『ディスクブレイカー☆フラン』 第一話
「いってきま~す!」
ドッゴォォ―――z___ン!
少女の声と共に紅魔館の壁は轟音を上げて破壊された。
そこから飛び出すのは日傘を持ち、ランドセルを背負った少女。
「ちょっとフラン様! 寺子屋に行くのはともかくちゃんとドアを開けて出てくださいって何回言ったら解るんですか!」
轟音に叩き起こされた美倫の声も空しく、空を飛ぶ少女――フランドール・スカーレットは人里の方へと飛んでいく。
フランドールは以前の赤い霧の異変から数日後、晴れて外に出ることが出来るようになったのだ。
その際、人付き合いなどを学ぶため、人里にある寺子屋へ通うようになったのだ……そこ、495歳の小学生とか言わない。
「いやっほーい!」
今日もハイテンションで空を戦闘機のような速さで飛ぶ。
左右へ錐揉み回転し、急降下して湖の水面すれすれを飛ぶ。
アクロバット飛行にも程があった。
「だいかいてーん!」
湖を抜けると、今度は高く飛び上がり、戦闘機も同然のスピードで逆宙返りをしようとすると、
「あれ……? 目の前が、真っ赤だよ……?」
フランの視界は赤一色になり、意識が薄れていった。
岡崎夢美の科学教室
夢美「逆宙返りをやると強烈な遠心力、つまり『G』(ガッツではない)が掛かって体中の血液が頭に集中して、視界が真っ赤になるんだ」
ルーミア「そーなのかー」
夢美「この状態が長く続くと気を失ったりするから気をつけなさいよ」
ルーミア「そーなのかー」
「……ハッ! ここはどこ!? 私はフラン!」
目を覚ますと、フランは森の中にいた。
まあ、フランの下には森が広がっていたのだから、当然である。
周囲をきょろきょろと見渡すフラン。
「……って、ここは森か。森には……確か魔理沙がいたっけ」
生い茂る木の葉で周囲は暗く、絡み合う木々が天井のようになっている。
「これじゃぁ、高くは飛べないなぁ」
フランはため息をつき、とりあえず知り合いである魔理沙を探すために浮かび上がった。
そのまま、歩くような速さで、森の中を飛んでいく。
しばらく飛んでいると、フランは不思議な場所にたどり着いた。
木々が乱雑に並んでいる森の中、そこだけ、そこだけ木が規則正しく並び、トンネルを作っていた。
「魔理沙の家はこの先かな?」
初めて森に立ち入ったフランは、何の疑いも無く木が並ぶ道を行く。
フランは知らなかった――そこが幻想郷の中でも指折り数えるほどの危険地帯、無縁塚へと続く道、『再思の道』だということに…………続く
EDテーマ ふぉれすとぴれお『彼女は一番少女なのか?』
http://www.youtube.com/watch?v=C_AICYSs0qs
「いってきま~す!」
ドッゴォォ―――z___ン!
少女の声と共に紅魔館の壁は轟音を上げて破壊された。
そこから飛び出すのは日傘を持ち、ランドセルを背負った少女。
「ちょっとフラン様! 寺子屋に行くのはともかくちゃんとドアを開けて出てくださいって何回言ったら解るんですか!」
轟音に叩き起こされた美倫の声も空しく、空を飛ぶ少女――フランドール・スカーレットは人里の方へと飛んでいく。
フランドールは以前の赤い霧の異変から数日後、晴れて外に出ることが出来るようになったのだ。
その際、人付き合いなどを学ぶため、人里にある寺子屋へ通うようになったのだ……そこ、495歳の小学生とか言わない。
「いやっほーい!」
今日もハイテンションで空を戦闘機のような速さで飛ぶ。
左右へ錐揉み回転し、急降下して湖の水面すれすれを飛ぶ。
アクロバット飛行にも程があった。
「だいかいてーん!」
湖を抜けると、今度は高く飛び上がり、戦闘機も同然のスピードで逆宙返りをしようとすると、
「あれ……? 目の前が、真っ赤だよ……?」
フランの視界は赤一色になり、意識が薄れていった。
岡崎夢美の科学教室
夢美「逆宙返りをやると強烈な遠心力、つまり『G』(ガッツではない)が掛かって体中の血液が頭に集中して、視界が真っ赤になるんだ」
ルーミア「そーなのかー」
夢美「この状態が長く続くと気を失ったりするから気をつけなさいよ」
ルーミア「そーなのかー」
「……ハッ! ここはどこ!? 私はフラン!」
目を覚ますと、フランは森の中にいた。
まあ、フランの下には森が広がっていたのだから、当然である。
周囲をきょろきょろと見渡すフラン。
「……って、ここは森か。森には……確か魔理沙がいたっけ」
生い茂る木の葉で周囲は暗く、絡み合う木々が天井のようになっている。
「これじゃぁ、高くは飛べないなぁ」
フランはため息をつき、とりあえず知り合いである魔理沙を探すために浮かび上がった。
そのまま、歩くような速さで、森の中を飛んでいく。
しばらく飛んでいると、フランは不思議な場所にたどり着いた。
木々が乱雑に並んでいる森の中、そこだけ、そこだけ木が規則正しく並び、トンネルを作っていた。
「魔理沙の家はこの先かな?」
初めて森に立ち入ったフランは、何の疑いも無く木が並ぶ道を行く。
フランは知らなかった――そこが幻想郷の中でも指折り数えるほどの危険地帯、無縁塚へと続く道、『再思の道』だということに…………続く
EDテーマ ふぉれすとぴれお『彼女は一番少女なのか?』
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