なんつーか 一度人を殺したら「殺す」って選択肢が俺の生活に入り込むと思うんだ
虎杖悠仁
虎杖悠仁
「……」
草むらに仰向きで寝そべる男。
男の名は黒川信之。
妻に一人娘の家庭を持つごくごく普通の公務員の一家の大黒柱。
と思うが、実はそうではない。
信之には大きな秘密がある。
秘密そのものは人なら誰しも一つや二つあるもの。
だが、黒川の秘密は―――
男の名は黒川信之。
妻に一人娘の家庭を持つごくごく普通の公務員の一家の大黒柱。
と思うが、実はそうではない。
信之には大きな秘密がある。
秘密そのものは人なら誰しも一つや二つあるもの。
だが、黒川の秘密は―――
―――これは”罪”なのか?
25前のあの夜。
美花ちゃんを襲っていた男を■したことへの
■■は津波という災害で流された
だが25年がたち、掘り起こされた
埋めなおしたと思ったら、今度は殺しあえときたもんだ
美花ちゃんに輔に羂索と、どうして誰でも彼でも俺が■すのを望むんだ?
美花ちゃんを襲っていた男を■したことへの
■■は津波という災害で流された
だが25年がたち、掘り起こされた
埋めなおしたと思ったら、今度は殺しあえときたもんだ
美花ちゃんに輔に羂索と、どうして誰でも彼でも俺が■すのを望むんだ?
―――ス
右腕を空にむける。
右手にはスコップが握られている。
右手にはスコップが握られている。
勿論、殺しあうための支給品。ただのスコップではない。
支給品の説明には”大地のスコップ”と書かれているが、信之にとって重要なのはそこじゃない。
”スコップ”が支給されたことだ。
支給品の説明には”大地のスコップ”と書かれているが、信之にとって重要なのはそこじゃない。
”スコップ”が支給されたことだ。
羂索(あの男)は、知ってるのか?
俺がスコップで弟分である”輔”を■したことを
俺がスコップで弟分である”輔”を■したことを
「俺は……」
最後の一人になれば理想を叶える権利を得られる。
25年前の■しをなかったことにするのか?
25年前、輔が父親に虐待されていたことをなかったことにするのか?
娘の椿が変態にぶち込まれたことをなかったことにするのか?
椿を襲った変態を探して■すのか?
妻が不倫(ゴミ溜め)でぶち込まれてたことをなかったことにするのか?
それとも―――好きな女(美花)を手に入れるのか?
25年前、輔が父親に虐待されていたことをなかったことにするのか?
娘の椿が変態にぶち込まれたことをなかったことにするのか?
椿を襲った変態を探して■すのか?
妻が不倫(ゴミ溜め)でぶち込まれてたことをなかったことにするのか?
それとも―――好きな女(美花)を手に入れるのか?
生き物は■して生きる。
人は、好意を持たれると簡単に利用できる最悪さを有する。
人は、好意を持たれると簡単に利用できる最悪さを有する。
「俺はどうすればいい?」
空にむけた手を下すと信之は考える。
羂索の言う通りゲームの乗って■すべきか否か
普通に考えれば、俺は勝ち残れない
人に暗示めいたことをできる外国人らしき子供といった、到底一般人とは思えない参加者がいることは、あの場で明白だ
片や俺は役所勤めの一般人
だからとって……殺されるのを座して待つなんてことはしない
人に暗示めいたことをできる外国人らしき子供といった、到底一般人とは思えない参加者がいることは、あの場で明白だ
片や俺は役所勤めの一般人
だからとって……殺されるのを座して待つなんてことはしない
暴力で傷つけられたら、暴力で返すしかない―――
ぐる ぐる ぐる ぐると駆け巡る
潮流のように
潮流のように
すると―――
「あのー!、だ……大丈夫ですか!?」
少女は走って近づくと顔を覗きながら声をかけてきた。
どうやら倒れていると勘違いをしたそうだ。
信之は起き上がると少女に向き合う。
どうやら倒れていると勘違いをしたそうだ。
信之は起き上がると少女に向き合う。
「君は……?」
「私は衛藤可奈美といいます」
「私は衛藤可奈美といいます」
少女の名は衛藤可奈美。
美濃関学院中等部二年の刀使。
美濃関学院中等部二年の刀使。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「黒川さんって役所で働いているんですか」
「ああ。可奈美ちゃんは、剣術が大好きなんだね」
「ああ。可奈美ちゃんは、剣術が大好きなんだね」
互いに自己紹介をかわす。
会話を進める中、二人は衝撃的な事実にたどり着く。
それは、二人の認識している日本が違うということ。
信之からすれば荒魂なんて霊的な存在なんて荒唐無稽。
可奈美からしたら相模湾大災厄を知らないこともそうだが、公務員である信之が荒魂の存在を全く知らないなどあり得ない。
しかし、ゲームと称している羂索が、頭蓋を平気でパカリと持ち上げる人物。
それに加え、申告したことが事実なら、他人の身体を渡り歩いているのらしい。二人が、別々の世界があるのではと推測するのは自明の理であった。
会話を進める中、二人は衝撃的な事実にたどり着く。
それは、二人の認識している日本が違うということ。
信之からすれば荒魂なんて霊的な存在なんて荒唐無稽。
可奈美からしたら相模湾大災厄を知らないこともそうだが、公務員である信之が荒魂の存在を全く知らないなどあり得ない。
しかし、ゲームと称している羂索が、頭蓋を平気でパカリと持ち上げる人物。
それに加え、申告したことが事実なら、他人の身体を渡り歩いているのらしい。二人が、別々の世界があるのではと推測するのは自明の理であった。
「はい。小さい頃からお母さんに剣の稽古をつけてもらうのが大好きだったんです」
「じゃあ、その刀は君のなのかな?」
「じゃあ、その刀は君のなのかな?」
信之は可奈美の支給品であろう刀を指さす。
可奈美は首を横に振ると心配そうに眼を細める。
可奈美は首を横に振ると心配そうに眼を細める。
「いいえ。これは姫和ちゃん……友達の御刀なんです」
(でも、どうして姫和ちゃんの御刀が……もしかして、姫和ちゃんや皆もいるのかな……)
「……そうか。友達が巻き込まれていないといいね」
「……はい」
(でも、どうして姫和ちゃんの御刀が……もしかして、姫和ちゃんや皆もいるのかな……)
「……そうか。友達が巻き込まれていないといいね」
「……はい」
先ほどまでの明るさから重くなる空気。
それを察したのか、可奈美は明るく振る舞う。
それを察したのか、可奈美は明るく振る舞う。
「で、でも、安心してください。千鳥じゃないんですが、刀使としての力は発揮できるみたいなので」
(だけど、千鳥と小烏丸では、間合いも変わるから……過信は厳禁)
(だけど、千鳥と小烏丸では、間合いも変わるから……過信は厳禁)
本来、適合した御刀でなければ写シや迅移といった刀使としての戦闘術は使えない。
しかし、どうやらこのゲームにおいては扱うことが可能のようだ。
だが、当然ながら手に馴染む自身の御刀”千鳥”ではないことに加え、羂索により制限がかけられている。
得物が違うのだから、たとえ剣術に長けた武芸者であっても油断は禁物。
自然と神妙な顔つきになる。
しかし、どうやらこのゲームにおいては扱うことが可能のようだ。
だが、当然ながら手に馴染む自身の御刀”千鳥”ではないことに加え、羂索により制限がかけられている。
得物が違うのだから、たとえ剣術に長けた武芸者であっても油断は禁物。
自然と神妙な顔つきになる。
「……大人が中学生の女の子に守ってもらうなんて、申し訳ないし、情けない気持ちのほうが大きいよ」
(……俺に気を遣って無理に明るく振る舞ってるな)
(……俺に気を遣って無理に明るく振る舞ってるな)
一方、信之は可奈美の心境を察する。
「いえいえ大丈夫です。気にしないでください。市民を守るのは刀使としてのお役目なので」
「そうか……じゃあ、遠慮なく頼りにさせてもらうよ」
「そうか……じゃあ、遠慮なく頼りにさせてもらうよ」
信之は、可奈美の頭を撫でる。
「……」
―――この子も俺にお願いをするのだろうか
自分の代わりに■してほしいと
自分の代わりに■してほしいと
話しぶりからこの子の剣の腕前はそうとう高いとみた
市民を守るというのも偽りはないだろう
だが、その力はあくまで荒魂を祓うためであって、殺しあう場で発揮するのは難しいはず
参加者の無力化はできるかもしれないが、■すのは……おそらく
市民を守るというのも偽りはないだろう
だが、その力はあくまで荒魂を祓うためであって、殺しあう場で発揮するのは難しいはず
参加者の無力化はできるかもしれないが、■すのは……おそらく
なら、そういう汚れ役は俺が引き受けよう
それにこの子は、俺と似ているところがある
それは、自分から言わないところ
支給された刀が友人のだと判明したとき、今すぐにでも友達がいるのか確認したい。いるのであれば合流したいといった風であった。にも関わらず彼女は気持ち(それ)を抑え込み、俺を守ることを選択した
それは、自分から言わないところ
支給された刀が友人のだと判明したとき、今すぐにでも友達がいるのか確認したい。いるのであれば合流したいといった風であった。にも関わらず彼女は気持ち(それ)を抑え込み、俺を守ることを選択した
可奈美の悲しくても笑顔でごまかし明るく振る舞う癖。
信之も本心を出さない。
故に可奈美の”それ”に気づく。
信之も本心を出さない。
故に可奈美の”それ”に気づく。
―――どちらにせよ、俺はただ生きるだけ
なら……この子に掛けてみるか
なら……この子に掛けてみるか
「……それじゃあ、そろそろ行こうか」
「はい」
「はい」
二人は歩き出す。
歩く。歩く。歩く。
歩く。歩く。歩く。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……」
この子は、刀使とは荒魂を祓うお役目と説明していたが、祓うとは■すとも置き換えられる
なぜなら、祓うとは穢れを清めること
そして穢れは不潔や不浄などの”罪穢れ”とも指す
あくまで人間や獣ではなく対象が荒魂だから”祓う”という表現
”死”は穢れ
もし俺が荒魂ならこの子は祓うのか?
人を■した罪穢れの俺を―――
なぜなら、祓うとは穢れを清めること
そして穢れは不潔や不浄などの”罪穢れ”とも指す
あくまで人間や獣ではなく対象が荒魂だから”祓う”という表現
”死”は穢れ
もし俺が荒魂ならこの子は祓うのか?
人を■した罪穢れの俺を―――
信之には美花が全てだった
だから罪を再び繰り返した
いや、するべきことをしただけ
■すことも愛
想いが成就することはないとしりながらも
あの日以降、幸も不幸もなくただ生きているだけ
それは―――
だから罪を再び繰り返した
いや、するべきことをしただけ
■すことも愛
想いが成就することはないとしりながらも
あの日以降、幸も不幸もなくただ生きているだけ
それは―――
黒川信之の現実(じごく)
【黒川信之@光(映画)】
状態:正常
服装:スーツ
装備:大地のスコップ(+植物の種)@ MÄR
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:ただ生きていくだけ(そのために可奈美にかける)
01:可奈美と行動を共にする
02:この子(可奈美)は、俺に望むのか?(いざというときは汚れ役を引き受ける)
参戦時期:輔を殺した後、ホテル滞在中(美花と一連の騒動の区切りをつける前)
備考
※可奈美との情報交換からいくつかの世界が存在するのではと推測しています。
※可奈美から刀使や荒魂について簡単に理解しました。
※25年前の殺しと輔を殺したことは可奈美には話していません。
状態:正常
服装:スーツ
装備:大地のスコップ(+植物の種)@ MÄR
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:ただ生きていくだけ(そのために可奈美にかける)
01:可奈美と行動を共にする
02:この子(可奈美)は、俺に望むのか?(いざというときは汚れ役を引き受ける)
参戦時期:輔を殺した後、ホテル滞在中(美花と一連の騒動の区切りをつける前)
備考
※可奈美との情報交換からいくつかの世界が存在するのではと推測しています。
※可奈美から刀使や荒魂について簡単に理解しました。
※25年前の殺しと輔を殺したことは可奈美には話していません。
▪大地のスコップ@ MÄR
スコップのネイチャーÄRM 。
元々はバトルスコップで強化された結果、植物を操ることができる
植物の種が付属されている。
オイラにぬかせてください!パノさん!!byジャック
スコップのネイチャーÄRM 。
元々はバトルスコップで強化された結果、植物を操ることができる
植物の種が付属されている。
オイラにぬかせてください!パノさん!!byジャック
【衛藤可奈美@刀使ノ巫女 】
状態:正常(若干焦り)
服装:美濃関学院中等部 の制服
装備: 小烏丸 @ 刀使ノ巫女
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:信之を守りつつゲーム運営への叛逆
01:信之と行動を共にする
02:刀使として信之さんを守らなないと(だけど、信之さんの目……なんだろう?)
03:小烏丸 ……姫和ちゃんや他の皆もいるのかな……(いるのなら探しにいきたい……でも)
参戦時期:波瀾編以降、姫和が禍神となる前
備考
※信之との情報交換からいくつかの世界が存在するのではと推測しています。
※自分の知る日本と信之の知る日本の差異を知りました。
※信之の静かな狂気が何となく視えています。
状態:正常(若干焦り)
服装:美濃関学院中等部 の制服
装備: 小烏丸 @ 刀使ノ巫女
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:信之を守りつつゲーム運営への叛逆
01:信之と行動を共にする
02:刀使として信之さんを守らなないと(だけど、信之さんの目……なんだろう?)
03:小烏丸 ……姫和ちゃんや他の皆もいるのかな……(いるのなら探しにいきたい……でも)
参戦時期:波瀾編以降、姫和が禍神となる前
備考
※信之との情報交換からいくつかの世界が存在するのではと推測しています。
※自分の知る日本と信之の知る日本の差異を知りました。
※信之の静かな狂気が何となく視えています。
▪小烏丸 @ 刀使ノ巫女
可奈美に支給された御刀。
本来の適合者は十条姫和。
このゲームでは、適合者でなくても刀使や女性ならある程度その力を引き出せる。(あくまである程度)
これが私の……真の一の太刀だ!!by姫和
可奈美に支給された御刀。
本来の適合者は十条姫和。
このゲームでは、適合者でなくても刀使や女性ならある程度その力を引き出せる。(あくまである程度)
これが私の……真の一の太刀だ!!by姫和