福山氏が、検査を増やせば感染者が増えるのではと質問したのに対し、首相は「検査を増やせば、絶対数が増える可能性がある」と述べた。一方、「必ず増えると断定的には申し上げられない」と付け加えた。
「数だけをみると増えているが、検査数も増えている」。西村康稔経済再生相は7月22日、感染者数の急増について会見でそう説明した。「無症状の人も含めて、積極的にPCR検査を受けてもらっている」
議事録
言わば比率的に言えば、PCR検査を増やしていく中において絶対数が増えていくという、絶対数が増えていくという可能性はもちろんあるわけでございますが、基本的に、日本においてはこの発症した方、そして特定の条件、先ほど四つの例として挙げさせていただきましたが、を対象にPCR検査をさせていただいたところでございますが、それが必ず増えるかどうかということについて、私は断定的なことは申し上げることはできませんし、専門家の皆様のお話を聞く必要があるんだろうと、こう思っているところでございますが、いずれにいたしましても、先ほど大臣から答弁をさせていただきましたように、医者が必要と認める場合にはしっかりとPCR検査ができる体制を整えていきたいと。(~中略~)
先ほど申し上げましたように、いずれにいたしましても、このPCRの検査の能力を上げていくというのは、まさに私たちにとって重要なことであると、これはもう最初から認識をしていたところでございます。
コロナ対応の変遷
これは実は、私自身は臨床科の先生を交えてこの議論を随分したんですけど、実はこれは、実態としては、当時まだPCRの検査のキャパシティーがという現実的な問題も当然考慮しました
また、7月6日の分科会でも「感染のリスクはどこまでなら許容できて、どこからは絶対に防ぎたいというコンセンサスが必要だ。(リスクに応じて)それぞれにふさわしい検査体制を構築し、リソースを配分する(*3)」、同年10月の講演会でも「症状がある人が検査を受けられないという状況はあってはならない(*4)」と検査数の少なさに起因するとみられる発言を繰り返している。翌年二月になるとようやく「感染のリスクの高いところを中心に、無症状者に焦点を合わせた検査をやる(*5)」と積極検査に前向きな発言に転じている。
参考リンク
なぜ日本だけが囚われる「PCR検査抑制デマ」が生まれたのか? その根源に迫る
PCR検査をめぐる混乱 :生物学者のブログでありまして、いわばまさに医者よりもPCR検査に詳しい
PCR検査の感度や精度は30~50%や70%だというデマの出所の論文を読んでみた