタ・・・
雪女(!!! な・・・なにをしてるの・・・?コイツはッ!?)
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
丈二「『鱗粉』・・・かけなよ、好きなだけな。できれば『残った腕』以外にしてほしいが」
な、なにィーッ 文字化け・・・新手のスタンド攻撃かッ!?
パラパラ・・・
丈二「・・・・」
雪女(頭がおかしくなったというのッ!?何か『策』があるとしても、正気の沙汰じゃないッ!)
徐々に、『鱗粉』を浴びて丈二の体のいたるところが『ガラス』に変質していく。
ゆっくりと・・・着実に。
丈二「・・・こんなもんか」
ピキピキッ!
雪女「! 何を・・・今度は『わき腹』を砕く気?」
丈二「アンタに『覚悟』はあるか?自分を『犠牲』にしてでも俺を倒したいか?」ピキピキッ!
雪女「次は『ガラス』をわたくしに投げるつもりなんでしょうけど・・・」
丈二「・・・」ピキピキ
雪女「やめておきなさいな、わたくしは必ず避ける。自分の体を大事にしなさい」
丈二「もう後にはひけねえさ・・・!」
バリーン!!
丈二「ぐっ・・・お・・・!」ドクドクドクドク
雪女(ついにやった!コイツ、自分の『わき腹』をッ!)
丈二「い、行くぜ・・・『1発』!ぶち込ませてもらうからよォーッ!」グッ
A・モンキーズ『オラァァァァァッ!』ブオオオオン!
丈二「ただし、狙いはアンタの『スタンド』だ」
ゴオオオオオオオオオオオッ!
雪女(何故!?何も学んでいないの!?血迷ったことを・・・!)
『A・モンキーズ』から放たれた『ガラス』が『G・スキン』の目前まで迫る。
そのとき、『ガラス』に付いた丈二の『血痕』から『腕』が飛び出した。
雪女「!!」
丈二「『ガラス』はきかねえケドよォ、『ラリアット』ならどうだい?」
ドガッ!
雪女「ぶ・・・ッ・・・!!?」カハッ
決めた、『一撃』。高速で繰り出された『A・モンキーズ』の『ラリアット』。
その腕は正確に敵スタンドのノドを射抜き、ミシミシと音を立て地上に叩き落した。
ヒュー・・・・ドサッ
丈二「ハァ・・・ハァ・・・やっと・・・降りてきたか・・・」
雪女「・・・・・・!」
丈二「今、そっちに行くぜ・・・叩き込んでやる、最後の一撃をな」
ザッザッザッザッ・・・・
雪女(ヤバイ・・・いくら相手が負傷しているからといって・・・・
『グラス・スキン』・・・殴り合いでは勝ち目がないッ!)
ザッザッザッザッザッザッ・・・・
丈二「・・・・・」
G・スキン『・・・・・』ピクピク
雪女(動かない、クソッ!ヤバイ、ヤバイ!ヤバイ!!!)
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
丈二「・・・・・」
雪女「はッ!」
丈二「終わりだ」スッ・・・・
女の頭上に、『A・モンキーズ』がゆっくりと拳を振り上げる。
雪女(し、死んだ・・・!)
ドゴォーーーーーーーーン!
丈二・雪女「!?」
壁を砕くような轟音。音の発信源に2人が振り向く。
振り返りざま丈二が見たのは、こちらに吹っ飛んでくる『仲間』の体だった。
ゴオオオオオオオオオ!
未来「・・・・・」
丈二「な、なにィーッ!!?」
ドゴッ!
丈二「ぐぁ」
弾丸のように突き進む未来の体をモロに受け止めた丈二は、そのまま1mほど後方に飛んだ。
雪女「・・・これは・・・」
日焼け「お?もしかしてピンチだったか?口から血が垂れてるぞ」
雪女「・・・・」ゴシゴシ
日焼け「よし、『鱗粉撒布』だ。『フルパワー』でな。一気にカタをつけるぞッ!」
雪女「・・・・!」
G・スキン『・・・・・・』バタバタバタッ!
未来「・・・うっ」
丈二「ああ・・・痛・・・ッ おい、大丈夫か?」
未来「ええ・・・すみません。『ベルト』をとられて・・・
もう一度『ベルト』に触れて『解除』しないと・・・『ベルト』は一度に一本までしか作れない」
丈二「俺がいくぜ・・・」
未来「その体じゃムリだ、『ノー・リーズン』でわき腹の負傷を『うやむや』にしてもらうんです。援護しますから」
丈二「・・・・」ドクドク
丈二「・・・わかった、たのむ」ダッ!
日焼け「! ガキのところへ1人逃げた!ヤロウ行かせるかよ!
『鱗粉MAX』だ!雪みてーに全力でふらせろォォォッ!」
雪女「はああああああああ」
G・スキン『・・・・・・・・・・』バタバタバタバタバタバタ!
女のスタンドが羽を力強く靡かせ、中庭全体に『鱗粉』を撒布する。全力だった。
不可避の粉雪が、舞う。
日焼け「・・・・・・」ダダダダッ!
丈二(!? バカな、この『鱗粉』の中、突っ込んでくるぞ!)
未来「行かせない、ハァァッ!」バシュ!
日焼け「おせえよ!完全に見切れてるぜ!」サッ
ベゴッ!
未来「ぐぁッ・・・」
日焼け「下顎もらったぜ!」
未来(くそ・・・体が、『ガラス化』していく・・・しかしそれはコイツも同じ・・・
『ベルト』を取り返せれば、こいつの動きを止めれたら・・・)
未来(コイツが先に『ガラス』になれば、『ベルト』を・・・)
ベリィッ!
未来「!!」
日焼け「は、忘れたか?俺は何度でも『脱皮』できる!『ガラス化』した皮膚を捨てられるんだ!
だからあの女と組んだんだぜ!」
未来「・・・・・!」
日焼け「最後だッ!ぶち砕いてやるぜ!お前の『ガラスボディ』をな!」
未来「・・・・待ってたよ、お前が『ビニール皮』を捨てるのを」スッ
日焼け「!?」
ズボッ!
『ガラス化』した『ビニール皮』を拾いあげた未来は、先ほど男がしたように、『皮』を目の前に展開させ
男の拳をそこへ導いた。『ガラス』の皮膚へ。
ザクザクザクザクッ!
日焼け「ぐあああっ」
未来「ようやく動きがとまったな、『ベルト』・・・返してもらうよ」ベリッ
日焼け(両腕が・・・動かせないッ!『ガラスの破片』が肉に『くい込んで』・・・)
未来「さっきはラッシュをありがとう」カチャリ
日焼け「や、やめろおおおおおおおおおおおおおおお」
未来「ガードできない状態で殴られる絶望をお返しするよ」
W・ヒーロー『ハァァァァァァァァァァッ!!!』
ドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガッ!
日焼け「アンジャァァァァァァァァァァァァッ!!!」
未来「もう起きてくるんじゃないぞ」
ドバァァァァァァァァン!
スタンド:ネイキッド・シティ 再起不能
カズ「『ノー・リーズン』・・・コイツの・・・負傷を『うやむや』にしろ・・・」ヨロヨロ
ノー・R『・・・・・・』スッ
ジワァァァァァァァァァァ!
丈二「・・・よし、これでなんとか動けるぜ」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
丈二「・・・・」
雪女(くそ、やられた、『ネイキッド・シティ』!あの役立たずッ!)
丈二「未来!」
未来「ジョージ・・・僕はもう動けない、あと数十秒で完全に『ガラス化』します。
突っ切ってください。この『粉雪』の中を・・・」
丈二「わかってる・・・やるしかねえんだよな」
未来「この『ベルト』を持って・・・使ってください・・・役に立ちます・・・」ス・・・
丈二「ああ、使わせてもらうよ」
丈二(俺の体も『ガラス化』していってる・・・もう時間は残されてねえ
避けられるわけにはいかない、今度は確実に『当てる』!)
ダッ!
雪女「いいですわ、貴方とわたくしの『根比べ』ッ!受けてたちましょうッ!」
丈二「うおおおおおおおッ!」
A・モンキーズ『ムヒーッ!!』バシュッ!
雪女「・・・・」サッ
A・モンキーズ『ムヒャアアアアアアッ!』ドシュッ!
雪女「・・・くッ!」スパッ!
雪女(さっきより攻撃が正確になってきているッ!コイツ、追い詰められると強いッ!)
G・スキン『・・・・・・』バタバタバタバタ
パラパラパラパラ!
雪女(『G・スキン』はバトルタイプじゃない、殴り合いの場には出せない!
避け続けるしかない!なんとしても!)
丈二(『読む』んだ、コイツの動きを!そして当てに行くッ!
1発でも入れば、ラッシュに繋げられる!)
A・モンキーズ『ムヒーッ!!』シュバッ!シュバッ!
雪女(『粉』さえ降らせ続ければわたくしの勝ちッ!この程度の攻撃で!)キラッ
丈二「!?」
ザクゥッ!!
丈二「ぐあ・・・(くそ、『ガラスの破片』ッ!隠し持っていたか・・・)」
丈二が予想外の反撃によろめいた隙、女が『破片』を丈二の腕、太ももに流麗な動きで突き刺していく。
丈二「あ・・・が・・・ッ」
雪女(止まった!今だ!)「『G・スキン』ッ!ありったけの『粉』をコイツに吹き付けろおおおおお」
G・スキン『・・・・・・・』ブオオン!!
丈二「あああああああああああああ・・・・・」
丈二「あああ・・・・・・・・」
丈二「・・・・・」
ガチーン!
限界まで『鱗粉』を吹き付けられ、ついに丈二は100%透明な『ガラス彫刻』となった。
雪女「・・・・」
雪女「や、やった・・・」
丈二「・・・・・・」
カズ「あ、あああ そ、そんな・・・・!」
雪女「やったッ!完全に『ガラス化』した!もう動かない!!ついにッ!」
雪女「勝ったッ!勝ったのよッ!あははははははははははは」
雪女「あはははははは・・・ 《ドガァァッ!》
雪女「!? ぶ・・・ぐッ・・・あ」
雪女(な・・・い、今のパンチは・・・誰が・・・?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
カズ「あ、ああっ!」
女は、振り向きざま確かに見た。後ろに立って自分の顔に重い拳を突き出してきた男・・・
それは3秒前、完全な『ガラス像』としてそこに佇んでいた『スタンド使い』・・・
『城嶋 丈二』だった。
丈二「・・・・・」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
雪女(バカな・・・完全に『ガラス』にしたのに・・・何で・・・)
丈二「『ガラス』化する前に付けられて助かった・・・この『ベルト』」
雪女(ベ・・・『ベルト』だって・・・?)
丈二「これは未来が自分の『肉』を削って作った『ベルト』だ・・・まだ『ガラス』になってない部位を使ってな
あいつの命がけの『肉のベルト』だ」
雪女(『肉のベルト』で・・・『ガラス』を『肉』に戻して・・・
あ、ああああああああああああああああああああああああああああああ)
丈二「ありがとな、未来」
A・モンキーズ『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ』
ドォーーーーーーーーーーーーン!
スタンド:グラス・スキン 再起不能
~都内某所 PM9:37~
平田「『2本目』確保。ご苦労だった」
丈二「『組織』以外にも、『ナイフ』を追っている連中がいるみたいだな・・・」
平田「そりゃそうだ、『ナイフ』の力を知るものは世の中に少なくない。『組織』のトップが集めている理由は知らんが
転売すれば使い切れないほどの金が手に入るしな。」
平田「あの銀行員がどこで手に入れたのかはわからないが・・・一般人でも価値を知ってる者がいるということだ」
丈二「あと3本・・・」
平田「なんだ、またできないとか言うつもりじゃあないだろうな?」
丈二「・・・言わねえよ」
丈二「例えどうなろうと、やる以外にないんだからな!」
第3話 終了
使用させていただいたスタンド
No.113 | |
【スタンド名】 | アークティック・モンキーズ |
【本体】 | 城嶋 丈二 |
【能力】 | 赤い色のものに出入りできる |
No.177 | |
【スタンド名】 | ウエスタン・ヒーロー |
【本体】 | 倉井 未来 |
【能力】 | 殴った物質をヒーローベルトに変え、巻いた者はその物質が持っていた性質を取得する |
No.238 | |
【スタンド名】 | ノー・リーズン |
【本体】 | 福野 一樹 |
【能力】 | 触った物体・事象の理由をうやむやにしてその物体・事象を弱めたりなかったことにできる |
No.35 | |
【スタンド名】 | GLASS SKIN |
【本体】 | 雪女 |
【能力】 | スタンドが飛ぶことによって霧散された粉に触れると体がガラス化する |
No.94 | |
【スタンド名】 | ネイキッド・シティ |
【本体】 | 日焼け |
【能力】 | 脱皮する。何回でも脱皮出来る。 |
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