現代に生きる身分、タブレットの操作は難なく行える。ただそこに書かれる肉体のプロフィールなんてものは日常ではまず見ることのない言葉だ。自らの身体が別人の身体と入れ替わる、なんて経験は日常を過ごす者にとってはありえないものなのだから。
だがしかし、手鏡に映った自分の顔、運動は基本しない自分には似合わない筋肉、声を発すれば聴こえる知らない音色。あらゆる事実がこれが催眠術や仮想現実なんてものでは断じて無いと、彼女の心に深く刻みつけた。
だがしかし、手鏡に映った自分の顔、運動は基本しない自分には似合わない筋肉、声を発すれば聴こえる知らない音色。あらゆる事実がこれが催眠術や仮想現実なんてものでは断じて無いと、彼女の心に深く刻みつけた。
「おれの身体は津上ってヤツの身体らしいすね、なんかアギトやらなんやらよくわかんねーことばっか書いてるけどォ……ま、いいヤツらしいっす」
ふと、ここで出会った青年の声が聞こえた。名は虹村億泰。青年と言ってもそれは見た目からの判断であり、中身は本人曰く高校生らしい。実際その口調からも『大人っぽい』という印象は感じられなかった。
「そっちはどうすか?何か読み込んでるみたいっすけどよォ〜」
億泰は近寄る。ドレッドヘアの髪を軽く揺らすと、女は言った。
「いや……この身体の人、姉を亡くしてるって書いてあって、な」
「…………ははあ」
「…………ははあ」
スタンド、キッス、グリーン・ドルフィン・ストリート、知らない単語だらけの中、『姉であるグロリア・コステロが殺された』という記述が彼女の目を引いた。
肉体の名は、エルメェス・コステロ。グロリアという姉を持つ妹。そして精神の名は伊地知星歌。虹夏という妹を持つ、姉である。
肉体の名は、エルメェス・コステロ。グロリアという姉を持つ妹。そして精神の名は伊地知星歌。虹夏という妹を持つ、姉である。
「…………もし私がここで死んだら、虹夏が一人になってしまう」
「ニジカっつうと……」
「私の妹だ」
「ニジカっつうと……」
「私の妹だ」
伊地知家に母親はもういない。虹夏が幼く、星歌も高校生という若い頃に事故によって亡くなってしまった。父親は存命であるが、滅多に顔を見せる事はなく今の生活は姉妹二人で成り立っている。
そこで殺し合い。星歌が死んでしまうと、虹夏はひとりぼっちとなってしまう。最愛の妹にそんな仕打ちを与えたくなどない。
そこで殺し合い。星歌が死んでしまうと、虹夏はひとりぼっちとなってしまう。最愛の妹にそんな仕打ちを与えたくなどない。
「だから、絶対生きて帰らなきゃならないんだ」
「それについてはおれも同じ意見っすねェ、早いとこあのエンムとかいうヤツをブチのめして、おれはおれの住む場所に戻る」
「……できんのか、そんなこと」
「できるかできねーかっつわれると困るけどよ……ま、できるかじゃねーっすね、やるんすよッ。見た目は変わっちまったがこの虹村億泰、修羅場には慣れてるしよッ!」
「それについてはおれも同じ意見っすねェ、早いとこあのエンムとかいうヤツをブチのめして、おれはおれの住む場所に戻る」
「……できんのか、そんなこと」
「できるかできねーかっつわれると困るけどよ……ま、できるかじゃねーっすね、やるんすよッ。見た目は変わっちまったがこの虹村億泰、修羅場には慣れてるしよッ!」
胸をポンと叩き鼻を鳴らして豪語するさまは可笑しいが、同時にどこか頼もしくも見える。
「……ははっ、そうだよな。やらねえと、帰らねえとな」
「おれとしても妹サンのとこに無事に帰って貰いたいっすし、おれの元々の力とこの身体……津上が持ってる力の両方使ってサポートしますぜッ!」
「おれとしても妹サンのとこに無事に帰って貰いたいっすし、おれの元々の力とこの身体……津上が持ってる力の両方使ってサポートしますぜッ!」
そう億泰は言うと、腰に手を当てる。するとベルトの様な物体が腰に現れる。億泰自身も「うおっマジだ」と声を上げその存在に驚く。
「このベルト使うとアギト?っつーのに変身できるらしいが……」
「変身って……特撮ヒーローみたいな」
「そう考えるとメチャ興奮してきたぜ〜ッ!?つっても万が一ん時に使えないようになったら困っちまうし出し惜しみしておくっすけどよ」
「変身って……特撮ヒーローみたいな」
「そう考えるとメチャ興奮してきたぜ〜ッ!?つっても万が一ん時に使えないようになったら困っちまうし出し惜しみしておくっすけどよ」
その言葉に星歌は感心。正直な所、心では馬鹿だと思っていた億泰だがこういう所では頭が回るらしい。修羅場は慣れているという発言、それに言葉使いからして地方で名を馳せるヤンキー的な存在なのだと星歌は勝手に判断。だが次の発言で、その考えは改めることとなる。
「ま、大抵のことはおれの『ザ・ハンド』で解決しちまうからよ」
「……!?逃げろ虹村っ!何っ、急に幽霊みたいなのが……」
「幽霊?あ、いやコイツはおれのスタンドで…………ってスタンドが見えてる?」
「……!?逃げろ虹村っ!何っ、急に幽霊みたいなのが……」
「幽霊?あ、いやコイツはおれのスタンドで…………ってスタンドが見えてる?」
億泰の背後に現れた幽霊らしきものにスタンドという言葉。億泰が認識した上一切の動揺を見せない様子からして、億泰はスタンドについて何か知っていると星歌は考えた。
「そいつは……何か見えちゃダメな奴なのか?」
「んーいやあ、見えちゃダメっつーワケじゃあねっすけどォー……スタンドはスタンド使いにしか見えねえんすよ。星歌さんはその様子からしてスタンドなんて知らねーっすよね」
「ん、ああ……ただ、心辺りはあるんだ、この身体だ。さっきプロフィール見てたら、その中にスタンドって言葉が入ってたんだ」
「っつうとその身体の女……?の人がスタンド使いだから見えてる……ってことすかねえ。ちょっぴしおれにも見せてほしいっす、それ」
「ん、ああ。頼む」
「んーいやあ、見えちゃダメっつーワケじゃあねっすけどォー……スタンドはスタンド使いにしか見えねえんすよ。星歌さんはその様子からしてスタンドなんて知らねーっすよね」
「ん、ああ……ただ、心辺りはあるんだ、この身体だ。さっきプロフィール見てたら、その中にスタンドって言葉が入ってたんだ」
「っつうとその身体の女……?の人がスタンド使いだから見えてる……ってことすかねえ。ちょっぴしおれにも見せてほしいっす、それ」
「ん、ああ。頼む」
億泰にタブレットを手渡すとははーなんて言葉を漏らした後、数秒で返却される。
「やっぱりスタンド使いっすね、そのエルメェスっつー人」
「そうなのか……ということは、私にもそのスタンドが使えるのか?」
「多分使えんじゃあないっすかねェ〜!スタンドは精神のエネルギー……らしいけれどもそれで使えないようじゃエルメェスの身体を星歌さんに渡す意味ァないっすし」
「ということは……」
「そうなのか……ということは、私にもそのスタンドが使えるのか?」
「多分使えんじゃあないっすかねェ〜!スタンドは精神のエネルギー……らしいけれどもそれで使えないようじゃエルメェスの身体を星歌さんに渡す意味ァないっすし」
「ということは……」
星歌は拳を握る。
「私も戦えるってことか」
「そうっすね〜!プロフィールに書いてたシールの能力とかはよくわかんねえけど、少なくとも普段の何倍の力で殴る、くらいなら簡単に出来ると思いますし」
「そうっすね〜!プロフィールに書いてたシールの能力とかはよくわかんねえけど、少なくとも普段の何倍の力で殴る、くらいなら簡単に出来ると思いますし」
その言葉を聞いて、星歌は少しだけ表情が緩む。
「この力があれば……虹夏の元まで無事に帰れるかもしれない」
「……」
「……虹村君、お願いがあるんだが……スタンドの使い方とか、出来る事とか、教えてほしい」
「……」
「……虹村君、お願いがあるんだが……スタンドの使い方とか、出来る事とか、教えてほしい」
星歌は億泰とはっきり目を合わせ、言う。億泰に断る理由なんてものはない。妹想いのその姿、是非とも支えたいものだ。
「もちろんっすよ!知ってることだけっすけど」
「ああ……本当にありがとう虹村君」
「構わねーっすよ!…………あ、一つだけ良いっすか?」
「……?何だ?」
「ああ……本当にありがとう虹村君」
「構わねーっすよ!…………あ、一つだけ良いっすか?」
「……?何だ?」
億泰は振り向きざま、問う。
「今さら聞くまでもないっすかもけど……姉として、妹さんのことはどう想ってますか」
「……虹夏は唯一無二の、大切な妹だ。何が起ころうとも、私は虹夏を守る」
「……虹夏は唯一無二の、大切な妹だ。何が起ころうとも、私は虹夏を守る」
億泰の問い、星歌が答えると
「……へへっ、そっすか」
と一言、見たことのなかった笑みを浮かべながら。
星歌がその表情について気にする間もないまま、すぐに億泰のスタンド講座が始まった。
星歌がその表情について気にする間もないまま、すぐに億泰のスタンド講座が始まった。
【伊地知星歌@ぼっち・ざ・ろっく!】
[身体]:エルメェス・コステロ@ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:虹夏を悲しませない為にも、無事に帰る
1:虹村にスタンドについて教えてもらう
2:もし虹夏達も巻き込まれていたら、絶対に守る
[備考]
※参戦時期は少なくとも結束バンド結成以降です。
※スタンドに制限はかかっていません。
[身体]:エルメェス・コステロ@ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:虹夏を悲しませない為にも、無事に帰る
1:虹村にスタンドについて教えてもらう
2:もし虹夏達も巻き込まれていたら、絶対に守る
[備考]
※参戦時期は少なくとも結束バンド結成以降です。
※スタンドに制限はかかっていません。
【虹村億泰@ジョジョの奇妙な冒険Part4 ダイヤモンドは砕けない】
[身体]:津上翔一@仮面ライダーアギト
[状態]:健康
[装備]:オルタリング@仮面ライダーアギト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜2
[思考・状況]基本方針:エンムとかいうやつをぶちのめして、殺し合いを止める。
1:星歌さんにスタンドについて教える。
2:アギト?変身?カッピョイイ――ッ!
3:妹さん大事にするんだぜ、星歌さん。
[備考]
※参戦時期は吉良吉影撃破後のどこか。
※津上翔一の本名は沢木哲也ですが、今後肉体の名前が記される場合は津上翔一とだけ表記されます。
※オルタリングは一つの支給品扱いです。
[身体]:津上翔一@仮面ライダーアギト
[状態]:健康
[装備]:オルタリング@仮面ライダーアギト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜2
[思考・状況]基本方針:エンムとかいうやつをぶちのめして、殺し合いを止める。
1:星歌さんにスタンドについて教える。
2:アギト?変身?カッピョイイ――ッ!
3:妹さん大事にするんだぜ、星歌さん。
[備考]
※参戦時期は吉良吉影撃破後のどこか。
※津上翔一の本名は沢木哲也ですが、今後肉体の名前が記される場合は津上翔一とだけ表記されます。
※オルタリングは一つの支給品扱いです。
【オルタリング@仮面ライダーアギト】
虹村億泰に支給という扱い。
津上翔一の肉体の中に分子レベルで拡散しており、変身者の意思によって物質固形化し、腰に巻き付けられる。
ベルトの両脇にあるスイッチを押すことで『仮面ライダーアギト』への変身が可能。
バーニングフォーム、及びシャイニングフォームへの変身は制限がかかっており、それぞれ一度変身すると6時間仕様不可となります。
虹村億泰に支給という扱い。
津上翔一の肉体の中に分子レベルで拡散しており、変身者の意思によって物質固形化し、腰に巻き付けられる。
ベルトの両脇にあるスイッチを押すことで『仮面ライダーアギト』への変身が可能。
バーニングフォーム、及びシャイニングフォームへの変身は制限がかかっており、それぞれ一度変身すると6時間仕様不可となります。
56:キミの親友は一輪の大口 | 投下順に読む | 58:私が私を見つめてました |
GAME OVER | 伊地知星歌 | 本編07:痛みも、苦しみも、分かち合って |
GAME OVER | 虹村億泰 |