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MURDER×MURDER(前編)

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MURDER×MURDER(前編)  ◆OGtDqHizUM


「この2人どうしよう?ボロボロだよ!」
「アル君落ち着いて!どっか安静にできる場所へ…」
「にしても酷い怪我だな。これは急がないと危険ではないのか」
「とりあえずお爺さんはボールに戻っててください……」
「心得た」

港が廃墟と化すほどの激戦の跡地でスバルとアルフォンス…と港爆☆殺の原因をつくった爺さんが、
ボロボロになって倒れているシグナムとアナゴを介抱しようとしていた。
見たところ余程の大激戦を繰り広げていたのか身体や服も傷だらけだ。
シグナムに至っては『何故か』獣の耳と尻尾という余計なものまでついている始末。
それを見てスバルはさらに頭を混乱させる。そしてお爺さんこと東方不敗マスターアジアが存在し話しかけてくるだけで余計ややこしくなってきたので不敗をボールに戻すことにした。
不敗を黙らせ、シグナムに余計なものまで生えていることをとりあえずスルーし、スバルはどうすべきか考える。

「とりあえず病院へ行こう!そこになら治療道具だってあるはず……」
「う…うん、そうだね!じゃあ僕が二人を抱えるよ!」

方針を決めたスバル。
彼女にとって病院は過去のバトルロワイヤルで殺人鬼がいると思しき危険地帯であったが怪我人を介抱する以上はせめて治療器具くらいは手に入れたいものである。
最も、デュエルアカデミアのように病院でなくとも保健室のような部屋のある施設があればいいのだが、動けない怪我人が2人いる上に、いつ襲われてもおかしくない状況なのであたら贅沢は言えないだろう。
そしてアルフォンスは倒れているシグナムとアナゴを抱えようとした時…

『おまえら人間じゃねぇ!』
『あぁん?あんかけチャーハン?』
『おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
『やべっ!間違えた!』
『誰だよニコ動見ているやつは!』
『つか参加者の映像●RECしてんじゃねぇロリペド野郎がっ!!』

「…………」

2人が見たものをありのまま話そう。
『空に巨大なスクリーンが現れたと思ったらわけの分からない映像が流れた。』
放送事故だとか(ry

スバルとアルフォンスは理解しかねる映像を呆然としながら見ていた。

『いきなりの放送事故失礼したね。 では早速だが第一回定時放送を始めよう・・・・・・おい』

突如画面は砂嵐状態になり、次に映ったのはこの殺し合いを開催したピエロの男。
上の空になっていた2人は我に帰る。
そう、バトルロワイヤルではもはや定番の提示放送がたった今始まったのであった――


前略ニーサン……アルフォンス・エルリックです。

突然2度目の殺し合いに呼ばれてしまいましたが僕は元気です。
開始早々変な怪獣に襲われ前途多難でしたが、前の殺し合いの時に一緒だったスバルと出会うことができたのはニーサンと違って日頃の行いがいいからでしょうか。
そしてその怪獣を何とかやっつけることができ、襲われていた男の人と女の人を助けることができました。
そういえば僕はその『前の殺し合い』の途中でこちらに攫われてしまったわけですが、ヒューズさんが心配です。
何しろスバルがここにいるし、そして名簿を見る限りこなたまでこっちに来ているようです。いきなり僕たちが姿を消してヒューズさんは慌てているんじゃないでしょうか。
そして兄さんはどうしているでしょうか。兄さんのことだからきっと殺し合いに乗った人たちを千切っては投げ千切っては投げているんでしょうね。
とりあえず、一刻もはやくスバルやこなたと一緒にそちらに戻りますから待っててくださいね。

先ほど、僕らを2度目の殺し合いに巻き込んだ張本人だと思われるピエロの人の放送がありました。
放送と言えば、僕の前の殺し合いの最後の記憶は放送時間直前の話でしたね。
そちらが何人尊い命を散らしてしまっているのか気になるところでありますが、今はこちらのことを気にするべきでしょうね。
知り合いの無事を祈りながら聞く人もいれば、自分のスコアに愉悦に思っている人もいるんじゃないでしょうか。
もちろん自分は前者で、特にこなたが無事かどうかが気掛かりでした。
危うく発表される禁止エリアの聞き逃しかけたほどです。仲間の無事に気を取られてもう一つの重要なことを放っといてしまうのはいけませんよね。
どうやら追加された禁止エリアは現在僕らがいる地点からは結構離れているところです。
僕らが行こうとしてる病院も無事みたいなので僕らの行動に支障が無いようで安心しました。
禁止エリアに指定されたところにいる人ははやくそこから離れてくださいね、無事を祈ります。
禁止エリアの後は死者の発表がありました。
幸いこなたや僕の知り合い…といってもここに呼ばれているのは僕と目の前にいるスバルだけですけどが、死んでいないようです。
どうやらスバルの知り合いも無事なようで、僕はホッとして胸を撫で下ろしました。
ですがスバルの表情は暗いです。一体どうしたんでしょうか…

「スバル、どうしたの?暗い顔してるけど…知り合いは死んでないんでしょ?」

僕はスバルに聞いてみました。スバルは暗い表情のまま下を向いていた顔を僕に向け――

「うんなのはさん達は簡単に死ぬような人じゃないと信じているし…私だってこなたが無事なことは嬉しいよ。
 でも――10人も死んだんだよね…。私、素直に喜べなくて…」

そうか…確かに10人の命が亡くなったことは少し悲しいよね。

「…私ね。憧れてる人がいるんだ」

そう言ってスバルは名簿に書いてある名前を指差した。
『高町なのは』と書いてある。う~ん…前の殺し合いにはこんな人はいなかったなぁ…
そしたらスバルはその高町なのはさんって人のことを話し始めたんだ。
昔その人に助けられたこと、自分はそれがきっかけで災害から多くの人を守るため…そんな魔導師を目差していること。
ちなみにスバルの職業だと思われる魔導師というのは俗にいう軍人みたいなものだってヒューズさんから聞いた。
話によれば魔法という錬金術よりずっとありえないものまであるみたい。いやありえないことはありえないよね。

「魔導師って言ったって…10人の人の命を助けられず、死なせてしまったなんて……
 所詮デバイスのない私なんてただのサイボ……女の子―――」
「そんなことないよ。スバルは頑張ってるよ。
 僕は見ていることしかできなかったけどスバルはあの怪獣の魔の手からそこのシグナムさんて人と男の人を助けることができたじゃないか。
 確かに10人も死んでしまったのは悲しいかもしれないけどさ、今はそれで落ち込むより僕たちができることをやるべきだよ。
 だから今はあの2人介抱することだけを考えよう」

落ち込んでいるスバルのことが見ていられなくて僕はスバルにそう言った。一応最後に使い古された言葉かもしれないかもけどさと付け加える。
問題のすり替えといわれると確かにそうかもしれない。
でも僕は思うんだ。きっと暗闇の中にいても、僅かな希望さえあれば意志さえあればきっといつか脱出へとたどり着くかもしれないと信じて。

「アル君…ありがとう」

スバルはしばらく下を向いて沈黙していたけれど
僕の言葉がスバルの心に響いてくれたのか顔を上げて僕にお礼を言ってくれた。
お礼を言われるほどじゃないさ。

「じゃあこんなとこで落ち込んでいるわけにはいかないよね。はやく病院へ向かおう」
「うん、じゃあ僕はあの2人を抱えるから―――」

僕とスバルは立ち上がった。
とりあえず僕は倒れている2人を抱えることにする。
こういう荷物運びは疲れることがない僕のほうが適任だからね。
そして僕が2人を抱えようと倒れている2人のほうへ向かおうとした矢先―――

「ぶるあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 あぁぁーっ、テステス!本日は晴天なり本日は晴天なり!!」

突然辺りに響き渡る咆哮に僕とスバルは大声が聞こえてきた方向へと振り返る。
するとそこにはさっきまで倒れていたはずのタラコ唇の男の人が立っていた。
正気なのかどうか分からないけれど、とりあえず無事でよかった。
何故か怪我の回復が早い気がするけど…

「おぉい!そこの鎧に女人!」
「「はいぃぃっ!?」」

余りの迫力に僕らはつい怯みながら返事をしてしまう。

「さっきまでここにいた恐竜を知らねぇぇかぁ!?」
「え…あぁ……」
「さっさと答えろ!!!!」
「あ…安心してくださいっ!あの恐竜は私たちがやっつけました!!
 もう心配はありませんよ!!」

目の前の男の人の異常なほどの威圧感に僕はただ口篭ることができなかったが、
スバルは笑顔で男の人の問い……に答えた。何だか顔が引き攣ってるけれども。

「そうかぁ…なるほどなるほど…」
「「え?」」
「お前らだったのかぁ………」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

アルたちの目の前の男、アナゴの口調が静かになると同時にこの場の空気が変わった。
男から放たれる覇気、怒り、殺意が2人に突き刺さる。

アルとスバルはただその場で固まっていることしかできず、スバルに至っては顔中に冷や汗を流している。

その時すでに2人は悟ってしまった。
目の前の存在とのいろいろな意味での次元の違い、底の知れなさ…
人の形をしているのだが人と同じなのかどうかすら怪しいものだ。

「お前らが俺を不意討ちして戦いを邪魔してきたんだなぁぁ~~~~?」
「いいえ僕たちは…」
「言 い 訳 な ん ぞ し て ん じ ゃ ね ぇ ! ! ! ! !」

2人は男の人とシグナムが恐竜に食べられかけていたところを助けただけと言おうとしたが
アナゴの一喝により遮られてしまい、その咆哮に気圧され2人は怯む。

「生憎今日の俺は紳士的じゃないぜぇ………」

そう言うと男の人はどこからか大斧を取り出した。
正確には取り出したと言うのではなく、前の殺し合いの時にアナゴに集結した若本の魂に縁のある武器が投影されたのだ。
アナゴが投影したのは若本の1人バルバトス・ゲーティアの大斧である。
アナゴは片手で大斧をぐるんぐるんと回しながら処刑人のように一歩ずつ2人へと近づいていく。
そしてひとたび斧を振り回せば確実に2人は真っ二つにされるくらいの距離に近づくとアナゴは足を止める。
彼は今まで自分の戦いを邪魔したのであろう2人を睨みつけていたが、ふと何かを感じ取ったのか急に明後日の方向を睨みつけた。

「………………クックックックッ…クカッ…クカカカカカッ……
 ゲェハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

アナゴはその顔に凶悪な笑みを貼り付け大声で笑い始めた。
気が済むまで笑った後は再び視線を固まっているアルフォンスとスバルに向け意外な一言―――

「見逃してやる」

「…え?今なんて…」

「見逃してやるよ。はやくそこで倒れている狸女を連れてどっか行け…
 漢と漢の戦いに巻き込まれたくなけりゃあなぁ!!!」


「…危なかったね」
「うん、何だったんだろ…あの人」

アルフォンスとスバルは走っていた。
アナゴに気圧されてロクに身体を動かすことままならず、アナゴによってもたらされる死を待つのみだった二人にアナゴが言った「見逃してやる」という言葉。
彼の突飛な発言に戸惑いつつもアルフォンスはシグナムを背負いスバルとともに病院方向へ逃走していたのだった。
後を振り返るが、どうやら追いかけてくる様子はなさそうだ。

アルフォンスとスバルはいろいろと釈然としない思いを抱えていたが、結果的に助かったのだからこれに越したことはないと考える。
それに今は気絶しているシグナムを病院へ担ぎ込み休ませるのが先決である。
自分達が来る前にあのサラリーマンと恐竜とシグナムは何をしていたのか?あのサラリーマンの男は殺し合いに乗っているのか?
そんな疑問を跳ね除けながらアルフォンスとスバルは病院に向かって走っていく。

余談ではあるが、アルフォンスは他に疑問を抱えていた。
アルフォンスにとってスバルは前の殺し合いで一緒に行動していた仲間である。
開始早々遭遇できたのはいいが…

(そういえば僕を見たとき驚いていたけどどうしたのかな?
 前にもう会ってるんだし……そんなに驚かなくたっていいじゃないか…)

答えは簡単。
今回の殺し合いに呼ばれたスバルはアルフォンスとは違う世界で殺し合いをしていたスバルなのだ。
いわゆるパラレルワールドというもの。
当のアルフォンスはその答えに行き着かない。前の殺し合いでは平行世界説に感づき始めていたのに何故?(こなたの助言のおかげだが)
それはきっと2人が泉こなたと知り合いだったがためだろう。

一方スバルは元々の世界観が世界観ということで早めに平行世界説に気付いているのだが、
それを彼に伝えることを本人は忘れているのか、状況が状況だから伝えられないのかは定かではない。

【B-7/1日目-朝】

 【スバル・ナカジマ@なのはロワ】
 [状態]:健康
 [装備]:なし
 [持物]:基本支給品一式、マスターボール(東方不敗)@カオスロワ、 不明支給品1~2(少なくともみためで武器と判断できないもの)
 [方針/行動]
  基本方針:殺し合いを止める。出来るだけ人は殺さない。
  1:シグナムを病院に連れて行き、休ませる
  2:泉こなたを探し出し保護する
  3:アルにパラレルワールドを説明するのは後(忘れている可能性もあります)
  4:前の殺し合いのルルーシュとレイが心配
  5:あのサラリーマン(アナゴ)の人は…どうしよう
 [備考]
  ※なのはロワ 070話「誰かのために生きて、この一瞬が全てでいいでしょう」より参加。
  ※シグナムの参戦時期が11年前であることを知りません

 【アルフォンス・エルリック@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)
 [状態]:鎧胸部に貫通傷、困惑気味、シグナムを背負っている
 [装備]:チョーク(1ダース)
 [持物]:デイパック、基本支給品一式、対弾・対刃メイド服@やる夫ロワ、こなた×かがみのエロ同人誌@オールロワ
 [方針/行動]
  基本方針:事態の把握に努める
  1:シグナムを介抱する
2:こなたを探す
  3:とりあえずスバルについていく
  4:スバルに対し少し違和感が…まあいいか

 [備考]
  ※アニロワ2nd 091話「ひとつ屋根の下」より参加。
  ※二人ともでっていうは恐らくは死んだと思っています。

『とりあえず難は逃れたか…』

シグナムと合身している身であるラスカルはホッとする。
本当なら気絶している隙に始末するのがベストだったのだが、
この2人と主であるシグナムが無事なのでまあまあ結果オーライというところだろうか。
シグナムは気絶しているもののしばらく休憩すれば後は軽い処置さえ施せば助かるレベルのものだ。
会話からして彼らは病院に行くつもりらしい。
しばらくはこの2人に自分達を任せても大丈夫だろう
だが予想外だったことがある。
サラリーマン姿の男の回復が意外にはやかったということ。
それと…

『シグの字が放送を聞き逃しちまったことか…放送でシグの字が探していると言った『セフィロス』って奴が呼ばれたが、お前はどうする?
 やる夫の奴も無事なんだろうな?ちっ……問題が山積みすぎるぜ…』

【シグナム@なのはロワ】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、ラスカルと合体中、アライグマの耳と爪と尻尾つき
[装備]:ラスカル@やる夫ロワ(合体中)
[持物]:支給品一式(食料少し減)、不明支給品0~2(確認済み・少なくとも刀剣類はない)
[方針/行動]
 基本方針:はやて(@なのはロワ)についての判断がつくまで態度保留。ただし降りかかる火の粉は払う。
 1:(気絶中)
 2:セフィロスと接触し、はやて(@なのはロワ)のその後の安否情報を確認する。
 3:柊かがみに激しい警戒。
 4:できればラスカルを主(やる夫)の所に届けてやりたい。

※第一放送を聞き逃しました

099:涙の誓い(後編) 投下順に読む 100:MURDER×MURDER(後編)
097:Pray ~それぞれの想い~ 時系列順に読む
057:Double-Action Rascal form(後編) スバル・ナカジマ
アルフォンス・エルリック
シグナム
アナゴ
064:二人がここにいる不思議 衝撃のアルベルト

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