◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
"本分"
――黒魔導師、サラマは慣れぬ装置を操作しながら、己を振り返る。
この殺し合いが始まってから、我は二つのものを得た。
一つは新たな任務。
幸運にも、かつての任務の対象であったガーネット姫――いや、ダガーと邂逅できた。
その任務が意味を為さなくなっていたことに、些か動揺はしたものだったが。
"アレクサンドリアの女王たるダガーを護り、国へ帰す"――それが新しく得た、今の我の任務だ。
その任務が意味を為さなくなっていたことに、些か動揺はしたものだったが。
"アレクサンドリアの女王たるダガーを護り、国へ帰す"――それが新しく得た、今の我の任務だ。
――今でも自分の中から声が聞こえてくる。
『我の存在理由ハ勝ち続けルことのみ!!』
我はかつて一敗地に塗れ、挙句の果てに無様に自壊した。
我は兵士である。任務もまともに果たせぬ兵士に存在意義など無い。
我は兵士である。任務もまともに果たせぬ兵士に存在意義など無い。
今度こそ、任務を達成してみせよう。いや、達成せねばならない。
もう一つは――サラマ。
我が名である。
まだ半日も経っていないというのに、今では生み出されてからこの名だったようにさえ思える。
まだ半日も経っていないというのに、今では生み出されてからこの名だったようにさえ思える。
不思議なものだ。
かつて、我は黒のワルツの筆頭として、老道化師の双子に重用されていた。
調整の段階から、魔力を始めとした全ての能力は最高峰であり、
結果として失敗には終わったが、かの任務においても切り札として一番最後に出番が与えられていた。
しかし、そうやって能力を評価されていた時よりも、
仲間としてダガーと行動している時の方が、何故だか胸に温かいものを覚えている。
かつて、我は黒のワルツの筆頭として、老道化師の双子に重用されていた。
調整の段階から、魔力を始めとした全ての能力は最高峰であり、
結果として失敗には終わったが、かの任務においても切り札として一番最後に出番が与えられていた。
しかし、そうやって能力を評価されていた時よりも、
仲間としてダガーと行動している時の方が、何故だか胸に温かいものを覚えている。
ああ、認めよう。我が抱いている"これ"こそが、おそらく感情というものなのだろう。
これならば、仲間というのも悪くないやもしれぬ。
自分自身、もはや任務とは関係なくダガーを護りたいと考え始めている。
これならば、仲間というのも悪くないやもしれぬ。
自分自身、もはや任務とは関係なくダガーを護りたいと考え始めている。
それでも――
『我の存在理由ハ勝ち続けルことのみ!!』
そうだ。一番重要なのは、感情ではない。如何にして任務を遂行するか、だ。
任務に邪魔になるのであれば、感情など捨て置かねばならぬ――
任務に邪魔になるのであれば、感情など捨て置かねばならぬ――
サラマはレバーを操作し、迷いを吹っ切るかのようにスピードを上げていく。
追手が迫っていることに気付いたのは、この直後だった。
追手が迫っていることに気付いたのは、この直後だった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
"隷属"
――機械人形、フトゥーAIは翼を広げたミライドンに乗り、真っ直ぐに飛び続ける。
その姿には、かつてフトゥー博士を模していた頃の面影はもはや見受けられない。
その姿には、かつてフトゥー博士を模していた頃の面影はもはや見受けられない。
フトゥーAIはメフィスによって魂を改造された。
とはいえ、それはあくまで"改造"であり、ゼロから人格を形成した訳ではない。
元々、メフィスに改造される前からフトゥーAIには戦闘プログラムが仕込まれていたが、
その発動条件を、タイムマシンに危機が迫った時のみ発動する形から、常時発動する形に変更させられたのだ。
とはいえ、それはあくまで"改造"であり、ゼロから人格を形成した訳ではない。
元々、メフィスに改造される前からフトゥーAIには戦闘プログラムが仕込まれていたが、
その発動条件を、タイムマシンに危機が迫った時のみ発動する形から、常時発動する形に変更させられたのだ。
彼が使役するミライドンに対しても、飛行できるようにしたのは既知の事実であるが、加えられた機能はそれだけではない。
本来、ミライドンが戦闘を行うためには、ライドフォルムからバトルフォルムにチェンジする必要があった。
これをライドフォルムのままでも技を放てるように調整したのである。
最高レベルの攻撃力と機動力を持つミライドンが、遭遇した敵を追い詰めて、確実に殺せるように――
この改造ひとつとっても、かの悪魔の悪辣さが滲み出ている。
本来、ミライドンが戦闘を行うためには、ライドフォルムからバトルフォルムにチェンジする必要があった。
これをライドフォルムのままでも技を放てるように調整したのである。
最高レベルの攻撃力と機動力を持つミライドンが、遭遇した敵を追い詰めて、確実に殺せるように――
この改造ひとつとっても、かの悪魔の悪辣さが滲み出ている。
翼を羽ばたかせることもなく飛び続けるミライドンと、それを駆るフトゥーAI。
もし、機械というものの存在を知らない者が今の彼らを見たら、
人形たちが見えない糸で天から吊るされているようにしか見えないだろう。
もし、機械というものの存在を知らない者が今の彼らを見たら、
人形たちが見えない糸で天から吊るされているようにしか見えないだろう。
排除する対象を前方に発見し、フトゥーAIはミライドンに攻撃の指令を下す。
改造され、プログラムの奥底に押し込められた彼の自我が今、何を思っているのか。
改造され、プログラムの奥底に押し込められた彼の自我が今、何を思っているのか。
それを知る者は誰一人として存在しない。神でさえ――悪魔でさえも。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
"純真"
――召喚士、ダガーは召喚魔法を唱えながらも、無力感に苛まれていた。
スタイナーを無惨に殺され、今も追手に攻撃されているというのに、私は何もできないでいる。
いま、唯一付き従ってくれている臣下にも、私は何も返せていない。
いま、唯一付き従ってくれている臣下にも、私は何も返せていない。
――これでは何も、変わっていない。
女王になってすぐに、アレクサンドリアを破壊されたあの時と。
イーファの樹で、お母様をクジャに殺されたあの時と。
ジタンを騙してまでアレクサンドリアに戻ったのに、何もできずに囚われの身となったあの時と。
お母様を止めるために誘拐してもらうよう、願ったあの時と。
イーファの樹で、お母様をクジャに殺されたあの時と。
ジタンを騙してまでアレクサンドリアに戻ったのに、何もできずに囚われの身となったあの時と。
お母様を止めるために誘拐してもらうよう、願ったあの時と。
私は、外の世界を知らなかった王女のまま、何も変われていないのかもしれない。
――それでも、前に進まなければ。
私にできることは、もう、これしかない。
気がつくと、ダガーの柄を握りしめていた。
気がつくと、ダガーの柄を握りしめていた。
「今です!!!」
虚勢でもいい。負けないように、強く叫ぶ。
喚び出すのは、私の名を冠する宝石――ガーネットに封じられし最強の召喚獣。
アレクサンドリアの――そして、お母様の仇。
喚び出すのは、私の名を冠する宝石――ガーネットに封じられし最強の召喚獣。
アレクサンドリアの――そして、お母様の仇。
「ドラゴニック・シードリング!」
私は負けられない。
この刃に懸けて――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
斯くして、三者は激突する。
それはまるで、円舞曲のように――美しく奏でられる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
天空より、巨大な黎い影が舞い降りる。
漆黒の鱗で覆われた体躯、その背には紫色の大きな翼。
その姿は、竜王と呼ぶ他ない。
漆黒の鱗で覆われた体躯、その背には紫色の大きな翼。
その姿は、竜王と呼ぶ他ない。
一方、二回の発射で空中での攻撃感覚を掴んだミライドンは、既に"りゅうのはどう"を反重力飛行装置へと正確に放っていた。
黒き竜王は急降下しながらも、口に蓄えた火球をミライドンからの斜線を遮るように放つ。
波動と火球――互いに紫に彩られた力が衝突し、爆発を起こす。
黒き竜王は急降下しながらも、口に蓄えた火球をミライドンからの斜線を遮るように放つ。
波動と火球――互いに紫に彩られた力が衝突し、爆発を起こす。
アレクサンドリア城から空中へと、戦いの場が移ったため、エレキフィールドはもはや存在しない。
これによりハドロンエンジンの効果を失った今、平均的な威力の技では火球に太刀打ちできない。
波動をかき消した火球はそのままの軌道でフトゥーAIらを掠めていく。
これによりハドロンエンジンの効果を失った今、平均的な威力の技では火球に太刀打ちできない。
波動をかき消した火球はそのままの軌道でフトゥーAIらを掠めていく。
「召喚獣バハムート、カ」
フトゥーAIには、ジョーカーとして優位に立ち回るために参加者の情報が"ダウンロード"されている。
先のアレクサンドリア城での戦いにて、ミライドンが召喚獣なのか、とのダガーの問いを否定することができたのもこのためである。
先のアレクサンドリア城での戦いにて、ミライドンが召喚獣なのか、とのダガーの問いを否定することができたのもこのためである。
召喚獣バハムート――数ある召喚獣の中でも、ガイアにおいて最強と称される一柱。
元々ダガーの中に存在していたが、二人の老道化師により体内より抽出され、
女王ブラネによりクジャへの切り札として召喚された。
しかし、飛空艇インビンシブルによりクジャのコントロール下に置かれ、召喚者であるブラネに牙を剥いたのだった。
その後も、クジャに操られてアレクサンドリアを襲撃し、最終的に守護者たるアレクサンダーに敗れたものの、ダガーに深いトラウマを植え付けるその端緒となった。
元々ダガーの中に存在していたが、二人の老道化師により体内より抽出され、
女王ブラネによりクジャへの切り札として召喚された。
しかし、飛空艇インビンシブルによりクジャのコントロール下に置かれ、召喚者であるブラネに牙を剥いたのだった。
その後も、クジャに操られてアレクサンドリアを襲撃し、最終的に守護者たるアレクサンダーに敗れたものの、ダガーに深いトラウマを植え付けるその端緒となった。
絶対的な破壊力と、その威容。
もし、ジョーカーとしてバハムートの知識が与えられていたのが彼以外だったならば、
その姿を前にして少なからず畏怖の念を抱かざるを得なかっただろう。
もし、ジョーカーとしてバハムートの知識が与えられていたのが彼以外だったならば、
その姿を前にして少なからず畏怖の念を抱かざるを得なかっただろう。
しかし、彼はAIである。
行うのは想像ではなく、計算――そこに恐怖や動揺の入り込む余地はない。
行うのは想像ではなく、計算――そこに恐怖や動揺の入り込む余地はない。
「データハ、ソロッテイルノダヨ。
召喚獣デ抗エルカナ?」
召喚獣デ抗エルカナ?」
バハムートは、まるで反重力飛行装置の前に立ち塞がるかのように翼を広げ降臨した。
だが、攻撃は終わっていない。
竜王は、再び力をその口に蓄えると、今度はいくつもの火球を連発していった。
だが、攻撃は終わっていない。
竜王は、再び力をその口に蓄えると、今度はいくつもの火球を連発していった。
ミライドンは持ち前のスピードで次々と迫る火球を回避していくが、全ては避けきれない。
「グアアアアオ!!」
火球の内の一発がミライドンの装甲を貫通し、大きなダメージを与える。
その被害の大きさは火球の威力のみに因るものではない。
その被害の大きさは火球の威力のみに因るものではない。
ミライドンが苦手とするタイプはいくつか存在する。
じめん、こおり、フェアリー、そして――ドラゴン。
生物の頂点に立つ竜の鱗を突き破れるのは、拮抗しうる力を持つ竜の牙のみ。
バハムートはガイアの理では属性を持たない召喚獣である。
とはいえ、パルデアの理に照らし合わせれば、その"タイプ"はドラゴン/ひこうに当てはまり、放たれる火球もまた竜の力を持つ。
じめん、こおり、フェアリー、そして――ドラゴン。
生物の頂点に立つ竜の鱗を突き破れるのは、拮抗しうる力を持つ竜の牙のみ。
バハムートはガイアの理では属性を持たない召喚獣である。
とはいえ、パルデアの理に照らし合わせれば、その"タイプ"はドラゴン/ひこうに当てはまり、放たれる火球もまた竜の力を持つ。
傷を負い、飛行姿勢を崩すミライドン。
高度を下げつつも姿勢を整え直し、再びフトゥーAIらはバハムートへと対峙する。
高度を下げつつも姿勢を整え直し、再びフトゥーAIらはバハムートへと対峙する。
高度が下がったことにより、翼に隠れて見えなくなっていた反重力装置飛行がその瞳に映る。
その姿はバハムートのすぐ後ろではなく、遠くに離れていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「やったか!?」
「命中はしました!でも、まだ追ってきています。」
「命中はしました!でも、まだ追ってきています。」
正面を見据えたまま、レバーを引き続けて加速し続けるサラマの問いにダガーが答える。
「攻撃も通用しているし、このままバハムートの力を借りれ、ば――」
「…………ダガー、どうかしたのか?」
「…………ダガー、どうかしたのか?」
サラマは途切れた言葉に違和感を覚え、半身で軽く振り向く。
「――いえ、また、この子にアレクサンドリアを破壊させてしまったので。」
先程ミライドンが回避した火球は、その背後へと降り注いだ。
アレクサンドリア城から逃げるダガー達を追うフトゥーAI。
追手側へと目掛けて放たれた火球は、逃避行のスタート地点であるアレクサンドリア城を破壊した。
アレクサンドリア城から逃げるダガー達を追うフトゥーAI。
追手側へと目掛けて放たれた火球は、逃避行のスタート地点であるアレクサンドリア城を破壊した。
中央に命中し、折れるように崩れる尖塔。
大きな穴が空き、レンガが散らばっている城壁。
大きな穴が空き、レンガが散らばっている城壁。
ダガーの表情が陰を帯びる。
前に進むために、断髪と共に区切りはつけたが、
それでも女王として国を守り切れなかったことは、今なお心に傷跡を残していた。
前に進むために、断髪と共に区切りはつけたが、
それでも女王として国を守り切れなかったことは、今なお心に傷跡を残していた。
「こんなことではいけないわ。今はこの戦いに集中しないと。」
頭を左右に振り、気を取り直したその瞬間――
突如として、反重力飛行装置を衝撃が襲う。
加速が一気に失われ、高度が低下する。
不意に襲い掛かった攻撃の正体に勘付いたのは、その属性を得意とするサラマだった。
加速が一気に失われ、高度が低下する。
不意に襲い掛かった攻撃の正体に勘付いたのは、その属性を得意とするサラマだった。
「雷の技……か!?」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
距離を離されたフトゥーAIは右手を握りしめる。
その手にはいつの間にか球状の物体が握りしめられていた。
彼の元となった人物が開発した"テラスタルオーブ"――オーブ内のエネルギーを開放することで、
ポケモンのタイプを"テラスタイプ"へと変更することができる。
周囲から集まるテラスタルエネルギーを微動だにせず受け止め、ミライドンの頭部に押し当てる。
ミライドンの頭上に到達したテラスタルオーブが解放され、頭部に電球を模した結晶体が出現し、体全体が宝石のように光り輝いている。
彼の元となった人物が開発した"テラスタルオーブ"――オーブ内のエネルギーを開放することで、
ポケモンのタイプを"テラスタイプ"へと変更することができる。
周囲から集まるテラスタルエネルギーを微動だにせず受け止め、ミライドンの頭部に押し当てる。
ミライドンの頭上に到達したテラスタルオーブが解放され、頭部に電球を模した結晶体が出現し、体全体が宝石のように光り輝いている。
――このミライドンは"でんき"タイプのテラスタイプを持つ。
雷をその身に更に強く纏うことで弱点を減らし、雷を用いる技はよりその冴えを増すこととなった。
雷をその身に更に強く纏うことで弱点を減らし、雷を用いる技はよりその冴えを増すこととなった。
次いで、フトゥーAIは白衣のポケットからその装いに似合わぬ帽子を取り出して、自身の頭に被った。
アダマン帽――アダマンタイマイの強靭な甲羅から作られるその帽子は、
雷属性を無効にする上に、魔法攻撃への耐性のみならず物理攻撃への耐性も若干ながら持たせる優秀な装備品だ。
アダマン帽――アダマンタイマイの強靭な甲羅から作られるその帽子は、
雷属性を無効にする上に、魔法攻撃への耐性のみならず物理攻撃への耐性も若干ながら持たせる優秀な装備品だ。
この二つのアイテムの使用・装備を淀みなく終えたフトゥーAIは、ミライドンに攻撃の命令を下す。
「パラボラチャージ!」
パラボラチャージ――でんきタイプの技である。
威力こそさほど高くはないものの、この技は2つの特殊な性質を持つ。
一つは吸収効果、相手に与えたダメージの半分、自らの体力を回復させることができる。
威力こそさほど高くはないものの、この技は2つの特殊な性質を持つ。
一つは吸収効果、相手に与えたダメージの半分、自らの体力を回復させることができる。
そしてもう一つは――攻撃対象が敵味方全体であることだ。
これによりバハムートはもちろん、その後方に位置していたダガー達にも減衰したとはいえ、攻撃を届かせることができた。
これによりバハムートはもちろん、その後方に位置していたダガー達にも減衰したとはいえ、攻撃を届かせることができた。
フトゥーAIがアダマン帽を装備した理由はここにある。
通常のポケモン同士のバトルであれば、ポケモンが放つ技は基本的にトレーナーには影響を与えない。
しかし、この戦いはルールに則ったポケモンバトルではなく、殺し合いである。
ましてや、フトゥーAIはミライドンに騎乗している。対策なしではダメージを負うことは避けられない。
フトゥーAIは、そう結論付けた。
通常のポケモン同士のバトルであれば、ポケモンが放つ技は基本的にトレーナーには影響を与えない。
しかし、この戦いはルールに則ったポケモンバトルではなく、殺し合いである。
ましてや、フトゥーAIはミライドンに騎乗している。対策なしではダメージを負うことは避けられない。
フトゥーAIは、そう結論付けた。
ミライドンのライドフォルムでのバトル時のデータが存在しないことも、安全策を採る一因となった。
不自然に思う者もいるだろう。
何故、この技をアレクサンドリア城で戦った時に使わなかったのか――と。
何故、この技をアレクサンドリア城で戦った時に使わなかったのか――と。
ダガー達が逃げようとした際に使っていれば、労せずしてその場に釘付けにできていた。
たとえダガーが盾で庇ったとしても、背後の黒のワルツ3号には命中させられる。
たとえダガーが盾で庇ったとしても、背後の黒のワルツ3号には命中させられる。
事実、アレクサンドリア城で戦った時点で見せなかった四つ目の技はじゅうでん――この技は使えなかった。
追跡のためにライドフォルムになったタイミングで技の構成を変化させたのだ。
追跡のためにライドフォルムになったタイミングで技の構成を変化させたのだ。
ライドフォルムでも問題なく発動させられる技に絞り、
地形による回避の制限がない空中戦で有利になるために、
そして、ダメージを負っても持久戦に持ち込めるように――
地形による回避の制限がない空中戦で有利になるために、
そして、ダメージを負っても持久戦に持ち込めるように――
反撃として火球を再び何発か放つバハムート。
ミライドンは攻撃後の硬直のために回避が遅れ、火球の内の一発が命中する。
ミライドンは攻撃後の硬直のために回避が遅れ、火球の内の一発が命中する。
とはいえ、ダメージは先程よりも軽い。
切り札たるテラスタルの効力により、今のミライドンのタイプは純粋なでんきタイプとなった。
竜の守りを失ったことで、ほのお、みず、くさへの耐性を失ったが、弱点も変化した。
今、唯一残った弱点は"じめん"――空中戦において、もはや隙は無い。
切り札たるテラスタルの効力により、今のミライドンのタイプは純粋なでんきタイプとなった。
竜の守りを失ったことで、ほのお、みず、くさへの耐性を失ったが、弱点も変化した。
今、唯一残った弱点は"じめん"――空中戦において、もはや隙は無い。
「モウ一度、パラボラチャージヲ撃テ!」
「シェル!」
「シェル!」
同じ技を重ねるフトゥーAIに対して、ダガー達も無策では受けない。
ダガーは自身に防御魔法を発動しつつ聖女の盾を構え、
サラマもレバーを引き、小型砲台よりビームを放つことで、少しでも抵抗しようとする。
これにより、墜落こそ避けられたが、速度は大幅に低下した。
離したはずの距離も概ね縮まり、元に戻ってしまった。
サラマもレバーを引き、小型砲台よりビームを放つことで、少しでも抵抗しようとする。
これにより、墜落こそ避けられたが、速度は大幅に低下した。
離したはずの距離も概ね縮まり、元に戻ってしまった。
ダガー達の負ったダメージも蓄積されている。
ダガーはシェルと聖女の盾により、パラボラチャージの被害は抑えられているが、そもそもアレクサンドリア城での戦いの傷がまだ癒えていない。
そして、元々無傷だったはずのサラマも、体のあちこちが焼け焦げ、翼も損傷している。
サラマはその背に藍色の翼を持ち、空を飛ぶことができる――即ち、"ひこう"タイプに他ならない。
バハムートも翼を持つが、竜の属性を持つが故に、深手は負っていない。
それでも、正面かつ近距離から攻撃を受けているため、決して軽いダメージではない。
ダガーはシェルと聖女の盾により、パラボラチャージの被害は抑えられているが、そもそもアレクサンドリア城での戦いの傷がまだ癒えていない。
そして、元々無傷だったはずのサラマも、体のあちこちが焼け焦げ、翼も損傷している。
サラマはその背に藍色の翼を持ち、空を飛ぶことができる――即ち、"ひこう"タイプに他ならない。
バハムートも翼を持つが、竜の属性を持つが故に、深手は負っていない。
それでも、正面かつ近距離から攻撃を受けているため、決して軽いダメージではない。
一方で、ミライドンは既に負った傷すら含めて全て回復していた。
バハムートによる攻撃が抑えられている上に、
パラボラチャージにより、ダガー、サラマ、バハムート全てから体力を吸収しているからだ。
バハムートによる攻撃が抑えられている上に、
パラボラチャージにより、ダガー、サラマ、バハムート全てから体力を吸収しているからだ。
ダガー達へと傾いていたはずの天秤はフトゥーAIへと傾いた。
一度傾き始めた流れは、もう止められない。
勢いを増し、急流となっていく――
一度傾き始めた流れは、もう止められない。
勢いを増し、急流となっていく――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「――っ!このままじゃ持たない!」
ダガーは焦燥していた。
ミライドンと呼ばれるモンスターの装いが変化してからは、
攻撃の苛烈さは増している上に、こちらの攻撃は効いていない。
心なしか、回復しているようにさえ見えてしまう。
こちらも傷を癒さなければ――
ミライドンと呼ばれるモンスターの装いが変化してからは、
攻撃の苛烈さは増している上に、こちらの攻撃は効いていない。
心なしか、回復しているようにさえ見えてしまう。
こちらも傷を癒さなければ――
そう考え、回復魔法を唱え始めたダガーだったが、ここで反重力飛行装置に異変が生じる。
それまで発していた駆動音が消え、風を切る音しか聞こえてこない。
それまで発していた駆動音が消え、風を切る音しか聞こえてこない。
「――!一体、何が――!」
「……ダガー、悪い知らせだ。
この機体が反応しなくなった。
先ほどからの攻撃で限界を迎えたのか……」
「そんな――!」
「……ダガー、悪い知らせだ。
この機体が反応しなくなった。
先ほどからの攻撃で限界を迎えたのか……」
「そんな――!」
間を置かずに再度、反重力飛行装置に衝撃が走る。
反重力飛行装置の異変に気を取られ、防御魔法も回復魔法も唱えられないまま、3発目のパラボラチャージを撃たれたのだ。
加速を失った上に衝撃を受けた機体は、機首を下げゆっくりと高度を下げていく。
サラマが反重力飛行装置のレバー、スイッチを何度も操作するが、機体は全く反応しない。
反重力飛行装置の異変に気を取られ、防御魔法も回復魔法も唱えられないまま、3発目のパラボラチャージを撃たれたのだ。
加速を失った上に衝撃を受けた機体は、機首を下げゆっくりと高度を下げていく。
サラマが反重力飛行装置のレバー、スイッチを何度も操作するが、機体は全く反応しない。
「まずいぞ……このままでは……!」
いよいよもって窮地へと陥る。
サラマは次の攻撃には耐えられない。
攻撃を食らわなくても、このままでは墜落してしまう。
それに対岸にはまだ遠く、未だ眼下には湖面が広がっている。
上手く着水できたとしても、そこは――雷を操るモンスターにとっては、狩場そのものだろう。
サラマは次の攻撃には耐えられない。
攻撃を食らわなくても、このままでは墜落してしまう。
それに対岸にはまだ遠く、未だ眼下には湖面が広がっている。
上手く着水できたとしても、そこは――雷を操るモンスターにとっては、狩場そのものだろう。
それはつまり、ダガーにとっては残された"最後の選択肢"を選ばざるを得ない、ということだ。
「サラマ!」
凛とした声にサラマは振り向く。
「合図をしたら、私を抱えて――あなたの翼で飛んでください。」
ダガーの頬を、一筋の涙が伝う。
その声色に反して、その表情には逡巡が見て取れた。
その声色に反して、その表情には逡巡が見て取れた。
「バハムートに、メガフレアを撃たせます。
これならば、必ず相手を打ち倒せるでしょう。」
これならば、必ず相手を打ち倒せるでしょう。」
メガフレア――バハムートがもつ攻撃手段は火球のみではない。
凝縮したエネルギーを光線として放つ、必殺の一撃。
一たびその口より放たれてしまえば、全てを破壊するだろう。
凝縮したエネルギーを光線として放つ、必殺の一撃。
一たびその口より放たれてしまえば、全てを破壊するだろう。
それをミライドン一体を相手に放つ。
逆に言えば、そこまでしなければ倒せないほどの脅威だということだ。
そして、それはもう一つの意味を持つ。
――背後のアレクサンドリアをも焦土と化さんことを。
逆に言えば、そこまでしなければ倒せないほどの脅威だということだ。
そして、それはもう一つの意味を持つ。
――背後のアレクサンドリアをも焦土と化さんことを。
――私が殺されて終わるなら、もう諦めてしまっていたかもしれない。
けれど、ここにはサラマがいる。
私が負ければ、間違いなく彼も道連れになってしまう。
それにもし、私たちが斃れたならば、かの主従は次なる標的に危害を加えるだろう。
召喚獣にすら抵抗し得る存在をこのまま野に放つわけにはいかない。
けれど、ここにはサラマがいる。
私が負ければ、間違いなく彼も道連れになってしまう。
それにもし、私たちが斃れたならば、かの主従は次なる標的に危害を加えるだろう。
召喚獣にすら抵抗し得る存在をこのまま野に放つわけにはいかない。
――それでも、だからといって割り切れはしない。
一度破壊されたはずのアレクサンドリアが、何故元の姿でこうして存在するのか、私にはわからない。
今再び、それを今度は自らの意思で壊さなければならない。
それに、もし他の参加者がアレクサンドリアに来ていれば諸共巻き込んでしまうだろう。
ビビやベアトリクス、それに――ジタンだって来ているかもしれない。
今再び、それを今度は自らの意思で壊さなければならない。
それに、もし他の参加者がアレクサンドリアに来ていれば諸共巻き込んでしまうだろう。
ビビやベアトリクス、それに――ジタンだって来ているかもしれない。
ダガーは声に出したものの、まだ決心はついていなかった。
バハムートがまだ準備にも移行していないのがその何よりの証明である。
召喚獣は、召喚士の心に呼応する。
本当に決心しているなら、バハムートはメガフレアをもう構えているはずだった。
バハムートがまだ準備にも移行していないのがその何よりの証明である。
召喚獣は、召喚士の心に呼応する。
本当に決心しているなら、バハムートはメガフレアをもう構えているはずだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
サラマは己の中で述懐する。
ダガーがそこまで言うほどの手段ならば、どんな相手であろうとも打ち克てるだろう。
現に、バハムートが召喚されてようやく、かのモンスターに太刀打ちできるようになったが、
まだ都市一つを破壊できるほどの力は見せていない。
おそらく、それをこれから見せられることになるのだろう。
現に、バハムートが召喚されてようやく、かのモンスターに太刀打ちできるようになったが、
まだ都市一つを破壊できるほどの力は見せていない。
おそらく、それをこれから見せられることになるのだろう。
……ならば、何故ここまで温存する必要があったのだ?それだけの理由があったのか?
最初から撃っていれば、窮地に陥ることもなかっただろうに。
最初から撃っていれば、窮地に陥ることもなかっただろうに。
……それとも、できない理由があったのか?
いや、"我の存在理由ハ勝ち続けルことのみ!!"……だ。余計なことは考える必要はない。
このままダガーに任せればこの戦いは勝てる。それでいい。
このままダガーに任せればこの戦いは勝てる。それでいい。
……本当にそうだろうか?
この先に得られるものが本当に勝利なのだろうか?
この先に得られるものが本当に勝利なのだろうか?
この戦いでは、我は黒魔法ひとつ、まともに発動できていない。
黒のワルツとも称されし、この我が、だ。
支給品であるこの機械に頼ったものの、逃げ切ることも出来ずに墜落しようとしている。
護るべきはずの主たるダガーに庇われ、召喚獣に守られ、遂には敵を撃滅する力まで召喚獣に頼ろうとしている。
これが本当に、勝利と、我の存在理由と呼べるだろうか?
黒のワルツとも称されし、この我が、だ。
支給品であるこの機械に頼ったものの、逃げ切ることも出来ずに墜落しようとしている。
護るべきはずの主たるダガーに庇われ、召喚獣に守られ、遂には敵を撃滅する力まで召喚獣に頼ろうとしている。
これが本当に、勝利と、我の存在理由と呼べるだろうか?
それに、……ああ、わかっている。
これまでの攻撃ですら、背後の城に被害が出たのだ。
それでだって、ダガーはおそらく気に病んでいたのだろう。
メガフレアとやらの被害はその比ではない。
下手をすれば、アレクサンドリアそのものが灰燼に帰すような、そんな攻撃になるかもしれない。
そうなった時に、果たしてダガーは耐えられるのか……?
これまでの攻撃ですら、背後の城に被害が出たのだ。
それでだって、ダガーはおそらく気に病んでいたのだろう。
メガフレアとやらの被害はその比ではない。
下手をすれば、アレクサンドリアそのものが灰燼に帰すような、そんな攻撃になるかもしれない。
そうなった時に、果たしてダガーは耐えられるのか……?
自分の中から聞こえてくる声は、絶えず鳴り響いている。
"我の存在理由ハ勝ち続けルことのみ!!"……と。
しかし、同時にもう一人、別の人物の声が沸々と湧き上がってくる。
『はい。……それであなたを見込んでお願いがあります。わたくしと共に立ち向かってくれないかしら?』
『サラマ……はどうかしら?』
『それが貴方の本音なのですね、サラマ』
『嬉しいからです。
貴方が遠慮なく、心から必要だと感じたことを話してくれて』
貴方が遠慮なく、心から必要だと感じたことを話してくれて』
『サラマ。貴方が必要だと思うことをしていいわ。でも、この人の尊厳を傷つけることだけはしないで』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
――もう、水面まで近い。
唇を横に結び、意思を固める。その瞬間――
ダガーは軽い浮遊感と抱きかかえられた感触を覚える。
彼女は王女という育ちゆえに、意図せず他人に触れられる経験が少ない。
ダガーは軽い浮遊感と抱きかかえられた感触を覚える。
彼女は王女という育ちゆえに、意図せず他人に触れられる経験が少ない。
「きゃっ――サラマ!まだ合図は出し、て――――」
思わず窘めようとしたダガーは、サラマの姿をその瞳に映した瞬間、言葉を失った。
とんがり帽子、翼、ローブ、靴、その全てが体躯ごと一回り大きくなり、これまで受けた攻撃での損傷も全て無くなっていた。
一番大きな変化は色だ。その全ての色が藍よりも明るく――さながら"稲光"の様に蒼白く光り輝いていた。
トランス――サラマは生まれて初めて、自身の感情を開放させた。
命じられてきた任務を達成することよりも、どうすべきかを自ら考え、その選択肢を掴み取る。
己が存在理由を証明する為、想いを強く、強く解き放つ――
命じられてきた任務を達成することよりも、どうすべきかを自ら考え、その選択肢を掴み取る。
己が存在理由を証明する為、想いを強く、強く解き放つ――
その感情の爆発が、力となり、輝きとなり、サラマの姿形を変化させたのだ。
サラマはその大きな翼をはためかせ、高度を上げる。
「バハムート!」
ダガーをその両手に抱きかかえたまま、上空にてミライドンに睨みを効かせるバハムートへと近づく。
「ダガーを頼む!」
バハムートは咆哮で応じる。
召喚獣は召喚士によって使役される存在である。
サラマの頼みになど本来ならば応えるはずもない。
召喚獣は召喚士によって使役される存在である。
サラマの頼みになど本来ならば応えるはずもない。
理由は一つ。
――竜王は、敬意を払うべき強者である、とサラマを認識したのだ。
――竜王は、敬意を払うべき強者である、とサラマを認識したのだ。
サラマはダガーをバハムートの背に預ける。
「サラマ!」
「心配するな。決して、負けはせん。」
「せめて、これを――」
「心配するな。決して、負けはせん。」
「せめて、これを――」
ダガーは治癒の魔力を練る。
「ケアルガ!」
トランスにより、装いは一新されたものの、傷はまだ癒えていなかった。
最上級魔法により、サラマの体力がすべて回復する。
最上級魔法により、サラマの体力がすべて回復する。
「ダガー、恩に着る。」
「――えっ!?」
「――えっ!?」
それまでの彼が口にすることが無いような、感謝の言葉が発せられる。
面食らうダガーを尻目に、サラマは翼を翻し、戦いへと赴く。
面食らうダガーを尻目に、サラマは翼を翻し、戦いへと赴く。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
サラマがトランスしてから、ダガーの身柄をバハムートに預けて、対峙するまでの間、フトゥーAIはミライドンに命令を出さなかった。
――いや、出せなかったのだ。
光り輝くその姿を視認したその瞬間から、フトゥーAIの思考回路にはノイズが走り出した。
光り輝くその姿を視認したその瞬間から、フトゥーAIの思考回路にはノイズが走り出した。
無論、サラマがトランスしたことは、間違いなくフトゥーAIのメモリを食い潰していた。
彼がダウンロードした情報の中には、黒のワルツ3号がトランスできる、そういったものは存在しなかった。
それでも、それはノイズの原因ではない。
彼がダウンロードした情報の中には、黒のワルツ3号がトランスできる、そういったものは存在しなかった。
それでも、それはノイズの原因ではない。
改造され、押し込められたフトゥーAIの本来の人格はかつて、メフィスにこう、問いかけていた。
"真理念の鍵となる感情は絶望でなければならないのか……?"と。
"真理念の鍵となる感情は絶望でなければならないのか……?"と。
絶望に因らない形での感情の爆発、それがもたらす純粋な力の発露。
それは、フトゥーAI本来の人格が知らない、真理念とは全く異なる可能性だった。
サラマが発現させたトランスを眼前で目撃したことによって、奥底に眠っていたはずの彼の人格が揺り動かされたのだった。
それは、フトゥーAI本来の人格が知らない、真理念とは全く異なる可能性だった。
サラマが発現させたトランスを眼前で目撃したことによって、奥底に眠っていたはずの彼の人格が揺り動かされたのだった。
『世■のため■、関■■無い■を■す……。
そ■■こと、ボ■は■同でき■い。』
そ■■こと、ボ■は■同でき■い。』
――フ■ゥーA■は■れ■上戦うつ■りは■い。
それでも、それはあくまで一時的な物だ。
改造された人格が主導権を取り戻すまで、そう時間は要さなかった。
元々、戦闘プログラムが発動した場合、フトゥーAI本来の人格よりも優先度が高く設定されている。
かつて発動した際にも、フトゥーAIがプログラムから解放されたのは、アオイとのバトルに敗れてからだった。
改造された人格が主導権を取り戻すまで、そう時間は要さなかった。
元々、戦闘プログラムが発動した場合、フトゥーAI本来の人格よりも優先度が高く設定されている。
かつて発動した際にも、フトゥーAIがプログラムから解放されたのは、アオイとのバトルに敗れてからだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ミライドン、攻撃ダ。りゅうのはどう!」
「ファイガ!」
「ファイガ!」
ミライドンとサラマによる技の応酬、魔力によって熾された巨大な炎と、波動が激突する。
火炎によって波動は打ち消されたが、ミライドンまでは届かない。
いくらエリートとはいえ、一介の黒魔導師が召喚獣に肩を並べるには最上級魔法でようやく同じ程度。そう、見えたがーー
火炎によって波動は打ち消されたが、ミライドンまでは届かない。
いくらエリートとはいえ、一介の黒魔導師が召喚獣に肩を並べるには最上級魔法でようやく同じ程度。そう、見えたがーー
「ファイガ!!」
間髪を入れずに"2発目"の最上級魔法が発動する。
フトゥーAIごと火炎の渦が包み込み、息の根を止めんと焼き尽くす。
テラスタルにより炎への耐性を失ったミライドンの装甲は再度傷付き、騎乗するフトゥーAIも白衣がところどころ焼け焦げ、露わになった素肌は損傷している。
彼が機械でなければ、火炎による酸素の欠乏か、もしくは火傷か、どちらにせよ戦闘の継続は困難だっただろう。
フトゥーAIごと火炎の渦が包み込み、息の根を止めんと焼き尽くす。
テラスタルにより炎への耐性を失ったミライドンの装甲は再度傷付き、騎乗するフトゥーAIも白衣がところどころ焼け焦げ、露わになった素肌は損傷している。
彼が機械でなければ、火炎による酸素の欠乏か、もしくは火傷か、どちらにせよ戦闘の継続は困難だっただろう。
「W黒魔法……
ビビ・オルニティアト同ジ、トランス能力カ……」
ビビ・オルニティアト同ジ、トランス能力カ……」
W黒魔法――ビビ・オルニティアはトランスした時、詠唱速度が向上し一度のタイミングで魔法を2発、連続で発動できるようになる。
フトゥーAIにダウンロードされたデータと、たった今受けたサラマの攻撃が合致する。
タイプが違えど、同じ仕組みを持つ黒魔導師であれば想定され得る能力だった。
フトゥーAIにダウンロードされたデータと、たった今受けたサラマの攻撃が合致する。
タイプが違えど、同じ仕組みを持つ黒魔導師であれば想定され得る能力だった。
「計算通リノ能力ダ。パラボラチャージ!」
パラボラチャージは全体を対象とする攻撃、つまりダガーとそれを守るバハムートとをも同時に狙うことで手数をカバーする戦術であった。
「雷で我に挑もうとはな!」
対するサラマが唱えるのは、己が名を象徴する雷の魔法――
「サンダガ!」
ミライドンの放った電撃が辺り一面に浸透するのに対して、サラマの放つ雷もまたそれを封殺するかのように広がっていく。
全体化――魔法を特定の物・人物ではなく場を対象とすることで、より広範囲に発動させる技術。
元の魔法と同じ魔力で使える一方で、威力が落ちる代償がある。
元の魔法と同じ魔力で使える一方で、威力が落ちる代償がある。
事実、テラスタルで強化もされているミライドンのパラボラチャージを防ぎきるには力不足だった。
防御しきれず、前方に位置するサラマは軽くはないダメージを受ける。
だが、サラマにとってここで重要なのは自身ではなく、ダガーに被害が及ばないかどうかである。
加えて、まだ魔法は"1発"しか撃っていない――
防御しきれず、前方に位置するサラマは軽くはないダメージを受ける。
だが、サラマにとってここで重要なのは自身ではなく、ダガーに被害が及ばないかどうかである。
加えて、まだ魔法は"1発"しか撃っていない――
「グッ……ブリザガ!!」
ミライドンが位置する座標に、巨大な氷柱が出現し、ミライドンを貫く。
「グオオオオオオ!!!!!」
テラスタルにより"こおり"が弱点ではなくなったとはいえ、その攻撃は炎・雷とは異なり質量を伴う。
地面の支えがないために、運動エネルギーが100%、ミライドンへと加わる。
きりもみ回転し、急降下するミライドン。
地面の支えがないために、運動エネルギーが100%、ミライドンへと加わる。
きりもみ回転し、急降下するミライドン。
傍から見れば天秤は反対側――サラマ達へと傾いたようにも見えるだろう。
――しかし、まだ戦いは終わってなどいない。
空中での追撃戦でフトゥーAIは以下の2つの技しか使わせていない。
――りゅうのはどう
――パラボラチャージ
フトゥーAIは真の"ジョーカー"をここまで温存していたのだ。
急降下しながらも、フトゥーAIはミライドンへと小声で命令を下す。
急降下しながらも、フトゥーAIはミライドンへと小声で命令を下す。
「コノママノ姿勢デ、"じゅうでん"シロ」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
落下しながらも、ミライドンの充電は完了した。
そのまま、あわや水面へと落下するか、といったタイミングまで待ってフトゥーAIは最後の指示を出す。
そのまま、あわや水面へと落下するか、といったタイミングまで待ってフトゥーAIは最後の指示を出す。
「ミライドン、急上昇ニ転ジテ、イナズマドライブヲ放テ!!!」
水面ギリギリ、いや水面を"蹴って"ミライドンは真上へと、重力に逆らう。
落下で得たスピードに、"じゅうでん"で得た圧倒的なエネルギーを加えて、加速していく。
落下で得たスピードに、"じゅうでん"で得た圧倒的なエネルギーを加えて、加速していく。
じゅうでん――次に使用するでんきタイプの威力を2倍にする技、そして、
イナズマドライブ――高速で回転し、その速度のまま突進して電撃と共に相手を貫く技である。相手が雷を弱点とする場合、つまり水か飛行の属性を持つならば更に威力を向上させる特性を持つ。
通常のポケモン同士のバトルでは高速回転をするものであるが、これは加速してスピードを得るためである。
今回、既に速度は過剰に得ている。ハドロンエンジンの効果こそないが、威力は充分すぎるほどある。
ましてや、対象となるサラマは現在進行形で"飛行"している。
イナズマドライブ――高速で回転し、その速度のまま突進して電撃と共に相手を貫く技である。相手が雷を弱点とする場合、つまり水か飛行の属性を持つならば更に威力を向上させる特性を持つ。
通常のポケモン同士のバトルでは高速回転をするものであるが、これは加速してスピードを得るためである。
今回、既に速度は過剰に得ている。ハドロンエンジンの効果こそないが、威力は充分すぎるほどある。
ましてや、対象となるサラマは現在進行形で"飛行"している。
圧倒的な加速力を得たミライドンは、音速すら超える速度で、まるで重力など無いかのように上昇していった。
それでも、イナズマドライブはアレクサンドリアで一度見た技だ。
稲妻を纏った突進技であることはサラマも把握している。
それゆえ、対抗する魔法は質量を持つ最上級魔法――
稲妻を纏った突進技であることはサラマも把握している。
それゆえ、対抗する魔法は質量を持つ最上級魔法――
「ブリザガ!」
ミライドンの進路に巨大な氷塊が出現する、が――
「想定内ノ進行状況
アイニク、キミノ勝算ハ"ゼロ"ダ」
アイニク、キミノ勝算ハ"ゼロ"ダ」
ブリザガによって生まれた巨大な氷塊であっても、イナズマドライブに耐えられない。
1秒と保たずに粉々に砕け散る。
1秒と保たずに粉々に砕け散る。
――まだだ、まだ足りぬ。
このままでは、奴らには勝てん。
我がトランスにより得たのは、あの小僧と同じ能力だ。
そのことは、かつてカーゴシップにて同じ力で退けられた我が、一番良く知っている。
このままでは、奴らには勝てん。
我がトランスにより得たのは、あの小僧と同じ能力だ。
そのことは、かつてカーゴシップにて同じ力で退けられた我が、一番良く知っている。
「ブリザガ!!」
「無駄ナ抵抗ヲ……!」
「無駄ナ抵抗ヲ……!」
巨大な氷塊が再度、出現する。
ミライドンのスピードは確実に削がれているが、それでも未だ音速に近い速度を保っている。
ミライドンは臆せず突撃していく。
ミライドンのスピードは確実に削がれているが、それでも未だ音速に近い速度を保っている。
ミライドンは臆せず突撃していく。
――我が"選び取った"存在理由は、ダガーを護ることだ。
今にして思えば、そもそもこの地に来て、ダガーに会った時からそうだったのかもしれない。
それを達成するためならば……
今にして思えば、そもそもこの地に来て、ダガーに会った時からそうだったのかもしれない。
それを達成するためならば……
紫色の塊が真っ直ぐに衝突し、巨氷にひびが入り全体へと広がる。
数秒程度の時間の差はあれど、結果は変わらない。
ミライドンが氷塊の中央を削り抜けていく。
数秒程度の時間の差はあれど、結果は変わらない。
ミライドンが氷塊の中央を削り抜けていく。
――奴らに、
あの小僧に、
そして、召喚獣にすら、
全てに我は勝ち続けてみせよう!
「ブレイズ!!!」
・・・
そうして、サラマによる、3発目の魔法が発動した――――
そうして、サラマによる、3発目の魔法が発動した――――
ブレイズ――相手を凍り付かせ、動きを止める状態異常魔法。
その状態で強い衝撃を受けると、ダメージを何倍にも増幅させ、
何の変哲もない通常の物理攻撃ですら、必殺の一撃になり得る。
その状態で強い衝撃を受けると、ダメージを何倍にも増幅させ、
何の変哲もない通常の物理攻撃ですら、必殺の一撃になり得る。
これは、速度を威力へと変換するイナズマドライブにとって、致命的な状態異常であった。
とはいえ、特定の座標を起点とするため、常に位置が動いているこの空中戦では特に使いにくい。
故に、サラマはブリザガで生まれた氷塊そのものを魔法の起点としたのだ。
とはいえ、特定の座標を起点とするため、常に位置が動いているこの空中戦では特に使いにくい。
故に、サラマはブリザガで生まれた氷塊そのものを魔法の起点としたのだ。
頭から尻尾の先まで、ミライドンが凍り付いていく。
騎乗するフトゥーAIも同様に、下半身が凍り付き、身動きが取れなくなる。
最高レベルのAIであるはずの自身の計算結果すら及ばない結果に、フトゥーAIは驚愕する。
騎乗するフトゥーAIも同様に、下半身が凍り付き、身動きが取れなくなる。
最高レベルのAIであるはずの自身の計算結果すら及ばない結果に、フトゥーAIは驚愕する。
「黒魔法ヲ同時ニ3連発ダト……!」
「カカカカカ!あの小僧と我を一緒にされては困るな!!」
「カカカカカ!あの小僧と我を一緒にされては困るな!!」
サラマがトランスにより得た能力は、ビビと同様に魔法の詠唱速度の向上――それ自体はフトゥーAIの推測通りだった。
ただ、サラマの持つ強い意志が、プライドが――限界を超えさせ、3連続での黒魔法の詠唱を可能としたのだ。
ただ、サラマの持つ強い意志が、プライドが――限界を超えさせ、3連続での黒魔法の詠唱を可能としたのだ。
「オノレ…!"黒のワルツ"、3号メ……!」
――勝敗は決した。
フトゥーAIは憎々しげに呟きながら、墜落していく。
サラマが得たこの能力に名を付けるとするならば、一つしかないだろう。
フトゥーAIは憎々しげに呟きながら、墜落していく。
サラマが得たこの能力に名を付けるとするならば、一つしかないだろう。
"黒のワルツ"――――それこそがサラマが感情と共に手に入れた新たな力であった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
湖面へと落下していくミライドンとフトゥーAI。
勝敗は決したが――結末はまだ確定していない。
勝敗は決したが――結末はまだ確定していない。
ブレイズとポケモンにおける"こおり"状態の大きな違いは、単なる衝撃であっても致死的なダメージとなることだ。
つまり、高所から水面に叩きつけられれば――死は避けられない。
屈強な伝説のポケモンといえども、そしてHPリンクで繋がれているフトゥーAIも。
つまり、高所から水面に叩きつけられれば――死は避けられない。
屈強な伝説のポケモンといえども、そしてHPリンクで繋がれているフトゥーAIも。
ミライドンは凍り付き、技も放つことができない。
仮に普通のトレーナーであるならば、絶体絶命であっただろう。
仮に普通のトレーナーであるならば、絶体絶命であっただろう。
しかし、これを駆るのはフトゥーAIである。
人間であれば、敗北を引き摺り、適切な対処ができないかもしれないが、彼は機械だ。
即座にこれまでの戦いとは別に対処すべき命題である、と新規のプロジェクトとして立ち上げた。
人間であれば、敗北を引き摺り、適切な対処ができないかもしれないが、彼は機械だ。
即座にこれまでの戦いとは別に対処すべき命題である、と新規のプロジェクトとして立ち上げた。
そもそも、極限環境であるエリアゼロを探索するために、フトゥーAIの体は強靭に作られている。
オリジナルのフトゥー博士が倒れてからたった一人、エリアゼロ内で活動を続けることができていた事実がそのことを証明している。
他にエリアゼロを踏破したのは調査隊や研究者たちといった集団を除くとアオイ達四人しかいない。
とはいえ、彼女らはアオイを筆頭にバトル、サバイバル、統率力において、それぞれが学園においてトップクラスの能力を持つ。
そんな精鋭ぞろいのパーティーだったからこそ、学生であってもエリアゼロを踏破できたのである。
オリジナルのフトゥー博士が倒れてからたった一人、エリアゼロ内で活動を続けることができていた事実がそのことを証明している。
他にエリアゼロを踏破したのは調査隊や研究者たちといった集団を除くとアオイ達四人しかいない。
とはいえ、彼女らはアオイを筆頭にバトル、サバイバル、統率力において、それぞれが学園においてトップクラスの能力を持つ。
そんな精鋭ぞろいのパーティーだったからこそ、学生であってもエリアゼロを踏破できたのである。
フトゥーAIはまず、ミライドンをモンスターボールに戻せないか試行した。
だが、これは自分と一体になって凍り付いているからかできなかった。
だが、これは自分と一体になって凍り付いているからかできなかった。
次にテラパワーアームを取り出し、更に頭に被っていたアダマン帽を先端へと括り付け、右手へと装備する。
動かせる限り、時間の限り、体を捩り、少しでもミライドンよりも水面へと近い位置へと――
動かせる限り、時間の限り、体を捩り、少しでもミライドンよりも水面へと近い位置へと――
そして、湖面に激突する瞬間に合わせて、思いっきり水面を殴りつけた。
水飛沫を激しく上げ、水中へと深く潜っていく。
水飛沫を激しく上げ、水中へと深く潜っていく。
フトゥーAIとミライドンは――賭けに勝った。
衝撃を全てではないにせよ、抑えることで死の定めを回避できた。
衝撃を全てではないにせよ、抑えることで死の定めを回避できた。
幸いにして、ミライドンは浮袋を持つ。
自身が窒息するまでには浮上できるだろう。
トレーナーについては言うまでもない。
自身が窒息するまでには浮上できるだろう。
トレーナーについては言うまでもない。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ミライドンらが派手な水飛沫を上げて湖面に墜落したのを見届けていた。
――最後に何かしようとしていたようだが、ブレイズは解除されなかった。
良くて大怪我、悪ければ命を落としているだろう。
どちらにせよ、深く水に沈み、我らを追ってくる様子はない。
――最後に何かしようとしていたようだが、ブレイズは解除されなかった。
良くて大怪我、悪ければ命を落としているだろう。
どちらにせよ、深く水に沈み、我らを追ってくる様子はない。
――これならば、一安心だろう。
ふっ、と気を抜いた瞬間にサラマの体から放たれていた光が消え、元の服装に戻った。
感情の落ち着きと共に、トランスの効力が切れたのだ。
戦いを終えた黒魔導師は、翼を翻し主の下へと舞い戻る。
ふっ、と気を抜いた瞬間にサラマの体から放たれていた光が消え、元の服装に戻った。
感情の落ち着きと共に、トランスの効力が切れたのだ。
戦いを終えた黒魔導師は、翼を翻し主の下へと舞い戻る。
「サラマ、一緒にバハムートに乗って対岸まで行きましょう。」
「――?魔力の無駄遣いではないか?
心配せずとも、対岸ぐらいまでは自力で――」
「お互い、戦いで疲れてるでしょう?
――"お願い"、ね。」
「そうか。"お願い"ならば――仕方がないな。」
「――?魔力の無駄遣いではないか?
心配せずとも、対岸ぐらいまでは自力で――」
「お互い、戦いで疲れてるでしょう?
――"お願い"、ね。」
「そうか。"お願い"ならば――仕方がないな。」
悪戯っぽく笑うダガーにサラマは苦笑しつつ、促されるままバハムートの背に乗った。
竜王は高度も速度も下げ、対岸までゆっくりと進む。
つい先刻まで死闘が繰り広げられていたとは思えないような、穏やかな時間が流れていた。
つい先刻まで死闘が繰り広げられていたとは思えないような、穏やかな時間が流れていた。
バハムートの背を撫でながら、ダガーは述懐する。
「私は結局、サラマに助けられてばかりね。
この子の力まで借りたのに、結局あなたには何一つ恩義に報いることができていないわ。
――ごめんなさい。」
「――何を言っているのかわからんが……
ダガーからは、名を貰ったではないか。
どんな宝物を下賜されたとしても、これに勝るものはないな。」
この子の力まで借りたのに、結局あなたには何一つ恩義に報いることができていないわ。
――ごめんなさい。」
「――何を言っているのかわからんが……
ダガーからは、名を貰ったではないか。
どんな宝物を下賜されたとしても、これに勝るものはないな。」
胸を張って答えるサラマに、ダガーは目を丸くする。
「――――――。
ふふっ。そう、そうだったのね。」
ふふっ。そう、そうだったのね。」
一拍置いて、ダガーは思わず破顔する。
これまで抱えてきた無力感が消え、まるで肩の荷が下りたかのようだ。
ダガーが何故、少女のように笑っているのかわからず、サラマは怪訝な表情をする。
これまで抱えてきた無力感が消え、まるで肩の荷が下りたかのようだ。
ダガーが何故、少女のように笑っているのかわからず、サラマは怪訝な表情をする。
――対岸が近づく。
ダガーは最後に一言、語りかける。
「サラマ」
竜の背を、なだらかな風が流れていく。
「――ありがとう。」
感謝の言葉を受けたサラマは、思わず俯く。
その表情はとんがり帽子に隠れ、杳として知れない。
その表情はとんがり帽子に隠れ、杳として知れない。
【C-5/空中/一日目 早朝】
【ガーネット(ダガー)@FINAL FANTASY IX 】
[状態]:疲労(極大)、ダメージ(中)、MP消費(中)、飛行中
[装備]:ダガ―@ FINAL FANTASY IX、女神の盾+3@ドラゴンクエストXオンライン
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:この殺し合いを止め、国へ帰る
1.サラマと行動を共にする
2.ジタンたちと合流したい
3.このまま、対岸へと着陸する。
4.スタイナーとクラベルの死は無駄にはしない
※参戦時期は断髪後~クリスタルワールドでトランスクジャと戦う間
※召喚獣は、制限により召喚されたら12時間使用不可能
使用可能な召喚獣
シヴァ
イフリート
ラムウ
アトモス
オーディン
リヴァイアサン
バハムート
アーク
※一日目早朝のタイミングでバハムートを呼んだため、一日目夕方まで使用できません。
[状態]:疲労(極大)、ダメージ(中)、MP消費(中)、飛行中
[装備]:ダガ―@ FINAL FANTASY IX、女神の盾+3@ドラゴンクエストXオンライン
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:この殺し合いを止め、国へ帰る
1.サラマと行動を共にする
2.ジタンたちと合流したい
3.このまま、対岸へと着陸する。
4.スタイナーとクラベルの死は無駄にはしない
※参戦時期は断髪後~クリスタルワールドでトランスクジャと戦う間
※召喚獣は、制限により召喚されたら12時間使用不可能
使用可能な召喚獣
シヴァ
イフリート
ラムウ
アトモス
オーディン
リヴァイアサン
バハムート
アーク
※一日目早朝のタイミングでバハムートを呼んだため、一日目夕方まで使用できません。
【黒のワルツ3号(サラマ)@FINAL FANTASY IX 】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、消費MP(極大)、飛行中
[装備]: 八角棒@ FINAL FANTASY IX
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:ダガ―を護るために、勝ち続ける。
1.対岸に着いたら、休められる場所を探すとしよう……
2.ビビ……ふん、小僧よ。次は我が勝つ
3.フトゥーAIとミライドン……か。あれで力尽きていれば良いが……
※参戦時期は2回目の戦闘を行い死亡後。
※トランスができるようになりました。
「黒魔法」のアビリティが「黒のワルツ」に変化し、三種類の黒魔法を連続で放つことができるようになります。
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、消費MP(極大)、飛行中
[装備]: 八角棒@ FINAL FANTASY IX
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:ダガ―を護るために、勝ち続ける。
1.対岸に着いたら、休められる場所を探すとしよう……
2.ビビ……ふん、小僧よ。次は我が勝つ
3.フトゥーAIとミライドン……か。あれで力尽きていれば良いが……
※参戦時期は2回目の戦闘を行い死亡後。
※トランスができるようになりました。
「黒魔法」のアビリティが「黒のワルツ」に変化し、三種類の黒魔法を連続で放つことができるようになります。
【C-5/水中/一日目 早朝】
【フトゥーAI@ポケットモンスター バイオレット】
[状態]:HP2/5、ブレイズ(下半身のみ)、水中
[装備]:テラパワーアーム@クロノ・トリガー、アダマン帽@FINAL FANTASY IX
[道具]:基本支給品、モンスターボール(ミライドン)&テラスタルオーブ@ポケットモンスター バイオレット(使用済)、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:参加者ヲ殺害シ、絶望ヲモタラス。
1.世界再生ノ儀ヲ成功サセル。
2.トランス……カ。
3.……。
4.フ■ゥーA■は■れ■上戦うつ■りは■い。
[状態]:HP2/5、ブレイズ(下半身のみ)、水中
[装備]:テラパワーアーム@クロノ・トリガー、アダマン帽@FINAL FANTASY IX
[道具]:基本支給品、モンスターボール(ミライドン)&テラスタルオーブ@ポケットモンスター バイオレット(使用済)、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:参加者ヲ殺害シ、絶望ヲモタラス。
1.世界再生ノ儀ヲ成功サセル。
2.トランス……カ。
3.……。
4.フ■ゥーA■は■れ■上戦うつ■りは■い。
※メフィスにより、参加者の情報を知らされています。
※しばらくの間、テラスタルは使えません。
※本来の人格に若干、刺激が加えられました。
※しばらくの間、テラスタルは使えません。
※本来の人格に若干、刺激が加えられました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
――――最後に、謎解きをしよう。
何故、反重力飛行装置が動かなくなったのか?
ダガー達は攻撃による故障だと想定したが、実際にはそうではない。
機体のエネルギーが切れたのだ。
機体のエネルギーが切れたのだ。
しかし、ダガーとサラマは飛空艇の燃料が絶えず発生する霧の大陸の出身である。
ゆえに、燃料が切れた、という可能性には辿り着けず、誤認したのだった。
ゆえに、燃料が切れた、という可能性には辿り着けず、誤認したのだった。
だが、そうなるともう一つの問いが生まれる。
反重力飛行装置には、本来ならば優に1時間は運転できるだけのエネルギーがあったはずだ。
アレクサンドリア城より飛び立ってから、エネルギーが切れるまで、時間にして20分にも満たない。
レーザーでの攻撃や頻繁な加速などがあったとはいえ、あまりにも燃料が切れるのが速すぎはしないだろうか?
アレクサンドリア城より飛び立ってから、エネルギーが切れるまで、時間にして20分にも満たない。
レーザーでの攻撃や頻繁な加速などがあったとはいえ、あまりにも燃料が切れるのが速すぎはしないだろうか?
その解答は、ミライドンが使用した技にある。
パラボラチャージ――この技が吸収効果を持つことは既知の通りである。
ミライドンは、この技で反重力飛行装置からドルセリウムのエネルギーを吸収したのであった。
"吸収"――つまり、古代文明のエネルギーは現在、ミライドンの内部に蓄えられた。
水中にあるミライドンの鼓動が一際、ドクン――と跳ねる。
未来より訪れしポケモン、ミライドンの中で、今、古代のエネルギーが脈動を始めた――――
【ミライドン&テラスタルオーブ(使用済)@ポケットモンスター バイオレット】
[状態]:HP残3/5、ブレイズ(全身)、水中、古代のエネルギー?
テラスタルタイプはでんき。今回発動したテラスタルは時間経過と共に解除されています。
"はかいこうせん"を忘れさせて、パラボラチャージを思い出させたため、現在の技構成は「イナズマドライブ/じゅうでん/りゅうのはどう/パラボラチャージ」、Lv.72以下のレベル修得技も全て覚えています。今回忘れさせた、はかいこうせんを覚えなおすことができるかどうかは、今後の書き手さんにお任せします。
また、メフィスの力により、ライドポケモンとしてのモードは全て使用可能、かつ全てのモードで攻撃することができます。
※反重力飛行装置からエネルギーを吸収したことで、古代の力を得ました。
今後それがどういった形で発現するかは、今後の書き手さんにお任せします。
[状態]:HP残3/5、ブレイズ(全身)、水中、古代のエネルギー?
テラスタルタイプはでんき。今回発動したテラスタルは時間経過と共に解除されています。
"はかいこうせん"を忘れさせて、パラボラチャージを思い出させたため、現在の技構成は「イナズマドライブ/じゅうでん/りゅうのはどう/パラボラチャージ」、Lv.72以下のレベル修得技も全て覚えています。今回忘れさせた、はかいこうせんを覚えなおすことができるかどうかは、今後の書き手さんにお任せします。
また、メフィスの力により、ライドポケモンとしてのモードは全て使用可能、かつ全てのモードで攻撃することができます。
※反重力飛行装置からエネルギーを吸収したことで、古代の力を得ました。
今後それがどういった形で発現するかは、今後の書き手さんにお任せします。
【支給品紹介】
【アダマン帽@FINAL FANTASY IX 】
頭用の防具。
魔法防御を司る頭用防具の中でも比較的高い魔法防御を持つ装備。
雷属性を無効にする上に、物理防御を上乗せすることができる。
付与アビリティは「HP20%アップ」と「ギャンブル防御」の2つ。フトゥーAIに適性があるかは今後の書き手さんにお任せします。
今回の話では装備する際にアビリティをセットする時間が無かったため、装備していません。
【アダマン帽@FINAL FANTASY IX 】
頭用の防具。
魔法防御を司る頭用防具の中でも比較的高い魔法防御を持つ装備。
雷属性を無効にする上に、物理防御を上乗せすることができる。
付与アビリティは「HP20%アップ」と「ギャンブル防御」の2つ。フトゥーAIに適性があるかは今後の書き手さんにお任せします。
今回の話では装備する際にアビリティをセットする時間が無かったため、装備していません。
【反重力飛行装置@ドラゴンクエストXオンライン】
エネルギー切れを起こし、C-5の湖面へと墜落した。
今後、C-3からC-6の範囲内に漂流する可能性がある。
再稼働するには、6時間以上の経過、およびドルセリンを始めとする、エネルギー源になり得る道具が必要である。
エネルギー切れを起こし、C-5の湖面へと墜落した。
今後、C-3からC-6の範囲内に漂流する可能性がある。
再稼働するには、6時間以上の経過、およびドルセリンを始めとする、エネルギー源になり得る道具が必要である。
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