プログラマーがファンタジー世界に召還されますた(非公式まとめ)

ゲリラ修行中5

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pfantasy

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⊿月∇日、私は才能の違いというものを実感した。

年は明けたものの、する事も無く、未だ共和国近隣でホームレス同然の生活をしていた。
治安のいい街中からは既に追い出され、人目を避けての森住まい。
ある日、すきっ腹を堪えて寝ていると、突然背後でごつい音とともに悲鳴が上がった。
見ると、棍棒を構えた森の巨人に、見慣れない服装の人物が襲われている。
冗談じゃない。こちらは逃亡兵、腕っぷしと肝の情けなさには自信がある。
震える四肢を抑え、コソーリ隠れて様子を伺う…
既に腹に一撃を受けており、もう動けないだろう。あいつは死んだな。
それにしてもこの森には怪物がいたのか。何も知らないまま襲われなくてよかった。
あんなのと対面するぐらいなら、冬の放浪生活の方がマシである。
気づかれないうちに森を抜けるとしよう。

地理がよくわからないまま、とにかく森を進んでゆくと、小さな村に出た。
手近な一軒家の台所で、盗み食いなどしていると、突如爆音と共に大地が震えた。

外に出て、角から覗いてみると、家の外壁が一面崩れており、
そこには女の子と、そして、魔術書を手にしたさっきの「奴」がいる。
生きていたのか!?それにこの瓦礫…。
聞こえてきた会話によると、ジャヴァ・ヴィ・エムを使ったのはこれが初めてらしい。
奴は天才魔術師だ。そうに違いない。森の巨人ぐらい楽勝だったのだろう。
ググルに頼らなければスイングの呪文すら使えない私とは格が違う。

やはり、太陽共和国に私の居場所は無い。
奴の、今まで得てきたであろう、そしておそらくこれからも得るであろう名声と、
自分の実力を比べながら、こそこそと、私は急ぎ足にその場を離れた。

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