「……?」

日が落ちはじめた頃、オリビアによって腹部を刺されたミカヤは目を覚ました。

「ん、気がついたようだな。無事で何よりだ」

ミカヤのそばにいた地球の勇者であるゴードン
ミカヤが目を覚ましたことで安心したようで労わりの言葉をかける。

「すまないがキミが気絶している間、君の支給品を見させてもらった」

「えっ」

ミカヤは早く仲間と合流したいためだったのか、支給品をよく見ていない。
ハンマー以外に魔道書があるかと思ったが違い、落胆したことだけは覚えていた。

「キミの支給品は参加者の詳細名簿のようだが、
 キミの仲間については書かれていないか?」

知り合いの名前はアイク、ミカヤ、サナキ、漆黒の騎士シノンネサラの名前しかない。
彼らについてはミカヤが知る限りのことしか書かれていないが
彼らのことを何も知らない者からすれば十分な情報量だった。
ミカヤは自分の知り合いについてゴードンに説明した。

「ふむ、キミの知り合いには危険な人物はいないということだな」

ゴードンの知り合いにも危険な、(中ボス辺りは微妙だが)
少なくともこの殺し合いに乗るような人物がいないことを知っている。

「これを見てくれ」

ゴードンはオリビアについて書かれているページをミカヤに見せた。

「この詳細名簿によれば、この少女は僧侶。しかも、信者の信頼は厚いそうだ」

ゴードンは意を決したように続けて話す。

「この詳細名簿に書かれていることが本当なら、あの少女は何かに操られている。
 地球勇者としてそれを見過ごすわけにはいかない!」



「この杖と魔道書はキミが持ってくれないか。
 わたしは変わりにこのハンマーを頂く」

魔道書と杖を渡すゴードン。

「この魔道書は……光属性の魔道書ですね。これなら私にも使えるはずです」

自分の得意な光属性の魔道書だと知り安堵するミカヤ。

「よし、まずは先ほど見えたこの塔へ行ってみようじゃないか」

ミカヤと合流する前に見えた塔へ向かうことにしたゴードン、
目立つ建造物なら人が集まる可能性があると思ったからだ。


しかし、2人は知らない。
スターティアラは光でなく神聖系の魔道書であること、
そしてアンデッド消滅効果があることを───────




一方オリビアは、

「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス……」

と、呪いの言葉を口にしながら、
本能的に建造物には人、生きている者が集まることを悟ったのか、
暗デッドの性か、より暗い、日光の当たらない塔の中に入っていった。


【B-2/塔付近/1日目・夕方】
【ゴードン@魔界戦記ディスガイア】
[状態]:健康
[装備]:ダグザハンマー@TO
[道具]:支給品一式
     参加者詳細名簿(写真付き)@不明
[思考]1:ミカヤを守る
    2:地球勇者としてオリビアを救う
    3:打倒ヴォルマルフ
[備考]:詳細名簿による参加者の情報を得ました。

【ミカヤ@暁の女神】
[状態]:出血により貧血気味 精神的にも肉体的にも疲労 服が血塗れている
[装備]:回復の杖@TO、スターティアラ@TO
[道具]:支給品一式、
[思考]1:ゴードンについていく
    2:仲間と合流したい
    3:みんな一緒に生還を
[備考]:詳細名簿による参加者の情報を得ました。


【B-2/塔内部/1日目・夕方】
【オリビア@TO】
[状態]:アンデッド化 手に血が付着
[装備]:バルダーダガー@TO 呪いの指輪@FFT
[道具]:支給品一式
[思考]:人間を殺して回る


【参加者詳細名簿(写真付き)@不明】
参加者についての詳細が書かれている写真付き名簿。
情報の詳しさはキャラごとに違う。

【スターティアラ@TO】
敵全体にダメージを与える神聖系攻撃魔法。相手がアンデッドの場合は消滅。
付属の説明書には『星々の輝きを集めて敵にダメージを与える。』とのみ記述。
敵全体とは術者の視界にいる者のみとする。
詠唱:天駆ける星々の輝きよ、我が下に集いて汚れし大地を浄化せん…!

032 そしてオレは駆け出した... 投下順 034 適切適当
072 愚者の集い 時系列順 050 誰がための戦い
020 勇気ある者 ミカヤ 071 二人の地球勇者
020 勇気ある者 ゴードン 071 二人の地球勇者
020 勇気ある者 オリビア 071 二人の地球勇者
最終更新:2009年04月17日 09:01