真夜中のディアさんイザリン


真夜中のディアさんイザリン

7代目スレ 投稿日:2006/01/07(土)

ハザリア「同好会から部に昇格したことだし、ここらで1つ大きな舞台をやりたいと思う」
レイナ「ようするに、早くも部費が尽きたから回収したくて躍起なのね」
ハザリア「黙れ、黙れよ! 新聞部だって部費がなくて悲鳴をあげてるという話ではないか」
レイナ「報道だってお金がかかるのよ! 隠しカメラとかデジカメとか情報屋とのパイプ作りとか・・・!」
ハザリア「ほぼ貴様の趣味ではないか!」
レイナ「それはあんたも同じでしょ!」
トウキ「ほらほら、ケンカしないで。それで監督、演目はもう決めてあるのか」
ハザリア「ああ、恋愛劇だ。とにかく客を呼ばなくてはならないからな」
レイナ「へえ、あんたがどの面下げて書いたんだか」
ハザリア「題名は『真夜中のディアさんイザリン』。
 グゥレイトでホモのディアさんとマザコンでホモのイザリンがSEED探しの旅に出るというロードムービー的性格を持った・・・」
レイナ「もしもし・・・、あ、オクト同好会?
 あのさ、こないだいってた部室の件だけど、もうじき1部屋空きそうだから・・・」

ハザリア「それでは配役を発表する。まずはマザコンでホモのイザリン役をマリ」
マリ「わかった」
ハザリア「そして、グゥレイトでホモのディアさんはヴィレアムにやってもらう」
ヴィレアム「俺が?」
ハザリア「続いて、ディアさんの女房役にゼラド・・・。
 うん? なんだヴィレアム。握手か? おい! 離せ離せよ! 抱きつくな気持ち悪い!
 うわ、泣くな! いったいなんなんだ貴様!」
トウキ「なんだあいつ、奥さんにナイフで刺される役がそんなにうれしいか?」
キャクトラ「よかったな・・・、よかったな同志・・・」

ゼラド「うわー、ミュージカル要素も入ってて面白そう! マリちゃん、頑張ろうね!」
マリ「・・・・・・」
ゼラド「どうしたのマリちゃん!? 台本読みながら白目剥いて!」
マリ「・・・どうしよう。私、このイザリンの気持ちが全然理解できないんだ・・・!」
ゼラド「エ!? マリちゃんがそんなこといいだすなんて、いったいどうしたの!?」
ハザリア「フハハハハ! そうだマリ、イザリン役は難しかろう。
 母に向けるマザコンの愛、ディアさんに向けるホモの愛、そして最後には女に向ける男の愛!
 この役は、あらゆる形の愛をたった1人で表現しなければならんのだ!
 恋愛経験に乏しい貴様には想像を絶する難役となるだろう!?」


トウキ「おい、ハザリアが偉そうになにかいってるぞ」
ヴィレアム「誰か、あいつから女の話なんか聞いたことあるか?」
ゼフィア「ルナや、ルル、ランの名前などはよく聞くが・・・」
トウキ「それは身内だろ?」
キャクトラ「入学当初にイルス先輩にちょっかい出そうとしてハグされて肋骨を6本いかれて以来、
 あの方は女性恐怖症にでもなったのかと心配していましたが・・・」

ハザリア「どうするマリ。役を降りるなら今のうちだぞ!」
マリ「クッ・・・、バカをいえ! 私はどんな役だろうと演じきって見せる!」
ハザリア「フハハハハ! まあせいぜいあがくがいい!」

休日
リュウセイ「どうしたマリ、急に父さんとデートしたいなんていいだして」
マリ「・・・稽古」
リュウセイ「ふーん。よくわかんねえけど。
 お! バーニングPTの新筐体! 悪いけどマリ、ちょっとここで待っててくれな!」
タッタッタ
マリ(違う・・・。確かに父さんといるのは楽しいけど、違う気がする・・・)
パラパラパラ
マリ(この台本・・・。みんなはコメディ劇だっていってたけど、軽いセリフの下にものすごい情念が詰められてる・・・。
 母親に溺愛されるあまり、母親以外の女性に興味が湧かず、自分をホモだと思い込んでいるイザリン・・・。
 母親亡き後、頼れるのはグゥレイトなホモのディアさんだけ。しかし旅先で怪我をしたのをきっかけに女性への愛に目覚めていく・・・。
 私にできるだろうか・・・、この複雑な精神構造を持つ役を・・・!)
???「あら、あんた演劇をするのかい?」
マリ「あなた・・・リルカーラ・ボーグナインさん?」
カーラ「あら、あたしを知ってるの?」
マリ「・・・父さんたちの昔の写真に写ってるの、見たことある」
カーラ「フフ、うれしいね。あたしはあんたの父さんたちの仲間としちゃ影が薄かったんだけど」
マリ「退役後は女優になって・・・。あの、私貴女が出てた『私の稜線』シリーズ大好きです。
 小さい頃、再放送で見ただけですけど・・・」
カーラ「女優ね・・・。そう呼ばれてたのは随分昔の話さ」
マリ「20年近く前、貴女は舞台『紅ジュデッカ』の初日公演を最後に失踪・・・、そのまま引退してしまったって聞いてます。
 あの、もう演じられないんですか? 私、貴女のお芝居好きなんです」
カーラ「ダメだね。あたしは、もうどんな役も演じられない。
 『紅ジュデッカ』・・・、あの役に魅入られ、そして見捨てられた瞬間から、女優としてのあたしは死んじまったのさ。
 それからのあたしは、もう女優じゃない。女ですらない。
 恋人と呼べる人はいるけど、『紅ジュデッカ』のあの役以上にあの人を愛することはできない・・・」


マリ「1つの役をそこまで・・・!」
カーラ「でも、アドバイスくらいはできると思うよ。ちょっと台本を見せてもらってもいいかい?」
マリ「・・・はい」
カーラ「!? なんだいこのイザリンて役は・・・、難しいなんてもんじゃない!
 いったい、これを書いたのはどういう人なんだい?」
マリ「・・・どうしようもない合体ロボオタク。いつも偉そうにしてるけど、模擬戦とかスポーツの試合とかで勝ってるとこは見たことがない。
 あと、フハハハとか、季節の変わり目に死にがちな悪の中ボスみたいな笑い方する。そういう男の子」
カーラ「嫌いなんだね、その子のこと・・・」
マリ「台本は好き」
カーラ「へえ」
マリ「私、この役を演じてみたいんだ・・・。
 でも、このイザリンの心情を想像することもできない・・・。私は、その、恋愛経験とか、ないし・・・」
カーラ「演じたいと思う気持ちがあるんなら、できないことはないさ。
 女優っていうのはこの世に存在しないものすら舞台上に現す職業・・・!
 愛なんて世界中に転がってるものを再現するくらい、簡単なことさ」
マリ「簡単なこと・・・」
リュウセイ「おーい、悪かったなマリ、待たせちまって」
マリ「父さん! ここにボーグナインさんが・・・」
リュウセイ「ん? 誰もいねえぞ」
マリ(ボークナインさん・・・。まだお礼もいってないのに・・・。
 でも、ありがとうボーグナインさん。私、やってみる!)

カーラ「・・・マリ、か。不思議な娘ね。あの子を見てると思い出す・・・。ただ、純粋に舞台に上がりたかっただけのあの頃を・・・」

学校
マリ『ディアさんよぉ、俺ぁどうしてもSEEDっちゅうのがわかんねぇ。
 いってぇ、俺たちぁなんで種割れしねえんだキョシヌケェ?』
ヴィレアム『イザリンよぉ、だったら俺と一緒にヤキン・ドゥーエに行こうじゃねぇか。
 SEED探しの旅だぜグゥレイト!』
ハザリア「ストーップ! おいこらマリ、なんのつもりだ!?
 なんだその薄紅色に染まった頬は、妙に色っぽい腰の動きは!?
 いいか! イザリンは自分をホモだと思い込んでいるだけのただの男!
 ディアさんに抱く感情は恋愛というより、ヒナが親鳥に抱くそれだ!
 そんな色香など放つはずがあるか!」


マリ「台本を書いたお前がそんなことをいってどうする!?
 この時点でのイザリンは間違いなくディアさんを恋愛対象として見ているんだ。
 女の仕草をしておかしいはずがないだろう!」
ハザリア「黙れ! 黙れよ! 貴様は俺のいう通りに演じていればいいのだ!
 台本を書いたのは俺だぞ!」
マリ「台本を誰よりも読んでいるのは私だ!」

ゼラド「マリちゃん、張り切ってるなぁ。こないだとは別人みたい。
 よし! 私も頑張ろっと!
 え~と、『女ならともかく男に走るなんて、このホモ亭主がぁ! 食らえ、コールドメタルナイフッ!』」
リトゥ「違う違う。ナイフはもっとこう、腰を落として一直線に突き込む」
ゼラド「ねー、監督! やっぱり私ナイフよりソードの方がいいよ。
 こう、コールドメタルソード! ズシャッ! って」
ハザリア「フン、剣を使った立ち回りは華麗な分難しいが、そのチャレンジ精神は天晴れだ。
 よし、演出については一考しよう。
 あー、と、それからヴィレアム! 貴様の演技もなんだ!?
 『相手役がもっと乳のでかい子だったらなぁ』というような顔をしおってからに!
 いいか、貴様の演じるディアさんは、嫁のある身でありながら男に走った真性のホモ!
 乳のことなど考えるわけあるかぁっ!?」
ヴィレアム「ちょ、お前、大声でそんなこと・・・!」
ゼラド「ヴィレアム君てエッチなんだ!」
ヴィレアム「うわあぁぁぁん!」
ハザリア「泣いてる暇があったらもっと役を研究しろ!
 あ、おい、マリ! 貴様にはまだいうことがある・・・!」


●レシタール新聞芸能欄インタビュー
レイナ「今回の劇は演者、スタッフ共にいままでにない熱気だと評判ですが」
ハザリア「部に昇格後第1弾の劇だ。熱意が入るのは当然。
 しかも、今回はチャリティという名目でカネを取る予定だ。
 ジュース1本程度の値段とはいえ、つまらなければカネを返せと騒ぐのは観客だ」
レイナ「今回の劇のテーマは?」
ハザリア「愛だ。味方ユニット全回復などというぬるい効果ではなく、
 必中ひらめき熱血幸運気合い努力加速一気がけと同じくらい攻撃的な、な・・・」
レイナ「ありがとうございます。ところで、
 校内では監督ハザリア・カイツと看板女優マリ・コバヤシの間になんらかの関係があるのではないかという噂がありますが」
ハザリア「関係だと?」
レイナ「つまり、監督ハザリアはマリを故意にひいきしているのではないかと。
 特に今回、男役であるイザリンを、女子生徒であるマリに演じさせるというのは、少々強引ではなかったでしょうか?」
ハザリア「ブン屋のたわ言だな。イザリンほどの難役を演じきれるのがマリ以外にいないと判断したまでだ」
レイナ「わかりました。質問を変えましょう。あなた個人はマリ・コバヤシに特別な感情を抱いている?」
ハザリア「特別な感情? ああ、マリのやつはいい女優だと思っている」
レイナ「ああもう、じれったいわね!」
ハザリア「なんだなんだ、なんで急に怒り出すんだ?」


公演当日
トウキ「すげえ。今までとは段違いの客の入りだぜ」 ザワザワ
ハザリア「フハハハ。早くからレイナのとこの新聞を利用した甲斐があったというものだ」
レイナ「あ、この野郎妙に取材に協力的だったと思ったら」
ゼフィア「・・・時間だ。照明を入れるぞ」

 ♪~SEED探しの旅だぜぇグゥレイト! SEED探しの旅だぞキョシヌケェッ!~♪

マリ『ディアさんと行くSEED探しの旅、面白くねぇわけがないぞキョシヌケェ!』
ヴィレアム『おうさ、行こうぜグゥレイト!』

ゼラド『なんて忌々しいのかしら!
 あのアホ亭主、あたしというものがありながら、よりにもよって男と駆け落ち!
 もう絶対許さない! 地獄の果てまで追い詰めて、真っ二つに割ってやる!』

ハザリア「よしよし。まず滑り出しは上々だな」
レイナ「まあ、観客が引いてないのは見事なのかもね」

ゼラド『見つけたわよディア! 覚悟はできてるでしょうね!?』
ヴィレアム『ま、待つんだおミリ、話せばわかる!』
ゼラド『問答無用―――っ!』

チャンチャン バラバラ
ハザリア「おおっ! ゼラドめ見事な殺陣を見せてくれる!」
レイナ「殺陣っていうか、どう見ても真剣勝負じゃない!
 ヴィレアムったら予知発動してるわよ! ゼラドはいつの間に剣術なんかできるようになったのよ!?」
ゼフィア「・・・そういえば、先日イルスに手ほどきを受けていたような」
ハザリア「おお、あれぞまさしく示現流トンボの構え!」

ゼラド『ちええぇぇぇえぃいっ!』
マリ『危ないぞキョシヌケッ!』
ズシャッ
ゼラド『ちぃっ、これで終わったと思わないことね!』ダダダダッ
マリ『うぅ・・・、痛い、痛い、痛いぃっ!』
ヴィレアム『非グゥレイトゥ! しっかりするんだイザリン!』


マリ『うぅ・・・母上、どこに行ってしまわれたのですか・・・、イザリンはここにおります・・・キョシヌケェ・・・』
ヴィレアム『しっかりするんだイザリン! イザリンの母上はもういない! ここにいるのはディアさんだぜグゥレイトッ』
マリ『うぅ・・・、ディアさん・・・、キョシヌケ・・・、ディアさん・・・』
ヴィレアム『そうだ・・・、ディアさんだぜグゥレイトゥ・・・』
マリ『俺ぁ、ディアさんのこと、大好きだぞキョシヌケェ・・・』
ヴィレアム『そうか、そうか・・・、俺も同じだぜグゥレイト・・・』

ハザリア「うん? どうしたレイナ。なにを口をひん曲げている」
レイナ「・・・別に!」

リトゥ『もし、旅の方、お怪我をしているのですか?』

トウキ「よし、前編終了だ!」
ハザリア「休憩10分はさんですぐに後編だ! 衣装チェンジのある者は急げよ!」
レイナ「ちょっと、メーキャップ班はすぐにファンデーション持ってコッチに!
 ヴィレアムが血の気引いて真っ青よ! 眉間もちょっと切れてるから血止めも!」
ヴィレアム「うぅ・・・、切っ先が・・・切っ先が・・・」
イルス「なかなかよかったゾ。いいか? 相手を人と思うナ、毎日繰り返した立ち木打ちと同じノリでぶった切るんだッ☆」
ゼラド「はい、先生!」
ゼフィア「殺人剣を教えるのもいい加減にしろ。
 いいかバランガ、示現流は実戦本意だから見栄えは少々悪い。お父上のビデオをよく思い出して・・・」
ハザリア「よし、後編スタートだ! いけるな? マリ」
マリ「当然だ」

マリ『ディアさんよぉ、俺ァ、なんか変なんだぁ。シホさんのことを考えるだけで、こう胸がキョシヌケェと・・・』
ヴィレアム『非グレイトゥッ! しっかりするんだイザリン! おめぇはホモじゃねえのかよぅ!?』
マリ『そうだよぅ。けども俺ぁ、どうもディアさんと同じくれぇ、シホさんのことが・・・』
リトゥ『あら、お2人なにを話しているのですか?』
マリ『あ、シホさん。実は俺ぁ・・・』
ヴィレアム『非グゥレイトゥッ! よすんだイザリン!』


リトゥ『そうですか、ありがとうございます。
 でも、いけませんわ。シホの名前を出せばどこからともなく現れてスレを荒らすのが嫌シホ厨ですもの・・・』
マリ『そんなの関係ないぞキョシヌケェ! 俺ぁシホさんのこと・・・』
リトゥ『うぜーな、気づけよ! 遠まわしに拒否ってんだよ! キモいんだこのホモ!』
タッタッタッタ・・・
マリ『ディアさんよぉ、俺ぁ、やっぱりおかしいよ・・・。
 あんなにひどいこといわれたのに、ちっとも腹がたたねぇんだ。
 それどころか、俺ン胸ン中で、シホさんがまだピカピカ光ってるんでぇ」
ヴィレアム『イザリン、おめェ、そりゃぁ本当に・・・』

レイナ「ぐすっ、なんなのこの劇? セリフの1つ1つはバカバカしいのに、なんだかすごく悲しくなってくる・・・」
ハザリア「フハハ。見たか。これが演劇の不思議だ。役者の力というやつだ。
 俺自身不思議だがな・・・、今は台本を無視されてもまったく腹が立たない。むしろ次に役者がなにをやってくれるか観たくてたまらん・・・!」

ゼラド『さあ、追い詰めたわよディア。いよいよ年貢の納め時ねぇ・・・』
ヴィレアム『おミリか。ああ、もう逃げねェぜグゥレイト』
ドスッ
ヴィレアム『へへ・・・。おミリよぉ・・・、人を殺めるなら、もっと深く刺さなきゃ、非グゥレイトだぜぇ・・・』
ゼラド『なんで!? なんで避けないのよぉ!?』
ヴィレアム『俺のヤキン・ドゥーエ参り・・・、俺の役目・・・、もう終わっちまったからなぁ・・・。
 済まねぇな、おミリ。おめぇのことも、炒飯一杯分くれぇは、好きだったんだぜ・・・』
ゼラド『いまさらそんな、遅いわよ! あたしはスカイグラスパーの最大積載量くらい愛して欲しかったのに・・・!』
ヴィレアム『悪いなぁ・・・、俺ぁ、ホモだからよぅ・・・。でも、せめて、寂しい思いはさせねぇよぅ・・・」
ゼラド『・・・痛いよ、ディア』

トウキ「おい、ここで抱きしめるなんて台本には・・・」
ハザリア「シッ、黙れ、そして観ろ。俺たちの舞台の結末をな」


マリ『ディアさぁーん!』
ヴィレアム『来るんじゃねぇイザリン。こっちはまだ、おめぇの来ちゃいけねぇ世界だ・・・。
 済まねぇな。俺たちぁ、本当はとっくの昔にオーブでこうやって殺しあっちまってたんだ。
 でも俺はよぅ、おめぇのことが心配で、おめぇに取り憑いちまった・・・。
 そんで腹たてたおミリが俺のこと追っかけて・・・。グゥレイト、かえって面倒かけちまったなぁ』
マリ『そんなことないぞキョシヌケェッ! 済まねぇディアさん。
 ディアさんがそんなにまで俺のこと好きになってくれてたなんて、俺ぁ全然気付かねぇでよぅ!』
ヴィレアム『泣いちゃいけねぇよイザリン・・・。俺が勝手に、好きになっちまっただけなんだからよぅ・・・、
 お、そろそろ時間だ・・・。じゃ、行こうかおミリ・・・。グゥレイト・・・』
マリ『キョシヌケェ―――ッ!』

トコ トコ トコ トコ トコ 
マリ『1人か・・・。でも俺ぁ行かねぇとな・・・。ヤキン・ドゥーエに・・・、SEED探しによぉ・・・』

 ♪~SEED探しの旅だぜぇグゥレイト! SEED探しの旅だぞキョシヌケェッ!~♪


トウキ「すげえ拍手だ。耳が割れそうだぜ!」
ハザリア「フハハハハ! 当然当然!」
トウキ「おい、受付から連絡だ! 料金箱が足りないってよ!
 最低金額以上に入れてく客が続出だって」
ハザリア「フハハハハハハ! 成功成功! これで我が部の活動資金も安泰だ!」
ルナ「おい、先にいっとくがな、あくまでチャリティという名目だから金を取ることを許可したのだからな。
 舞台費用以上の金は生徒会名義で恵まれないバルシェムに寄付するからな」
ハザリア「ム・・・、まあ仕方ない。俺は今機嫌がいいから特別に許してやろう!」
ルナ「まったく、ちょっと成功するとすぐこれだ。
 おい、本当にこいつがあの脚本を書いたのか?」
トウキ「ま、そのはずなんだけど・・・」

イルス「よかったゾ☆ 最後のあの突き、模造刀じゃなかったら一刀両断だッ☆ 次は殺す気でいくがヨイ」
ゼフィア「いい加減にしないか。だがバランガ、実際筋はよかったぞ」
ゼラド「本当ですか!? ありがとうございます!」
キャクトラ「さあ、ヴィレアム。早く着替えないと血糊が落ちなく・・・」
ヴィレアム「触るな! 触るなよ! まだゼラドの温もりが・・・!」
レイナ「あんた、そりゃいくらなんでもちょっとキモいわよ」

ハザリア「フハハハハッ! よおマリ、お疲れだったな!」
マリ「フン・・・。どうだ。やり遂げたぞ・・・」
ハザリア「ああ、見事だった」
マリ「あの時、役を降りるなら今のうちだといったお前の言葉、私を奮起させようとしてくれたんだよな・・・」
ハザリア「あン? 知らんな。俺は、その、ただ劇を成功させたかっただけだ」
マリ「ま、いい・・・。ちょっと前まで、私は家でジュデ種を観る以外の楽しみを知らなかった・・・。
 舞台に上がる喜びを教えてくれたのは、お前だ。ありがとう・・・。今は、礼をいいたい気分だ」
ハザリア「フン、なんだ、今日はずいぶんお喋りだな・・・。
 ン? 寝入ってしまったのか。おかしなヤツだ。舞台の上ではマバタキひとつしないのにな・・・」

リトゥ「あらら、2人とも眠っちゃって」
ルナ「ここ数日、神経を張り詰めたままだったからな」
リトゥ「こうしてると、2人とも本当に子供なのにね」

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最終更新:2009年10月17日 11:32
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