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ローゼンメイデン百合スレまとめ@ウィキ

キス、しましょ?

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

 
 
「むー、蒼星石ぃー、だっこするですぅ」
「・・・もうしてるでしょ・・・」
「そうじゃなくて、もっとです。こうギュッてするですぅ。ギュッて」
「・・・・はいはい」
 
仕方がないから注文どおりに、既にお姫様抱っこのような状態で蒼星石の 膝にちょこんと座っている翠星石を蒼星石は少しだけ腕の力を強めて抱きしめ
る。そうすれば、蒼星石の首に腕を回して嬉しそうに翠星石は擦り寄る。まさ
に子犬だ。もし尻尾があるなら、今彼女は千切れんばかりにその尻尾を振るんだろう。簡単に想像できるところがなんとも可愛い。
さっきからドラマはいい所を迎えていると言うのに全くと言っていいほ
ど頭に入ってこない。それもこれも翠星石のせいだ。
 
「そーせいせきぃー♪」
「なにー・・・」
「ううん、なんでもないです。名前呼びたかっただけですぅ♪」
「……あ、そう」
「………えへへへへー♪」
 
だめだ、完全にこれはまた始まってしまったらしい。
溜息をつきたくなる衝動を何とか抑える。蒼星石は、これから何分、いや
下手をすれば何時間も続くのであろう理性との戦いを覚悟した。
 普段は大人っぽい、いや一生懸命大人の振りをする翠星石は、時折何かが
壊れたように極度に甘えたがる。

いつもは一応双子の妹に当たる蒼星石の姉であり、母(?)であろうとするのか、と
にかく蒼星石の世話をやこうとする。もう一人で出来るといってもとにかく何かをしようとする。
そのくせ、自分は年上の姉妹には手を煩わせないよう何でもかんでも背負いむ。
それが翠星石なりに頑張っている証なのだと言う事を蒼星石も他の姉妹も知っているので、とやかく言うような事は特にはしない。いえば翠星石が傷つくかもしれないからだ。
ところが、たまにこんな状態になる。
頑張っていた緊張が時折切れるのか、それとも頑張りすぎた反動なのか
。たまに、ベッタリと、それこそ幼い妹のようになって蒼星石にくっつくのだ。人目もはばからずに。
それが何故蒼星石なのかと言うとやはりたった二人の双子の姉妹であるし、翠星石なりに水銀燈や真紅に頼るのは気恥ずかしい所があるのだろう。
普段の翠星石を面倒見のいい母犬(仮)とするならば、蒼星石はなすがままにされる子犬。
逆に今の翠星石は完全に甘え盛りの子犬である。そして蒼星石はその子犬をあやす父犬、と言うところであろう。
とにかくこうなった翠星石は気が済むまで蒼星石から離れない。
ご飯を食べる時もテレビを見るときも風呂に入るときも何をするときも四六時中ベッタリなのである。
しかし何か特別不可能な願いを言われるわけでもないのが蒼星石の心中に拍車をかける。
ご飯食べさせて、とか手を握って、とか。そんな事ばっかりでなにか物を要求されたりする事はない。
正直、好きな子のこんな無防備な姿を見て大人しく出来るという奴が居たら、問い詰めたやりたい。

お前は耳元で甘ったるい声で己の名前を呼ばれ、首に腕を回されながら
、かつ抱きしめろと要求してくる恋人を襲わずにいられるのか、と。 

「翠星石………そろそろ降りない?」
「いやですぅ。もうちょっと蒼星石とくっついてたいのですっ。重いですか……?」
「いや、重くはないけど………むしろ軽いんだけど………」
「蒼星石は翠星石にくっつかれるの、いやですかぁ?」
「いや、全然いやじゃないけど………むしろ嬉しいんだけど。」
「じゃあいいじゃないですか。」
「……そうだね。」
 
いや、本当はそろそろ限界です。
一杯一杯なんです。
主に僕の理性とか理性とか理性とか。
そんな蒼星石の心境など知る由もなく、翠星石はぺったりと己の体を蒼星石に密着させる。
二人の間には僅かな隙間すら存在しない。
本当、誰か早く帰ってきて。
蒼星石は切実にそれを願った。
そうすれば、なけなしの理性にも鍵がかけられるのに。
すると不意に翠星石と色違いで買った蒼色の携帯が光った。
この着信音は、おじいさん&おばあさんからのメールである。
いやな予感がした。
 
『ごめーん。これからちょっと泊まりに行って来るから帰り遅くなるわね。ちゃんと戸締りして寝るのよ。お休みなさい。byおばあ』
 
それと共に既に酔っ払いかけている、おばあさんにに首を絞められているじいさん。
と恐らく写メをとったのであろう友人の人の指が写真に写りこんでいた。
 
(まじですか……)

希望が潰えるとは、このことを言うのかもしれない。
 
「おばあさん何書いてましたか?」
「あー……今日三人で飲みに行くから遅くなるって」
「そう、じゃあ今日蒼星石と翠星石の二人っきりですね♪」
「そうだね……」
 
久々に双子の姉妹水入らずだね。と無邪気に翠星石が笑う横で、蒼星石は頭を抱えたくなった。
こうなったら、必死にテレビに集中してなんとか誤魔化すしかないだろう。
そんで今日は疲れたから風呂は明日の朝にするってことにして、とっとと寝てしまおう。
よし、完璧だ。これでいけば何とか持ちこたえられる自信がある。
……っていう計画を立てていたのに。
天使の笑顔を被った子悪魔は、その計画をぶち壊す発言をした。
 
「……ねぇ、蒼星石………キス、してくれませんか?」
 
瞬間、口に含んでいた、ほうじ茶を思いっきり噴出した。
「そ、蒼星石大丈夫ですか!?」
と翠星石が背中をさすってくれる。
責任は君にあるんですけど・・・。
幸い翠星石にも僕にもほうじ茶はかからなかったので、それで一応よしとする。
ゆっくりと背中をさすってもらいながら蒼星石は数回むせて咳を吐き出した。
 
「ちょっ・・・っげほ、翠星石今なんて?」
「キス、しましょ?」
 
首をかしげてにっこり微笑むとか。
そんな高等技術どこで覚えたのか翠星石。
 
「し、しなきゃダメなの?」
「だーめ。しなくちゃ罰金100万円ですよぉ?それとも・・・蒼星石はいやですか?」
 
いえ、全くいやじゃないんですけど。むしろやりたいんですけれども。
こうやって甘えてくる事があるといっても、
ここまで甘えてくるのは正直初めてだ。
どうしたらいいのか分からなくて蒼星石の体は固まった。
普段はツン全開の翠星石をそれころ無理やりと言う四文字が似合うぐらい強引に押して押して行為に及んでいるので、こんなに積極的でかつ純情な翠星石にはどうしていいのか分からない。
むしろ無理やりやる時の表情がいいというのもあるのだが、これはこれで可愛いのではないだろうか。って
問題はそこじゃなくて。
 
「蒼星石?」
 
あぁ、ちくしょう。目を閉じて求めるその横顔とか可愛くてしかたないっつの。
明日になってから今日のこと恥ずかしがったって知らないからな。
蕩けそうなほどに柔らかく甘い唇に追いかけて、二人でソファにダイブする。
今日の夜はまだ終わりそうもない。

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