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第02話『太陽と弓矢とツイスター(When The Sun Goes Down)』その②

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orisuta

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~院内・3階 AM7:56~

ガラガラッ
丈二「・・・」

ビチャッ
丈二「ん、なんだこれ 『ペンキ』か?」

???「『トラップ』だよ・・・まさか病室にまで探しにくるとはな」

丈二「あんたか?『ナイフ』を盗んだのは」

???「『盗んだ』・・・?ふん、まるで自分達のものみたいな言い草だな」

スタスタスタスタ・・・
丈二「大人しく渡してくれれば、ベッドに横たわる怪我人を殴るようなマネしなくて済むんだが」

ぐぐ・・・・
???「悪いがお断りだな。なに、上半身なら起こすことができるし・・・」
???「『スタンド』の勝負なら俺のケガは関係ない。」

???「俺は『須藤』と言うんだ、君は?」

丈二「・・・『城嶋』だ」

須藤「そうか、城嶋。打って来いよ はじめよう」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

丈二「・・・・」

須藤「・・・・」
 
 
 




丈二「オラァッ!」バシュッ!

須藤「『ワンステップ・フォワード』ッ!」

丈二「うおおおおおおお」
A・モンキーズ『ムヒーッ!オラオラオラオラオラオラオラオラオラ』

O・フォワード『・・・・・・・』バシッ、バシッ、バシッ、バシッ!

須藤(スピードは互角・・・)

A・モンキーズ『オラァッ!』ドゴッ!

須藤「うぐッ」

丈二「・・・・」

須藤「ふ、・・・強いな パワーは君の方が上らしい」

丈二「観念したらどうだ。あんたが相当の使い手なのはわかる。だが・・・
所詮ケガ人。戦える状態じゃないだろ。殺されたいのか?」

須藤「自惚れるなよ・・・わからんのか?ここは『俺の』病室だ。俺のフィールドなんだぜ」
須藤「スタンド戦は『いかに自分に有利な場所で展開するか・・・?』それのみなんだ、力や速さは関係ねえ」

丈二「偉そうなこと言ってるが、状況がつかめてないぜアンタ。俺がこの『ダガーナイフ』をアンタのクビに突き刺せば
アンタの人生はもう展開もクソもないんだぞ」スッ

須藤「状況が掴めてないのは君の方だ・・・みろよ床を」

丈二「・・・?(『足跡』か・・・『ペンキ』の・・・)』
 
 
 




須藤「余裕こいて動き回るからベタベタ付いちまったんだぜ、忠告するが踏んだらその場で君が終わりだ」

丈二「ああ、そうかい 踏まないように気をつけながらボコればいいんだな?」

須藤「そうだが、君にはなんとしても踏んでもらうよ」
O・フォワード『・・・・』バシュバシュ!

バシッ!バシッ!
丈二「オラッ!」ブオン!

須藤「!」サッ

ドコォン!

丈二(・・・ち、上手く避けやがって)

須藤「言ったろ?上半身は動かせるんだ」

須藤「はッ!」ベキッ!

バコッ
丈二「ぐッ!」ヨロ・・・

フラフラフラ・・・

須藤「!」

丈二「!」

フラフラ・・・
バタッ

丈二「・・・・・・」

須藤「・・・上手く足跡を避けたな。『ツイスター』みたいで楽しいだろ?」
 
 
 




丈二「ああ、盛り上がってきたよ だがアンタのパンチ、全然威力ないぜ」

須藤「痣をつくりたいワケじゃないからな。バランスを崩す程度の力があればいいのさ」

丈二「・・・・」

須藤「・・・・」

A・モンキーズ『オラオラオラオラオラ』バシュバシュバシュバシュ

O・フォワード『・・・・』ガシガシガシガシ

バッ

丈二「!」

ぐおおおおん

丈二(左!いや、・・・)

ベキッ!
丈二「ぐッ・・・(ニーキック・・・フェイントかましてきやがった・・・!)」
ヨロヨロ

丈二「うおお」

須藤「よーし、いけ」

ヨロッ、ヨロッ
丈二「よ、とおっと・・・」

ビターン
丈二「あ、危ねー・・・」

須藤「・・・」
 
 
 




須藤「ふぅー、いや手に汗握るね。『24 TWENTY FOUR』よりハラハラするな」

丈二「そうか?踏まないだけでいいから気が楽だな俺は」

須藤「その踏まないだけが難しいんだろう。床を見てみろよ」

丈二「・・・!」

須藤「君がフラつくたびに・・・足跡はどんどん増えていくんだぜ。」

丈二(この短時間で・・・一気に倍以上の足跡が・・・!)

須藤「教えておくがその足跡は俺のスタンド能力で『地雷』化してるんだ。」
須藤「俺は踏んでも入院で済むが、君は背骨と肉がシェイクされるだろうな。」

丈二(くそ・・・)

須藤「安全に踏める場所はもうごくわずかだ!さあ来いッ!」
 
 
 




丈二「・・・踏める場所、ね・・・」
タッ!

須藤「!」

ドスーン

須藤「うっ!な・・・」

丈二「『地雷』なんて関係ねー。最初からこうすりゃよかったんだ」

須藤(こいつ・・・俺のベッドに『ジャンプ』して・・・)「うぐッ!」ガシッ

ギリギリギリ・・・
丈二「どうだい首根っこ掴まれる気分は?このままひねり潰してやろうか」

須藤「ぐ・・・マ、マウント取ったぐらいでずいぶんデカイ態度だな・・・」カチリ

丈二「!」

須藤「持っててよかった・・・ギブスに『隠して』おいて」

バンッ!
丈二「ぐお・・・ッ!」

須藤「腹に一発・・・よろめくぜッ!」

フラッ・・・

丈二(くそ・・・こいつ『強か』だ・・・様々な修羅場に『対応』できる『強かさ』がある・・・)
丈二(仕方ねえ、『腹括る』ぜ・・・俺もな)スッ・・・

須藤「倒れた!『足跡』だッ!」

須藤「『手』を付くぞおおおおおおおおおおおおおおおおお」

ズバッ!

ブシャアアアアアアアアアアアッ!
須藤「!?」
 
 
 




丈二「やれやれだぜ・・・あんま『血』は抜きたくねえが・・・仕方ねえな」ドバドバドバドバドバ

須藤(なんだ!?こいつ、『ダガーナイフ』で自分の『手首』を・・・!)

ビチャビチャビチャッ!

須藤「だがッ!『足跡』に手をつくのは変わらねえ!『爆死』だ城嶋!」

ダンッ!

須藤「ついた!吹き飛べッ!」

スゥゥゥゥゥゥ・・・・

丈二「・・・・・・」

須藤「?! な、なにィッ!」

丈二「『足跡』に『血』をかけた・・・触んなきゃ『爆発』しないってんなら、触らないぜ」

須藤(ヤツの『手』が・・・『血』の中に!)

丈二「・・・・」ギュッ
プシャアアアアアアアアアアア!

須藤「!?」

丈二「これが『血の道』だ お前のベッドに続く『一本の道』!俺は『ここだけ』を歩くぜ」

 
 
 




ズズズズズズ・・・
丈二「・・・・」

須藤「ハァ、ハァ、・・・く、クソ・・・なめるなよ・・・ッ!」

須藤「『ワンステップ・フォワー・・・・《グシャァァッ!》

須藤「ぶぐッ!!」ブピッ

丈二「やっぱ俺の『スタンド』の方がパワーは上みてえだな」

須藤「う、うううう」

A・モンキーズ『ムヒーッ!!』
丈二「『ツイスター』楽しかったぜ」

須藤「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ」

A・モンキーズ『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!』

ドオオオオオオオオオンッ!
 
 
 




~院内・エントランス AM8:07~

スタスタ・・・
丈二「! おい大丈夫か」

那由多「・・・ええ、ちょっとクラクラするけど・・・」

丈二「お互い満身創痍だな、輸血用血液でも貰ってくか?」

那由多「時間ないわ、それより『ナイフ』を見せて」

丈二「・・・あ、ああ」スッ

那由多「・・・・・」ジロジロ

丈二(・・・・・まさか、わかりっこねえよな)ドキドキ

那由多「・・・・」ジロジロジロジロ

丈二「・・・・・!」ゴクリ

那由多「・・・いいわ、行きましょう 人がくる前に」

丈二(あ、あぶねー・・・心臓に悪いぜちくしょう・・・)

「ちょっと、待ちなアンタたちッ!」

丈二「!?」

ババア「あたしゃ見てたんだよ!そこのアンタが赤い帽子の男を殺すところをネッ!」

丈二「おいヤベーぜ!バアさんに見られてたみてーだぞ!」

那由多「はぁ・・・年寄りは早起きだからね・・・」
スタスタ・・・

丈二「! おい、殺る気か!?」

那由多「・・・いえ、今日はもう疲れた。ちょっと気絶しててもらうだけよ。
監視カメラは止めてあるし、どうせこんな婆さんの話なんて聞かないわ」

バチバチッ!
ババア「ああん」
 
 
 




~アジト PM1:15~

阿部「・・・ご苦労だった2人とも。心から感謝する」

丈二「・・・輸血中だ、どっか行ってくれ 頭がボーッとする」

那由多「・・・・」

阿部「やはり君は俺の期待通りの人材だったよ丈二。できればこのまま俺達の『組織』に参加してほしいが・・・」

丈二「仕事はこれだけだ。オヤジに会わせてくれ。」

阿部「・・・そうだな。わかった。では、明日の昼過ぎにここに来てくれ。」

丈二「これからじゃないのか?」

阿部「今、必要な人間がここにいないからな・・・明日ここに呼ぶ」

丈二「・・・そうか」

阿部「では、また明日。ここには気が済むまで居ていい。ご苦労だった」
ツカツカツカツカ・・・・

丈二「・・・なあ、左腕大丈夫か?」

那由多「ん?平気よ ほら」

丈二「あれ、こんなに傷浅かったか?」

那由多「『うやむや』にしてもらったのよ・・・ふふ」

丈二「?」
 
 
 




~都内某所 PM9:10~

平田「・・・確かに」
平田「よくやったな丈二。まずは『1本目』確保だ。」

丈二「ふぅ・・・しんどかったですよ、すごく」

平田「わかるよ。だがそれでも君はやり遂げた。お父さんも喜ぶだろう」

丈二「・・・」

平田「さて、『2本目』は『組織』のリーダーが持ってるんだったな?」

丈二「? ええ、そうですけど・・・」

平田「どうだ?『リーダー』には隙があると思うか?」

丈二「・・・ちょっと待ってください、それって『すり替えろ』ってことですか!?また!」

平田「もちろんだ 『ナイフ』は5本あるんだぞ、全部回収しないでどうする」

丈二「俺にやれって!?冗談じゃない!5本も盗み出せるワケがないッ!」

平田「君にしかできない仕事だと言ったハズだぞ、今更『やめます』なんてまかり通るか!
君だってやつらを潰したいと言っていただろう!」

丈二「アンタは命令するだけなのか!?俺を利用したいだけじゃないのかッ!」

平田「警察は無力だ、何もできない。頼れるのは君だけなんだ」

丈二「くそ・・・そんなのって・・・」

平田「1本盗みだせたのにもう1本できないのは何故だ?君には『力』と『意志』があるッ!
そりゃあ私には『スタンド』はないし、万が一のとき君の救出に警官隊を向かわせることもできん」

丈二「・・・・」
 
 
 




平田「だがそれでも私は君を全力でサポートしたいし、するつもりでいる。目指すところは同じだ。
私の『剣』になってくれるのは君だけなんだ。」

丈二「・・・・・」

平田「・・・それに、言ってなかったがこれは君のお父さんの『意志』でもある。彼は私ともに『組織』を追っていたんだ」

丈二「なんだって・・・?」

平田「お父さんはその知識を常に貸してくれた。彼はこの『ナイフ』の『真実の価値』を知っていたんだ。
これが一体なんなのか、な。私には教えてくれなかったが・・・しかしだからこそ『ナイフ』を狙う『組織』を
放ってはおけなかったんだろう」

丈二「親父が・・・」

平田「『組織』を知っている人間が何故『博物館』を開こうと?『ナイフ』を展示しようなんて考えた?
まるで『組織』を誘い出すかのように」

丈二「! な、なんで親父は・・・」

平田「私にも真意はわからんよ。だが彼は最期まで何か考え続けたハズだ。そしてそれは君に託された。」

丈二「俺に・・・?一体何が?!」

平田「それを探し出せ、お父さんが成し遂げようとしていたもの・・・君が闘うことで見つけ出せる。」

丈二「・・・・!」

平田「やるんだ、丈二」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
 
 
 




翌日
~アジト 正午~

阿部「きたか、丈二」

丈二「・・・」

阿部「では早速始めようか 付いてきてくれ」

丈二「・・・いや、いい 今は」

阿部「なんだって?」

丈二「『ナイフ』・・・まだあと3本あるんだろ?全部回収してからで・・・いい。」

阿部「俺達は君の父親を殺したんだぞ?何故急に協力する気になった?こんなに憎い連中に」

丈二「協力じゃない・・・監視するんだ、5本の『ナイフ』でわりーこと考えないようにな」

阿部「・・・・」

丈二「ヤベえこと起こそうとしたら・・・その場で俺がアンタを殺す。俺はここで見張りをするよ」

阿部「ふっ、君らしいな。よろしい。『チーム』入りを許可しよう、丈二」

阿部「そして歓迎するよ。新たな俺の『剣』・・・」

丈二(・・・・・)
 
 
 




那由多「『正式加入』ね 改めてよろしく。」

丈二「ああ・・・」

阿部「丈二。彼らが君の『チーム』のメンバーだ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

男1「・・・・」

男2「・・・・」

男3「・・・・」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

丈二(・・・・)

阿部「君と、那由多と彼らの『5人』編成でいくぞ。仲良くしろとは言わないが、揉め事は起こすなよ」

丈二(いよいよだ!ここから始まる、俺の『新しい道』が・・・・)

阿部「では作戦を説明するッ!」




第2話・後半 終了


使用させていただいたスタンド


No.113
【スタンド名】 アークティック・モンキーズ
【本体】 城嶋 丈二
【能力】 赤い色のものに出入りできる

No.60
【スタンド名】 ワンステップフォワード
【本体】 須藤
【能力】 範囲内のすべての者の歩行時に足跡が出現し、地雷になる




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