いつも私は騙されていた。
いつもそう。故郷から攫われた時も、
先代が殺された時も、助けた人にも、何度も何度もわたしは騙された。
分かっている。きっとわたしはバカなんだろう。人を見る目がないんだろう。
だからずっと騙される。何度も何度も騙される。
そうして、いもしない仇を探し続けて、
騙されたことを知って私は死んだ。
いつもそう。故郷から攫われた時も、
先代が殺された時も、助けた人にも、何度も何度もわたしは騙された。
分かっている。きっとわたしはバカなんだろう。人を見る目がないんだろう。
だからずっと騙される。何度も何度も騙される。
そうして、いもしない仇を探し続けて、
騙されたことを知って私は死んだ。
騙されるのは私がバカだから仕方ない。
それでも、誰かを騙すよりはきっといい。
でもなんだろう。いくらバカでもそこまで意地を張ることなんてなかった気がする。
それでも、誰かを騙すよりはきっといい。
でもなんだろう。いくらバカでもそこまで意地を張ることなんてなかった気がする。
もしかしたら私はずっと探していたのかもしれない。
いるはずもない、そういう人を。
いるはずもない、そういう人を。
「よっと!」
人のいなくなった、
しかし寂れた様子もない工業地帯。
そこで戦うのは二人の男だ。
しかし寂れた様子もない工業地帯。
そこで戦うのは二人の男だ。
一人は巨大な刀を空中で、それを平然と振り回す男だ。
黄色い羽織に虎の毛皮の手袋、頭には巨大な羽飾りをつけていて、とても派手な格好をした男性だった。
京都へ行けば、整った顔立ちもあって人気者になったのは間違いないだろう。
この工業地帯においては、場違い極まりないが。
黄色い羽織に虎の毛皮の手袋、頭には巨大な羽飾りをつけていて、とても派手な格好をした男性だった。
京都へ行けば、整った顔立ちもあって人気者になったのは間違いないだろう。
この工業地帯においては、場違い極まりないが。
「ハッ、届かねえ届かねえ!!」
地面を砕くであろう強烈な一撃を、
もう一方の男は自由に空を舞うことで容易く躱す。
此方は彼とは対照的で黒い装甲と銃を装備し、
薄い羽根で空を舞う姿はさながら蠅に近しかった。
空と言う人間にとって死角になりやすい場所から両手に持つ銃撃の雨を降らせる。
降り注ぐ攻撃を刃を豪風とともに振るいつつ躱していく。
もう一方の男は自由に空を舞うことで容易く躱す。
此方は彼とは対照的で黒い装甲と銃を装備し、
薄い羽根で空を舞う姿はさながら蠅に近しかった。
空と言う人間にとって死角になりやすい場所から両手に持つ銃撃の雨を降らせる。
降り注ぐ攻撃を刃を豪風とともに振るいつつ躱していく。
「ああも高いとなかなか攻撃が続かないな……」
(チッ、なんだこいつは!? まさかヴァンパイアなのか!?
いや、だったら俺と同じで変身して戦うはずだ、素であれなのか!?)
いや、だったら俺と同じで変身して戦うはずだ、素であれなのか!?)
空を舞う男の名は北ノ城篤。
ある日火山灰を被ったことで、ヴァンパイアとしての力を得た元半グレだ。
北ノ城は焦っていた。相手の男と出会って殺し合いに発展したものの、
空中にいると言う優位なポジションを持っているはずなのに相手の強さが相当なもので、
中々相手にダメージを与えることができずにいる状況だった。
相手は生身の人間。そう高をくくったことは否めないものの、
此処まで攻め切れないものだとは思いもしなかった。
ある日火山灰を被ったことで、ヴァンパイアとしての力を得た元半グレだ。
北ノ城は焦っていた。相手の男と出会って殺し合いに発展したものの、
空中にいると言う優位なポジションを持っているはずなのに相手の強さが相当なもので、
中々相手にダメージを与えることができずにいる状況だった。
相手は生身の人間。そう高をくくったことは否めないものの、
此処まで攻め切れないものだとは思いもしなかった。
「なあアンタ! 殺し合いなんかやめねーか!
俺は喧嘩は好きだが、殺しはしない主義なんだ!」
俺は喧嘩は好きだが、殺しはしない主義なんだ!」
呑気なことをほざく相手に青筋が浮かぶ。
殺し合いを要求された中で相手は銃を向けた北ノ城にもそう言う。
とんだ甘ちゃんだ。まるでどこかの七原を思い出すかのような甘さだ。
そうだ、七原健。あの男によって全てが狂わされたと言ってもいい。
あいつを命乞いをさせたり、おびき寄せたりさえしなければ、
カラス野郎にぼこぼこにされることもなければ、死ぬこともなかった。
怒りに手が震え照準がずれそうになるほどに、
相手が呑気な負け犬が重なって見える。
殺し合いを要求された中で相手は銃を向けた北ノ城にもそう言う。
とんだ甘ちゃんだ。まるでどこかの七原を思い出すかのような甘さだ。
そうだ、七原健。あの男によって全てが狂わされたと言ってもいい。
あいつを命乞いをさせたり、おびき寄せたりさえしなければ、
カラス野郎にぼこぼこにされることもなければ、死ぬこともなかった。
怒りに手が震え照準がずれそうになるほどに、
相手が呑気な負け犬が重なって見える。
「いい加減にしやがれ! 此処は殺し合いの場だ!
仲良しこよしってか? どこぞのきららちゃんを思い出して反吐が出る!」
仲良しこよしってか? どこぞのきららちゃんを思い出して反吐が出る!」
リロードを終えると空を自由に舞いながらの銃撃。
死角にも容易に回り込む攻撃をも簡単にいなしていく。
死角にも容易に回り込む攻撃をも簡単にいなしていく。
(夜明けもそう遠くねえ。D・ナイトを使い切るか?)
ヴァンパイアは再生能力と強い力を得られるが、
朝になればその力を使うことができなくなってしまう。
だから支給品を確保する。それが彼の目的だったが、
思うように戦えない状況で時間だけが過ぎていき、決着を考えたその時だ。
朝になればその力を使うことができなくなってしまう。
だから支給品を確保する。それが彼の目的だったが、
思うように戦えない状況で時間だけが過ぎていき、決着を考えたその時だ。
「!」
空にいたことで相手より先に視界に入った。
赤いボロボロの陣羽織を羽織った、銀髪の少女がとぼとぼと歩く姿を。
別に支給品目当てであれば、そこにいたガキでも構わなかった。
加えて相手は甘ちゃんだ。誰であってもきっと庇うだろうと。
そう判断した北ノ城は狙いをそちらへと定め、銃撃の雨を再び降らせる。
赤いボロボロの陣羽織を羽織った、銀髪の少女がとぼとぼと歩く姿を。
別に支給品目当てであれば、そこにいたガキでも構わなかった。
加えて相手は甘ちゃんだ。誰であってもきっと庇うだろうと。
そう判断した北ノ城は狙いをそちらへと定め、銃撃の雨を再び降らせる。
「! あぶねえ!」
銃口が別を向いたことで男も気づいた。
咄嗟に彼女を庇うように刀を振るうも、
全弾を弾くことはできず数発が彼の身体を掠める。
咄嗟に彼女を庇うように刀を振るうも、
全弾を弾くことはできず数発が彼の身体を掠める。
「イッツ……」
「おーおー、いーい光景だなぁ。弱っていく姿は。」
さっきまで殺し合いはしませんとかのたまっていた男が苦痛に歪む顔。
それが堪らなく愉快で仕方がなく、下卑た笑みを浮かべる北ノ城。
怒らせた奴だけは許さない。ゆっくりとガキをなぶり殺し、
そうやって守ろうとしたものを守れず死んでいく姿を晒してやると。
それが堪らなく愉快で仕方がなく、下卑た笑みを浮かべる北ノ城。
怒らせた奴だけは許さない。ゆっくりとガキをなぶり殺し、
そうやって守ろうとしたものを守れず死んでいく姿を晒してやると。
「あなた、大丈夫?」
ぼーっとしていた。
普段だったら避けれた攻撃を、
考え事をしてたせいで不覚を取ってしまった。
これでは八咫烏の名折れになってしまう。
普段だったら避けれた攻撃を、
考え事をしてたせいで不覚を取ってしまった。
これでは八咫烏の名折れになってしまう。
「へーきへーき、こんなのかすり傷みたいなもんさ。
それより大丈夫か? アンタが無事ならそれでいいんだ。」
それより大丈夫か? アンタが無事ならそれでいいんだ。」
そう言いながら相手は笑顔を浮かべる。
軽傷とはいえ頬から滴る血が私を庇った証左だ。
でもなぜ? わたしを守った理由が分からない。
軽傷とはいえ頬から滴る血が私を庇った証左だ。
でもなぜ? わたしを守った理由が分からない。
「なんでわたしを守ったの?
わたしは貴方のこと何も知らない。助けられる義理も───」
わたしは貴方のこと何も知らない。助けられる義理も───」
「俺には惚れた女がいるんだ。」
「は?」
唐突な惚気話に、思わず変な声が出てしまう。
突然、何の話なのだろう。わたしには理解が追い付かなかった。
突然、何の話なのだろう。わたしには理解が追い付かなかった。
「惚れた女は死んでも守る。俺はある人にそう言った。
けど、惚れた女がか弱い女の子を見捨てるような男に惚れると思うかい?」
けど、惚れた女がか弱い女の子を見捨てるような男に惚れると思うかい?」
『これから君たちには我々の用意したゲームをプレイしてもらう。
形式はバトルロワイヤル。
己が存在と理想を叶える権利かけて最後の1人になるまで殺し合うんだ』
形式はバトルロワイヤル。
己が存在と理想を叶える権利かけて最後の1人になるまで殺し合うんだ』
殺し合い。それはわたしにとってありふれたことだ。
殺し殺されの時代の中、私は契約さえすれば誰の味方にでも付いた。
たとえ敵が、前の契約者であったとしてもその引き金を引くだろう。
事実、わたしたちはそれで疎まれ、掟もあり、組織として破綻していくことになった。
殺し殺されの時代の中、私は契約さえすれば誰の味方にでも付いた。
たとえ敵が、前の契約者であったとしてもその引き金を引くだろう。
事実、わたしたちはそれで疎まれ、掟もあり、組織として破綻していくことになった。
そんなバカを喚んだ羂索達は何がしたかったのかわからない。
わたしを雇うことなく、ただの野良サーヴァントとして召喚して放置された。
騙しもせず、ただ放置された私は何をすればいいのか分からなかった。
単なる聖杯戦争かと思えば、サーヴァントであるわたしにまで令呪を与えられている。
わたしを雇うことなく、ただの野良サーヴァントとして召喚して放置された。
騙しもせず、ただ放置された私は何をすればいいのか分からなかった。
単なる聖杯戦争かと思えば、サーヴァントであるわたしにまで令呪を与えられている。
野良サーヴァント。つまり好きにすればいいが、私は雇用主がいて初めて成立する。
成立する、と言うのはスタンス的な意味であり、主従なくしては動けないわけではない。
単独行動スキルもある。一人でも割と動けて優秀。おなかがすくのでおにぎりは欲しいけど。
けれど私は誰の味方でもある。誰の敵でもある。孤独に戦え、と言う合図なのだろうか。
聖杯戦争で叶えたい願いはあるけど、自分で叶えるものだと思うからそれで動くこともなく。
どうすればいいか分からないまま、私は彷徨い続け工場地帯へとたどり着いて───
成立する、と言うのはスタンス的な意味であり、主従なくしては動けないわけではない。
単独行動スキルもある。一人でも割と動けて優秀。おなかがすくのでおにぎりは欲しいけど。
けれど私は誰の味方でもある。誰の敵でもある。孤独に戦え、と言う合図なのだろうか。
聖杯戦争で叶えたい願いはあるけど、自分で叶えるものだと思うからそれで動くこともなく。
どうすればいいか分からないまま、私は彷徨い続け工場地帯へとたどり着いて───
「惚れた女は死んでも守る。
けど、惚れた女がか弱い女の子を見捨てるような男に惚れると思うかい?」
けど、惚れた女がか弱い女の子を見捨てるような男に惚れると思うかい?」
多分、わたしは運命に出会ったのかもしれない。
それはまるで、先代のような───
それはまるで、先代のような───
残念な男だと。
「……先代みたいだ。」
仕事の時間には遅れる、男の依頼人だとやる気を出さない、女の依頼人にはすぐ言い寄る。
そういう何とも言えない人だったが、その技と魂は組織に恥じない物だったし、依頼も最終的に上手く収めてた。
全てと言うわけではないが、目の前の彼はどこか先代を思い出させてくれる性格をしていた。
そういう何とも言えない人だったが、その技と魂は組織に恥じない物だったし、依頼も最終的に上手く収めてた。
全てと言うわけではないが、目の前の彼はどこか先代を思い出させてくれる性格をしていた。
「ねえ。わたしを雇う気はない?」
「え?」
だからだろうか。
今まで騙され続けてきた中で、
他人に依存するばかりの彼女が自らを買って出る。
今まで騙され続けてきた中で、
他人に依存するばかりの彼女が自らを買って出る。
「手付金と成功報酬は食事は日に三度。昼寝もあると嬉しい。」
「ちょっと待って、どっかで似たものを聞いた雇用形態だなそれ!?」
雇用形態に思わず変な声を上げる。
と言うより、その惚れた女から提示された雇用形態と昼寝以外は同じだからだ。
けれど、子供一人雇うにしては余りにも安い条件とも言えた。
こんな殺し合いの中昼寝ができるかどうかは別として、
何ができるかはともかく味方ができるのであれば心強い。
と言うより、その惚れた女から提示された雇用形態と昼寝以外は同じだからだ。
けれど、子供一人雇うにしては余りにも安い条件とも言えた。
こんな殺し合いの中昼寝ができるかどうかは別として、
何ができるかはともかく味方ができるのであれば心強い。
「昼寝は約束できねえけど日に三度の飯なら……あれ、大丈夫なのか?
まあいいや、それでいいってんなら俺は契約成立ってことでいいぜ!」
まあいいや、それでいいってんなら俺は契約成立ってことでいいぜ!」
「じゃあ、契約成立。」
契約が受理されると、どこからともなくゴーグルをかける少女。
ただの少女だったはずが、どこか頼もしい姿に見えた。
ただの少女だったはずが、どこか頼もしい姿に見えた。
「目標確認。数一……これより雑賀を開始する。」
男を置いて少女、雑賀孫一は駆けた。
駆けると同時に彼女の手には少女には似つかわしくない、アサルトライフルが握られた。
小柄な少女のどこにそんなものをしまっていたのかを考える時間は二人にはない。
アサルトライフルは無数の弾丸を放ち、北ノ城へと殺到する。
駆けると同時に彼女の手には少女には似つかわしくない、アサルトライフルが握られた。
小柄な少女のどこにそんなものをしまっていたのかを考える時間は二人にはない。
アサルトライフルは無数の弾丸を放ち、北ノ城へと殺到する。
「は、とんだノーコンだな!」
が、まるで当たらない。
その場に留まってるだけで弾は何処にも掠めることすらない。
お返しとばかりにガトリングのごとく両手の銃を放つが少女はダッシュでそれをよけていく。
避けた先に壁に穴がハチの巣になるほどの威力のものを恐怖することもなく走る。
孫一の敏捷はB。相当な速度で走ることができ、華麗な身のこなしで回避していく。
その場に留まってるだけで弾は何処にも掠めることすらない。
お返しとばかりにガトリングのごとく両手の銃を放つが少女はダッシュでそれをよけていく。
避けた先に壁に穴がハチの巣になるほどの威力のものを恐怖することもなく走る。
孫一の敏捷はB。相当な速度で走ることができ、華麗な身のこなしで回避していく。
「だったら、当たるまで撃つ。」
弾数なんて知らない、とでもいうかのように弾を湯水のように使う。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。その言葉通り流石にに数が数だった。
何発かが北ノ城の装甲を貫いて血を噴出させることに成功する。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。その言葉通り流石にに数が数だった。
何発かが北ノ城の装甲を貫いて血を噴出させることに成功する。
「ガッ……てめえふざけやがって!」
北ノ城も負けじと銃をガトリングのごとく放つが当たらない。
相手が機敏だからと言うのもあるが、怒りで照準がぶれてるからだ。
近くの非常階段を少女が蹴り、一気に至近距離まで詰めたところで蹴りと同時に銃を放つ。
相手が機敏だからと言うのもあるが、怒りで照準がぶれてるからだ。
近くの非常階段を少女が蹴り、一気に至近距離まで詰めたところで蹴りと同時に銃を放つ。
「ガハッ!」
銃撃もだが、蹴りは少女のと思えぬほどの威力を誇り、
ヴァンパイアでも無視できない威力のダメージを受けた。
孫一は銃が当てられない分、体術にも心得がある。
空中と言う優位を取っていた男はついに近くの工場の屋根へと墜落する。
ヴァンパイアでも無視できない威力のダメージを受けた。
孫一は銃が当てられない分、体術にも心得がある。
空中と言う優位を取っていた男はついに近くの工場の屋根へと墜落する。
「まだだ、まだ俺は!」
即座に立ち上がり銃を構える北ノ城。
しかし目の前には銃剣を握る少女が片方の銃を切断する。
しかし目の前には銃剣を握る少女が片方の銃を切断する。
「な……」
驚嘆で怯んだ隙に続けざまにもう片方の銃も切断し、
後方に跳躍しながら少女の足からも銃撃が放たれ、太ももを撃ち抜く。
後方に跳躍しながら少女の足からも銃撃が放たれ、太ももを撃ち抜く。
「グガッ!」
空中戦の都合慶次ではどうにもならなかったが、
空中においても凄まじい動きに慶次は驚かされるばかりだ。
空中においても凄まじい動きに慶次は驚かされるばかりだ。
「すげーなアンタ。まるで孫市みてーだ。」
「孫一? 何で私の……」
会話をするのも束の間。
屋根から逃げるように飛び立つ北ノ城。
予想外だった。ガキと不殺の甘ちゃんのコンビなんぞ、
敵じゃないと思っていたのに結果はこのざまだ。
このまま戦えば負けではない。死だ。もう死ぬのはごめんだし、
死ぬような思いも二度としたくない。生前のトラウマが刺激され、
ハエトリグサから逃げるように北ノ城はその場から逃げていった。
屋根から逃げるように飛び立つ北ノ城。
予想外だった。ガキと不殺の甘ちゃんのコンビなんぞ、
敵じゃないと思っていたのに結果はこのざまだ。
このまま戦えば負けではない。死だ。もう死ぬのはごめんだし、
死ぬような思いも二度としたくない。生前のトラウマが刺激され、
ハエトリグサから逃げるように北ノ城はその場から逃げていった。
「逃がさない。雑賀決戦仕様展開、フルバースト!!」
逃げる北ノ城に、少女は大量の重火器を装備。
赤い重火器はすべてが北ノ城に向けられており、
それを見た北ノ城は叫ばずにはいられなかった。
赤い重火器はすべてが北ノ城に向けられており、
それを見た北ノ城は叫ばずにはいられなかった。
「なんじゃそりゃあああ!!」
フルバーストの名に恥じぬ全弾発射が飛び交い、北ノ城を襲う。
弾が逆に多すぎで全弾とまではないかないが多数が命中し、
空中で大爆発を起こして遠くへと墜落する人影を見届けると、
この場を勝利に収めた二人は一先ず地面に座り込んで一息つく。
弾が逆に多すぎで全弾とまではないかないが多数が命中し、
空中で大爆発を起こして遠くへと墜落する人影を見届けると、
この場を勝利に収めた二人は一先ず地面に座り込んで一息つく。
「ふー……ありがとな。俺は前田慶次。アンタの名を聞かせてくれ。」
「私は雑賀孫一。私が味方をする以上、必ず貴方を勝たせて見せる。
それじゃあ早速手付金と成功報酬としておにぎりを所望する。それと雑賀の八咫烏、貴女に預ける。」
それじゃあ早速手付金と成功報酬としておにぎりを所望する。それと雑賀の八咫烏、貴女に預ける。」
互いの自己紹介が終わると、一瞬の沈黙。
沈黙ののちに出た言葉は、
沈黙ののちに出た言葉は、
「へ? ま、ままままま、孫市ィ!?」
予期せぬ名前に、絶叫を上げる慶次だった。
なぜなら、慶次が惚れた女の名前は───雑賀孫市なのだから。
なぜなら、慶次が惚れた女の名前は───雑賀孫市なのだから。
【雑賀孫一(蛍)@Fate/Grand Order】
状態:魔力消費(中)
服装:いつもの(防刃・防弾装備着用)
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、SA・ホットライン
思考
基本:契約者である前田慶次に従う。
00:なぜ私を知ってる? と言うより前田って確か……
01:おにぎりが食べたい。あるいは肉。
参戦時期:なし
備考
※野良サーヴァントです。
そのため原作における川中島の戦いも、カルデアの記憶もありません。
状態:魔力消費(中)
服装:いつもの(防刃・防弾装備着用)
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、SA・ホットライン
思考
基本:契約者である前田慶次に従う。
00:なぜ私を知ってる? と言うより前田って確か……
01:おにぎりが食べたい。あるいは肉。
参戦時期:なし
備考
※野良サーヴァントです。
そのため原作における川中島の戦いも、カルデアの記憶もありません。
【前田慶次@戦国BASARA3】
状態:ダメージ(小)
服装:いつもの
装備:祢々切丸@刀使ノ巫女
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、SA・ホットライン
思考
基本:殺し合いはせず帰る。喧嘩だけは買って出る
00:ま、孫市ィ!?
参戦時期:関ケ原乱入ルート終了後
備考
状態:ダメージ(小)
服装:いつもの
装備:祢々切丸@刀使ノ巫女
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、SA・ホットライン
思考
基本:殺し合いはせず帰る。喧嘩だけは買って出る
00:ま、孫市ィ!?
参戦時期:関ケ原乱入ルート終了後
備考
「クソ、が……」
北ノ城はあれだけの攻撃を受けても生きていた。
否。遺灰物(クレイメン)さえ無事であればヴァンパイアは死ぬことはない。
だがしかしダメージが甚大だった。時間経過で元に戻るだろうが、
そのころには朝だ。疲弊した状態で人間に戻らなければならない。
そうなれば十二時間は人間として戦わなければならないだろう。
否。遺灰物(クレイメン)さえ無事であればヴァンパイアは死ぬことはない。
だがしかしダメージが甚大だった。時間経過で元に戻るだろうが、
そのころには朝だ。疲弊した状態で人間に戻らなければならない。
そうなれば十二時間は人間として戦わなければならないだろう。
昔を思い出す。最初の掴みをミスった。
半グレ集団に入った際、つい委縮してヘコヘコした結果ナメられた過去。
ヴァンパイアになって、D・ナイトも習得して、死んだのに生き返った。
もう二度とミスはしない。だと言うのに最初からこのありさまだ。
半グレ集団に入った際、つい委縮してヘコヘコした結果ナメられた過去。
ヴァンパイアになって、D・ナイトも習得して、死んだのに生き返った。
もう二度とミスはしない。だと言うのに最初からこのありさまだ。
「何か、武器を……」
ボロボロの状態でも武器をあさる。
今度は失敗しない。そう決めた男は生き足掻く。
まるで死者にたかる蠅のように、必死に。
諦めるという言葉をこの男は知らない。
今度は失敗しない。そう決めた男は生き足掻く。
まるで死者にたかる蠅のように、必死に。
諦めるという言葉をこの男は知らない。
【北ノ城篤@血と灰の女王】
状態:ダメージ(大・再生中)、焦り
服装:ヴァンパイア態
装備:なし
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~3、SA・ホットライン
思考
基本:今度こそ失敗しない。優勝してやる
00:あのガキ(孫一)と甘ちゃん(慶次)はいつか必ずぶっ殺す
01:何か武器はねえのか……?
参戦時期:死亡後
備考
※D・ナイトの使用制限は採用され次第後続にお任せします
状態:ダメージ(大・再生中)、焦り
服装:ヴァンパイア態
装備:なし
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~3、SA・ホットライン
思考
基本:今度こそ失敗しない。優勝してやる
00:あのガキ(孫一)と甘ちゃん(慶次)はいつか必ずぶっ殺す
01:何か武器はねえのか……?
参戦時期:死亡後
備考
※D・ナイトの使用制限は採用され次第後続にお任せします
支給品解説
- 孫市の服@Fate/Grand Order
雑賀孫一に支給と言うよりデフォルト装備
数々の銃器や、防弾防刃処理、その他雑賀の秘密が詰まっているらしく、
苦手な寒さも防げるとのこと。足から銃撃もできる。不思議。
数々の銃器や、防弾防刃処理、その他雑賀の秘密が詰まっているらしく、
苦手な寒さも防げるとのこと。足から銃撃もできる。不思議。
- 祢々切丸@刀使ノ巫女
前田慶次に支給。詳しくは他の御刀参照。
刃の部分だけで2mは超える巨大な御刀。
全長は324.1cmと振り回すだけでも相当な膂力が必要になる。
慶次は男性のため、刀使の能力は発動することはできない。
刃の部分だけで2mは超える巨大な御刀。
全長は324.1cmと振り回すだけでも相当な膂力が必要になる。
慶次は男性のため、刀使の能力は発動することはできない。