鬱蒼とした森の中。
此処は静寂に包まれ───てはおらず、
逆に嵐のような戦闘音が周囲へと轟かせていた。
その音の主は、精錬で可憐な姿をした女性だった。
白い鎧とドレスに身を包まれながらも戦う彼女はさながら戦場の女神。
そんな彼女が殺到する緑の亜人の集団、ゴブリン突撃部隊を次々と蹴散らしていく。
本来森の中で槍を振り回すなど槍の長所を殺してるようなものではあるが、
彼女の力は凄まじく木をその勢いのままになぎ倒してしまっている。
此処は静寂に包まれ───てはおらず、
逆に嵐のような戦闘音が周囲へと轟かせていた。
その音の主は、精錬で可憐な姿をした女性だった。
白い鎧とドレスに身を包まれながらも戦う彼女はさながら戦場の女神。
そんな彼女が殺到する緑の亜人の集団、ゴブリン突撃部隊を次々と蹴散らしていく。
本来森の中で槍を振り回すなど槍の長所を殺してるようなものではあるが、
彼女の力は凄まじく木をその勢いのままになぎ倒してしまっている。
「あの! 私も何かお手伝いを……」
そんな白亜の女性に守られるように背後にへたり込んでいるのは一人の少女。
「どこか行きたい」と言う言葉とともに、気の抜けた表情のラッコがプリントされたTシャツを着ており、
おおよそ戦場にはとても似合わないであろう、一般的な格好をしていた。
当然だ。彼女こと花里みのりは確かに特殊なセカイへ行けるものの、
こんな殺し合いどころか、戦いとは無縁のアイドルなのだから。
「どこか行きたい」と言う言葉とともに、気の抜けた表情のラッコがプリントされたTシャツを着ており、
おおよそ戦場にはとても似合わないであろう、一般的な格好をしていた。
当然だ。彼女こと花里みのりは確かに特殊なセカイへ行けるものの、
こんな殺し合いどころか、戦いとは無縁のアイドルなのだから。
「いいんですよ、ミノリさん。私一人の力があれば、この程度。」
戦闘中に長い橙色の髪を靡かせながら振り向く白亜の女性。
隙ありとトゲつきの棍棒で殴りかかるゴブリンだが、
背後にいた彼らを彼女は目もくれず紅の槍を振るうと、
その風圧だけで相手を吹き飛ばしていく。
隙ありとトゲつきの棍棒で殴りかかるゴブリンだが、
背後にいた彼らを彼女は目もくれず紅の槍を振るうと、
その風圧だけで相手を吹き飛ばしていく。
「見ての通り、大したことはありませんよ?」
これだけ無法な強さを見せつけられては、
自分がいくら何かしたところでさして状況は変わらない。
寧ろ足を引っ張ってしまうか、攻撃の巻き添えになるか。
このままへたり込んでしまったままでも戦いが終わりそうだった。
自分がいくら何かしたところでさして状況は変わらない。
寧ろ足を引っ張ってしまうか、攻撃の巻き添えになるか。
このままへたり込んでしまったままでも戦いが終わりそうだった。
「それに、貴女は戦うことができる手段はあれども、
他者を傷つけることには得手ではないこともお気づきかと。」
他者を傷つけることには得手ではないこともお気づきかと。」
戦いながら問いかける白亜の女性。
その問いにみのりは答えをうまく出せない。
その問いにみのりは答えをうまく出せない。
「それ、は……」
殺し合いや戦場において戦える手段を持ったとしても、
何の葛藤もなく戦い続けられるかと言われたらそれはNOだ。
きっとこの先もそれに悩まされる、迷わされる、苛まれるだろう。
それはこの殺し合いが終わっても、ずっと続くものになるはずだ。
アイドルに戻っても、きっとそれは終わることのないものになるのだと。
握手会で握るその手は誰かの血で汚れたものとなり、その笑顔は誰かの死の上に成り立つ。
故に取れない。戦うための剣という支給品はあれども、それを取る『覚悟と言う手』が彼女にはなかった。
何の葛藤もなく戦い続けられるかと言われたらそれはNOだ。
きっとこの先もそれに悩まされる、迷わされる、苛まれるだろう。
それはこの殺し合いが終わっても、ずっと続くものになるはずだ。
アイドルに戻っても、きっとそれは終わることのないものになるのだと。
握手会で握るその手は誰かの血で汚れたものとなり、その笑顔は誰かの死の上に成り立つ。
故に取れない。戦うための剣という支給品はあれども、それを取る『覚悟と言う手』が彼女にはなかった。
「こういうのは私のような者に任せればいいんです。
戦いには慣れてますし、こう見えて戦争にも参加したことがあるんですよ?」
戦いには慣れてますし、こう見えて戦争にも参加したことがあるんですよ?」
会話を片手間に敵を倒しつくす白亜の女性。
周囲のゴブリンは倒され、木々も鉛筆を折るかの如く容易く倒木しており、
この惨状を見渡してしまえば、誰が見ても彼女の言葉を疑う者はいないだろう。
周囲のゴブリンは倒され、木々も鉛筆を折るかの如く容易く倒木しており、
この惨状を見渡してしまえば、誰が見ても彼女の言葉を疑う者はいないだろう。
「ですから遠慮なく私を頼ってください。
御友人がもしも参加してた場合、元気な姿でいることこそが大事だと私は思います。」
御友人がもしも参加してた場合、元気な姿でいることこそが大事だと私は思います。」
戦いは蹂躙の一言で終わるぐらいあっさりだった。
先の轟音はどこへやら、周囲は静寂を迎える。
終わると地に膝をついていたみのりへと手を伸ばす。
先の轟音はどこへやら、周囲は静寂を迎える。
終わると地に膝をついていたみのりへと手を伸ばす。
「そう、ですよね……お言葉に甘えさせてもらいます。」
もし同じグループのMOREMOREJUMP!の皆や友達が参加していたら。
そんなの想像したくないが、決して可能性はゼロとは言い切れない。
彼女の言う通り、無事でいることこそがみのりの一番の目標だと思えた。
立ち止まってる場合じゃない。皆を、同じように戦えない人を探そう。
そう胸に抱きながら彼女の手を取りみのりは立ち上がった。
自分にできることを精一杯する。それは日常と変わらないのだから。
そんなの想像したくないが、決して可能性はゼロとは言い切れない。
彼女の言う通り、無事でいることこそがみのりの一番の目標だと思えた。
立ち止まってる場合じゃない。皆を、同じように戦えない人を探そう。
そう胸に抱きながら彼女の手を取りみのりは立ち上がった。
自分にできることを精一杯する。それは日常と変わらないのだから。
「あの、改めて助けていただいてありがとうございます───」
「エニュオさん!」
【花里みのり@プロジェクトセカイ】
状態:不安
服装:普段着
装備:なし
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~3(武器になるものはある)、ホットライン
思考
基本:無事に帰りたい
00:知り合いが参加してないか不安
01:エニュオさん、綺麗で頼れるなぁ。
02:今の私じゃ戦うこともできない……
参戦時期:少なくともシナリオ「スクランブルファンフェスタ」以降。
備考
今のところなし
状態:不安
服装:普段着
装備:なし
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~3(武器になるものはある)、ホットライン
思考
基本:無事に帰りたい
00:知り合いが参加してないか不安
01:エニュオさん、綺麗で頼れるなぁ。
02:今の私じゃ戦うこともできない……
参戦時期:少なくともシナリオ「スクランブルファンフェスタ」以降。
備考
今のところなし
(ああ、楽しみですね。彼女を蹂躙できるその時が。)
後ろを歩くみのりを尻目に彼女、エニュオは笑みを浮かべる。
彼女を助けているのは善意からくるものではない。寧ろその逆だ。
エニュオは覇空戦争と呼ばれる戦争で作られた星の民の兵器、星晶獣。
星晶獣には役割が与えられ、彼女が担うのは───破壊と蹂躙の二つ。
彼女を助けているのは善意からくるものではない。寧ろその逆だ。
エニュオは覇空戦争と呼ばれる戦争で作られた星の民の兵器、星晶獣。
星晶獣には役割が与えられ、彼女が担うのは───破壊と蹂躙の二つ。
最初こそこの役割に疑問を感じていた。
人々の喜ぶ顔を見る方が余程気分がよかったから。
しかし、ある日を境にエニュオはその役割に従うことにした。
残虐で非道な手段も辞さない、文字通りの蹂躙すら彼女は躊躇はしない。
弱者の悲痛な声を聴くと心が躍る。強者の慟哭を聴くだけで笑いが止まらない。
大切な人を目の前で殺され嘆く人の姿はいかなる甘味よりも甘く感じる。
性を受け入れてからと言うもの、エニュオにとって破壊と蹂躙は最高の悦楽だ。
人々の喜ぶ顔を見る方が余程気分がよかったから。
しかし、ある日を境にエニュオはその役割に従うことにした。
残虐で非道な手段も辞さない、文字通りの蹂躙すら彼女は躊躇はしない。
弱者の悲痛な声を聴くと心が躍る。強者の慟哭を聴くだけで笑いが止まらない。
大切な人を目の前で殺され嘆く人の姿はいかなる甘味よりも甘く感じる。
性を受け入れてからと言うもの、エニュオにとって破壊と蹂躙は最高の悦楽だ。
みのりと一緒にいるのもその蹂躙の対象にしているからだ。
彼女の仲間がいればその人物を目の前で蹂躙してあげたい。
アイドルについてはさほど詳しくはないが、人を魅了する職業の様子。
なら、その魅了を形成する部分や友人を破壊してしまえばどうなってしまうのか。
そうすればみのりはどうするのだろうか? 泣き叫ぶのか? 戸惑うのか?
自分の命を差し出して友を救うのか? 逃げるのか? 戦うのか? 後を追うのか?
どの結末に至ろうとも彼女の矜持や想いを、悉くを蹂躙してしまいたい。
つまらない反応でないことを期待したいものだと。
内心では彼女はそう願って共に行動していた。
彼女の仲間がいればその人物を目の前で蹂躙してあげたい。
アイドルについてはさほど詳しくはないが、人を魅了する職業の様子。
なら、その魅了を形成する部分や友人を破壊してしまえばどうなってしまうのか。
そうすればみのりはどうするのだろうか? 泣き叫ぶのか? 戸惑うのか?
自分の命を差し出して友を救うのか? 逃げるのか? 戦うのか? 後を追うのか?
どの結末に至ろうとも彼女の矜持や想いを、悉くを蹂躙してしまいたい。
つまらない反応でないことを期待したいものだと。
内心では彼女はそう願って共に行動していた。
(それに、もしアテナ達がいたとしても保険になりますからね。)
もしもだが、自分の知り合いがいた場合のことだ。
自分の手で倒したい存在、アテナや団長達が此処にいたら色々面倒だからである。
未成熟な彼らを蹂躙するのはまだ早い。こんなところで消化したくない存在。
だからこそ我慢を続けていた。こうして非力な参加者の味方をしていれば、
この舞台でアテナ達と邂逅しても咎められることはないのも一つの理由でもあった。
自分の手で倒したい存在、アテナや団長達が此処にいたら色々面倒だからである。
未成熟な彼らを蹂躙するのはまだ早い。こんなところで消化したくない存在。
だからこそ我慢を続けていた。こうして非力な参加者の味方をしていれば、
この舞台でアテナ達と邂逅しても咎められることはないのも一つの理由でもあった。
では、もしその知り合いが誰もいなかったその時は?
無論、破壊と蹂躙の獣が殺し合いの舞台に解き放たれるだけだ。
みのりは知らず知らずのうちに、とんでもない怪物と出会ってしまった。
無論、破壊と蹂躙の獣が殺し合いの舞台に解き放たれるだけだ。
みのりは知らず知らずのうちに、とんでもない怪物と出会ってしまった。
(ミノリさんの御友人、早く会ってみたいものです。)
【エニュオ@グランブルーファンタジー】
状態:高揚
服装:いつもの
装備:破魔の紅薔薇@Fateシリーズ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:破壊と蹂躙がしたいのですが、今は我慢。
00:ミノリさんのご友人に会ってみたいものですね。蹂躙してみたいです。
01:参加者に団長達がいなかったら、その時は……
参戦時期:少なくとも騎空団に加入以降
備考
※キュドイモスは三体まで召喚可能。
キュドイモスが倒された場合六時間使用不能。
状態:高揚
服装:いつもの
装備:破魔の紅薔薇@Fateシリーズ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:破壊と蹂躙がしたいのですが、今は我慢。
00:ミノリさんのご友人に会ってみたいものですね。蹂躙してみたいです。
01:参加者に団長達がいなかったら、その時は……
参戦時期:少なくとも騎空団に加入以降
備考
※キュドイモスは三体まで召喚可能。
キュドイモスが倒された場合六時間使用不能。
支給品解説
- 破魔の紅薔薇@Fateシリーズ
エニュオに支給。ディルムッド・オディナの宝具。
穂先に触れた物体の魔力を打ち消す効果を持つ槍。
穂先に触れた物体の魔力を打ち消す効果を持つ槍。
NPC解説
- ゴブリン突撃部隊
攻撃力は高いが守備力が皆無の集団