レタスと


20代目スレ 2007/11/25(日)

ある日、OG町の街中にて。
レタス「あっ……」
タスク「うお……やべっ!」
レタス「ちょ、待ってくださいお父様!」
タスク「くそっ、珍しく見つかっちまったよ、鉢合わせちまったよ。こんな時になんてこったい!」
レタス「いきなり逃げ出して……ちょっとお待ちになってください!」
タスク「待てといわれても待てない状況ってのがあるんですよ、男の子には!」
レタス「男の子って誰ですか!高校生の娘を持ったいい年の男が言うことですか!」
タスク「だぁぁぁぁ!どうしてこうレオナと同じで冗談が通じず全部正論で返してくれるんだよ!」
レタス「お父様が家をずっと空けたからでしょうが!」
タスク「また正論!」

アーク「あーあ、今日の晩飯なに作るかねぇ」
咲美「たまには凝った物が食べたいんだけど」
アーク「そういうのは学校が休みの日か、早く終わった日に言えって。てか、いいもん食べたいならトロンベさんところで
    外食すればいいじゃねえか」
咲美「そりゃそうだけどさ……やっぱ手作りの料理の方が」
アーク「いや、トロンベさん……てかレーツェルさんも知り合いなんだから手作りみたいなもんじゃねえか?」
咲美「兄さん、私に料理を作りたくないの?」
アーク「自分が面倒な事がやなだけでーす。DS見ながら作れる料理が限界ですよ、はい」
タスク「ウォオオオオオオオッ!アァァァァァァクゥゥウゥゥ!」
アーク「へ?」
タスク「頼む!あいつを止めてくれ!今度何かおごってやるから!」
レタス「卑怯ですわよ!人を使うなんて!」
タスク「使いますよ!あるコネは全部使いますよ、卑怯で悪いかコンチクショウ!つーわけでアーク後は任せた」
アーク「なんだか知らないけど、任されたっす!さあ、かかってきやがれレタス!」
レタス「咲美!先日アークがレラのリコーダーを舐めてましたわよ!」
咲美「兄さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんん!」
アーク「フタエノ……アーッ!」
タスク「ひでぇ……」
レタス「さあ、待ちなさい!」
咲美「二人とも行ったわね。さあ、兄さん覚悟しなさい!この場にいないレラにかわって私が」
アーク「サキミサン……ウチノガッコウ……オンガクニ……リコーダーナンテ……ツカイマセンヨ」
咲美「あれ?」
アーク「オニーサンハ……カナシーデスヨ……イモウトガ……コンナ……ボーリョクオンナニ……ソダッテシマッテ」
咲美「ははは、ゴメンゴメン。でもその喋り方は鬱陶しいから止めようね」
アーク「たく……でも、あの二人どうしたんだ?前にレストランで食事してからは割といい感じだって聞いてたんだけど」
咲美「まあ、家庭の事情はいろいろあるだろうし、私達が踏み込むのはよしましょう」


人通りの無い裏道に入り込み、タスクはレタスから逃げ続けた。
タスク「クソッ!アークが俺以上の女難だった事を失念してたぜ。だが……」
レタス「ハァ……ハァ……」
タスク「体力で俺に勝つにはまだまだ鍛え方が足りないな!カチーナ中尉から逃げまくったこの足が簡単に捕まえられるわけが……」
マーズ「タスク・シングウジ!ここで会ったが百年目。今日こそ決着をつけてやるぜー!」
タスク「こんな時に邪魔ものがぁぁぁぁぁぁ!てか、正面に来るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
マーズ「今回の取引ではおれが勝って……て、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
タスク「この多脚ロボがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
レタス「転んだ……ハァ……ならこれで……捕まえましたわ!」
タスク「グエッ!上に飛び乗るな!てか、お前っておてんばキャラじゃないだろ!」
レタス「ハァ……ハァ……仕方ないじゃないですか……そんなに逃げられたら……こうでもしないと」
タスク「だが甘い!ここからの脱出程度どうってことは……」
レタス「ウッ……グスッ……」
タスク「あれ?」
レタス「ウッ……クッ……」
タスク「あのー、どうしちゃったんですか?マイドウター?」
レタス「黙ってください!今は……黙っててください!」
タスク「いや、おいおいおいおい!黙ってろって……ならなんでいきなり泣きだして……」
レタス「泣いてなんかいません……!ただ……グッ…走りすぎて……息が切れただけです」
タスク「あー分った分ったそうしといてやる。だから息が整うまで待ってやるよ。だから降りてくれ」
レタス「下りたら逃げるに決まっています。だからしばらく上に居ますわ」
タスク「わかった。ならせめて……パンツが見えないように乗ってくれ」
レタス「なッ…………/////////」
タスク「たく。いくら年頃の女つってもさ、自分の娘の下着見て、もし少しでも欲情とかしたら、次の日には首つるぜ俺」
レタス「み……見ないで下さい!」
タスク「グェ!」



タスク「まったく。何で追いかけてきたんだよ」
レタス「逆じゃないんですの。娘を前にして逃げ出したことへの言い訳の方が先だと思いますわ」
タスク「わかったよ。ほら、こいつだ」
レタス「顔に傷……これってまさか銃弾が!」
タスク「そそ。やっぱレタスなら分るよなこれが銃でできた傷だって」
レタス「ええ、パーティーで出会う貴族の方には軍人の方で顔に銃で抉れた傷のある方もいましたし」
タスク「前の仕事でちょっとあってな。勝負に負けた相手が逆上して撃ってきやがった」
レタス「な……そんな危険な……!」
タスク「ちなみに、そいつは多分とっくに海の底か宇宙を漂ってるか、とにかく生きちゃいねーだろうな」
レタス「なんで……そんな危険な。やめてください!そんな無茶な仕事!」
タスク「俺みたいなただの一般人が、この若さで、しかもギャンブルで成り上がったんだ。ソレ相応のリスクは背負わなくちゃいけねえんだよ」
レタス「でしたら、そんな仕事。お金ならお母様の実家に幾らでも」
タスク「だーめだ。自分で稼いだ金で家族を養う。そいつはレオナと結婚するときに俺が決めた俺のルールだ。それにさ、俺みたいなのが
    レオナと結婚しようとしたらレオナの親戚に反対されるだろ。だからさ、レオナに釣り合う男になるためにこうなったんだよ」
レタス「そんなの……お母様は望みません。そんなものは独善だし、誰も得なんてしません」
タスク「その通り。顔にこんな傷の出来る仕事だしな。だからこの傷を消すためにレモンに相談に来たんだよ。まあ、それでお前に見つかったんだけど」
レタス「傷を隠そうとしたり、取り繕ったりせずに、その仕事を止めてください!」
タスク「そりゃ無理だ。俺の背中を追いかけてくるバカな奴が一人居るし」
レタス「アークですか……」
タスク「おう。あいつはまだまだ手がかかるからな、最後までしっかり面倒見てやらねえと」
レタス「娘を放っておいてですか……」
タスク「それは……」
レタス「私の事は……どうでもいいんですか……。私なんかより、アークのことの方が大事なんですか!」
タスク「アークは確かに大切なダチで、そして手のかかる弟子だよ。だけどな……それでお前らのことが大切じゃないってわけじゃねえ」
レタス「でしたら……なんで!」
タスク「俺の逃げ……だったんだろうな。家族とのかかわりは責任や面倒の連続だったし、しかもやってるのはこんな仕事だ。
    そんな状況じゃ、気楽に付き合えるダチと関わってるほうが楽だからな……。でも情けない話だよな。
    結婚のために無茶な仕事したくせに、気づいたら結婚生活より、その仕事がメインになっちまってる。ダメな男だ」
レタス「そ……そこまでは」
タスク「いや、正直殴られたって文句言えねーだろ、この場合。まあそうだな、ここいらでいっちょ謝っとく。すまん、悪かった」


レタス「わ……悪かったというのなら、大人として……せ、誠意を見せてはいかがですか」
タスク「誠意って?」
レタス「父親らしいことをしてくださいと言ってるんです!」
タスク「……わーったよ。それじゃあこいつでどうだ!」
レタス「えっ……わわっ!」
タスク「ほら肩車。いや、こいつは息子にやることか?」
レタス「それ以前に、高校生の子供にやる事じゃありません!」
タスク「うーん、それじゃあこうだ!」
レタス「ひゃっ!……な、なんてアクロバットな事を!」
タスク「肩車からおんぶに移行!近くに人が居なくてよかったな、今の回転だと後ろに人が居たらパンツ丸見えだったぜ!」
レタス「し……知りません。お父様は、やっぱり無茶苦茶な人ですわ!」
タスク「まあ違いねえな。ああ、それと一つだけ言わせてくれ」
レタス「なんですか」
タスク「アークの事だけどな、あいつを悪くは言わないでくれ。アイツをあんな風にしたのは俺の責任だ」
レタス「別に、私は彼の事なんでどうでもいいですし、お父様と彼の交流にいちいち目くじら立てるつもりもありません」
タスク「そう言ってくれると幸いだ。アイツも、ある意味俺にとったら子供みたいなもんだしな。ガキの頃からずっと見てきたんだし」
レタス「子供……ですか?」
タスク「そうそう。てか、アレだよレタスが賢すぎるんでついついアークに構っちまうんだよな。ほらバカな子ほどかわいいってやつで」
レタス「まあ、それなら構いませんが。あと家には必ず帰ってください」
タスク「クリスマスには帰るさ。そんときゃなんかプレゼントでも持ってくぜ。楽しみにしてな!」

マーズ「なんかさー、話は終わりましたーみたいなかんじなのにさー、おれ放置な流れなんだよねー」
マーズ「てか二人ともぜったいおれのこと忘れてるよねー」
マーズ「それとさっきぶつかったときに足が動かなくなったんだけど、なんかそのまま置いてかれそうだよー」
マーズ「おーい、二人の声が遠ざかってるよー。嫌だよおれー、こんな所に放置されたらさびちゃよー!」
マーズ「わーん、まじで放置されてるしー!」



翌日 朝、ショートホームルーム前

ウイーン、ウイーン
シュウヤ「くっ!またしても取れなかった」
ウイーンウイーン
アーク「アーアー、オレモトレナカッター。てか、もう止めねえか。電動魚釣りゲームなんてやっても面白くもなんとも無いぜ」
シュウヤ「何を!今のところ拮抗しているから、このまま負けるのが怖いのですか!」
アーク「いや……それは俺がやる気ゼロで、最初に取った一匹しか取れてないからだろ。てか、その状況で拮抗ってどうよ?」
シュウヤ「くっ……またしても負けるのか!い、いやグランゾンの力を持ってすればこの程度!」
レラ「グランゾン……かんけ……ない」
咲美「てかさ、この状況を先生に見られたとき、どんな言い訳をすればいいかの方が今から問題でしょ。あ、レタスおはよう」
レタス「おはようみなさん」
アーク「来たなレタス!昨日はよくもやってくれたな。てか俺がレラのリコーダーを舐めるような男に見えるのか!」
咲美「見えるわ」
シュウヤ「見えますよ」
レタス「見えると思ったから言いましたわ」
レラ「……やりそ……」
アーク「傷ついた!一時期の俺ならやりそうかもしれないけど、最近の俺はそこまで露骨じゃないだろ!」
咲美「まあそうね。せいぜい、女の子が居る隣で猥談を始めて周囲をドン引きさせるくらいかしら」
アーク「それは十分痛い奴です!でも否定できない自分がここに居る!」
レタス「まったく。こんな男を何でお父様は……」
アーク「あれ、おっちゃんの事で何かあったか?」
レタス「別に……たしいたことは。しかし貴方という人はホントに困った人ですのね」
レタス(まったく、咲美には同情しますわ。それにしても子供みたいなものという事は私とはお父様の脳内では擬似兄弟?)
レタス「じょ、冗談じゃありませんわ!」
アーク「いやいきなりなんだよ!そっちの方が冗談じゃないぞ」
アルベロ「さあ、ヒューゴ先生が体のメンテナンスで休みだから今日のホームルームは俺が……って、貴様ら何をている!」
シュウヤ「まずいですよ、魚釣りゲームはばっちり稼働中で言い訳はできません!これでは私までとばっちりが」
咲美「いや、あんた主犯でしょ!」
アルベロ「ふむ。ヒューゴは生徒に甘すぎるようだな。これは俺が一度鍛えないといかんか」
アーク「そこでなぜ俺を見ますかぁぁぁぁぁぁ!?」
アルベロ「なぜか、貴様からは少々無茶な鍛え方をしても壊れないような気配がある」
レラ「すご…洞察力……」
アーク「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ、ギャグキャラの悲しい宿命っすかぁぁぁぁぁぁ!」

アークってオチに使いやすいよな。
あと、クリスマスにはまたタスクとレタス関係のSSでも書こうかな。

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最終更新:2009年10月17日 14:17
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