おっちゃんと


20代目スレ 2007/11/19(月)

アーク「レラ、俺とつきあってくれ」
レラ「え……で、でも……えっと、少…考え…時間を」
アーク「ん、いや考えるも何も、この後ちょっと付き合って欲しいから何か用があるなら別に断ってくれてもいいんだけど、
    って熱っ、ニュータイプフラッシュ熱っ、てか吉田創ネタは荒れるから、やーめーてー」
レラ「ウルサ……でも……別に……ヒマ…から……行っても…いい」
アーク「悪いな。んじゃとりあえず紅茶でも飲みながら話すか」

ユウ「いらっしゃい。ああ、アークか。それに連れは……珍しいな咲美ちゃんじゃないのか」
レラ「……ども」
アーク「咲美はドラマの再放送があるからって、さっさと帰っちまったよ。それで、今日はレラに来てもらったってわけ」
ユウ「ああそうか。それじゃあ、一番奥の席が空いてるからそこに座ってくれ。どうせ、しばらく居座るんだろ」
アーク「あんがとさん。んじゃ行こうぜ、レラ」
レラ「ところ……何…用だっ…の?」
アーク「実は、こいつを手伝ってもらおうと思ってさ」
レラ「マージャン……?」

タスク「くぅう、寒ぃーなー。とりあえずユウキの店にで暖まるか」
タスク「おーい、ユウキ、来てやったぞ」
ユウ「おや、珍しいな、今日は客が多い」
タスク「先客でもいるのかよ?こりゃいよいよ明日には雪でも降んのか?」
ユウ「あいにくと、そこまで客の出入りが少ない店でもない。多いときには5人くらいは来るんだぞ」
タスク「いや、それ自慢にならない。んで先客と言うと」
アーク「通れ」
レラ「ロン……あと…もうひとつロン」
アーク「リャンチャホーかよ!」
タスク「なにやってんだ、アーク。それに、確かレラだっけ?」
レラ「おひさし……です」
アーク「おひさしっす。ってか、おっちゃんこそ何しに来たんすか」
タスク「暖まりに来ただけだよ。てか、アークが親なのはともかくレラが残りの子全部をやってるってのはどういう状況だ?」
アーク「別に、いまたまたま俺が親ってだけで、最初から1対3っすよ。てか、それくらいじゃないと鍛えれないっすから」
タスク「鍛えるって、今更そこまでして強くならなくても十分お前強いだろ?それに、どうしても勝たないといけないなら俺が代わりにやってやるぜ」
アーク「それじゃ意味ないんすよ。賭けとか関係無しに意地でも勝ちたい奴らがいるんっすよ。おっちゃんの弟子としてぜったいに」
タスク「誰だよそいつら」
アーク「南部家の連中っす」



タスク「南部家ねえ。キョウスケ中尉とエクセレン中尉。いや、今は両方さん付けの方がいいか。まあ、とにかくその二人の家族だろ
    あの二人、昔からどうにも勝てない二人だったけど、その子供が相手ねえ」
アーク「はい。俺ずっとあそこの連中に負けてるんっすけど、それが情けなくって。おっちゃんにゲームの技術を散々叩き込まれてきたってのに
    俺って、ゲームが強いってのをとったら、頑丈とバカしか残んないじゃないっすか」
レラ「まった…もって……そ…とおり」
アーク「いや、そこは友達として、そんな事は無いとか言って欲しいな~」
タスク「ははは。アーク、お前はまだバカって言葉に囚われてたのかよ」
アーク「そりゃまあ、多少は気にしますって。頑丈ってのも半ばギャグにしかなってないし」
タスク「まあ、アラドだって頑丈さは半分ギャグにしかなってなかったけどな。それと前にも言ったけど、バカってのはだな」
アーク「『貧乳と同じでステータスだっ!』っすよね」
タスク「そうそう。言葉だけ捕らえりゃ明らかにデメリットだけどな、前の戦争で生き残った連中なんて俺含めてバカばっかりだぜ。
    無茶、無謀、そんなもんを蹴っ飛ばして、前と未来だけ見て突き進んだバカが今の平和を作ったんだからな」
レラ「貧乳……ステータス…違……」
タスク「いや、それは単なるたとえというか、有名な言葉から取っただけで。まあ、ともかくさバカってのは気にすることじゃねえよ。
    それより、意地でも勝ちたいって言う割りにマージャンで戦うってのはらしくねえ。お前が一番得意なのはそんなんじゃねえだろ」
アーク「いや、勘弁してくださいよ。あれは命でもかかってないと、てか大人げないっすよあれは」
タスク「そりゃそうだ。てかさ、勝負勝負っていってもな、いっつも勝ち続けてりゃいいってもんでもねーだろ」
アーク「そうっすか?」
タスク「どんな時も勝ち続けるなんてのは望んじゃいけねえ。人間ってのはな、いつでも幸運ばかり引き当てれるもんじゃねえからな。
    でも、どんな奴にだって意地でも引けない、負けられないって場面が必ず来るもんだ。何かを守りたいとき、何かを手に入れたいとき、
    そんな時にだけはぜったい負けちゃいけねえ」
アーク「ん~、まあ今まで俺はそういう場面にゃ出くわした事無いし、いまいちまだ実感が分んねーんすけどね」
レラ「ところで……アーク…1番得意……て何?」
アーク「いっ、いや、それはその……」
タスク「そいつを説明すると長くなるなあ。おいユウ、長話するからなんか食い物出してくれ」
ユウ「あいにくと紅茶しかない。と、言いたいところだが、実験的に作ったケーキがある」
タスク「んじゃ、はじめるか。まずこいつは俺とアークが出会った頃の話だ。実は俺達って10年以上のつきあいなんだよ」
レラ「え……そんなに…」
アーク「イングラムさんに見つかってから、なんだかんだで広がっちまったけど、つい最近までは咲美も俺がおっちゃんに会ってるって知らなかったしな」
タスク「まあ、俺も最近気が緩んだって事だな。でも、最初の頃はこいつともそこまで会ってなかったんだぜ。まあ、その頃はけっこう家にも居たし」
レラ「何時か……ホームレス……?」
タスク「本格的に始めたのは8年前。10年前は放浪癖がついた頃だったな」
アーク「初めて会ったのもこんな季節でしたっすよね」



ブリット、耐性がものすごいついてるな。
ハザリア支援者だが、長編好きでもあるのも私だ。
ところでネタを書くにあたっての質問なんだが、
シュウとマサキ(ビンボーズでない)はこの世界にいるのか?
二人とも登場したのを見たことがないのだが・・・・。



タスク「あの日さ、レオナとケンカしたっつーか、俺が一方的に怒られたんだけど、家に居づらくなってこの町に来てたんだよな」
アーク「んで俺は、その時ちょっと学校でいろいろあってさ、一人でぶらついてたんだよ」

アーク「……チクショウ」
タスク「なんだ坊主、しけた面して。てか、もう7時過ぎだぜ、親とかは心配しないのか?」
アーク「関係ない……。どうせ、俺みたいなバカ、居なくなっても心配しないし」
タスク「まあ、親は絶対子供の事を考えてるとか、心配してるなんて言わねーけどさ、その歳で自分の事をバカとか言い出すと心が真ん中から腐っちまうぜ」
アーク「……」
タスク「おいおい、そこでだんまりはよしてくれよ。なんなら相談に乗るぜ」
アーク「あんたみたいな良く分んないおっちゃんに、将来会社を継ぐ俺の気持ちなんて分んないよ」
タスク「おおう、言うじゃねえか。あいにくと俺は現役で社長様だぜ」
アーク「うそ臭い。それに臭い」
タスク「臭いって……しゃーねーだろ、昨日から家に帰ってないんだから。てか、暗いんだよてめーは、ちっと話してみろよ」
アーク「……俺、将来社長になるはずなんだけど、勉強も出来ないし、運動もからっきしだし、空気も読めないって皆言うし。まるっきりバカだからさ、
    咲美……いとこにもしょっちゅう迷惑かけるし。それに……今日学校で気に入ってた筆箱とられて、返して欲しかったら勝負だって、でも俺
    勉強も運動もできないし」
タスク「へっ、なんだよそんなもん」
アーク「そんなもんって……筆箱はそこらの安物じゃなくてブランド物だし、それに筆箱なんかよりも何をやっても勝てない事の方が悔しいんだよ!」
タスク「おっ、それでも悔しいってプライドはあるんだな。上等だ、プライドさえありゃ運動だの勉強だのそんなもんは関係ねぇよ。それとさ、
    社長だから勉強や運動ができねえといけないなんて事ねーよ。俺なんてパイロット試験にゃ筆記で落ちるし、備考に運動音痴ってわざわざ書かれる
    くらいなんだぜ。それでも立派に社長やってんだ。まあ、自分でいう事じゃないけどな」
アーク「そーいうもんなの?」
タスク「そういうもんさ。てかさ、おちこんでんじゃねーよ。バカは別に悪いことじゃねえ、バカってのはだな、貧乳と同じでステータスだ!」
アーク「貧乳?よく分んないんだけど」
タスク「ふむ、これは萌について一度講義する必要があるな」
アーク「要らない」
タスク「まあ、そういうな。ついでにそいつらに勝つための講義もしてやるよ。人間はな、運動も勉強も出来なくても出来ることがあるんだぜ。ちなみに
    俺はそれで社長になった!」
アーク「それで社長に……わかった、明日もここに来る!明日は土曜だし昼から来れるし」
タスク「おっけ、んじゃ俺は色々準備して待っておくぜ」

タスク「初日はこんな感じだったな」
レラ「つまり……アーク……変態……ったのは……貴方のせい」
タスク「否定はできません、はいすんません」
アーク「いや、まず変態って所を否定して欲しい」


タスク「んでまあ、次の日も普通に俺たちは約束どおり会ったわけだ」
アーク「つっても、萌講義は無かったけどな。その時は」

タスク「いいか、世の中には平等なんてもんはねえ!生まれつき足の速い奴、美しい奴、親が貧しい奴、病弱な身体を持っちまった奴、
    生まれも育ちも才能も、人間は皆違ってんだ。だからこそ人は争い競い合い、そこに進歩が生まれる。って、どっかの皇帝が言ってたが、
    まあ実際世の中そんなもんだ。人間ってのは最初から平等じゃねえ。ぶっちゃけ俺やお前は最初から相手より悪いスタートラインにいるんだ」
アーク「それじゃあ、どうしようも」
タスク「そこで考えを止めるな。いいか、そこで進むのを止めたらそれはバカでも何でもねえ、単なるダメな奴だ!いいか、最初に頭に叩き込め
    バカな自分を忘れるな。そして、バカな自分のままで相手に勝つんだ。それが出来ないなら、媚びて這い蹲って生きるしかないぜ」
アーク「分った!」
タスク「よし、今日は物分りがいいな。ならまず最初に言うぜ、人は平等じゃない、つまり相手が不利な状況で勝負をしたってなんにも悪いこたーない。
    武士道だの騎士道だのそんなもんでなぁ、おまんま食えるかコンチクショウってな。いいか、相手と同じ土俵に上がるな、本気の勝負は
    必ず自分が有利な土台を準備するんだ。ただし、それはどうしても負けたくない時だけにしろ。いつでも有利な状況なんて用意できない、
    必勝の手、自分の独壇場になれるフィールドは絶対勝利が必要なときにだけ求めろよ。っと、御託が長くなったな。まあ本題に入るぜ」
アーク「うぃっす!」
タスク「いや、メモまで出さなくても。まあいいか、まず俺のフィールドはギャンブルだ。俺は賭け事で社長になったくらいだからな。
    だからゲーム全般は負け無しだぜ。ただし、ギャンブル全てで独壇場ってわけでもねえ。俺が本当に負けないのはイカサマ有りの
    本気の勝負だ。こいつで負けたときは、俺はこの指のどれかを無くすことになる。てか、そう自分で決めている」
アーク「指を……」
タスク「いや、別に足をガクガクさせなくても。あくまで自分への戒めだよ。こうでもしないと、俺みたいなお調子者は本番でも負けそうになるからな。
    おまえにそこまでしろなんて言わない。けどな、自分が勝てるフィールドは持たないといけない。いいか、たとえ誰が相手でも負けない
    自分だけのフィールドを持て」
アーク「でも、俺ゲームも大して強くないし。確かに誰とも遊ばないからゲームばっかり強くなったけど。でも、ゲーム大会に出て勝てるほど強くもないし」
タスク「いちいちいう事が生々しいな、おい。まあそうだな、おまえにはもっと単純なゲーム、それもスピードや記憶力に頼らないものが向いてるよな。
    それでもって、これを極めたなんて奴がそうそう居ない事も望ましい。となると、こいつなんかどうだ!」
アーク「コップとコイン?」
タスク「これにな、水か何かをギリギリまで注いで、んでお互いに交互にコインを入れてくんだよ。そして、溢れさせたほうが負けだ」
アーク「えぇぇ……、それはちょっとかっこ悪いし、もっと他にトランプとか無いの?」
タスク「あるけどな、お前がそれで勝てるようになるのは何年後だ?5年後に筆箱帰ってきても嬉しくねーだろ。だからな、こいつで勝負すんだよ」
アーク「わかった。俺それで強くなるよ」
タスク「それじゃあ、特訓と行こうぜ。最近、このへんに知り合いが紅茶の喫茶店開いたらしいし、そこでやろうぜ」

タスク「まあ、それでアークは無事筆箱を取り戻したわけだ。まあ、アークにはもともとそういう才能はあったみたいだぜ。
    他のゲームも俺が教えたらぐんぐん伸びたしな。でもな、やっぱりアークが一番強いのは俺が最初に教えた名前も無いようなゲームだぜ」
アーク「だから恥ずかしいんっすよ。そりゃ、今でも特訓は欠かさないし、あれでだけは負けませんよ。あれで負けたら俺も指を切りますよ。
    これだけは、ギャグキャラとかそんなもん関係ない。アークって言う俺のフィールドで、譲れないプライドッす」
タスク「そこまでしなくてもいいっつーのに。まあ、明らかにそれは俺が悪影響を与えたんだけどな。で、どうだったレラ」
レラ「……、本当に……アーク…バカ」
アーク「なんで!」
タスク「ははは、そりゃ褒め言葉だよ」
アーク「?」


アーク「所で、おっちゃんは何でこんな所に来たんすか?」
ユウ「こんな所とはご挨拶だな」
アーク「うっ、地獄耳」
タスク「いや実はちょっと気分を落ち着けたかったんだよ。けどまあ、逆にお前に会えてよかったかもな」
アーク「なんすか、急にしんみりと」
タスク「なあ、アーク。伝説になってみたくないか?ギャンブルの世界で」
アーク「そりゃ、憧れるっすけど……なんすか急に。てか、ギャンブル界の生きた伝説、十本指のイカサマ士がなんでまたそんな事を」
タスク「なーに、その伝説に幕を下ろして新たな伝説の担い手にならないかって話しだよ」
アーク「へ……?」
タスク「アーク。俺に勝ってくれ。そして、俺の指を奪ってくれ」
アーク「なんすか……それ」
レラ「アーク……」
タスク「俺の指に懸賞金がかかってるのは知ってるだろ。そいつをお前が勝負に勝って奪えば俺の伝説はお前のものだ
    別に指一本なくなっても今はいい義手がある。生活にはこまんねーよ。だから、俺に勝ってくれ」
アーク「なんすかそれは!意味分んないっすよ。なんで俺が、そんな事を!」
タスク「俺が次の勝負。それも裏の勝負でたぶん負けるからだ」
アーク「……え。なんで、いざとなったら幾らでもイカサマが」
タスク「相手は、マーズ。珍しく俺の部下があいつともめたらしくてさ、俺が呼び出されたって訳だ。けど今回はどうもやべーらしい。
    普段なら負けねーんだけど、今回は見張りだけで数十人用意してくるらしい。それに、なんでもとんでもない助っ人を雇ったらしいんだよ」
アーク「だからって、そんな。それだったらイカサマせずに勝負すれば。それならおっちゃんも本気じゃ無かったって事で指を切らなくても」
タスク「だめだ。本気の勝負でイカサマができるかどうかも俺の力だ。イカサマできずに負けたらそれこそ完全な敗北だよ。
    たとえ相手が指を求めなくても、俺は自分で指を切るぜ」
アーク「そんな」
レラ「……んで……そこまで……」
タスク「レラ、俺みたいな人間には譲れないプライドってのがあるんだよ。そいつを無くすくらいなら指の一本切ってやるよ。でもな、
    誰とも知らない、その勝負に関係の無い相手に負けて指を無くすくらいなら、アークにって思ったんだよ」
アーク「……」
タスク「さあ、アーク。お前の一番得意な奴で勝負だ。そして、いい加減重たくなってきた生きた伝説の看板を下ろさせてくれ」


アーク「ざけんな……!」
レラ「!」
アーク「ざけんなよ!なんだよそれは!それじゃあ10年間ずっとあんたに憧れてきた俺はどうなんだよ!」
タスク「アーク……」
アーク「俺は、バカだよ!頑丈で、ゲームが強いのだけがどりえで、でもそれだって周りの化け物連中にはまるでかなわない、単なるバカだ!
    極めたのなんて水満載のグラスへのコイン投入だけだ!だけど俺がバカなことに迷わなくなったのはあんたがいたからだ
    あんたに憧れて、その背中を追いかけて、だから俺はいつも笑ってられたんだよ。あの頃の下しか向かないダメ人間の俺を変えたあんたが
    一人で勝手にどっかになんて……そんなのなんなんだよ!」
タスク「おい、だんだん言葉が崩れてきたぞ」
アーク「言葉もくずれるっすよ!クソっ、止まらず前だけ見て進むバカを、カッコイイって思えるのはあんたが前を走ってるからだ
    なのに、勝手に一人で立ち止まって俺に追い抜かれないでくださいよ!」
レラ「……アーク……」
タスク「ちっ、おいおい俺としたことが、まさかアークに教えられる事があるなんてな。たく、確かにそうだ、ガラにも無く弱気になってたぜ」
アーク「おっちゃん……」
タスク「目が覚めた。そうだな、俺が止まっても一人で歩くにゃまだお前はヒヨッコだったんだな。なら、そいつが巣立つまで俺は逃げちゃいけねえな」
アーク「それじゃあ」
タスク「戦ってくるさ。そして、次にあったときは10本そろった指でマージャンの特訓でもしてやるよ」
アーク「あ、ありがとうごさいます!」
タスク「んじゃあ、俺は帰るぜ。ユウ、勘定はまとめて月末に振り込んでやる」
ユウ「分った。支払いは遅れるなよ」
タスク「スポンサー様だぜ俺は。それと、ケーキはまだまだ微妙だな。紅茶の味に負けてたぜ。それじゃあな」
ユウ「まったく、こまったスポンサーだ。で、君達はどうする、だいぶ熱くなっていたようだしアイスティーでも飲むかい?」
アーク「んじゃいただくっす」
レラ「……ねぇ……」
アーク「あん?」
レラ「アーク…て……本当は……熱血……?」
アーク「い……いや、んな事は無いはずって言うか、そんなの俺のがらじゃねーしってか、バカで熱血じゃあキャラ被る奴多いしってか」
レラ「実は……いろいろ……考えてる?」
アーク「そ、そそそそそそ、そんな事ねーよー、俺バカだから直感で喋ってるだけだよー」
レラ「ま……いけど……さっき……(カッコよかった)」
アーク「悪ぃ、珍しく最後が聞き取れなかった」
レラ「///……もう……言わない」


タスク「さあ、来てやったぜ多脚ロボ」
マーズ「ははは、今日こそまけないぞータスク・シングウジ。今日はイカサマできないように見張りが10人。それに強力な助っ人がなんと二人だぜー」
キョウスケ「フッ、何でもこれに勝てばギャンブルのつけがチャラだそうでな。それにエクセレンの酒代に、レモンの実験費用もだ」
トウマ「割のいいアルバイトと聞いてな。それに、動体視力には自信がある。イカサマは見逃さん」
マーズ「ちなみにキョウスケは家計が火の車でとっくに底力最大はつどー中だよー。さあ勝てるかな」
タスク「ちっ、まさかキョウスケさんが相手とはね。おまけに見張りはトウマかよ」
マーズ「いつもみたいに指を賭けても俺ショートしないよ。だって勝負するのは俺じゃないし、指はあんたが勝手に切るんだもん」
キョウスケ「それに俺もお前が指を賭けたからといって手加減はしない。ゼンガー少佐と命を賭けてやりあった事を考えれば、この程度」
タスク「そうかい。でもな、俺にだって負けられない理由がある。背中に背負った看板よりも今はずっと重たい期待って奴がかかってるからな」
マーズ「キョウスケのおっちゃん、トウマのおっちゃん、やっちまえ!」
タスク「さあ、チップは俺のプライドと、アイツとの約束だ!ついでに会社の取引だ!さあ、かかってきな」

キョウスケ「く、こいつ!」
マーズ「なにやってんだよ、負けちまったじゃんか。それも10戦全敗なんて」
キョウスケ「奴は確かにイカサマをしている。ラッキーも発動していたが10回全てでラッキーが出たわけじゃない」
トウマ「3回はラッキーだった。でも、残りはイカサマらしいんだけど」
マーズ「ならなんで!イカサマだって言えばそれでいいじゃんかよー」
キョウスケ「イカサマしたのはわかる。だが、どのタイミングか分らなかった……」
トウマ「動きが不気味なくらい全部自然なんだ。くそ、俺の目がイカサマを捉えきれないなんて」
タスク「へへ……んじゃ後は部下が処理するから俺は帰るぜ。言っとくけど、立会人が居る以上、この勝負の勝敗は裏社会では有効だ。
    この取引は俺の会社のいいように進む。文句は認められないし、認めたらマフィアのコミニティがお前らを消しに来るぜ。
    あの戦争の中を生き抜いたマフィア相手にあんたらは勝てるのか?」
マーズ「くっ、覚えてろよ!まともな商売なら、あんたより俺の方がずっとずっと凄いんだからなー!」
タスク「そいつがお前のフィールドだもんな。だけど、これなら俺の方が強いって事だ」
タスク(やれやれ、何とかアイツとの約束は守れたか。おっとまだ半分か、この後マージャンの特訓に付き合わないとな)


咲美「あれ、兄さん?それにレラもなにしてんの、水満載のグラスにコインを順番に入れて」
アーク「ん?まあ、ちょっとな。レラがこれで勝負してみたいって言い出すから。まあ俺はそこまで乗り気じゃないんだけど」
レラ「……心……読ん……のに……勝てない……」
アーク「まあ、こいつなら南部家だろうがハザリアが相手だろうが負ける気はしないけどな。でも、そいつはたぶん無いか」
レラ「……あ……こぼ……た」
アーク「それじゃあ、俺の勝ちだな。んじゃ、約束どおりアレをもらうぜ」
咲美「アレって、まさか兄さん衣服か何かを賭けて……それともまさかしょ、しょしょしょ処……//////」
アーク「へ?いや、レラがMTG第1版の土地を全色もってるって言うから、それをもらおうと思って」
レラ「咲美……変な……考え……た……//////」
咲美「うわ、心を読まれた!お願いレラ、それは心に留めといて!」
レラ「うん……口…出す……恥ず……いし……」
咲美「逆に今のは傷ついたわ!」
アーク「あれ、タカヤ?どうしたウチのクラスになんか用か」
タカヤ「ハァハァ。アーク、お前の会社から割りのいいバイトって紹介してくれないか?」
アーク「は?何だよ急に。それより、この前のマージャンだけどな」
タカヤ「それどころじゃないんだって!実は親父が借金がチャラになるバイトを見つけたって言ってたのに、それに失敗したみたいで
    姉さんたちもさすがに今回はやばいって思ったらしくって、今バイト探してるから、しばらくはマージャンとかしてる暇は
    ないんだよ」
咲美「珍しいわね、貴方の家族がお金のことで慌てるなんて」
タカヤ「いや、α以降諸事情で消えたBF団が、マフィアの取立て屋になっててさ、アインストレジセイアを衝撃波で粉砕する人とか
    リーゼを指パッチンで真っ二つにする人とか来て、さすがに今回は逃げられなくて」
アーク「なんか大変だな。まあ、いちおう親父に言って仕事を見つけてもらっとくわ」
タカヤ「恩に着る」
アーク「勝負はしばらく無しか。まあ、これでじっくり特訓できるし、いいか」
レラ「で……タスクさん……勝っ…かな?」
アーク「負けるわけねーだろ、おっちゃんが。んでぜったいにマージャンの特訓をしてもらうんだよ」
咲美「なぜだろう、激しく疎外感を感じる」


どんなバカにでも一つくらい譲れないプライドと、負けられない何かがあってもいいんじゃないかって話

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年10月17日 14:16
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。