MURDER×MURDER(後編) ◆OGtDqHizUM
感じる!!
感じるぞ
闘気の道標
わざと発しそして消す
同類にのみわかる程度に
香るように
仲間だお前は……
俺と同じ
バ ト ル マ ニ ア
戦 闘 狂
戦 闘 狂
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
。O
/ ̄⌒⌒ヽ
| / ̄ ̄ ̄ヽ
| | / \|
.| | ´ ` |
(6 つ /
.| / /⌒⌒ヽ
| \  ̄ ノ
| / ̄
カオスロワの戦士アナゴ。
千年リングの闇の意思と若本の意志がブレンドしてただ闘争の中で生きることを望むバーサーカーと化したアナゴは待つ。
自分が察知した彼方からやってくる強者がやってくるのをただひたすら待つ。
千年リングの闇の意思と若本の意志がブレンドしてただ闘争の中で生きることを望むバーサーカーと化したアナゴは待つ。
自分が察知した彼方からやってくる強者がやってくるのをただひたすら待つ。
そしてやってきた―――
狂戦士アナゴの周囲に吹き荒れる一陣の風。
吹き荒れる風に臆することなく、吹き飛ばされることなくアナゴは立つ。
その顔に笑みを浮かべてただ吹き荒れる竜巻を眺めている。
吹き荒れる風に臆することなく、吹き飛ばされることなくアナゴは立つ。
その顔に笑みを浮かべてただ吹き荒れる竜巻を眺めている。
荒れ狂う風が病んだと同時にアナゴが待ち望んだ漢が姿を表す。
それはまさに衝撃的な男…衝撃のアルベルトだった!
◇
アルベルトは目の前の男アナゴを睨みつける。
一見スーツ姿のどこにでもいるようなサラリーマンだ。
だがそれは溢れんばかりの戦意とボロボロのスーツから見える屈強な肉体がなければの話。
付け加えれば特長的なタラコ唇。
一見スーツ姿のどこにでもいるようなサラリーマンだ。
だがそれは溢れんばかりの戦意とボロボロのスーツから見える屈強な肉体がなければの話。
付け加えれば特長的なタラコ唇。
それだけでアルベルトはわかった、この男――――強い!!!
一方のアナゴも目の前の男衝撃のアルベルトを睨みつける。
一見そこらへんにいる会社員のようなクラシックスーツを纏ったその姿。
だが右目に付いている変わった眼帯……そしてそこらへんにいるような男たちとは何ランクか上の雰囲気…
そしてアナゴは見逃さなかった。スーツの下に隠れている屈強な肉体を。
付け加えれば特長的なハート型の髪型。
一見そこらへんにいる会社員のようなクラシックスーツを纏ったその姿。
だが右目に付いている変わった眼帯……そしてそこらへんにいるような男たちとは何ランクか上の雰囲気…
そしてアナゴは見逃さなかった。スーツの下に隠れている屈強な肉体を。
付け加えれば特長的なハート型の髪型。
それだけでアナゴはわかった、この男――――強い!!!
アナゴとアルベルトは互いに睨みあう。
張り詰めた空気がこの場を支配し、常人は2人の間に割って入ることはできない。
否。許されないのだ。
張り詰めた空気がこの場を支配し、常人は2人の間に割って入ることはできない。
否。許されないのだ。
そんな空気の中衝撃のアルベルトが口を開く。
「そこの男、貴様は何者だ?いや、貴様の正体などどうでもいい…
貴様はこの殺し合いとやらに乗っているのかね?」
貴様はこの殺し合いとやらに乗っているのかね?」
静かで威圧感の篭った声をアナゴに叩き付ける。
これは確認でしかない。前の殺し合いの時にマスターアジアに対してしたように。
それに対し、アナゴはニヤリと口元に笑みを浮かべた。
これは確認でしかない。前の殺し合いの時にマスターアジアに対してしたように。
それに対し、アナゴはニヤリと口元に笑みを浮かべた。
「クカカッ…ボケてんじゃねぇのかオッサン」
アナゴは挑発した。何故ならさっきのアルベルトの質問はただの確認だと見破ったからだ。
それにこうして互いに殺気むき出しで対面している以上…
それにこうして互いに殺気むき出しで対面している以上…
殺し合いに乗っているのか、乗っていないのか?
お前は『やる気』なのかそうじゃないのか?
何を今更?
俺たちに語る言葉など知らぬ!言わぬ!
目の前の相手は話し相手か?違う!
俺たちに語る言葉など知らぬ!言わぬ!
目の前の相手は話し相手か?違う!
「語るに及ばず!!!」
アナゴは獰猛な肉食獣のような顔でそうとだけ言った。
その言葉にアルベルトはさらに笑みを浮かべる。
その言葉にアルベルトはさらに笑みを浮かべる。
「そうか、これは失礼した」
そう言ってアルベルトは両手を赤く発光させる。
それを見てアナゴは全身から溢れんばかりの闘気を発する。
それを見てアナゴは全身から溢れんばかりの闘気を発する。
これから2人の間に何が起こるのかは説明するまでもない。
―――もう言葉なんてものはこの2人には要らないのだから。
◇
最初に動いたのはアナゴだった。
大量のバヨネットを投影する。
投影したバヨネットは『天使の塵』や『神父』などの数々の異名を持つ対化物狩り専門の若本、アレクサンド・アンデルセンの愛武器だ。
大量のバヨネットを投影する。
投影したバヨネットは『天使の塵』や『神父』などの数々の異名を持つ対化物狩り専門の若本、アレクサンド・アンデルセンの愛武器だ。
「シィィィィィィィィィィィ!!!」
そして両手に持つ大量のバヨネットをアルベルトを狙い放つ。
寸分狂わず、アルベルト向かって矢の様に飛んでくる銃剣の嵐。
アルベルトは驚愕の表情を浮かべたが、すぐにそれは笑みへと変わった。
飛んでくるバヨネットに対し避ける動作をせず、両拳を発光させ前へと突き出す。
寸分狂わず、アルベルト向かって矢の様に飛んでくる銃剣の嵐。
アルベルトは驚愕の表情を浮かべたが、すぐにそれは笑みへと変わった。
飛んでくるバヨネットに対し避ける動作をせず、両拳を発光させ前へと突き出す。
(どこから取り出したのかは知らんが――――)
「ぬぅぅぅん!!」
「ぬぅぅぅん!!」
衝撃のアルベルト――彼を象徴する両の掌から放たれる赤い衝撃波は迫りくるバヨネットを全て吹き飛ばした。
そして衝撃波はバヨネットを吹き飛ばすのみならず、そのエネルギーの奔流は目の前の対峙する人物へと一直線に向かっていった。
今度はアナゴの顔に驚愕の色が浮かんでいた。
そして衝撃波はバヨネットを吹き飛ばすのみならず、そのエネルギーの奔流は目の前の対峙する人物へと一直線に向かっていった。
今度はアナゴの顔に驚愕の色が浮かんでいた。
「何ィィ!?」
辛うじてアナゴは身を回転させて迫り来る衝撃波を回避する。
そして宙に浮かぶ自分の態勢を立て直し、反撃に移ろうとするが―――
そして宙に浮かぶ自分の態勢を立て直し、反撃に移ろうとするが―――
「逃がさんよ」
アルベルトはアナゴに対し掌を向ける。
そして掌から衝撃波が次々とアナゴに向かって放たれる。
そして掌から衝撃波が次々とアナゴに向かって放たれる。
「ちぃっ!」
驚愕しつつも常人の域ではない動きで衝撃波を回避していくアナゴ。
だが反撃の暇は嵐のような衝撃彼が許さずそれにより地面に着弾しほんの小さなクレーターが増えるだけ。
この戦いでアナゴは追われるものとなっていた。
ボーイ
「そっちからふっかけておいて逃げ腰というのは感心せんな。若造」
「ちくしょう……ちくしょおぉぉぉぉぉぉぉぉう!!」
だが反撃の暇は嵐のような衝撃彼が許さずそれにより地面に着弾しほんの小さなクレーターが増えるだけ。
この戦いでアナゴは追われるものとなっていた。
ボーイ
「そっちからふっかけておいて逃げ腰というのは感心せんな。若造」
「ちくしょう……ちくしょおぉぉぉぉぉぉぉぉう!!」
―――やられた。
アナゴはそう思った。
最初にバヨネットを放ちそれを相手が回避したところで追撃するというのがアナゴの戦略だった。
彼は追うものとなっていたはずだったのだ。
だが実際は予想外の反撃により逆に追われるものとなっている始末。
アルベルトの挑発もあり、彼は自分の顔に悔しさを浮かべると同時に……
最初にバヨネットを放ちそれを相手が回避したところで追撃するというのがアナゴの戦略だった。
彼は追うものとなっていたはずだったのだ。
だが実際は予想外の反撃により逆に追われるものとなっている始末。
アルベルトの挑発もあり、彼は自分の顔に悔しさを浮かべると同時に……
―――いや、それくらいやってもらわないと困る。
目の前の男の強さに内心歓喜していた。
俺を驚かせてほしい悔しがらせてほしいそして喜ばせてほしい。
あの狸女のように
あの化物のように
俺を驚かせてほしい悔しがらせてほしいそして喜ばせてほしい。
あの狸女のように
あの化物のように
だがそうしているうちに衝撃波により地面が破壊される音はアナゴへと近づいていく。
そして止めを刺すようにアルベルトは先程より大きい衝撃波を放つ。
しかし衝撃波が当たる瞬間、アナゴの姿は消えていた。
だが、うろたえないッ!衝撃のアルベルトはうろたえないッ!
何故なら先ほどの戦闘は彼にとってデジャヴだった。
まるで前の殺し合いの時のマスターアジア戦とそっくりだ。
それを目で捉えることはできなかったが当たる瞬間に地面を蹴って空高く飛んでいるのだろう。
そう思って彼は上を見る。
彼の視界には月光に照らされたアナゴの姿が―――――なかった。
そして止めを刺すようにアルベルトは先程より大きい衝撃波を放つ。
しかし衝撃波が当たる瞬間、アナゴの姿は消えていた。
だが、うろたえないッ!衝撃のアルベルトはうろたえないッ!
何故なら先ほどの戦闘は彼にとってデジャヴだった。
まるで前の殺し合いの時のマスターアジア戦とそっくりだ。
それを目で捉えることはできなかったが当たる瞬間に地面を蹴って空高く飛んでいるのだろう。
そう思って彼は上を見る。
彼の視界には月光に照らされたアナゴの姿が―――――なかった。
そしてアルベルトは自分の背後から殺気を感じ振り向く。
そこには――――
そこには――――
/ ̄⌒⌒ヽ
| / ̄ ̄ ̄ヽ
| | / \|
.| | ´ ` |
(6 つ /
.| / /⌒⌒ヽ
| \  ̄ ノ 命が惜しくないようだな……
_|_ / ̄ ̄
__/;;;;;;;\ \ヽ_
/;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;;;;;\_/;;;;;;\;\
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;|;;;;;|
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;\;;;;/;;;;;|
|o Q ρ| "o __ノト;;;;ノヽノO|
.|<> ,、|、p_/O 。 Yc"/|o |
/;;|O。u |;;;\_。0====ノp゜|
/;;;;;;|P゜ <|;;;;;;;;;;;}>a ゜ 。O 了<>|
/;;;;;;;;;;/⌒\__/⌒、o <>/;;;;| |= |
/;;;;;;;;;;;/ゝ t) \;;ヽ ヽ\0|;;;;;;;| イp゜|
/;;;;;;;;;;;;;;| rユ <ノ |;;;;;;ヽ |>\;;;ノc | <|
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;|rj ロ ,、|;;;;;/ | O ノ,, <|0 |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|s tz ρ Y O|。p <| 0|。(|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|。'Π g | a > 。c| o|==
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/っ□| ̄\ノ/| a ρ |",、| し|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;( `つヽ T ゝ T/O。/ |c/ | ! !
;;;;;;;;;;;;;/ .\_つ\ー /==o | |=| | ノ
「何だとっ!!?」
いつもまにやら己の背後へ瞬間移動していたアナゴの姿があった。
多少姿形が変わっているのだが、そこに突っ込んだり気にする余裕はアルベルトにはなかった。
それに……知らないうちにきっと元の姿に戻っているので書き手である私は当然のこと、この話を読んでいる読み手の人たちもどうか気にしないでもらいたい。
多少姿形が変わっているのだが、そこに突っ込んだり気にする余裕はアルベルトにはなかった。
それに……知らないうちにきっと元の姿に戻っているので書き手である私は当然のこと、この話を読んでいる読み手の人たちもどうか気にしないでもらいたい。
シャ
「殺ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
「殺ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
アナゴは驚いているアルベルトに拳を叩き込む。
辛うじて反応できたアルベルトは腕で迫りくる拳をガードする。
辛うじて反応できたアルベルトは腕で迫りくる拳をガードする。
「………!!」
その瞬間拳を受け止めた彼の腕にとてもつない振動が走る。
(この男…パワーはわしより上かっ…!)
ならば手数で攻めるまで。
と、アルベルトは受け止めていた拳を払い今度は彼が攻勢に移る。
かつてマスターアジアが行ったような拳の弾幕を打ち出した。
無論、これに対応できないアナゴではない。
一般人には手がいくつも増えたように見える拳のラッシュに彼も対抗する。
と、アルベルトは受け止めていた拳を払い今度は彼が攻勢に移る。
かつてマスターアジアが行ったような拳の弾幕を打ち出した。
無論、これに対応できないアナゴではない。
一般人には手がいくつも増えたように見える拳のラッシュに彼も対抗する。
「アナゴラッシュゥ!!」
互いの拳のラッシュがぶつかりあう。
互いの拳が交差するたびに辺りに撃音が響き渡る。
拳と拳の応酬の中、再び動き出したのはアナゴ。
互いの拳が交差するたびに辺りに撃音が響き渡る。
拳と拳の応酬の中、再び動き出したのはアナゴ。
「ジェノサイドカッター!!」
アナゴはその必殺技の名前を叫びながらアルベルトの懐へ潜り込む。
その必殺技によって放たれる脚は円を描きながら襲い掛かる。
いきなり懐に潜られた為、アルベルトの反応は遅れたものの咄嗟に後方へ身体を反らす。
だが完全にジェノサイドカッターを回避することはできずアルベルトのクラシックスーツの前面が破れ、屈強な肉体を露にする。
さらに不運は重なる。アナゴのジェノサイドカッターを多少無理のある態勢で避けたため態勢を崩してしまった。
もちろんそれを見逃すほどアナゴは未熟者でもお人よしでもない。
態勢を崩したアルベルトに対しアナゴはさらに追い討ちをかける。
その必殺技によって放たれる脚は円を描きながら襲い掛かる。
いきなり懐に潜られた為、アルベルトの反応は遅れたものの咄嗟に後方へ身体を反らす。
だが完全にジェノサイドカッターを回避することはできずアルベルトのクラシックスーツの前面が破れ、屈強な肉体を露にする。
さらに不運は重なる。アナゴのジェノサイドカッターを多少無理のある態勢で避けたため態勢を崩してしまった。
もちろんそれを見逃すほどアナゴは未熟者でもお人よしでもない。
態勢を崩したアルベルトに対しアナゴはさらに追い討ちをかける。
「今死ね!
すぐ死ね!!
骨まで砕けろ!!!」
「ぐぐっ…!」
すぐ死ね!!
骨まで砕けろ!!!」
「ぐぐっ…!」
アナゴの拳から放たれる三連殺。
一撃目と二撃目は防御に成功する。
だが最後に勢いよく放たれた三撃目は辛うじて防御するものの、彼は衝撃により…衝撃なだけに後方へ吹っ飛ぶ。
そしてアナゴは吹っ飛ぶアルベルトに駄目押しの一撃を加えるべく笑みを浮かべて飛び掛る。
一撃目と二撃目は防御に成功する。
だが最後に勢いよく放たれた三撃目は辛うじて防御するものの、彼は衝撃により…衝撃なだけに後方へ吹っ飛ぶ。
そしてアナゴは吹っ飛ぶアルベルトに駄目押しの一撃を加えるべく笑みを浮かべて飛び掛る。
「クカカカカカカッ!!」
「若造め!この十傑集をなあぁぁめえぇぇるうぅぅなあぁぁ!!」
「若造め!この十傑集をなあぁぁめえぇぇるうぅぅなあぁぁ!!」
無論やられっぱなしの衝撃のアルベルトさんではないわけで――
吹っ飛びながらも迫りくるアナゴに向かって右手を突き出し衝撃波を放つ。
吹っ飛びながらも迫りくるアナゴに向かって右手を突き出し衝撃波を放つ。
「!!」
突然飛んできた衝撃波。
アナゴは止めを刺すのに夢中だったため回避は間に合わない。
ならば、とアナゴは両腕を前に突き出し防御する体制へと変更。
迫る衝撃波に備えた。
アナゴは止めを刺すのに夢中だったため回避は間に合わない。
ならば、とアナゴは両腕を前に突き出し防御する体制へと変更。
迫る衝撃波に備えた。
一方のアルベルトは空中で身体を立て直し着地する。
―――ドカン。
同時に爆音が響いた。
先ほど放った衝撃波がアナゴに直撃した音だ。
そして衝撃波を放った方向に視線を向けると、巻き上がる煙の中からアナゴが姿を現した。
全力ではないにしろ流石に無傷というわけにはいかず、服の上部が見事に吹っ飛び屈強な上半身を露にしている。
その上半身に刻まれるあらゆる古傷とこの殺し合いでつけられた傷がアナゴが歴戦の猛者であることを示していた。
だが首にかかっているリングだけは傷一つなく、太陽の光が反射しギラリと不気味な光を放っていた…
先ほど放った衝撃波がアナゴに直撃した音だ。
そして衝撃波を放った方向に視線を向けると、巻き上がる煙の中からアナゴが姿を現した。
全力ではないにしろ流石に無傷というわけにはいかず、服の上部が見事に吹っ飛び屈強な上半身を露にしている。
その上半身に刻まれるあらゆる古傷とこの殺し合いでつけられた傷がアナゴが歴戦の猛者であることを示していた。
だが首にかかっているリングだけは傷一つなく、太陽の光が反射しギラリと不気味な光を放っていた…
そして二度目になる睨み合いが始まった。
睨み合いの末、口を開いたのはまたしても衝撃のアルベルト。
「貴様はこの殺し合いの中で死力を尽くした闘争を望んでいる…そうだろう?そして、わしもだ」
「…それがどうした」
「何、戦いに殉じようとする者同士。倒す相手の名前を知っておいたほうがいいとおもっただけだ」
「………」
「…それがどうした」
「何、戦いに殉じようとする者同士。倒す相手の名前を知っておいたほうがいいとおもっただけだ」
「………」
アルベルトの目の前に立つ男アナゴ。
彼の強さは自分が死力を尽くせる足りうるものだった。
戴宗と納得のいく決着をつけれなかったことも、マスターアジアと再戦する前に死んでしまった悔しさも全て吹き飛ばすほどの。
だから名前を聞いておきたい。自分と究極の戦いを繰り広げている目の前の男の名を。
彼の強さは自分が死力を尽くせる足りうるものだった。
戴宗と納得のいく決着をつけれなかったことも、マスターアジアと再戦する前に死んでしまった悔しさも全て吹き飛ばすほどの。
だから名前を聞いておきたい。自分と究極の戦いを繰り広げている目の前の男の名を。
「ふん、やはりワシから名乗るのが礼儀というものだろうな。
ワシはBF団十傑集の1人、衝撃のアルベルト!」
「俺の名前はアナゴ……ただのサラリーマンだ」
ワシはBF団十傑集の1人、衝撃のアルベルト!」
「俺の名前はアナゴ……ただのサラリーマンだ」
両者は名前を名乗りあった後、再び相手を睨みつけながら次にどう動くか考える。
パワー等に若干の差はあるものの、総合的な戦闘能力はほぼ互角。
と、なれば重要になってくるのは自分はどうするか相手はどうしてくるのか?
パワー等に若干の差はあるものの、総合的な戦闘能力はほぼ互角。
と、なれば重要になってくるのは自分はどうするか相手はどうしてくるのか?
「たりゃああ!」
数秒の沈黙の後、先に動き出したのは衝撃のアルベルト。
両腕を突き出し衝撃波発射のポーズ。
気合と共に赤黒い衝撃波を男に向かって放つ。
初見では面食らったアルベルトの衝撃波ではあったが、今度はアナゴの顔に驚愕の色は浮かばない。
両腕を突き出し衝撃波発射のポーズ。
気合と共に赤黒い衝撃波を男に向かって放つ。
初見では面食らったアルベルトの衝撃波ではあったが、今度はアナゴの顔に驚愕の色は浮かばない。
「サイコクラッシャー!!」
アナゴはアルベルトが衝撃波の予備動作をしている間に自分も攻撃に移っていたのだ。
彼もまたアルベルトのように両腕を前に突き出す動作を見せ赤く発光させる。
唯一違うのは発光するのが身体全体であること。
そして発射されたのは赤いエネルギーで身を包んだ彼自身ということだ。
サイコパワーで身を包み、自分ごと相手に向かって突撃する必殺技。それがサイコクラッシャーである。
彼もまたアルベルトのように両腕を前に突き出す動作を見せ赤く発光させる。
唯一違うのは発光するのが身体全体であること。
そして発射されたのは赤いエネルギーで身を包んだ彼自身ということだ。
サイコパワーで身を包み、自分ごと相手に向かって突撃する必殺技。それがサイコクラッシャーである。
地表にて2つの赤いエネルギーの奔流がぶつかり合う。
その瞬間互いの赤い輝きが火花を散らし、またもや周辺は震動する。
互いのエネルギーは色褪せることなく第三者から見ればまさに互角。
その瞬間互いの赤い輝きが火花を散らし、またもや周辺は震動する。
互いのエネルギーは色褪せることなく第三者から見ればまさに互角。
「ぶるあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
衝撃波とサイコクラッシャーでぶつかっている最中のアナゴは咆哮する。
あたりにダイナミック溢れる大音量が木霊し同時にアナゴのサイコクラッシャーは大きく輝きを増す。
サイコクラッシャーの赤いエネルギーの規模はさらに肥大する。
その威力たるやそれの上位互換のメガ・サイコクラッシャーに匹敵する。
そしてアナゴのサイコクラッシャーはアルベルトの衝撃波を相殺するどころか、寧ろ衝撃波をブチ破った。
あたりにダイナミック溢れる大音量が木霊し同時にアナゴのサイコクラッシャーは大きく輝きを増す。
サイコクラッシャーの赤いエネルギーの規模はさらに肥大する。
その威力たるやそれの上位互換のメガ・サイコクラッシャーに匹敵する。
そしてアナゴのサイコクラッシャーはアルベルトの衝撃波を相殺するどころか、寧ろ衝撃波をブチ破った。
「死ぃぃぃぃねぇぇぇぇぇぇえい!!」
「ちぃぃっ!やはりパワーは貴様のほうが上か!」
「ちぃぃっ!やはりパワーは貴様のほうが上か!」
衝撃波を破り向かってくるサイコクラッシャーに対し、横に飛んで回避するアルベルト。
一方のアナゴは標的が回避したのを見てサイコパワーを消し地面に着地する。
アルベルトは考える。
パワーは明らかに対峙しているアナゴの方が上。
格闘戦に持ち込んでも衝撃波を放っても、向こうが有利なのは見えている。
最初のような状況に陥れば勝ち目はあるのだが、アナゴは相手を知らぬほど未熟者ではないだろう。
故に同じような手に二度もひっかかるような者だとは到底思えない。
一方のアナゴは標的が回避したのを見てサイコパワーを消し地面に着地する。
アルベルトは考える。
パワーは明らかに対峙しているアナゴの方が上。
格闘戦に持ち込んでも衝撃波を放っても、向こうが有利なのは見えている。
最初のような状況に陥れば勝ち目はあるのだが、アナゴは相手を知らぬほど未熟者ではないだろう。
故に同じような手に二度もひっかかるような者だとは到底思えない。
――ならば、
次にとったアルベルトの行動。
それはアナゴの予想外のことだった。
それはアナゴの予想外のことだった。
衝撃のアルベルトは後方へ大きく飛び退きアナゴと距離をとる。
そしてアナゴに対して背を向けたかと思うとそのまま走り出した。
そしてアナゴに対して背を向けたかと思うとそのまま走り出した。
「なっ…!」
つまり逃走――
闘争中にいきなり逃走…うん、ごめん冗談。
「貴ッ様ッッ!!!」
アナゴは顔を歪ませアルベルトを追いかける。
漢と漢の闘いに突如逃げ出すとはどういうことだ?
これはポケットモンスターでいうトレーナー戦と全く同義。
「逃げる」を選択すると戦いの途中で相手に背中は見せられないというメッセージが出るはずだ。
それと同じように彼にとって男同士の闘いで逃走するというは男の禁忌!!
アナゴは怒りで顔を真っ赤にし、叫んだ。
漢と漢の闘いに突如逃げ出すとはどういうことだ?
これはポケットモンスターでいうトレーナー戦と全く同義。
「逃げる」を選択すると戦いの途中で相手に背中は見せられないというメッセージが出るはずだ。
それと同じように彼にとって男同士の闘いで逃走するというは男の禁忌!!
アナゴは怒りで顔を真っ赤にし、叫んだ。
「男 に 後 退 の 二 文 字 は ね ぇ !!!」
アルベルトは駆ける、ただ駆ける。
後ろから聞こえてくる男の叫びも意に介さずただ駆ける。
後ろから聞こえてくる男の叫びも意に介さずただ駆ける。
しばらく走るとアルベルトの前に彼の行く手を遮る壁が現れる。
それは港付近に複数立っているマンション。それを前にしてもアルベルトの足は止まることなくむしろ加速する。
そして、壁にぶつかる前に彼は跳躍する。
鍛え上げられたその脚力により、マンションを余裕で飛び越え彼は屋上へと降り立ち、駆けていく。
それは港付近に複数立っているマンション。それを前にしてもアルベルトの足は止まることなくむしろ加速する。
そして、壁にぶつかる前に彼は跳躍する。
鍛え上げられたその脚力により、マンションを余裕で飛び越え彼は屋上へと降り立ち、駆けていく。
「どこに行こうというのかね?どこにも逃げられはせんよ」
アルベルトを追いかけるアナゴも民家の前でジャンプする。
彼もアルベルトと同様民家を易々と飛び越え、屋上に着地しアルベルトを追いかける。
そして―――
彼もアルベルトと同様民家を易々と飛び越え、屋上に着地しアルベルトを追いかける。
そして―――
「灼熱のバーンストライク!!」
アナゴが呪文を詠唱すると同時にアルベルトの頭上から炎に包まれた隕石が数個落下する。
アルベルトは鍛えられた身体能力&反射能力で避けていく。
標的を失った隕石は全て屋上に突き刺さり大穴を開ける。
アルベルトは鍛えられた身体能力&反射能力で避けていく。
標的を失った隕石は全て屋上に突き刺さり大穴を開ける。
「かぁぁっ!」
そして避け際にアナゴに向かって衝撃波を一発放つ。
彼は衝撃波をかわし、ニヤリと口元を歪める。
彼は衝撃波をかわし、ニヤリと口元を歪める。
「はは~んなるほどなるほどぉ…逃げながら隙を伺っているというわけかぁぁ~~
だったら逃げさせてやるよぉ!灼熱のバーンストライクゥゥゥ!!」
「おのれぇい…またかぁ!!」
だったら逃げさせてやるよぉ!灼熱のバーンストライクゥゥゥ!!」
「おのれぇい…またかぁ!!」
再び呪文を詠唱し、上空から炎の隕石を落下させる。
隕石は惜しくも外れてアルベルトの近くに着弾したがその余波でアルベルトをよろけさせるには充分。
アナゴはそれを待っていた。
隕石は惜しくも外れてアルベルトの近くに着弾したがその余波でアルベルトをよろけさせるには充分。
アナゴはそれを待っていた。
「死をくれてやる!!」
アナゴは大斧を投影しアルベルトを狙って振り下ろす。
アルベルトは炎の隕石の余波で態勢を崩しかけていたが、必死のバックステップで回避した。
斧はそのまま空を切り屋上の屋根を砕く。
だが大斧の一撃を回避されたのにも関わらずアナゴは笑みを浮かべていた。
アルベルトは炎の隕石の余波で態勢を崩しかけていたが、必死のバックステップで回避した。
斧はそのまま空を切り屋上の屋根を砕く。
だが大斧の一撃を回避されたのにも関わらずアナゴは笑みを浮かべていた。
「後方へ飛んだかぁ…計画通りって奴だ!!」
「…!?」
「…!?」
バックステップで回避したアルベルトの足元の屋上が途切れていた。
アナゴは魔法を使いつつアルベルトを屋上の端へと誘導していたのだ。
そして大斧の一撃でアルベルトを屋上の外で追い出した。
アナゴは魔法を使いつつアルベルトを屋上の端へと誘導していたのだ。
そして大斧の一撃でアルベルトを屋上の外で追い出した。
(ゲェハハハハハハハハハハハハハハハァ!!
お前は数十メートル下までそのまま落ちるのだろうがそれでも死なんだろうなぁ…
よってそこで俺が上から追撃をかける…
足場のない空中ではぁ踏ん張ることもぉ避けることもできねぇからなぁ…
上にいる俺のほうが有利ってわけだぁ…そのまま地面に落ちるがいい!
衝撃のアルベルト…殺ったりぃぃぃぃぃ!!
お前は数十メートル下までそのまま落ちるのだろうがそれでも死なんだろうなぁ…
よってそこで俺が上から追撃をかける…
足場のない空中ではぁ踏ん張ることもぉ避けることもできねぇからなぁ…
上にいる俺のほうが有利ってわけだぁ…そのまま地面に落ちるがいい!
衝撃のアルベルト…殺ったりぃぃぃぃぃ!!
―――と考えているのだろうが…)
ボーイ
「未熟者め。貴様の考えなど見え見えだ若造」
ボーイ
「未熟者め。貴様の考えなど見え見えだ若造」
衝撃のアルベルトは空中に投げ出されても不敵で笑う。
そして両の掌を発光させる。
そして両の掌を発光させる。
「ハッ!悪足掻きの衝撃波か!!」
「フフフフフフフフフフフ…」
「フフフフフフフフフフフ…」
アルベルトは両の掌から下に向けて衝撃波を放出する。
するとさながら彼はロケットの如く地面へと落ちずに宙に浮き上がり、屋上で驚愕の表情を浮かべているアナゴを見下ろす。
するとさながら彼はロケットの如く地面へと落ちずに宙に浮き上がり、屋上で驚愕の表情を浮かべているアナゴを見下ろす。
「何ィィィ!?」
アナゴが驚くのも無理はない。
何故なら彼の手から発射される衝撃波は攻撃のみの手段であるとしか知らなかった。
まさか手から放出してジェットのように噴射して宙に浮くとは……
何故なら彼の手から発射される衝撃波は攻撃のみの手段であるとしか知らなかった。
まさか手から放出してジェットのように噴射して宙に浮くとは……
「でもそんなの関係ねぇ!!」
そう言ってアナゴは赤いオーラに身を包み屋上からその身を飛び出し、宙に浮く衝撃のアルベルトに突撃する。
空に浮いたからって何だ?ただ自分は地獄に叩き落すだけだ。
だがアルベルトの顔に驚きや戸惑いの色はなく、むしろ不敵な笑みを浮かべている。
そして自らの衝撃波をサイコクラッシャーを使うアナゴのように身体全体に纏う。
衝撃のアルベルトは紅い竜巻となった。
そして赤いエネルギーと化した2人の男が空中でぶつかり合う。
空に浮いたからって何だ?ただ自分は地獄に叩き落すだけだ。
だがアルベルトの顔に驚きや戸惑いの色はなく、むしろ不敵な笑みを浮かべている。
そして自らの衝撃波をサイコクラッシャーを使うアナゴのように身体全体に纏う。
衝撃のアルベルトは紅い竜巻となった。
そして赤いエネルギーと化した2人の男が空中でぶつかり合う。
「俺の技をパクったくらいでよぉぉぉぉ……」
アナゴの必殺技サイコクラッシャーは衝撃波を破るほどの威力。
よって衝撃波をたかが自分の真似をして纏って突撃したところでただの付け焼刃にすぎないだろう。
よって衝撃波をたかが自分の真似をして纏って突撃したところでただの付け焼刃にすぎないだろう。
でも今の2人の立ち位置を思い出してほしい。
アナゴは自分を見下ろすアルベルトに向かって突撃した。
つまりアルベルトは上、アナゴは下。
地の利がアルベルトの方にあるのは明らかだ。
よってこれから起こる結果は当然だったといえよう。
アナゴは自分を見下ろすアルベルトに向かって突撃した。
つまりアルベルトは上、アナゴは下。
地の利がアルベルトの方にあるのは明らかだ。
よってこれから起こる結果は当然だったといえよう。
「ばっ…バカなぁぁぁぁ!!」
「フン、地獄の釜の底へ落ちるがいい!!」
「フン、地獄の釜の底へ落ちるがいい!!」
アナゴの赤いサイコパワーが掻き消え、勢いが消失する。
そしてこれを好機と見てアルベルトは下のアナゴに向かって思い切り蹴りを放つ。
さらに駄目押しと言わんばかりに拳の嵐を浴びせる。
自分の身体にぶつかる風を感じて自分は下に落ちているのだとアナゴは思う。
アルベルトが浴びせてくる蹴りと拳の嵐を受けながら。
蹴りと拳そのものよりも、このまま地面に思い切り激突すれば……
そしてこれを好機と見てアルベルトは下のアナゴに向かって思い切り蹴りを放つ。
さらに駄目押しと言わんばかりに拳の嵐を浴びせる。
自分の身体にぶつかる風を感じて自分は下に落ちているのだとアナゴは思う。
アルベルトが浴びせてくる蹴りと拳の嵐を受けながら。
蹴りと拳そのものよりも、このまま地面に思い切り激突すれば……
間違いなくアナゴが砕ける。
今のままでは確実にGO TO HELLなアナゴは吼えた。
「てめぇがぁ…てめぇがぁぁ……」
「何っ…!」
「何っ…!」
アナゴがアルベルトの拳を受け止める。
そして相手に組み付いた。
そして相手に組み付いた。
「お望みどおり天からお塩!!!」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そのまま自分と相手の位置を入れ替えんと空中で身体を動かす。
アルベルトは抵抗するがアナゴのパワーから抜け出せず…これではただの悪足掻き。
そして確実に迫ってくる地面。
アルベルトは抵抗するがアナゴのパワーから抜け出せず…これではただの悪足掻き。
そして確実に迫ってくる地面。
その時アナゴに異変が起こった。
――ズキン。
――ズキン。
(がああぁっ…!こんな時にぃ…あの狸女と化物との戦いの傷がぁ……)
その時若本に激痛走る―ッ!
衝撃のアルベルトという強敵とであったことにより、彼は先ほどのシグナムやでっていうとの戦いで負った傷を忘れていた。(最も生命力が異常な彼はある程度傷が回復してはいたが)
そのつけが今この土壇場で来たのである。
衝撃のアルベルトという強敵とであったことにより、彼は先ほどのシグナムやでっていうとの戦いで負った傷を忘れていた。(最も生命力が異常な彼はある程度傷が回復してはいたが)
そのつけが今この土壇場で来たのである。
(奴の力が弱まった…?何だか知らぬが…)
「はぁっ!」
「ぶるあああぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」
「はぁっ!」
「ぶるあああぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」
突如アナゴのパワーが弱まったのを好機に組み付かれていた腕を振り解く。
次にアナゴを足場にして空中で態勢を立て直し、無事に地面に着地する。
そしてアルベルトの足場にされたアナゴは空中で態勢を立て直すことは無理と判断。
即座にサイコパワーを地面に向けて放ち、自分はサイコパワーの余波と受身を取り激突する際のダメージを最低限抑える。
アルベルトと違って着地することはできず無様に地面に落ちたが、即死だけは避けられただけマシか。
次にアナゴを足場にして空中で態勢を立て直し、無事に地面に着地する。
そしてアルベルトの足場にされたアナゴは空中で態勢を立て直すことは無理と判断。
即座にサイコパワーを地面に向けて放ち、自分はサイコパワーの余波と受身を取り激突する際のダメージを最低限抑える。
アルベルトと違って着地することはできず無様に地面に落ちたが、即死だけは避けられただけマシか。
「はぁっ…はぁっ…」
「どうした、随分とキツそうだな」
「どうした、随分とキツそうだな」
再び対峙する2人。
だが、傷を負いながらも立っているアルベルトに対し、
アナゴは呼吸が乱れ地面に片方の膝をつけている。
さらに言うと右腕が地面に激突した衝撃で折れている、どう見ても使い物にはならない。
アナゴが不利・・・というかほぼ戦闘不能なのは第3者から見ても明らかだった。
それに実は・・・若本力も尽きかけている。
だが、傷を負いながらも立っているアルベルトに対し、
アナゴは呼吸が乱れ地面に片方の膝をつけている。
さらに言うと右腕が地面に激突した衝撃で折れている、どう見ても使い物にはならない。
アナゴが不利・・・というかほぼ戦闘不能なのは第3者から見ても明らかだった。
それに実は・・・若本力も尽きかけている。
「フン、腕が折れ曲がっているぞ。これ以上は無理ではないのか?」
「・・・ハ。まだ腕が折れただけだぜ?はやくかかってこいよぉ…
ハリー!ハリー!!ハリー!!!」
「・・・ハ。まだ腕が折れただけだぜ?はやくかかってこいよぉ…
ハリー!ハリー!!ハリー!!!」
自分の大怪我も省みずさらなる戦いを要求するアナゴ。
それに対しアルベルトは葉巻を取り出して口に咥え、何も使わず火を点す。
一服するとアルベルトは口を開いた
それに対しアルベルトは葉巻を取り出して口に咥え、何も使わず火を点す。
一服するとアルベルトは口を開いた
「終いだな」
「ぬぁん……だとぉぉ…?」
「聞こえなかったか?終わりにすると言ったのだ」
「ぬぁん……だとぉぉ…?」
「聞こえなかったか?終わりにすると言ったのだ」
そう言ってアルベルトは彼に背を向ける。
アナゴは自分に対し背を向ける男に対して納得できぬ思いを吐き出す。
アナゴは自分に対し背を向ける男に対して納得できぬ思いを吐き出す。
「貴様ッ!何故背を向ける!?こっちを向けぃ!!」
「ワシに三度も同じことを言わせるな。貴様との闘争劇はこれで一旦終わりだ」
「ふざけるなぁ!!どちらかが死に至るまで終わらねぇよ!!」
「ワシに三度も同じことを言わせるな。貴様との闘争劇はこれで一旦終わりだ」
「ふざけるなぁ!!どちらかが死に至るまで終わらねぇよ!!」
アナゴの言葉をその背に受け、アルベルトはアナゴの方へと振り向く。
「フン、どうしても今続きをやりたいのなら条件というものがある」
「何だそれは…言ってみろ」
「何だそれは…言ってみろ」
口に咥えていた葉巻を吐き捨て、アルベルトは笑みを浮かべる。
「何、簡単なことだ。貴様の首にぶら下がっているその首飾りを外せばよい」
「なっ…!」
「なっ…!」
出された条件に対しアナゴは目を丸くする。
アナゴ…いや、闇若本の誕生は彼が千年リングを装備したことによるもの。
つまり千年リングを外した場合―――
アナゴ…いや、闇若本の誕生は彼が千年リングを装備したことによるもの。
つまり千年リングを外した場合―――
「やはりできぬか、それでは仕方あるまいな。
ただ動かされるがままの人形などと究極の戦いなど望めぬからな…」
「貴様ぁ…何故ぇ…」
「フン、十傑集としての第6感という奴よ。
そうだ、貴様にこれをやろう」
ただ動かされるがままの人形などと究極の戦いなど望めぬからな…」
「貴様ぁ…何故ぇ…」
「フン、十傑集としての第6感という奴よ。
そうだ、貴様にこれをやろう」
そう言って衝撃のアルベルトはデイバッグを漁り、片手で持てるぐらいの
球状の物体を手に取るとそれをアナゴに向かって放り投げる。
放り投げられた物体を、アナゴは無事なほうの左腕でキャッチする。
球状の物体を手に取るとそれをアナゴに向かって放り投げる。
放り投げられた物体を、アナゴは無事なほうの左腕でキャッチする。
「さらばだ、また会うことになるかもしれんな」
その挨拶を最後に衝撃のアルベルトはその場を立ち去っていった。
この場に残されたのは去りゆく衝撃のアルベルトを殺気織り交ぜた視線で睨みつける男、アナゴのみ。
この場に残されたのは去りゆく衝撃のアルベルトを殺気織り交ぜた視線で睨みつける男、アナゴのみ。
―――なめやがってぇ…
アナゴは内心怒り狂っていた。
情けをかけられたにしろ、戦いを楽しめないにしろ戦いの最中に背を向けられるなど何という屈辱。
アルベルト…貴様はこの俺だけでなく闘争そのものを舐めたッッ!
この俺が元々大ダメージを受けていたから?所詮操られているだけだから?
(ふざけるなよあの野郎ぉ!!)
それに千年リングのおかげで元の人格であるアナゴを押しのけて『闇若本』という悪の若本が前にでてこれるのだ。
千年リングを外すなんて冗談ではない。
情けをかけられたにしろ、戦いを楽しめないにしろ戦いの最中に背を向けられるなど何という屈辱。
アルベルト…貴様はこの俺だけでなく闘争そのものを舐めたッッ!
この俺が元々大ダメージを受けていたから?所詮操られているだけだから?
(ふざけるなよあの野郎ぉ!!)
それに千年リングのおかげで元の人格であるアナゴを押しのけて『闇若本』という悪の若本が前にでてこれるのだ。
千年リングを外すなんて冗談ではない。
―――殺してやる。
あの男をますます殺したいと思った。
悠々去ってゆくその後ろからバヨネットで全身を串刺しにしたいと思った、大斧でその身体を真っ二つにしてやろうかと思った、
サイコクラッシャーでぶっ飛ばしてやりたいと思った、あらゆる昌術で焼き尽くしてやりたいと思った、
かめはめ波で跡形もなく吹き飛ばしてやりたいと思った、
テッカクリスタルがあればテッカマンオメガにテックセットして残虐に殺してやりたいと思った、
数体のテッカマンドールに襲わせて殺してやりたいと思った。
悠々去ってゆくその後ろからバヨネットで全身を串刺しにしたいと思った、大斧でその身体を真っ二つにしてやろうかと思った、
サイコクラッシャーでぶっ飛ばしてやりたいと思った、あらゆる昌術で焼き尽くしてやりたいと思った、
かめはめ波で跡形もなく吹き飛ばしてやりたいと思った、
テッカクリスタルがあればテッカマンオメガにテックセットして残虐に殺してやりたいと思った、
数体のテッカマンドールに襲わせて殺してやりたいと思った。
だがアナゴはそれをしなかった。
卑怯だからと言うことではない。戦いの最中に背中を向けて勝手に終わらしたほうが悪いのだから。
でも衝撃のアルベルトは後からの攻撃に気付かない男ではないだろうとアナゴはさっきの闘いで嫌というほど思い知らされた。
負傷しているアナゴが後から殺しにいっても返り討ちにされるのがオチだろう。
それにこの殺し合いでもっと戦いを楽しむためには今は休憩する必要がある。
他に強者がいるのかもしれないし、不意討ちのせいで中断してしまった狸女と化物との戦いの続きをやりたい。
その戦いを邪魔してくれた奴はさっき逃がしたが、後で殺してやりたい。
今のアナゴにはやりたいことが多かった。
別に死ぬのならそれはその程度だったということで、悔しいが相手が見逃すと言ったのなら自ら死にに行く必要はない。
アナゴは闘争好きであって死にたがり屋ではなかった。
よって今は休憩することにした。
卑怯だからと言うことではない。戦いの最中に背中を向けて勝手に終わらしたほうが悪いのだから。
でも衝撃のアルベルトは後からの攻撃に気付かない男ではないだろうとアナゴはさっきの闘いで嫌というほど思い知らされた。
負傷しているアナゴが後から殺しにいっても返り討ちにされるのがオチだろう。
それにこの殺し合いでもっと戦いを楽しむためには今は休憩する必要がある。
他に強者がいるのかもしれないし、不意討ちのせいで中断してしまった狸女と化物との戦いの続きをやりたい。
その戦いを邪魔してくれた奴はさっき逃がしたが、後で殺してやりたい。
今のアナゴにはやりたいことが多かった。
別に死ぬのならそれはその程度だったということで、悔しいが相手が見逃すと言ったのなら自ら死にに行く必要はない。
アナゴは闘争好きであって死にたがり屋ではなかった。
よって今は休憩することにした。
それに今のアナゴには闘争と同じくらい優先すべきことがあったのだ。
アナゴは先ほどアルベルトからもらった『物』を見る。
アナゴは先ほどアルベルトからもらった『物』を見る。
それはたった一つのメロンだった。
「おぉぉ……これはこれはぁぁ~」
それを見つめるアナゴの目はとても輝いていた。
まるで玩具を与えられた子供のようだ。
そして片手に持つメロンを上に掲げ…
まるで玩具を与えられた子供のようだ。
そして片手に持つメロンを上に掲げ…
「キャッチマイハァァァァァァァァト! ベリーメロォン♪
キャッチマイハァァァァァァァァト! ベリーメロォン♪」
キャッチマイハァァァァァァァァト! ベリーメロォン♪」
歌い始めた。
その口調と表情はアルベルトを睨みつけていた時とはうってかわってかなり上機嫌であった。
余談ではあるが…いい声である。
彼はメロンという単語がやたら出てくる奇妙な歌を気が済むまで歌い、最後を「お か わ り だ !!」で締めくくると片手に持つメロンを地面に置く。
そして先ほどまでメロンを持っていた手を手刀の形にし、振り下ろす。
今の彼は戦えないほど損傷してはいるが、素手でメロンを切ることは彼にとっては他愛もないことだ。
地面に置かれたメロンは彼の手刀により真っ二つになる。
断面からは果汁が溢れ、いかにも芳しい美味しそうな香りが漂う。
アナゴはそれを見てさらに上機嫌になる。戦いのときとはまるで別人だ。
その口調と表情はアルベルトを睨みつけていた時とはうってかわってかなり上機嫌であった。
余談ではあるが…いい声である。
彼はメロンという単語がやたら出てくる奇妙な歌を気が済むまで歌い、最後を「お か わ り だ !!」で締めくくると片手に持つメロンを地面に置く。
そして先ほどまでメロンを持っていた手を手刀の形にし、振り下ろす。
今の彼は戦えないほど損傷してはいるが、素手でメロンを切ることは彼にとっては他愛もないことだ。
地面に置かれたメロンは彼の手刀により真っ二つになる。
断面からは果汁が溢れ、いかにも芳しい美味しそうな香りが漂う。
アナゴはそれを見てさらに上機嫌になる。戦いのときとはまるで別人だ。
そして半分になったメロンの片割れを持つと、
「いただきま~す♪」
あんぐりと口を開けてメロンに齧り付く。
口の中に溢れる果汁と甘くてジューシーな最高の味。
アナゴはしばらく口の中でメロンを咀嚼する。
そして気の済むまで味わって飲み込むと満面の笑みを浮かべ…
口の中に溢れる果汁と甘くてジューシーな最高の味。
アナゴはしばらく口の中でメロンを咀嚼する。
そして気の済むまで味わって飲み込むと満面の笑みを浮かべ…
\ ■■ /
\ ■■■ \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧/
\ ■■■■ < ━ ╋ ┓ ┃>
\ ■■■■ /< ━┓ ╋ ┃ ┃ ┃>
\ ■■☆■■ / < ┃ ┏╋━ ┃ ┃ >
\ ■■■■■/ < ┃ ┗┛ ┗ ・>
彡| ━ ━ |ミ /∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\
彡彡|─◎─◎─|ミミ
─────彡彡| ┌└ ┐ |ミミ───────────────
彡彡| ─── |ミミミ
彡彡彡\\二/ /ミミミ テーレッテレー♪
彡彡彡▲\__/▲ミミミ
/彡彡▲■■■■■▲ミミ\
/ 彡彡 ■■■■■■■ミミ \
※イメージです
「…………」
アナゴがメロンに齧り付いている様子を衝撃のアルベルトは離れた場所で面妖そうに見ていた。
彼の性格上後から襲ってくるかもしれないとも考えており、そうしてきた場合は遠慮なく止めを刺してやろうと思っていたのである。
だがいつまでも襲ってくる様子はないので後ろを振り返ってみたらあの様子だ。
彼の性格上後から襲ってくるかもしれないとも考えており、そうしてきた場合は遠慮なく止めを刺してやろうと思っていたのである。
だがいつまでも襲ってくる様子はないので後ろを振り返ってみたらあの様子だ。
「どうやら相当気に入ったようだな…」
メロンを渡したことに深い意味は特にない。
ただ「せっかくだから」ということで何となくあげただけである。
ただ「せっかくだから」ということで何となくあげただけである。
「貴様との戦い…なかなか悪くかなかったぞ。
だが今の貴様と戦うよりも…今はマスターアジアを探させてもらうとしよう。
どうやら近くにいるみたいだからな…」
だが今の貴様と戦うよりも…今はマスターアジアを探させてもらうとしよう。
どうやら近くにいるみたいだからな…」
そしてアルベルトは東方不敗を求め、足を進め始めた。
【B-7/1日目-朝】
【アナゴ@カオスロワ】
[状態]:疲労(大)、右腕骨折、全身打撲、上機嫌、スーツの上半身部分が吹き飛んでいる、
[装備]:なし
[持物]:千年リング@ニコロワ、基本支給品一式、不明支給品0~2 、半分サイズのメロン(残り半分は食べてる途中)
[方針/行動]
基本方針:戦いを楽しむ
1:ブルァァァァァァ!ブルァァァァァァ!ベリーメロン♪
2:今は休憩して傷を癒す
3:強者との戦いを望む。
4:シグナム、でっていう、衝撃のアルベルトとは再戦したい
[状態]:疲労(大)、右腕骨折、全身打撲、上機嫌、スーツの上半身部分が吹き飛んでいる、
[装備]:なし
[持物]:千年リング@ニコロワ、基本支給品一式、不明支給品0~2 、半分サイズのメロン(残り半分は食べてる途中)
[方針/行動]
基本方針:戦いを楽しむ
1:ブルァァァァァァ!ブルァァァァァァ!ベリーメロン♪
2:今は休憩して傷を癒す
3:強者との戦いを望む。
4:シグナム、でっていう、衝撃のアルベルトとは再戦したい
※カオスロワ5thエピローグ後の参戦です
※現在千年リングの意志と若本がうまくブレンドされた状態で乗っ取られています
※若本の技と特殊能力を使えます。(カオスロワ準拠)
※現在千年リングの意志と若本がうまくブレンドされた状態で乗っ取られています
※若本の技と特殊能力を使えます。(カオスロワ準拠)
【衝撃のアルベルト@アニロワ2】
[状態]:疲労(中)、上半身のスーツがボロボロ
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@アニロワ2
[持物]:デイパック、基本支給品一式、葉巻のケース@なのはロワ、ベリーなメロン@アニロワ2(残り14個)
[方針/行動]
基本方針:闘争に身を殉じる。勝利よりも『戦うこと』を優先。
1:東方不敗を探し勝負を挑む。
2:強者を求め徘徊。誰であろうと手当たりしだいに勝負を挑む。
3:この地の『柊かがみ』に対して……?
[状態]:疲労(中)、上半身のスーツがボロボロ
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@アニロワ2
[持物]:デイパック、基本支給品一式、葉巻のケース@なのはロワ、ベリーなメロン@アニロワ2(残り14個)
[方針/行動]
基本方針:闘争に身を殉じる。勝利よりも『戦うこと』を優先。
1:東方不敗を探し勝負を挑む。
2:強者を求め徘徊。誰であろうと手当たりしだいに勝負を挑む。
3:この地の『柊かがみ』に対して……?
[備考]
※死亡後より参加。
※アナゴを強者と認識。
※死亡後より参加。
※アナゴを強者と認識。
※アルベルトが感じ取った東方不敗の気配は、スバルが持つマスターボールからのものです。
※どこへ向かうかは次の書き手にお任せします
※どこへ向かうかは次の書き手にお任せします
支給品解説
【ベリーなメロン@アニロワ2】
衝撃のアルベルトに支給。
ただの美味しいメロン。それ以外の特殊効果はほとんどなし。
一部の人は歌ったり踊りだすかもしれない。ついでに言うと15個ある。
衝撃のアルベルトに支給。
ただの美味しいメロン。それ以外の特殊効果はほとんどなし。
一部の人は歌ったり踊りだすかもしれない。ついでに言うと15個ある。
100:MURDER×MURDER(前編) | 投下順に読む | 101:魅音の不幸とラッキースターワンダーランド(前編) |
時系列順に読む | 085:大都会交響楽 | |
スバル・ナカジマ | 115:Survivor Series | |
アルフォンス・エルリック | 115:Survivor Series | |
シグナム | 115:Survivor Series | |
アナゴ | 110:露骨なロワ人のテーゼ | |
衝撃のアルベルト | 115:Survivor Series |