☆岸辺颯太
「こんな殺し合い早く止めさせないと!」
魔法少女ラ・ピュセルこと岸辺颯太は駆け出した。
元の世界では16人の魔法少女による無慈悲なゲームに巻き込まれている真っ最中にこの世界に呼ばれた。
男子中学生でありながら魔法少女として活躍する正義感の強い少年は、当然この殺し合いも打開するために動いていた。
そんな彼に与えられた肉体もまた、別の魔法少女である。
白を基調としたセーラー服。フリルで縁取られたスカート。白い花飾り。
颯太にとって見覚えのある姿。
元の世界では16人の魔法少女による無慈悲なゲームに巻き込まれている真っ最中にこの世界に呼ばれた。
男子中学生でありながら魔法少女として活躍する正義感の強い少年は、当然この殺し合いも打開するために動いていた。
そんな彼に与えられた肉体もまた、別の魔法少女である。
白を基調としたセーラー服。フリルで縁取られたスカート。白い花飾り。
颯太にとって見覚えのある姿。
「ってこれ小雪の身体じゃないか!」
それは、魔法少女『スノーホワイト』こと姫川小雪の身体。
颯太の幼馴染であり、同じ魔法少女仲間である。
颯太の幼馴染であり、同じ魔法少女仲間である。
「……魔法少女アニメだと、こんな入れ代わり展開もあったりするけど……」
颯太は魔法少女だが、思春期真っ最中の男子中学生でもある。
こんなシチュエーションを考えた事が無いと言えば嘘になる。
ましてや幼馴染の子の身体になってしまったのだからそりゃもう興奮が凄い。
邪なことをどうしても考えてしまうのは無理のない話。
中学生男子だもの仕方ない。
こんなシチュエーションを考えた事が無いと言えば嘘になる。
ましてや幼馴染の子の身体になってしまったのだからそりゃもう興奮が凄い。
邪なことをどうしても考えてしまうのは無理のない話。
中学生男子だもの仕方ない。
「いけない、今はそんなこと考えてる場合じゃない……そ、そうだ、そうこう時は」
顔を挙げ、遠くを眺める。
思い浮かべるのは母親の顔。
その瞬間、呼吸も鼓動も静まり返る。
身体の熱が自然と冷めてゆく。
これは、周りの魔法少女達に余計な邪念を抱かなくするために生み出した、彼なりのルーチンである。
思い浮かべるのは母親の顔。
その瞬間、呼吸も鼓動も静まり返る。
身体の熱が自然と冷めてゆく。
これは、周りの魔法少女達に余計な邪念を抱かなくするために生み出した、彼なりのルーチンである。
「……うん、まあ、よし……大丈夫だ」
男子中学生が行うには大層キツい行為であるが。
仕切り直す。
幼馴染の身体というのは、ある意味では幸運だ。
どんな肉体になるか分からない状況下で、この身体は心強い。
使える魔法も分かっている。
プロフィールを確認するまでもない。
幼馴染の身体というのは、ある意味では幸運だ。
どんな肉体になるか分からない状況下で、この身体は心強い。
使える魔法も分かっている。
プロフィールを確認するまでもない。
(……流石に見るのはやめておこう)
というより、幼馴染の個人情報を見るのは抵抗があった。
もしかしたら知られたら困るような事が書いてあるかもしれない。
颯太は紳士だった。
もしかしたら知られたら困るような事が書いてあるかもしれない。
颯太は紳士だった。
(……困った事になった)
「誰かいるのか?」
「誰かいるのか?」
不意に声が聞えた。
これは肉体となっている『スノーホワイト』の固有魔法『困っている人の心の声が聞こえるよ』だ。
彼女の固有魔法は相手の困り事を聞き取ることが出来る、人助けに特化した魔法だ。
その姿を与えられている今、颯太にも同様の魔法が使えた。
これは肉体となっている『スノーホワイト』の固有魔法『困っている人の心の声が聞こえるよ』だ。
彼女の固有魔法は相手の困り事を聞き取ることが出来る、人助けに特化した魔法だ。
その姿を与えられている今、颯太にも同様の魔法が使えた。
そしてその声はよく聞いてみれば、聞き覚えのある声であることが分かる。
(……急いで帰らなくと)
「この声、まさか小雪か!」
「この声、まさか小雪か!」
声の聴こえる方へ一目散に駆け出す。
姫川小雪、優しくて可愛くて正しい魔法少女ことスノーホワイト。
この身体の本来の持ち主。
人の困り事を解決する、よろず相談魔法少女。
争い事が嫌いで弱虫で泣き虫で、戦いに向いていない彼女までも呼ばれているのなら、すぐに守らなくてはいけない。
彼女を守るとあの日、剣に誓ったのだから。
姫川小雪、優しくて可愛くて正しい魔法少女ことスノーホワイト。
この身体の本来の持ち主。
人の困り事を解決する、よろず相談魔法少女。
争い事が嫌いで弱虫で泣き虫で、戦いに向いていない彼女までも呼ばれているのなら、すぐに守らなくてはいけない。
彼女を守るとあの日、剣に誓ったのだから。
「大丈夫か!…………え!?」
そこに居たのは、鎧に身を包んだ竜の角を付けた少女。
無表情、無感情、無愛想でありつつも騎士のような高潔さと、ある種の色気を併せ持つ外見。
剣と鎧で武装した、颯太のよく知る魔法少女の姿であった。
無表情、無感情、無愛想でありつつも騎士のような高潔さと、ある種の色気を併せ持つ外見。
剣と鎧で武装した、颯太のよく知る魔法少女の姿であった。
「ええ……えっと、その身体」
それは、本来の自分の身体。
声をかけられた少女は、魔法少女『ラ・ピュセル』の姿をしていた。
彼女は、颯太の姿を見て僅かに驚きを見せた。
声をかけられた少女は、魔法少女『ラ・ピュセル』の姿をしていた。
彼女は、颯太の姿を見て僅かに驚きを見せた。
「そ、その身体は……、ぼ」
しかしそれも一瞬。颯太が言葉を言い終える前。
挨拶も無しに駆け出し、颯太へと剣を振り下ろす。
真っ直ぐに振り下ろされた剣を、颯太は身体を捻り回避。
振り向きざまに脚を狙った剣筋を跳躍し躱す。
普段の癖で剣を構えようとした手は空気を掴むだけに終わり、慌てて跳躍し距離を取る。
挨拶も無しに駆け出し、颯太へと剣を振り下ろす。
真っ直ぐに振り下ろされた剣を、颯太は身体を捻り回避。
振り向きざまに脚を狙った剣筋を跳躍し躱す。
普段の癖で剣を構えようとした手は空気を掴むだけに終わり、慌てて跳躍し距離を取る。
「何をするんだ!」
颯太の頭に疑問符が浮かぶ。
この魔法少女は小雪なのか、と。
自分の知っている小雪は臆病な少女のはずだ。
なのに似ても似つかぬ動きでこちらに攻撃を仕掛けた。小雪だったら絶対にやらないことだ。
ならば、たまたま小雪と声が似ていたのを誤解してしまっただけだろう。
颯太はそう結論付ける。
この魔法少女は小雪なのか、と。
自分の知っている小雪は臆病な少女のはずだ。
なのに似ても似つかぬ動きでこちらに攻撃を仕掛けた。小雪だったら絶対にやらないことだ。
ならば、たまたま小雪と声が似ていたのを誤解してしまっただけだろう。
颯太はそう結論付ける。
そう思うと、自分の不甲斐なさに怒りが湧いてくる。
肉体が入れ替わっている今、声だけで判断するのは安易過ぎた。
この殺し合いの場では安易に近づくよりも、様子を見るべきであった。
自分の油断で、何よりも大切な幼馴染の身体を傷物にするかもしれなかった怒りが身を包む。
ましてや相手が他でもない自分の身体なのだから。
肉体が入れ替わっている今、声だけで判断するのは安易過ぎた。
この殺し合いの場では安易に近づくよりも、様子を見るべきであった。
自分の油断で、何よりも大切な幼馴染の身体を傷物にするかもしれなかった怒りが身を包む。
ましてや相手が他でもない自分の身体なのだから。
颯太にとって、魔法少女とは戦うヒロインの象徴だ。
強大な敵に立ち向かい、大切な物を守るためには諦めない戦士。
人を殺そうとする者を魔法少女とは認められない。ましてや自分の姿であっては論外だ。
強大な敵に立ち向かい、大切な物を守るためには諦めない戦士。
人を殺そうとする者を魔法少女とは認められない。ましてや自分の姿であっては論外だ。
そうは思っていても優位は覆せず、颯太は防戦一方だ。
元々『スノーホワイト』は単純な力押しに弱い魔法少女だ。
心を読む魔法を持つとはいえ、急な動きに対応するには限度がある。
かつての一件後、幾多の鍛錬を潜り強くなった『スノーホワイト』の身体。
それでも、本来戦い向けの魔法少女ではない事には違いない。
単純な破壊力比べであれば、戦う魔法少女である『ラ・ピュセル』のほうが上回る。
ましてや颯太は幼馴染の身体を気遣い、強気な攻撃に出ることができず、回避に専念するほかない。
そのうえ得意武器も無い状態だ。
追い詰められるのも時間の問題であった。
元々『スノーホワイト』は単純な力押しに弱い魔法少女だ。
心を読む魔法を持つとはいえ、急な動きに対応するには限度がある。
かつての一件後、幾多の鍛錬を潜り強くなった『スノーホワイト』の身体。
それでも、本来戦い向けの魔法少女ではない事には違いない。
単純な破壊力比べであれば、戦う魔法少女である『ラ・ピュセル』のほうが上回る。
ましてや颯太は幼馴染の身体を気遣い、強気な攻撃に出ることができず、回避に専念するほかない。
そのうえ得意武器も無い状態だ。
追い詰められるのも時間の問題であった。
硬直状態の最中、『ラ・ピュセル』の姿の相手はデイパックから、種のようなものを取り出した。
瞬間、周囲に閃光が広がり、身動きが取れなくなる。
相手が投げたデクの実は、当てた者の動きを少し封じる効果を持つ。
戦場ではその瞬間だけで勝負は決まる。
剣が颯太の身体を貫いた。
瞬間、周囲に閃光が広がり、身動きが取れなくなる。
相手が投げたデクの実は、当てた者の動きを少し封じる効果を持つ。
戦場ではその瞬間だけで勝負は決まる。
剣が颯太の身体を貫いた。
♢♢♢
心の声が聴こえない。
ラ・ピュセルの肉体を与えられた少女が真っ先に思ったことはそれだった。
ラ・ピュセルの肉体を与えられた少女が真っ先に思ったことはそれだった。
精神として入っている者の名は―――
―――『魔法少女狩り』スノーホワイトこと姫川小雪。
―――『魔法少女狩り』スノーホワイトこと姫川小雪。
魔法は魔法少女に変身していなければ使えない。
姫川小雪が『スノーホワイト』ではない今、心の声を聞く魔法は使えない。
姫川小雪が『スノーホワイト』ではない今、心の声を聞く魔法は使えない。
(そうちゃんの身体、か)
身体として配られたのは、何年も前に亡くなった幼馴染の『ラ・ピュセル』。
自分を守る為に他の魔法少女に立ち向かい、亡くなった筈の少年。
あの頃と何一つ、寸分の狂いもないままで、自分の肉体として充てがわれている。
唯一違うところは、彼はこんな仏頂面では無いことだ。
自分を守る為に他の魔法少女に立ち向かい、亡くなった筈の少年。
あの頃と何一つ、寸分の狂いもないままで、自分の肉体として充てがわれている。
唯一違うところは、彼はこんな仏頂面では無いことだ。
懐かしさは感じるが、そればかりに浸っている場合ではない。
心の声を聞く魔法が使えない今、いつものように先読みする戦いは叶わない。
心の声を聞く魔法が使えない今、いつものように先読みする戦いは叶わない。
(……殺し合い)
かつての魔法少女試験を彷彿とさせる殺し合い。
あの頃の姫川小雪は守られるだけの少女だった。
何も自分で選べず、戦おうともせず、結果的に生き残ってしまっただけの少女。
自分が何もしなかったせいで幼馴染のラ・ピュセルも、先輩魔法少女も、自分を助けようとした魔法少女も、みんな失った。
あの頃の姫川小雪は守られるだけの少女だった。
何も自分で選べず、戦おうともせず、結果的に生き残ってしまっただけの少女。
自分が何もしなかったせいで幼馴染のラ・ピュセルも、先輩魔法少女も、自分を助けようとした魔法少女も、みんな失った。
強くなりたかった。変わりたいと思った。
戦うことを選び、訓練を積み、一時の判断が死を招く修羅場に身を置いた。
人助けの魔法を戦闘向けに。相手の困り事を解決する優しい魔法を、相手の知られたくない弱みを知る魔法へと変えた。
よろず相談魔法少女から、魔法少女狩りと呼ばれ畏怖される存在へと変わった。
戦うことを選び、訓練を積み、一時の判断が死を招く修羅場に身を置いた。
人助けの魔法を戦闘向けに。相手の困り事を解決する優しい魔法を、相手の知られたくない弱みを知る魔法へと変えた。
よろず相談魔法少女から、魔法少女狩りと呼ばれ畏怖される存在へと変わった。
いつしか夢は呪いと化した。
どれだけの重圧にも折れることなく戦う。
どれだけ苦しくて、どれだけ疲れて、何も考えたくなくなっても。
亡くした者達に恥じぬよう戦い続けた。戦い続けなくてはいけなかった。
清く、正しく、美しく、自分の信じる魔法少女の姿を貫く。
どれだけの道程でも、それでも夢を見てる。変わってしまった今でも、こっそり夢見てる。
スノーホワイトは、姫川小雪は、夢を見る。
あなたのために理想を求める。
すべては―――の為に。
どれだけの重圧にも折れることなく戦う。
どれだけ苦しくて、どれだけ疲れて、何も考えたくなくなっても。
亡くした者達に恥じぬよう戦い続けた。戦い続けなくてはいけなかった。
清く、正しく、美しく、自分の信じる魔法少女の姿を貫く。
どれだけの道程でも、それでも夢を見てる。変わってしまった今でも、こっそり夢見てる。
スノーホワイトは、姫川小雪は、夢を見る。
あなたのために理想を求める。
すべては―――の為に。
(早く戻らないと)
3日以内という時間制限は焦りを産む。
スノーホワイトは夢を見ている。
本来の魔法少女狩りスノーホワイトであれば、ウタなる魔法少女の身体を奪った魘夢へと立ち向かったであろう。
しかし、ここにいるスノーホワイトは本来のスノーホワイトではない。
スノーホワイトは夢を見ている。
本来の魔法少女狩りスノーホワイトであれば、ウタなる魔法少女の身体を奪った魘夢へと立ち向かったであろう。
しかし、ここにいるスノーホワイトは本来のスノーホワイトではない。
『スノーお姉ちゃんがプクの味方をしてくれれば、きっと上手くいくと思うんだ。』
敵対していた魔法少女プク・プック。
彼女の魔法はどんな相手だろうと『お友達』にしてしまう。
姫川小雪がこの殺し合いに呼ばれたのは、まさにその魔法を受けていた時だった。
今の小雪は、あらゆる優先順位をプク・プック様を第一に考えるようにされてしまった。
自分の為さねばいけないことよりも。
彼女の魔法はどんな相手だろうと『お友達』にしてしまう。
姫川小雪がこの殺し合いに呼ばれたのは、まさにその魔法を受けていた時だった。
今の小雪は、あらゆる優先順位をプク・プック様を第一に考えるようにされてしまった。
自分の為さねばいけないことよりも。
全てはプク様の夢、『世界中の魔法少女全員とお友達になる』を叶えるために。
敵も味方もどろどろに溶けて、魔法の装置の中でみんな永久にエネルギーを取り出される存在となる。
なんて素晴らしい理想か。
プク様はスノーホワイトを必要としている。プク様の笑顔のためであれば、どんなことでも出来る。
急いで帰って手助けをしなくてはいけない。
敵も味方もどろどろに溶けて、魔法の装置の中でみんな永久にエネルギーを取り出される存在となる。
なんて素晴らしい理想か。
プク様はスノーホワイトを必要としている。プク様の笑顔のためであれば、どんなことでも出来る。
急いで帰って手助けをしなくてはいけない。
かつてのデスゲームを経験した小雪にとって、殺し合いに乗るのはやりたくない事だった。
それでもやらなければいけなかったし、これからやらなくてはいけないことだ。
自分の肉体が他人に渡っていることを知ったとき、真っ先に思ったのは肉体プロフィールで自分の情報が知られてしまうことだ。
手の内が知られては、今後のプク様の不利益に繋がるかも知れない。
それに自分の魔法で心を読まれてしまってはこの殺し合いにおいて動きづらくなる。
だから、今のうちに殺しておくべきだと判断した。
それでもやらなければいけなかったし、これからやらなくてはいけないことだ。
自分の肉体が他人に渡っていることを知ったとき、真っ先に思ったのは肉体プロフィールで自分の情報が知られてしまうことだ。
手の内が知られては、今後のプク様の不利益に繋がるかも知れない。
それに自分の魔法で心を読まれてしまってはこの殺し合いにおいて動きづらくなる。
だから、今のうちに殺しておくべきだと判断した。
相手が自分の身体だからこそ、その弱点は手に取るように分かった。
対する魔法少女はまだ自分の身体を使いこなせていない。
自分の得意武器は薙刀だ。突き刺す、弾く、斬るといった動作はある程度は剣術にも使い回せる。
小雪はそのまま、自分の姿の魔法少女を刺し殺すつもりであった。
だけど、ほんの一瞬、少しだけ身体が止まった。そうだ、止めてしまった。
原因があるとするのなら。
対する魔法少女はまだ自分の身体を使いこなせていない。
自分の得意武器は薙刀だ。突き刺す、弾く、斬るといった動作はある程度は剣術にも使い回せる。
小雪はそのまま、自分の姿の魔法少女を刺し殺すつもりであった。
だけど、ほんの一瞬、少しだけ身体が止まった。そうだ、止めてしまった。
原因があるとするのなら。
(そうちゃんの身体……)
『ラ・ピュセル』は騎士だ。
騎士とはお姫様を守る盾。
争うことのできない、優しい君の剣。
だから、『ラ・ピュセル』の身体である以上、『スノーホワイト』を殺す事を無意識的に拒んだ。
拒んでしまった。
騎士とはお姫様を守る盾。
争うことのできない、優しい君の剣。
だから、『ラ・ピュセル』の身体である以上、『スノーホワイト』を殺す事を無意識的に拒んだ。
拒んでしまった。
「うん……でも、もう大丈夫」
顔を挙げ、遠くを眺める。
思い浮かべるのはプク・プックの笑顔。
その瞬間、呼吸も鼓動も静まり返り、心が安らぎ、落ち着いていく。
焦りから生まれた身体の熱は、いつの間にか冷めて、別の熱意が高まっていゆく。
もう同じ失敗はしないだろう。
思い浮かべるのはプク・プックの笑顔。
その瞬間、呼吸も鼓動も静まり返り、心が安らぎ、落ち着いていく。
焦りから生まれた身体の熱は、いつの間にか冷めて、別の熱意が高まっていゆく。
もう同じ失敗はしないだろう。
しかし、夢とはいつか覚めるもの。
自分の心の声は、聞こえない。
今は、まだ。
自分の心の声は、聞こえない。
今は、まだ。
【スノーホワイト(姫河小雪)@魔法少女育成計画】
[身体]:ラ・ピュセル(岸辺颯太)@魔法少女育成計画
[状態]:健康、プク・プックによる洗脳中、ラ・ピュセルに変身中
[装備]:ラ・ピュセルの剣@魔法少女育成計画
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、デクの実×9@ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
[思考・状況]基本方針:元世界への迅速な帰還。
1:優勝し、身体を取り戻して帰還する。願いの権利はプク様の為に使う。
2:情報が流れる前に自分の身体の持ち主を殺す。(精神が颯太であることには気付いていない)
3:身体を取り戻してここから脱出出来る方法があれば、それでもいい
[備考]
※参戦時期は『魔法少女育成計画QUEENS』にてプク様の魔法を受けて『お友達』になっている時期です。
※時間経過により徐々に正気に戻ります。最低でも24時間後には正気に戻りますが、精神状態によってはもっと早く戻ります。
※肉体の参戦時期は参加者ラ・ピュセルと同じです。
※変身を解除しても魔法少女状態で受けたダメージはリセットされないものとします。
[身体]:ラ・ピュセル(岸辺颯太)@魔法少女育成計画
[状態]:健康、プク・プックによる洗脳中、ラ・ピュセルに変身中
[装備]:ラ・ピュセルの剣@魔法少女育成計画
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、デクの実×9@ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
[思考・状況]基本方針:元世界への迅速な帰還。
1:優勝し、身体を取り戻して帰還する。願いの権利はプク様の為に使う。
2:情報が流れる前に自分の身体の持ち主を殺す。(精神が颯太であることには気付いていない)
3:身体を取り戻してここから脱出出来る方法があれば、それでもいい
[備考]
※参戦時期は『魔法少女育成計画QUEENS』にてプク様の魔法を受けて『お友達』になっている時期です。
※時間経過により徐々に正気に戻ります。最低でも24時間後には正気に戻りますが、精神状態によってはもっと早く戻ります。
※肉体の参戦時期は参加者ラ・ピュセルと同じです。
※変身を解除しても魔法少女状態で受けたダメージはリセットされないものとします。
【デクの実×10@ゼルダの伝説 ムジュラの仮面】
スノーホワイト(姫河小雪)に支給。
10個セットで支給。
『出現後、一定時間が経過するか、ダメージを与えると激しい光を発しながら爆発するアイテム。その光に触れた者は、しばらく目くらましの状態になり、身動きが取れなくなる。さらに、投げて相手に当てても同様の効果が得られる。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』でも敵をひるませる効果があり囲まれたときなどに役立つ。』(スマブラXでのフィギュア名鑑)
スノーホワイト(姫河小雪)に支給。
10個セットで支給。
『出現後、一定時間が経過するか、ダメージを与えると激しい光を発しながら爆発するアイテム。その光に触れた者は、しばらく目くらましの状態になり、身動きが取れなくなる。さらに、投げて相手に当てても同様の効果が得られる。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』でも敵をひるませる効果があり囲まれたときなどに役立つ。』(スマブラXでのフィギュア名鑑)
【ラ・ピュセルの剣@魔法少女育成計画】
※支給品ではなく、ラ・ピュセルの魔法で発現する剣。
名称については下記資料本から。
ラ・ピュセルの魔法『剣の大きさを自由に変えられるよ』で大きさを変えることが出来るロングソード。魔法少女に変身すると自動的に背負っている。
本人の意思で自由に出したり消したり出来る。通常時は1メートル幅40センチ。
魔法でサイズを5倍や半分以下など自在に大きさを変化可能。鞘だけ大きくなどもできる。
持っている必要はなく、視界の範囲内であれば自由に大きさを変えられる。
非常に頑丈であり、魔法少女の攻撃を受けても傷一つ付かない。
※支給品ではなく、ラ・ピュセルの魔法で発現する剣。
名称については下記資料本から。
ラ・ピュセルの魔法『剣の大きさを自由に変えられるよ』で大きさを変えることが出来るロングソード。魔法少女に変身すると自動的に背負っている。
本人の意思で自由に出したり消したり出来る。通常時は1メートル幅40センチ。
魔法でサイズを5倍や半分以下など自在に大きさを変化可能。鞘だけ大きくなどもできる。
持っている必要はなく、視界の範囲内であれば自由に大きさを変えられる。
非常に頑丈であり、魔法少女の攻撃を受けても傷一つ付かない。
なお、ラ・ピュセルの魔法でこの剣以外を大きくすることは出来ない。
背負っている大剣のサイズを変化させる(魔法少女育成計画オフィシャルファンブック)
固有の武器である大剣の大きさを自在に変化できる(TVアニメ魔法少女育成計画ファンブック)
など微妙に表記揺れがあるが、魔法で大きくすることが出来るのはこの剣だけと見て良いだろう。
背負っている大剣のサイズを変化させる(魔法少女育成計画オフィシャルファンブック)
固有の武器である大剣の大きさを自在に変化できる(TVアニメ魔法少女育成計画ファンブック)
など微妙に表記揺れがあるが、魔法で大きくすることが出来るのはこの剣だけと見て良いだろう。
☆岸辺颯太
颯太は元の世界では、強敵と戦い勝利する自分を夢想していた。
正々堂々と戦い、お互いを認め合う。
魔法少女アニメのそんなシチュエーションが好きだった。
しかし、現実はそうはいかないものだ。
一方的な殺し合いで相手とわかり会えるなんてありえない。
裂傷を負った肩を抑えつつそんなことを思った。
白いコスチュームがほんの少し赤く、妖艶に染まる。
正々堂々と戦い、お互いを認め合う。
魔法少女アニメのそんなシチュエーションが好きだった。
しかし、現実はそうはいかないものだ。
一方的な殺し合いで相手とわかり会えるなんてありえない。
裂傷を負った肩を抑えつつそんなことを思った。
白いコスチュームがほんの少し赤く、妖艶に染まる。
「何だよ、これは」
『スノーホワイト』の魔法「困っている人の心の声が聞こえるよ」は、身に付けた当初から随分変わった。
深層心理や考えたという自覚を持たない声まで聞くことが出来る。
そのことを、この頃の颯太は知らない。
今まさに自分が殺されるその瞬間、相手から聞こえたのは、
『スノーホワイトを傷つけたくない』という心の声。
今しがた殺そうとしたものを、守ろうとする矛盾した言葉。
その瞬間、攻撃が僅かに止まり、支給品の『だっしゅつボタン』が発動。
致命傷となる前にその場を離れることが出来た。
深層心理や考えたという自覚を持たない声まで聞くことが出来る。
そのことを、この頃の颯太は知らない。
今まさに自分が殺されるその瞬間、相手から聞こえたのは、
『スノーホワイトを傷つけたくない』という心の声。
今しがた殺そうとしたものを、守ろうとする矛盾した言葉。
その瞬間、攻撃が僅かに止まり、支給品の『だっしゅつボタン』が発動。
致命傷となる前にその場を離れることが出来た。
「何なんだよ……僕にどうしろっていうんだ……」
冷静さを見失うと、真実と真理にたどり着くことはできない。
この頃の岸辺颯太は未来で自身に起こる悲劇も、姫川小雪が選ぶ道もまだ知らない。
ましてや二人の夢が塗りつぶされてしまったなんて、分かるはずもなかった。
この頃の岸辺颯太は未来で自身に起こる悲劇も、姫川小雪が選ぶ道もまだ知らない。
ましてや二人の夢が塗りつぶされてしまったなんて、分かるはずもなかった。
【ラ・ピュセル(岸辺颯太)@魔法少女育成計画】
[身体]:スノーホワイト(姫河小雪)@魔法少女育成計画
[状態]:健康、スノーホワイトに変身中、困惑
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(剣の類は無い)、だっしゅつボタン(使用済み)@ポケットモンスター
[思考・状況]基本方針:魔法少女として皆を守る
1:自分の身体の魔法少女に対処する。(精神が小雪であるとは思っていない)
2:どうにか本来の肉体を取り戻す。
[備考]
※参戦時期は『魔法少女育成計画(原作1巻)』、森の音楽家クラムベリーと戦う直前です。
※肉体の参戦時期は参加者スノーホワイトと同じです。
※変身を解除しても魔法少女状態で受けたダメージはリセットされないものとします。
※まだ魔法を完全に使いこなせていません。深層心理の先読みなどはもう少し慣れないと完全に使いこなすのは難しいでしょう。
※魔法で聴こえる声は『精神側の声色』で聞こえます。
※肉体プロフィールを確認していません。現状する予定もありません。
[身体]:スノーホワイト(姫河小雪)@魔法少女育成計画
[状態]:健康、スノーホワイトに変身中、困惑
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(剣の類は無い)、だっしゅつボタン(使用済み)@ポケットモンスター
[思考・状況]基本方針:魔法少女として皆を守る
1:自分の身体の魔法少女に対処する。(精神が小雪であるとは思っていない)
2:どうにか本来の肉体を取り戻す。
[備考]
※参戦時期は『魔法少女育成計画(原作1巻)』、森の音楽家クラムベリーと戦う直前です。
※肉体の参戦時期は参加者スノーホワイトと同じです。
※変身を解除しても魔法少女状態で受けたダメージはリセットされないものとします。
※まだ魔法を完全に使いこなせていません。深層心理の先読みなどはもう少し慣れないと完全に使いこなすのは難しいでしょう。
※魔法で聴こえる声は『精神側の声色』で聞こえます。
※肉体プロフィールを確認していません。現状する予定もありません。
【だっしゅつボタン@ポケットモンスター】
ラ・ピュセル(岸辺颯太)に支給。
もたせて わざを うけると せんとうから だっしゅつして てもちと いれかわる ことができる。
このロワでは攻撃を受けた際に自動発動し、持ち主をランダムなエリアに転移させる。
一回使うと使えなくなるが、『リサイクル』などの特性で再利用することが出来る。
ラ・ピュセル(岸辺颯太)に支給。
もたせて わざを うけると せんとうから だっしゅつして てもちと いれかわる ことができる。
このロワでは攻撃を受けた際に自動発動し、持ち主をランダムなエリアに転移させる。
一回使うと使えなくなるが、『リサイクル』などの特性で再利用することが出来る。
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