男子格闘大会


27代目スレ 2008/12/11(木)

 【調理室】
ゼラド「わぁぁ~、甘い匂いがするぅ~。
 誰かお菓子でも作ってるのかな? 作ってるのかな?」

 ガラッ
カル「あっ、バランガさん」
ゼラド「やっぱりカルくんだ。ねえねえ、お菓子作ってたの?」
カル「いえ・・・・・・っ!」

ミナト「キッスしてよハニーパァイ~♪ あぁまいあまいキッスを♪」
ゼラド「ミナトくん、なにその踊り」
ミナト「ふふふ、カントリー娘。にコンノとフジモト、『浮気なハニーパイ』。
 実質歌ってたのはミキサマだけっていうか、
 この当時のサトダマイは本気でただのバックコーラスっていうか、
 あとなんか脚をパカパカさせる恥ずかしいダンスが特徴だ」
カル「無駄に強靱な足腰を要求されるダンスなんですっ・・・・・・!」
ゼラド「そんなパカパカしたダンスしながらパイ作っちゃったの?」
ミナト「美味いぞ?」
カル「無駄に美味しいんですっ!」
ゼラド「ほんとだ、無駄に美味しい」
カル「いったい、いったい俺がいままでお菓子作りに捧げてきた時間はなんだったというのでしょうかっ!」
 がしっ!
ゼラド「落ち着いてカルくんっ!
 抱きつかれたりなんかしたら、わたし困るよぉ~!」

 がらっ
アイミ「あ」
ゼラド「え」
カル「あ」

アイミ「ごっ、ゴメン、わたし、そんな、邪魔するつもりじゃ・・・・・・っ!
 その、ゼラドとカルくんがそうだったなんて、全然知らなくて」
ゼラド「えぇ~!?」
アイミ「よ、よかったねカルくん。
 ゼラドは、ちょっと大食らいだけどカワイイし甘いもの好きだし、
 わたし、友達として嬉しいよ」
カル「あっ、アイミさん、これはっ!」

ミナト「何度かマジの悔し涙~♪」
ゼラド「なんでミナトくんは思いっきり外野みたいな顔してるのっ!」
ミナト「え、だって外野だもん」
カル「お前のバカーっ!」

 【教室】
ゼラド「だから、アイミちゃぁ~ん、誤解なんだってば~」
アイミ「恥ずかしがることないよ。
 カルくんいいひとなのに全然カノジョできないから、わたしちょっと心配してたんだ。
 ゼラドだったらお似合いだよ」
ゼラド「だからぁ~!」
マキネ「うん、まあさ、カルはイイやつだよ?」
ゼラド「いいひとなのは知ってるけどぉ~!」
レイナ「お菓子作りも美味いし」
ゼラド「なんで、みんなしてちょっとわたしとカルくんくっつけようとしてるのぉ~!?」
クリハ「案外悪くないかもよ」
ゼラド「だからぁ~!」

ヴィレアム「ゼラドたちは、なに騒いでるんだ?」
キャクトラ「なんでも、軽くテンパったカル殿がうっかりゼラド殿に抱きついてしまったところを、
 アイミ殿が目撃してしまい、話がこじれてしまっているらしい」
ヴィレアム「なんだって! ゼラドを、抱き・・・・・・っ!?」

 【グラウンド】
ヴィレアム「俺と勝負しろ!」
カル「ですから、誤解だと」
キャクトラ「友よ、みな誤解だと薄々わかっているぞ友よ」
ヴィレアム「たとえ誤解でも、ゼラドをっ、そのっ、抱き、抱きっ・・・・・・、
 バカーっ!」
キャクトラ「友よ、少々がっかりしたぞ友よ」
カル「だから、申し訳なかったと」
ヴィレアム「構えろ、カル!」

ルナ「なにをやっておるのだ、お主たちは!」
カル「あ、生徒会長」
ルナ「キャクトラ! お主が着いていながらなんという様だ!」
キャクトラ「は、しかし姫さま、これは友が妙に盛り上がっているだけで」
ヴィレアム「口を出さないでくれ! これは男と男の!」
カル「ほんと、どうにかしてください」
ルナ「わかった! 男と男というのなら、正々堂々と決着を着けい!」
カル「あぁ、俺はどうしてあのときあんなことを」

 【特設会場】
 パーン パーン パーン
トウキ「はい、始まりました。
 恐ろしく取って付けたようなOG学園格闘大会。
 あまりの取って付けた感に、観客席もまったく埋まっておりません!
 私、解説のトウキ・カノウです!」
ラーナ「え、わたし今回司会なんですか?」
トウキ「だって君、格闘技の知識なんてないだろ?」
ラーナ「ええ、はい。格闘技とか興味ないです。
 筋肉マッチョとかちょっとキモいです」
トウキ「俺はカラテを始め、格闘技のことはひと通り知ってるから、解説なの」
ラーナ「むしろ、なんで自分で出場しなかったんですか?」
トウキ「だって、カラテ使いが二人もいると、なんかダレるからって運営側が」
ラーナ「世知辛いですね」

 【1回戦 第1試合 ヴィレアムvsカル】
ラーナ「いいんですか、発端のひとたちがこんな初っぱなの試合で」
トウキ「武器さえ使わなければ、あとはなにをやってもいいよというザルルール!
 いいから、ちゃっちゃとやっちゃってください!」

 カーン!
カル「どうしてこんなことに」
ヴィレアム「負けないぞっ!」

トウキ「え~、ふたりとも、前にちょっとテコンドーをやったくらいで、
 格闘技の類を専門に学んだことはないようです!」
ラーナ「手元の資料によると、カル・ノールバックさんは
 ひと頃なにかの強化選手として海外に行っていたそうです。
 そうすると、運動神経自体はかなりいいんですよね」
トウキ「一方ヴィレアム・イェーガーは、自分ちの隣りに居候してる
 クォヴレー・ゴードンさんに何度も組み手を挑んでは負かされるということを
 もう何年間も続けているていたらくです!」
ラーナ「何年も負け続けているのなら、なぜ格闘技を学ぼうとしなかったんでしょう」
トウキ「そこらへんは理解に苦しみます!」

 ビッ ビッ ビッ
ヴィレアム「悪いがそちらの勝ち星をいただく!」
カル「・・・・・・くっ!」

ラーナ「ただいま1分経過。
 ヴィレアム選手、カル選手の攻撃をすべて紙一重で避けていますが」
トウキ「しかしですね、格闘技は全身競技なので、
 3分1ラウンド1本勝負といっても、ものすごく体力を使うんです」
ラーナ「スタミナが必要だということですね」

ヴィレアム「・・・・・・くっ!」
カル「ヴィレアムさんの脚がもつれてきた?」

ラーナ「2分経過です」
トウキ「カル選手は強化選手にも選ばれるほどのスポーツマン、
 対するヴィレアムは、竜巻亭でバイトしてたりしていなかったりと、
 わりとダラダラした生活を送っています!」
ラーナ「3分経過、はいそれまでです」

 カンカンカーン!
ラーナ「カル選手の優勢勝ちです」
トウキ「カルとヴィレアムでは普段の運動量が違います。
 加えて、避けてばっかりというのは審判の心証を損ねます。
 こうなることは、なんとなくわかっていました!」
ラーナ「発端になったひとたちの試合が、こんなあっさりした感じでいいんですか?」
トウキ「格闘技の試合なんて、案外こんなものです!」

 【1回戦 第2試合 ゼフィアvsミナト】
ゼフィア「ぬぅん」

ラーナ「きゃあ」
トウキ「さすがはゼフィア先輩です!
 女子中学生が正視できないほどの筋肉です!」
ラーナ「相手は、なんかキモいアイドルオタクのひと。
 これ、勝負は見えてるんじゃないですか?」
トウキ「いえ、この試合、ルール無用とはいえ武器の使用は禁止ですので」

 カーン!
ミナト「せぁぁっ!」
ゼフィア「ぬっ!?」
 ビシッ! ビシッ! ビシッビシッ!

ラーナ「あれ、あれあれ?
 ゼフィア選手、打たれっぱなしです。
 なんですか、あれ。あの筋肉は見かけ倒しですか」
トウキ「ああ、いえ、この場合、単に剣道とカラテの相性の問題です。
 ゼフィア選手は本来剣道のひとなので、
 日頃の稽古が仇となって、背筋がこう、ピンと伸びて身体が正面に向いてしまうんですね。
 この姿勢は柔軟な突きや蹴りを繰り出すには適していません!
 対するミナト選手は打撃格闘の専門家!
 竹刀がない剣術家なんていいカモです!
 水月、肺中、村雨、月影、脇陰、松風、尺沢と、
 人体急所を的確に打っていきます!」

ミナト「パーパパラっの、あちゃぁ~っ!」
ゼフィア「ぐうぅっ・・・・・・!」

 カンカンカーン!
ラーナ「あれ、勝っちゃいましたよ」
トウキ「まあ勝って当然ていうか、どうせ剣道だったらゼフィア先輩が普通に勝つだろうからな。
 それはいいんだけど、おい、ミナト、ちょっと来い」
ミナト「なんだよ、勝っただろ」
トウキ「勝って当たり前だバカ、こっちに有利な条件だったんだから。
 それより、なんだ、最後のあれ」
ミナト「え、『ハッピーサマーウェディング』のときヤグッチがやってたアチャー」
トウキ「この際かけ声はどうでもいい!
 あれ、中国拳法の二起脚じゃねえか!
 お前カラテ屋だろ、なんでカラテを使わねえっ!?」
ミナト「だって、タカダヒカリちゃんが
 『殺陣の参考にしたいから中国拳法教えてください』
 って訪ねてきたときにカラテしか使えねえのは困るだろ?」
ラーナ「なにをいっているんですか、このひとは」
トウキ「俺がなんのために解説役引き受けたと思ってるんだよ。
 お前さぁ、お願い、道歩いてるとき石投げられてくんねえ!?」

 【1回戦 第3試合 キャクトラvsハザリア】
ラーナ「え?」
トウキ「いや、信じられないけど何故かエントリーしてるんだよ、ハザリアが」
ラーナ「あのひとは、格闘技なんかできるんですか?」
トウキ「えー、エントリーシートによりますと、
 『最近思い出したんだが、俺はルナの武術の好敵手だったらしい』ということです」
ラーナ「らしいとかいってる時点で、本人も忘れてたんじゃないですか」
トウキ「正直、あいつが武術とか格闘技とかやってるとこなんて見たことがありません」
ラーナ「仮にやってたとしても、女性とライバルだったとかいっているあたりで、大したことないんじゃないでしょうか」
トウキ「おそらく大したことないんでしょう!」
ラーナ「えーと、双方、すでに構えています。
 あれ、あのひとたちサウスポーでしたっけ?」
トウキ「ああ、ああいう極端な右半身は、実戦的な古流武術のセオリーですね。
 理屈は単純で、心臓は左にあるから少しでも相手より遠くに置こうとしているんです。
 それから、より筋力のある利き腕を相手の近くにしているんです」
ラーナ「一応、二人は同門ということになるんでしょうか」
トウキ「身長、及びリーチはハザリア選手が少し上。
 ほか、筋力、基礎体力、根気、ひととしてのなにかはすべてキャクトラ選手が勝っています」
ラーナ「勝負は目に見えているんですけれど」

キャクトラ「なにを考えているんですか、あなたは」
ハザリア「ま、ま、たまには汗を流そうとな」
 カーン

ラーナ「開始ゴング直後、ハザリア選手右の手の平を開いてキャクトラ選手の顔面を打ちます」
トウキ「手首のスナップで指を叩きつける目つぶしですね。
 ハザリア選手、ルール無用なのをいいことにえげつない!」
ラーナ「間髪入れずに右腕を振りまわして、えっと」
トウキ「金的打ちですね」
ラーナ「卑怯にも程があるんですけど」
トウキ「いやいや、金的打ちっていうのは案外高度な技術なんです。
 ええと、こういうの、女子中学生相手に解説していいのかな」
ラーナ「ヘンに気を遣うと逆にやらしいから、さっさとしてください」
トウキ「ええ、男性は常時急所をぶら下げているので、本能的に守るようにできているんです。
 金的蹴りなんて、実際はほとんど当たりません。
 脚より精密に動く腕を使って打つっていうのは、理にかなっているわけですね」
ラーナ「あれ、でも」

ハザリア「悪いな。俺は勝てるケンカしかするつもりはないのだ」
キャクトラ「いうことはそれで終わりですか」
 ガンッ ガンッ

ラーナ「スネへの鋭い蹴り2発、ハザリア選手あっさりくずれおちます」
トウキ「キャクトラ選手、金的打ちがまったく効いていないようです。
 沖縄唐手のコツカケなどを使うまでもなく、人間高度な集中状態では金的が極端に縮み上がるようにできています。
 たとえば戦闘機のパイロットなんかはもう、ほとんどなくなってる状態になるといわれています。
 ようするに、集中法を身に付けている相手に金的打ちは大して効かないんです!」

 【1回戦 第4試合 タカヤvsランディ】
トウキ「えー、1回戦最終試合、赤コーナー、無差別格闘アンドー流ランディ1/2」
ランディ「ボクシングだよボクシング! 俺の父親アマチュアボクシングのチャンピオン!」
ラーナ「でも、ボクシンググローブじゃないんですね」
トウキ「ボクシンググローブっていうのは防具であると同時に武器なんです。
 脳震盪を起こしやすいようにできてるんですね。
 KOがポンポン出たほうが観客が喜ぶからです。
 ボクシングがいかにショウに特化した格闘技なのかわかります!
 今回はそういんじゃないので、総合なんかで使うパンチグローブを使ってもらっています」

 カーン!
ランディ「やあぁっ!」

ラーナ「開始一番、ランディ1/2選手怒濤の火中天津甘栗拳です」
ランディ「ただのジャブだよ!」
トウキ「ランディ1/2選手、すでに髪が赤くなっていますが、大丈夫なんでしょうか」
ラーナ「ああ、ユウカさんなら今日ハナから学校来ていません」

タカヤ「えやぁっ!」

ラーナ「タカヤ選手、右の前蹴りから軸足を浮き上がらせて、上段への2段蹴り。
 あれ、なんですかこの動き」
トウキ「あ、テコンドーのトゥーボン・トルリョチャギと呼ばれる二段蹴りですね。
 手元のエントリーシートによると、
 『前にやったテコンドーがなんか気に入って、折を見て練習してたんだ』だそうです」
ラーナ「それはそうと、試合中もわたしたち喋りすぎじゃないでしょうか」
トウキ「だってあいつらに任せとくと、『せやぁ』とかズガッバシッの連続になってしまうから!」

タカヤ「せやぁっ!」
 スガッバシッ! スガッバシッ!

トウキ「タカヤ、怒濤のトルリョチャギ連打!」
ラーナ「ランディ1/2選手、渦巻き状のステップを踏みつつ、飛龍昇天破です」
ランディ「アッパーカットだよ!」
タカヤ「えいっ!」
 ばこんっ

 カンカンカーン!
トウキ「ネリチャギ一閃! ランディ1/2選手、ダウーン!」
ラーナ「ダメじゃないですか。
 ちゃんと、人差し指と小指をピンと立てた高橋留美子作品独特の倒れ方をしてください」
ランディ「横からちょいちょい『らんま1/2』ネタでいじるのやめろ!」

 【2回戦 第1試合 カルvsミナト】
カル「ようやく、お前と決着を着けるときが来た!」
ミナト「うんまあ、よろしく頼むわ」

 カーン!
ラーナ「カル選手、ゴング直後から猛ラッシュです!」
トウキ「カル選手っていうのは昔から温厚なやつなんですけど、
 ミナト相手にはああなんですね」
ラーナ「でも、カル選手は格闘技が専門ていうわけじゃないんですよね」
トウキ「まあ、日ごろの運動量ではカル選手が上まわっていると思いますが」

 ピッ
ヒューゴ「待て」

ラーナ「いままで、いないようでいて実はいた審判のヒューゴ先生から『待て』が入ります」
トウキ「あ、指導ですね。
 異様なまでに消極的な攻めをしていたミナト選手、ここで教育的指導です。
 なにやってんだ、あいつは!」

 カンカンカーン!
ラーナ「制限時間いっぱい、カル選手の優勢勝ちです」
トウキ「ほんとなにやってるんだお前はぁっ!」

カル「俺をバカにしているのか、ミナト!」
ミナト「や、だってさ、俺が勝ったって誰も喜ばないだろ」
カル「は?」
ミナト「わかってるぜ。アイミに、カッコいいとこ見せてやれよ」
カル「あのなぁっ!」
トウキ「なぜ読まなくていいときに読んじゃいけない空気を読む、ミナトぉっ!」

 【2回戦 第2試合 キャクトラvsタカヤ】
トウキ「ええと、なんかもう凄くテンションが上がりませんが」
ラーナ「あ、キャクトラ選手、タカヤ選手の蹴り技をつかんで、持ち上げます」
トウキ「キャクトラ選手、そのままバックドロップ気味にタカヤ選手を投げ落とし、
 腕ひしぎに移行します!」
ラーナ「タカヤ選手、関節技が決まる前に、力任せに腕を引っこ抜きます」
トウキ「キャクトラ選手が起き上がるより前にネリチャギ!」
ラーナ「なんか、ムダに高度なことやってるんですけど」
トウキ「ムダとかいわないでください!
 けっこう凄いことやっています!」
ラーナ「でも格闘技とかよくわかんないので、『あ、なんかいろいろやってる』くらいの感想しか出てきません」
トウキ「司会席でものすごい温度差が発生しています!」

キャクトラ「やりますね」
タカヤ「ふふ、ちょっと楽しいよ」

トウキ「タカヤ選手、距離を取ってトラ・ヨプチャチルギーっ!」
ラーナ「跳び後ろ回し蹴りっていってください、わかりにくいから」
トウキ「キャクトラ選手、ガードを固めて、ふたたび腕ひしぎに入ろうとする!
 タカヤ選手逆らう!
 キャクトラ選手、長い脚を動かし、タカヤ選手の首を捕らえるっ!
 三角締めっ! ガッチリと入っています、これは外せないーっ!」
ラーナ「なんか、人体がぐにぐに動いて若干キモいです」
トウキ「司会席、気まずいカップルみたいになっていますーっ!」
ラーナ「カノジョさん向こうにいるんだから、妙なこといわないでください」

 カンカンカーン!
トウキ「ここでゴング! 勝者、キャクトラーっ!」
ラーナ「すでに飽きてきました」

 【決勝戦 カルvsキャクトラ】
カル「ええと」
キャクトラ「ま、その、正々堂々戦いましょう」

ラーナ「なんでしょう、この地味な取り合わせは」
トウキ「盛り上がりません! 不安になるほど盛り上がりません!」
ラーナ「え、えと、どうしましょう。わたし、上までなら脱げますけど」
トウキ「児童ポルノ法に触れそうなうろたえ方をしないでください!」

 ザワザワ
レイナ「あのさ、あんたほんと、格闘技向いてないんじゃないの?」
ヴィレアム「うるさいようるさいよ! 俺だって頑張ってるよ!」
レイナ「だってあんた、日常的に格闘技のレッスンしてるわけじゃないじゃない。
 なんでクォヴレーさんに格闘で勝とうなんて考えちゃったの?」
ヴィレアム「男には、引っ込みのつかないときがあるんだよ!」
レイナ「まずさ、ロードワークから始めましょうよ、あたしも付き合うから」

ゼフィア「・・・・・・まだ、修行が足りんっ!」
ミナト「そんな気にしないでくださいよ。剣道だったらゼフィア先輩が勝つに決まってるんすから」
ゼフィア「これで武芸十八般を極めるなど、夢のまた夢っ!」
ミナト「え、そんなこと考えてたんすか?
 無理に決まってるじゃないっすか、競技ごとに身体の使い方違うんすから」
ゼフィア「そこであきらめるのがお前のダメなところだ!」
ミナト「そういえばゼフィア先輩、武芸十八般って、鉄砲術も入ってるんすよ」
ゼフィア「道は・・・・・・、まだ遠い」
ミナト「妙なポリシー捨てたらどうっすか」

マリ「この卑怯者」
ハザリア「正直、本星で武術の稽古とかしているとき、
 どうやってトンズラしようかとばかり考えていた」
マリ「たまには身体をつかうことをしようよ!」
ハザリア「肉体労働とか、大嫌いだ」
タカヤ「俺は、けっこう好きだけどな」
ハザリア「だから、貴様は若干左がかっている!」

マキネ「なんであそこで狼牙襲背態をやんないのさ」
ランディ「だから、俺無差別格闘なんか納めてねえよ」
マキネ「でもいま、猛虎落地勢やってるじゃん」
ランディ「うなだれてんだよ!」
マキネ「そういやさ、リンかけってあれ、一応アマチュアボクシングの試合だよね」
ランディ「そんなこと誰も気にしてねえよ!」

ラーナ「会場、すでに『あー終わった終わった』ムードが漂っています」
トウキ「リング上では、キャクトラとカルがなんかいろいろやっています」
ラーナ「とうとう解説役が解説を放棄しました」

ルナ「キャクトラー、頑張れ、頑張るのだぞー!」
ゼラド「キャクトラくん、がんばってー!」
アイミ「えっと、カルくーん!」

ラーナ「パラパラと送られる声援が、逆にもの悲しい感じになっています」
トウキ「ラミア先生、椅子を片付けるのやめてください。
 せめて最後まで見てあげてください!」
スレイチェル「打ち上げの人数なのだが」
ラーナ「あ、開始時刻は」
トウキ「打ち上げの打ち合わせをするのをやめてください!」
ラーナ「あ、時間です。キャクトラ選手の優勢勝ちです。
 優勝、キャクトラ選手ー」
 かんかんかーん

キャクトラ「なんでしょう、この、ムダな体力を使った感は」
カル「本当に、なぜこのようなことに」

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最終更新:2009年10月17日 12:34
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