副長官の発言は、「サンデー毎日」誌が報じたもの。5月中旬、早稲田大学で開かれた田原総一朗氏の司会による討論会の席上なされたもの。「日本が大陸間弾道弾を作っても憲法上問題ない。憲法上は原子爆弾だって問題ない。小型ならば」などと発言したとされる。
この発言は国会で標的になる。安倍官房副長官は「従来からの我が国の憲法解釈についての話をした」と答弁した。
第154回国会 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会 第14号(平成14年6月10日(月曜日))
第154回国会 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会 第14号(平成14年6月10日(月曜日))
さらに上述の答弁は質問主意書が出され、その答弁書が小泉内閣の下で閣議決定される。
憲法第九条第二項で我が国が保持することを禁じられる戦力は、自衛のための必要最小限度を超えるものを指すと解されるところ、その性能上専ら他国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる兵器を自衛隊が保有することは、これにより我が国が保持する実力が直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるから、憲法上許されず、したがって、このような兵器であるお尋ねの大陸間弾道弾(ICBM)を自衛隊が保有することは許されないものと考えている。
福田内閣官房長官は、御指摘の記者会見で「ICBMとか航空母艦とかいうものは、これは今の話ですと、自衛とかそういうものを超える武器兵器戦争手段と、こういうふうに見られるから、だからそういうものは持ってはいけない」と述べており、これは、右の従来からの政府の見解と異なるものではない。
なお、御指摘の安倍内閣官房副長官の早稲田大学における授業での発言は、内閣官房副長官としてではなく、一政治家としての立場で行われたものと承知しているが、右の従来からの政府の見解を変更すべきであるという趣旨のものではなかったと聞いている。
はしごを外される安倍ぴょん…
話をそらそうと危ない憶測を言い出す安倍副官房長官
私は、本来静かな場所である、学びやであるべき教室に盗聴器とかいわゆる盗撮ビデオが持ち込まれて、その中身が週刊誌に出るというのは、これは学問の自由を侵すことになりはしないかという大変な危惧を持っております。事実、早稲田大学も厳重に抗議をしているわけであります。(川端委員「そういう話は聞いていませんから」と呼ぶ)しかし、私は、そこで話したことを前提に今質問をされているわけでございますから、そのことはきっちりと申し上げておかなければいけない。これは、私は、本当は極めて看過することのできない重大な問題をはらんでいるんであろう、こう思うわけでございます。