それから一ヶ月ほどしてから、宮廷魔術師が5人の少年を連れてきた。
私の元で修行させて欲しいらしい。
私の元で修行させて欲しいらしい。
私はそのときには、ライブラリアン『perldoc』を使い魔に、デバッ
ガーを守護聖獣として召還していた。
この城の図書館にある入出力系の魔道書は、だいたい読み尽くしたが、
まだ世界制覇に必要な、決定的なモジュールを発見することができていな
かった。
しかし、伝説のモジュール群が眠る山々が存在することを掴んでいた。
その山々は、四つの頂の頭文字をとって、CPANと呼ばれていた。
CPANにいけば、より強い力を得ることができる。
私はこのとき、プログラマーとしての基本を忘れ、ひたすら己の言語の
強化を目指す、病的な言語強化主義者になっていた。
ガーを守護聖獣として召還していた。
この城の図書館にある入出力系の魔道書は、だいたい読み尽くしたが、
まだ世界制覇に必要な、決定的なモジュールを発見することができていな
かった。
しかし、伝説のモジュール群が眠る山々が存在することを掴んでいた。
その山々は、四つの頂の頭文字をとって、CPANと呼ばれていた。
CPANにいけば、より強い力を得ることができる。
私はこのとき、プログラマーとしての基本を忘れ、ひたすら己の言語の
強化を目指す、病的な言語強化主義者になっていた。
CPANへ行けば、力が手に入る。私は宮廷魔術師にそう告げた。
「あの山脈には、何人も近寄ってはならぬ・・・いけて返れぬかも知れんぞ?」
既に perldoc とデバッガーがある私は、その言葉に同じなかった。
5人も部下がいるのだ。適時、切り捨てていけば、少なくとも私は、
CPANにたどり着くことができる・・・。
5人も部下がいるのだ。適時、切り捨てていけば、少なくとも私は、
CPANにたどり着くことができる・・・。
私は、行動計画を立てていた。
-CPANのバグとどう戦う?
宮廷魔術師は次のように語っていた。
「CPANには、恐ろしい『バグ』がおるのじゃ。通常の野獣や亜人間
たちであれば、異世界から来た魔法使いの敵ではないじゃろう。しかし、
『バグ』、しかもCPANに存在する『バグ』は違うのじゃ。伝説によ
れば、何人もの魔法使いたちを発狂させた『バグ』なのじゃ。わたしら
は、畏怖をこめてその『バグ』のことを、『魔王』と呼ぶ。」
たちであれば、異世界から来た魔法使いの敵ではないじゃろう。しかし、
『バグ』、しかもCPANに存在する『バグ』は違うのじゃ。伝説によ
れば、何人もの魔法使いたちを発狂させた『バグ』なのじゃ。わたしら
は、畏怖をこめてその『バグ』のことを、『魔王』と呼ぶ。」
私はマネージメントSEでは無かったが、バグ退治は得意だ。
宮廷魔術師の警告など意に介さなかった。
宮廷魔術師の警告など意に介さなかった。
「しかも『魔王』の周りには、多くのその他の『バグ』が巣食っておる。
いかに力がある者でも、同時に幾つものバグ退治はできんぞ。」
いかに力がある者でも、同時に幾つものバグ退治はできんぞ。」
その点については、私は経験から部下の育成の重要性を認識していたの
で問題が無かった。
5人の少年たちは速成だが、既にある程度パールゥを使いこなしている。
例え消耗して失踪することがあっても、私が『魔王』を消し去るまでの
時間は稼いでくれるであろう。
で問題が無かった。
5人の少年たちは速成だが、既にある程度パールゥを使いこなしている。
例え消耗して失踪することがあっても、私が『魔王』を消し去るまでの
時間は稼いでくれるであろう。
問題は魔王の正体であった。
宮廷魔術師曰く、全ての『バグ』には『真名』が存在する。『真名』が
分かれば、それを消し去るための魔法は、自ずから決定されるのだ。
しかし、魔王はあまりに恐ろしい『バグ』なので、古文書(ドキュンメ
ント)にも何も記録が残っていなかった。また、魔法使いの行動を監視で
きる水晶球『ログー』にも何もうつらないのだそうだ・・・。
宮廷魔術師曰く、全ての『バグ』には『真名』が存在する。『真名』が
分かれば、それを消し去るための魔法は、自ずから決定されるのだ。
しかし、魔王はあまりに恐ろしい『バグ』なので、古文書(ドキュンメ
ント)にも何も記録が残っていなかった。また、魔法使いの行動を監視で
きる水晶球『ログー』にも何もうつらないのだそうだ・・・。
やはり実際に遭遇するまで『バグ』の正体は分からない。
私はCPANに行くことを決意した。
私はCPANに行くことを決意した。