ジョジョの奇妙な東方
~FF・of・fate~
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第15話:人間が好きな妖怪 その③
重ちーと慧音のやりとりを見ていた人物は、慧音が教えている生徒の一人だった。
その子供は毎日のように遊んでくれる重ちーの事が好きだった。少し抜けているところが好きだった。そのクセに間違っている事を間違っていると言ってくれるその姿勢が好きだった。
そんな重ちーが不思議な力を使っているのを見てしまった。重ちーが【普通の人々と違う】事を知ってしまった。
そんな【事実】を知ってしまった子供が周りの大人に喋るのはある意味必然と言えただろう。憧れの人物が普通と違っていたのだ。喋ってしまった子供を誰が責められただろうか?
ただ一つの【不運】は。
その子供は毎日のように遊んでくれる重ちーの事が好きだった。少し抜けているところが好きだった。そのクセに間違っている事を間違っていると言ってくれるその姿勢が好きだった。
そんな重ちーが不思議な力を使っているのを見てしまった。重ちーが【普通の人々と違う】事を知ってしまった。
そんな【事実】を知ってしまった子供が周りの大人に喋るのはある意味必然と言えただろう。憧れの人物が普通と違っていたのだ。喋ってしまった子供を誰が責められただろうか?
ただ一つの【不運】は。
その子供の報告を聞いていた大人の中に、慧音の言う【妖怪を嫌う人間】がいてしまった事だろう。
しかし、その【不運】は【その人間】の不安を煽り、更にはその不安を拡大させてしまった。
そして、そういう感情に限って拡大は早いものだ。たちまちのうちに重ちーに対する不信感が強まっていってしまった・・・
そして、そういう感情に限って拡大は早いものだ。たちまちのうちに重ちーに対する不信感が強まっていってしまった・・・
FFが寺子屋に来た次の日の夕方。
いくら住人のほとんどがヒマを持て余している幻想卿とはいえ、例外は必ず存在する。
幻想卿最強の妖獣と呼ばれる【八雲藍】もその一人だ。基本的に24時間単位で忙しい彼女は朝は結界の見回り、昼は住処の掃除、夕方にはマヨヒガで猫相手にプロレスか寺子屋で遊んでいる橙を迎えに行き、夜は主人を起こすという生活を送っている。
1日のほとんどが仕事の彼女にとって、橙とのコミュニケーションはある意味オアシス(スタンドに有らず)に近いモノがある。そして橙の成長の報告は微笑ましく、楽しみな事でもあった。
いくら住人のほとんどがヒマを持て余している幻想卿とはいえ、例外は必ず存在する。
幻想卿最強の妖獣と呼ばれる【八雲藍】もその一人だ。基本的に24時間単位で忙しい彼女は朝は結界の見回り、昼は住処の掃除、夕方にはマヨヒガで猫相手にプロレスか寺子屋で遊んでいる橙を迎えに行き、夜は主人を起こすという生活を送っている。
1日のほとんどが仕事の彼女にとって、橙とのコミュニケーションはある意味オアシス(スタンドに有らず)に近いモノがある。そして橙の成長の報告は微笑ましく、楽しみな事でもあった。
「それでね、それでね藍様!今日からね?FFって人が先生になったの!」
「そーかぁ。新しい先生かぁ~。」
「うん!それでね!今日はね!反対の言葉を教えてもらったの!」
「そっかぁ。また橙は賢くなったんだなぁ・・・」
「うん!コーヒーの反対は紅茶でねっ!塩の反対はソースなの!ブタの反対はシャケなんだって!」
「そっかぁ~・・・・・・・・・そうか?」
今の藍を見た者は絶対にこのキツネが最強の妖獣であるなどとは思わないだろう。それほどまでに目尻と頬の筋肉は緩みきり、某メイド長並に鼻血をたらさんばかりの顔で橙の報告を聞いているのであった。
親バカと言われようと知った事か。この子と一緒にいる事が何よりの精力剤となるのだから!それにこんなに楽しそうに報告をしている橙を見たら鼻血の1リットルや2リットルも出るというもんだ!
この幻想卿一のバカ親子(⑨ではない)はそんなやりとりをしながら人間の里へと歩いていった。今夜の夕食の買出しの為だ。
だが、そんな緩みきった顔も人里に入った瞬間に引き締まる事になる。
親バカと言われようと知った事か。この子と一緒にいる事が何よりの精力剤となるのだから!それにこんなに楽しそうに報告をしている橙を見たら鼻血の1リットルや2リットルも出るというもんだ!
この幻想卿一のバカ親子(⑨ではない)はそんなやりとりをしながら人間の里へと歩いていった。今夜の夕食の買出しの為だ。
だが、そんな緩みきった顔も人里に入った瞬間に引き締まる事になる。
「ら、藍しゃま・・・?」
「あぁ。どうもおかしいな・・・?」
怯える橙をなだめつつ、周囲に注意を向ける。
見た感じはいつもと全く変わらない商店街である。歩いている人間達もいつもの通りだ。
だが人間達の様子がどうもおかしい。まるで【何かおかしなもの】でも見るような目をしている。その目線の先はほとんどが【橙】に向けられていた。
本来の藍なら橙にそんな目をしている人間など即座に八つ裂きにしているところだ。だが、【目に映る全ての人間】が【同じ目をしている】事が藍を警戒させた。
見た感じはいつもと全く変わらない商店街である。歩いている人間達もいつもの通りだ。
だが人間達の様子がどうもおかしい。まるで【何かおかしなもの】でも見るような目をしている。その目線の先はほとんどが【橙】に向けられていた。
本来の藍なら橙にそんな目をしている人間など即座に八つ裂きにしているところだ。だが、【目に映る全ての人間】が【同じ目をしている】事が藍を警戒させた。
(自分ならまだわからないでもない・・・一応大妖怪の一人だしな・・・だが、何故【私】ではなく【橙】なんだ・・・?)
慧音の頼みで橙を寺子屋に通わせているからか?
ノン 橙が寺子屋に行くようになってからもう1週間だ。今更警戒したところでどうなる?
橙が何かやらかした・・・?
ノン 橙はいい子だ。何かやらかしてしまったら必ず報告するよう言ってある。報告は今まで一度もない。
橙の配下の猫共か・・・?
ノン 橙の実力的に猫共が力を持つ事はない。何かしたとしてもノラ猫レベルのはずだ。
ノン 橙が寺子屋に行くようになってからもう1週間だ。今更警戒したところでどうなる?
橙が何かやらかした・・・?
ノン 橙はいい子だ。何かやらかしてしまったら必ず報告するよう言ってある。報告は今まで一度もない。
橙の配下の猫共か・・・?
ノン 橙の実力的に猫共が力を持つ事はない。何かしたとしてもノラ猫レベルのはずだ。
自問自答を繰り返すが、答えは出ない。【理由】がない。【自分】ではなく【橙】のみを見る【理由】が。
藍はそこで思考を中断する。無駄な事はいくら悩んでも無駄なのだ。自分はそれに答えられるだけの【欠片】を持ち合わせていない。
さっさと買い物を済ませて帰ろう。そう考えた藍は橙を連れ、商店街に入っていった。
藍はそこで思考を中断する。無駄な事はいくら悩んでも無駄なのだ。自分はそれに答えられるだけの【欠片】を持ち合わせていない。
さっさと買い物を済ませて帰ろう。そう考えた藍は橙を連れ、商店街に入っていった。
「やぁ、調子はどうだい?」
「ん?あぁ、八雲ンとこのキツネとネコじゃあねぇか。いらっしゃい。」
幻想卿ではめずらしい黒い肌をしたがっしりした女性が応対する。
この店は店主がハイハイをしていた頃から知っている旧知の仲だ。更に売り文句が『妖怪も人間も御用達』である優良店である。
この店は店主がハイハイをしていた頃から知っている旧知の仲だ。更に売り文句が『妖怪も人間も御用達』である優良店である。
「鳥肉と兎肉、それにネギとショウガを貰えるか?」
「おぅ。あと、このダイエットコークはサービスしとくぜー。」
藍の注文に応えながら籠に商品を放り込んでいく。そしてどこからか『ダイエットコーク』と描かれた缶を最後に放り込んで藍に渡した。
この店主は必ず『ダイエットコーク』をサービスするのだ。どこから調達しているのかわからない幻想卿七不思議の一つである。
この店主は必ず『ダイエットコーク』をサービスするのだ。どこから調達しているのかわからない幻想卿七不思議の一つである。
「ありがとう。この飲み物は紫様が大好きでね。売ってくれないか?」
「そういう訳にもいかねェんだよォオオ。すまねぇがな。」
この会話もいつもの事だ。少なくともこの店はいつも通りであるらしい。少し安心し、去ろうとした藍に店主が声をかけた。
「あ、もう一つサービスだぜー八雲ンとこの。しばらくそこのネコを寺子屋に行かせない事を薦めるぜェ。」
その言葉にピタリと動きを止める藍と橙。言葉に含まれる意味を図りかねたのだ。
「・・・どういう意味だ?」
「一万、と言いてェところだがまァ個人的に気に入らねェんでな。サービスしとくぜ。その籠ン中だ。」
ニヤリ、と笑ってその【店主】は籠を指差した。
その翌日の昼。
重ちーは完全に意気消沈していた。
今日も今日とて慧音の言いつけをスコーンと忘れ、農家の手伝いに行ったのだが手伝わせてくれなかったのだ。
それどころか誰もがこちらと話をしようとしてくれない。誰かに話しかけようとしてもそっぽを向かれ、こっちを向いてくれない。
いくら寺子屋で手伝いをしているとはいえ、重ちーはまだ14歳の子供である。邪険に扱われて平然と出来るわけもなく、トボトボと寺子屋に戻っていっているのだった。
重ちーは完全に意気消沈していた。
今日も今日とて慧音の言いつけをスコーンと忘れ、農家の手伝いに行ったのだが手伝わせてくれなかったのだ。
それどころか誰もがこちらと話をしようとしてくれない。誰かに話しかけようとしてもそっぽを向かれ、こっちを向いてくれない。
いくら寺子屋で手伝いをしているとはいえ、重ちーはまだ14歳の子供である。邪険に扱われて平然と出来るわけもなく、トボトボと寺子屋に戻っていっているのだった。
「・・・一体どうしたんだど・・・?みんなが冷たいど・・・」
手のひらに乗っけたハーヴェストにボソボソと話しかける。慧音には『絶対に人前でその能力を使うな』と厳命されているが、誰も見ようとしていない今ならいいだろうと話し相手用に呼び出したのだ。
「オラ、なんか悪いことしたか・・・?こっそりオラだけスイカを2玉食べたのがいけなかったのかど・・・?それとも手伝いの報酬を上げてくれって言ったのが悪かったのかど・・・?」
実に重ちーである。無論、そんな理由であっさり嫌うような人間はいない。
だが、自分で考えた事を勝手に自分で信じてしまうのも人間であり、重ちーである。きっとスイカを食べた事に違いないと頭を抱えながら寺子屋に戻っていく。
そんな彼が帰ってきて見たものは。
だが、自分で考えた事を勝手に自分で信じてしまうのも人間であり、重ちーである。きっとスイカを食べた事に違いないと頭を抱えながら寺子屋に戻っていく。
そんな彼が帰ってきて見たものは。
敬愛する教師達を取り囲む人里の男達であった。
FFは完全に混乱していた。
当然だ。新任の教師として来て、2日目の出来事である。紅魔館(の図書館)に行く予定であるにとりを置いて学校に行き、早苗と一緒に子供達に計算式を教えていたはずだった。
急に慧音が神妙な顔で入ってくるなり、『子供達を部屋から出さないでくれ』と言ってきたのだ。
ひとまずその場を早苗に任せ、詳細を聞きに慧音の後を追って校舎から出たFFが見たもの。それが、この光景だ。
当然だ。新任の教師として来て、2日目の出来事である。紅魔館(の図書館)に行く予定であるにとりを置いて学校に行き、早苗と一緒に子供達に計算式を教えていたはずだった。
急に慧音が神妙な顔で入ってくるなり、『子供達を部屋から出さないでくれ』と言ってきたのだ。
ひとまずその場を早苗に任せ、詳細を聞きに慧音の後を追って校舎から出たFFが見たもの。それが、この光景だ。
「・・・コイツは何の冗談だ?慧音。」
「判らない。身に覚えがない以上、判りようがないが・・・妹紅?」
「竹林の糞NEETだったら腐るほどあるが・・・少なくとも私は人間のつもりなんでね。身に覚えはないな。」
既に外に出ていた妹紅も判らないようだ。FF自身にも思いつく限りはない。【外の世界】なら掃いて捨てるほどあるのだが・・・
だが、そんな彼女達を嘲笑うかのように殺気だった男達がこちらにやってくる。これが現実だ。目を逸らすわけにもいかないだろう・・・
だが、そんな彼女達を嘲笑うかのように殺気だった男達がこちらにやってくる。これが現実だ。目を逸らすわけにもいかないだろう・・・
「何の用ですか!?今は授業中です!」
慧音の声にも耳を貸そうとしない。ただ、こちらを睨みつけながら持っている鍬や鉈を構えるだけだ。
女三人にあまりに物騒すぎるように見える。が、まぁ妖怪に半妖、不老不死が揃っているのだから鍬や鉈では弱すぎる位か。
女三人にあまりに物騒すぎるように見える。が、まぁ妖怪に半妖、不老不死が揃っているのだから鍬や鉈では弱すぎる位か。
「すまないが、ここに来た理由を言ってくれ。場合によっては私達もそれなりの対応をせざるを得ない。」
「え、FFッ!?」
「コイツ等の目・・・気に入らねェ・・・。【こんなところ】に来ているくせに【マジで怯えた目】をしていやがる・・・二つの事が矛盾してるンだよ、慧音。」
FFが指を男達に向ける。それに驚く慧音をよそに妹紅の周囲の温度がどんどんと上がってゆく。妹紅も戦闘準備を行っている証拠だ。
妹紅の言葉を証明するかのように男達の輪が遠くなってゆく。攻撃される、と思っていなかったのだろうか?
妹紅の言葉を証明するかのように男達の輪が遠くなってゆく。攻撃される、と思っていなかったのだろうか?
「なぁ。お前らが何の目的でココに来たのかはもう【興味】はねぇな。だが、【一つ】答えてくれねェか?」
「お前達は【攻撃されるかも知れない】っていう【覚悟】をして来てるのか?なぁ。慧音の寺子屋にそうやって【武装】してるって事はよォ・・・」
FFと妹紅が更に詰め寄る。詰め寄っただけ後ずさりする男達。
これで【理解】できた。コイツ等は理由は知らないが、慧音に【何か】を【強要しようと】している。だが、【攻撃される】事は想定していない・・・
自分は攻撃されない【だろう】という身勝手な【ルール】でココに来た【大馬鹿者】と言う事か・・・
これで【理解】できた。コイツ等は理由は知らないが、慧音に【何か】を【強要しようと】している。だが、【攻撃される】事は想定していない・・・
自分は攻撃されない【だろう】という身勝手な【ルール】でココに来た【大馬鹿者】と言う事か・・・
「何て茶番だ・・・くだらない。基本的に人間は好きだが、こういう所が人間の駄目なところだ・・・」
完全に興が削がれたFFは狙いを定め、出来る限り被害が少なそうな部位を狙ってFF弾を撃ち込んだ。