22代目スレ 2008/02/15(金)
【バランガ家の前】
ゼラド「ねっ、
マーズくん、マーズくんて、運送屋さんなんだよね?」
マーズ「まー、おれはそっちメインじゃねーけど、運送もやるよ?」
ゼラド「じゃ、これ、届けてくれない?」
マーズ「チョコレート? あー、バレンタインデーってやつね。
カッコいー包装紙だね。これ、ちょっと欲しーな」
ゼラド「届けたら、相手に聞いてごらん? もらえるかも知れないから」
マーズ「うん、じゃー、送り先は?」
ゼラド「そこ」
マーズ「そこって」
ゼラド「お隣の」
マーズ「え~、歩いてすぐじゃん。てゆーか、すでに玄関先まで来ちゃってるじゃん。
ちょっと行ってポストに入れてくればいーだけじゃん」
ゼラド「えぇっと、あのね、毎日顔を合わせてる人だから、なんかこう、渡しづらいっていうか」
マーズ「ふぇ~、ニンゲンて、ミョーなことすんのね」
ゼラド「じゃ、お願いね? はい、これお駄賃」
マーズ「おっ、チョコだチョコだ。すでにおやじを超えたね、おれ」
ゼラド「アーディガンさんだって、義理チョコくらいもらうんじゃないのかな」
マーズ「毎年毎年、義理チョコばっかムダにたくさんもらう人なんだけどね」
マーズ「さーてと、どーすっかな。
直で渡せねーってことは、ゼラドちゃん、あのワカメ頭のおにーさんのこと苦手なのかなー?
あのおにーさんも、ガワはいーのに、どーもよーりょーが悪いってゆーか、
フラグ立てる前に友情築いちゃうってゆーか、そんな感じするからなー。
あー、なんか、誰かを思い出した。かわいそーになってきた。
うっし、ただ届けるだけじゃつまんねーや。
あれだね、おれロボだけど、ここんとこだいぶニンゲンのジュンジョーなカンジョーとゆーのを学んできたかんね。
ちょいとひとつ、イキなハカライとゆーのをしてみよーか!
美少女ボディはまだ買えないけど! なぜか付いてるボイスチェンジ機能!
ごーごーミヒロおばちゃんボイス!」
TeLLLLLLL
マーズ(ミヒロvo)『あっ、ヴィレアムくぅ~ん? わたし、わたし』
ヴィレアム「・・・・・・誰だ?」
マーズ(ミヒロvo)『んも~、いつも会ってるでしょぉ~?』
ヴィレアム「えぇっと」
マーズ(ミヒロvo)『あのね、渡したいものがあるの』
ヴィレアム「まさか」
マーズ(ミヒロvo)『うふふっ、わかるでしょ? 甘くて、熱ぅ~いもの! 公園で待ってるから』
【山の中】
ガンッ! ガンッ! ガンッ!
ヴィレアム「ヴィレアム! ヴィレアム! ヴィレアム! お前は一瞬、なにを考えた!?
まったく聞き覚えのない声なのに、チョコをくれるといわれて、ホイホイ出て行こうとしたのか!?
その程度なのか!? お前の、ゼラドに対する気持ちはその程度なのか!?
あぁっ、こんなことじゃ、ゼラドにチョコをもらう資格なんかない!
色即是空、空即是色、煩悩退散!
滝よ! 森よ! 大地よ! 夜空よ! 俺を戒めてくれ!」
【2月15日 公園】
マーズ(ミヒロvo)「あっれ~、日付、変わっちまったよ。
あのおにーさん、ひょっとして時間にルーズなひとなのかな~。
そりゃー、モテねーよ。
あ~、どーしよ。『墓場鬼太郎』が始まっちゃうよ。しょこたんのお歌聴けねーよ。
しょーがね、つまんねーけど、直で届けに行こー。
あー、この声、長時間やってっと、うっぜーな。頭にキンキン響く」
【イェーガー家】
ヴィレッタ「あら、チョコレート?」
マーズ「うん、お隣のゼラドちゃんから」
ヴィレアム「まぁまぁ、じゃあこれは、お母さんが責任もって酒のツマミにするわ」
マーズ「まー、子供のもんは親のもんだよね。
ねーねー、その包装紙、いらないんならちょーだいよ? 折り紙すんの」
ヴィレアム「はい、じゃあ、ハッピーバレンタイン」
最終更新:2009年10月17日 12:31