24代目スレ 2008/05/28(水)
【屋内プール】
マーズ「こんちゃー、ごちゅーもんの品ぁ、お届けに上がりやしたぁー」
アイミ「わ、ほんとに持ってきてくれたんだ」
マーズ「おれの取説に、契約不履行という文字はねーっ!
あいよ、スピード社製競泳用水着『レーザーレーサー』、
まだ市場に出まわってねー、最新モデル!」
アイミ「へぇ、これが」
カル「凄い凄いって聞くけど、ほんとなのかな」
マーズ「伸縮、撥水性に優れた最新素材を使用!
さらには生地表面に極薄のポリウレタンを使用して、
全身の皮膚や筋肉をタイトに締め付けるもんだから、水のてーこーをパねーくれー減らしちゃう!
こいつを着りゃー、もー、ドーピングしてんじゃねーかっちゅーくれースイスイとぉー、
んっと、あれ、おにーさん、誰? 新顔? 新顔いらねーって叩かなきゃダメ?」
カル「あ、いや、俺は」
アイミ「カルくんは、わりと昔からいるのよ?
強化選手に選ばれてたから、ここ最近ちょっと外国に行ってたんだけど」
マーズ「ふーん。えーと、はじめまして、マーズくんです。ロボです。
バイオねんりょーで動いてます。好きな食べ物はナマのトウモロコシです。
好きな聖闘士はクリスタルセイントと炎熱聖闘士です。
こえー聖闘士は乙女座バルゴのシホミおばちゃんです」
カル「あ、これはどうも、ご丁寧に」
マーズ「で、おにーさんは、聖闘士でゆうと、どーゆーポジションなの?」
カル「ライオネット蛮かな」
マーズ「やべー、ちょーいーヒトだ」
カル「ねね、おにーさんさ、センシュだってーなら、こっちもどーよ。
複合ゴム素材のひょーめんに水分子をキューチャクさせて、
水とのマサツをキョクゲンまで減らしちゃうっちゅー仕組みでね。
国内製だから、いま揺れてるスポンサー問題もばっちしパスすんよ」
カル「へえ」
アイミ「これ、ありがと。早速試してみるね!」
マーズ「えっ、あれ!? レーザーレーサー、着ちゃうの!?
コレクター的なきょーみで欲しがってたんじゃなかったの!?
ちゅーか、いつ着替えたの!? それ、着るのにパねー時間かかんのに!
あ~、ちょっと待ってちょっと待って! それ着て泳ぐのぁーっ!」
ばっしゃーん!
マーズ「あ~」
カル「どうしたんだい。まさか、なにか危険があるんじゃ」
マーズ「やー、危険はねーし、性能も問題ねー」
ばしゃばしゃばしゃっ!
カル「ほんとだ。メチャクチャ早い」
マーズ「泳ぐぶんにゃー、なんの問題もねーのよ。泳ぐだけなら。
んでも、ありゃー、泳ぐことをツイキューし過ぎちまった水着なんだよー」
カル「どういうことだい?」
マーズ「伸縮性が高すぎて、水から出ると全身をぎゅーぎゅー締め付けんだ。
あの水着試してみた女性キョーエイ選手のヒトが、
さっさと脱いじまいたくって片肌剥いちゃったとこを週プレとかに激写されちまうくれー」
カル「えっ、それじゃ」
マーズ「水から上がったシュンカン、首まわりから胸もとにかけて、
そりゃもー、揉みしだかれてるよーに!」
アイミ「59秒83! やった、新記録だ!」ばしゃっ
カル「アイミさん、ダメだ!」
アイミ「んひゃぅん!」
カル「アイミさーん!」
マーズ「へー、きょーか合宿って、そんなあっちこっち行くんだ」
カル「ああ、やっぱり、世界トップクラスのアスリートたちと寝食を共にするのはいい刺激になった。
あんな充実した期間、俺の人生でも初めてだったよ」
マーズ「そんなら、わざわざこんなヘンテコな町に帰ってこなくたっていーじゃねーの」
カル「そういうわけにもいかないさ。
ここには、また会いたいひともいたからね」
マーズ「あ~、さっきの、赤毛のおねーさんだー。
きゃー、えっちえっちー」
カル「まぁ、それもそうなんだけど」
マーズ「それもそうなんだ」
カル「もうひとり、男が、ね」
マーズ「ふーん、友達?」
カル「いや、友達なんてもんじゃない。
次に会ったときは決着を付けようと、そう誓い合った相手さ」
マーズ「あー、うんうん、わかるわかる。あれでしょ?
龍星座ドラゴンしりゅーさんと、かつてのしゅぎょー仲間の王虎さんみてーなもんでしょ?
あの話の作画レベルがどーのこーのって、ミツハルさんがゆってた」
カル「猛虎烈風紫電拳の王虎というのが何者なのかはわからないけれど」
マーズ「や、技の名前までは知んなかったけど」
カル「君は、
ミナト・カノウという男を知っているかい?」
マーズ「ふぇっ!? カノウ兄弟の、Perfumeの『無限のフロンティア』公式ソング起用に
誰よりもテンション上がったほーのこと?」
カル「いや、先走りしがちな兄の押さえ役にまわることの多い男で」
マーズ「や、だから、カノウ兄弟のPerfumeがアイドルなのかテクノなのかについて
フィリオせんせーと三日三晩にわたってギロンを戦わせたほーのことでしょ?」
カル「あ、いやいや、そうじゃなくて。
冷静になりきれない自分を常に戒めている」
マーズ「ん~? どーも、話が噛み合わねーな。
ね、誰かと勘違いしてんじゃねーの?」
カル「いや、そんなはずはない。俺が、ほかでもないあいつの名前を間違えるなんてありえない」
マーズ「やー、だって、カノウ兄弟の、ノッチといえばデンジャラスじゃなくて
Perfumeなほーってなぁー、あすこにいる」
ミナト「ばっ♪ ばっ♪ ばーららいっか♪ ばっ♪ ばっ♪ ばーららいっか♪
こっの♪ 想いは止・め・ら・れ・な・い♪ ふぉっふぉっふぉー!」
カル「・・・・・・は?」
マーズ「ほら、やっぱ人違いだ」
カル「いや、あれは間違いなくミナトだ。
間違いはないけど、あれはいったい、なにをやっているんだ?」
マキネ「あれは『バラライカ』!
『きらりん☆レボリューション』の2ndオープニングテーマであり、
歌うは月島きらり starring クスミコハル!
オリコン初登場8位を記録した売上金の一部は『ホテル・モスクワ』の活動資金になっているともっぱらの噂!
なお、『バラライカ』を『やらないか』と空耳する行為は、ダメ・ゼッタイ!」
マーズ「わーい! マキネさんだーっ!
解説のこーはん部分がデタラメもいーとこのマキネさんだぁーっ!」
マキネ「うぃっす、帰ってきたんだ、カル。久しぶりぃ」
カル「あぁ、マキネさん、お久しぶりです。相変わらず元気ですね」
マキネ「ラ・ギアスかどっかにいるであろう、あたしの兄ちゃんだか弟だかは元気?」
カル「いや、ラ・ギアスにもしばらく滞在してはいましたが、
マキネさんの、怒ると髪が赤くなるという設定を持つご兄弟は見かけませんでしたが」
マキネ「うん、ありがと。でも、その設定は黙ってて欲しかった」
マーズ「んひゃひゃひゃひゃっ! 赤くなるって! 髪が赤くなるって!
ちょージャキガン! ちょーちゅーに!」
マキネ「よりにもよって、このロボがいるところでさ。
しっかし、しょうがないね、我が家の男どもは。年単位で迷子になっちゃってさ」
マーズ「えー、年単位って、そりゃもー、失踪届とか出したほーがいーんじゃねーのぉー?」
マキネ「なにいってるのさ。そんなことでいちいち失踪届出してたら、
うちのおやじなんかとっくの昔に死亡扱いされてるよ」
カル「まだ帰ってこられないのですか」
マキネ「ああ、一向にね。じいちゃんいるから困んないけどね」
カル「ところで、あれは」
ミナト「トキメキ♪ ヤキモチ♪ ス・キ・よ♪」
ばきっ
レタス「オタ芸をやるなキモいからと、公共の場でオタ芸をやるなキモ過ぎるからと、
いったい何度いえばわかるのでして、あなたは」
ミナト「バカヤロウ! 皮膚感覚だけでオタ芸キモいとか、お前はいったい何様だ!
いいか、オタ芸っていうのはな、古くは70年代から始まった、歴史あるパフォーマンスなんだよ!
アイドルのステージとは、いわばアイドルとオタ芸が共同で作り上げるミラクルでありファンタジーなんだぁっ!」
レタス「そういうパフォーマンスをやりたいなら、
パンクなりメタルなりのライブでやればよろしいのではなくて? そうではなくて?」
ミナト「いや、だってさ、そういうのはさ、ほら、調子に乗りすぎると
ギタリストとかベーシストとかドラマーとかにぶっ飛ばされるから」
レタス「だからといって、アイドルや声優のライブでやってよいという話にはならないのではなくて?
特に声優のライブのような狭いハコで暴れ回るような真似、正気を疑わざるを得なくてよ?」
ミナト「愛ゆえにだぁっ!」
レタス「自己愛というのでしてよ、その愛は」
カル「あれは誰だい? 転校生かな」
マキネ「なにいってんの、あんたとおなじクラスのレタスじゃない。
ひところコロニーに戻ってたみたいだけど」
カル「バカな。俺が知っているレタスは、男だったはず」
マキネ「あー、あれじゃない? 水かぶったら女になっちゃったんだよ」
カル「では、お湯をかければ男に戻るのでしょうか」
マキネ「やー、お湯をかけたら音痴になった」
カル「そんな、では、運動音痴であるがゆえに文武両道の友人リオトに
憧れにも似た友情を抱いていたレタスは」
レタス「よってたかたって、両親のあまりフィーチャーされていない欠点を
わたくしに遺伝させようとするのはやめてくださらなくて?」
マキネ「運動音痴ではないと思うよ? 水泳大会で上位グループに混じってたし」
カル「レタス! あなたはいったい、どんな複雑な呪泉郷に落ちてしまったのですか!」
レタス「呪泉郷の実在を前提として話すのはやめてくださる?」
カル「あなたの友人の、中学時代カラテの全国大会に出場したものの、
リウトなる弟にコンプレックスを感じてゲームに逃避し、
しかしゲームの腕前も全国級のリオトはどうしてしまったのですか?」
マキネ「なんなの、その、後ろから蹴りを入れたくなるようなスペックの人物は」
レタス「このあたりはすっかりイスルギの勢力下ですから、
マオ社の人間を両親に持つあの方たちは、転校していったのではなくて?」
マーズ「名前からしてちゅーごく系だね。おれ、仲良くできそーもねーや」
マキネ「見つかったら、唐揚げにされて食われちゃうよぉ~?」
マーズ「やーん」
カル「そうだ、ユウカは? 紅茶ぐるいの父親の反動でコーヒー党なユウカはどこに?」
レタス「覚えてなくていいことを覚えてる方ですのね、あなた」
マキネ「あぁ、ダメダメ。あんたB組オーラ出てるもん。
あの子、怖がって出てこないよ」
カル「いったい、俺がいない間になにが起こったと」
レタス「見知った人間がフッといなくなるのは、この町ではよくあることでしてよ」
マキネ「あぁ~、そうそう、定期的に、ひとりが死んでひとりが消えてく的な」
マーズ「え、じゃー、最近おれが歩いてっと、
うしろからひたひたと、足跡がよけーに聞こえてくんのは」
マキネ「それはあんたが四本脚だから」
ミナト「ちょぉっと♪ キケンな♪ カ・ン・ジ♪」
レタス「ちぃっ、性懲りもなく」
マーズ「あっ、ちょっと、おにーさん?」
カル「・・・・・・」スタスタ
ばきぃっ!
ミナト「いってーな! なにすんだ!」
カル「ミナト・カノウ! そのザマはいったいどうしたことだ!」
ミナト「なんだ、お菓子作りしか取り柄のないカルじゃん。
最近見なかったけど、どこか行ってたのか?」
カル「なにをいっているんだ。お前も見送りに来ていたじゃないか!」
ミナト「そうだっけ?」
カル「あのときの誓いを忘れたとはいわせないぞ!」
ミナト「ああ、心配すんなよ。
『会いたかった』なら、ちゃんとナッツミィバージョンまでマスターしてるから」
カル「ミナト! 『俺の恋人はこの刀さ』などといっていたお前は、どこに行ってしまったんだ!」
ミナト「ないっすわぁ~、カタナが恋人とか、正直ないっすわぁ~」
マーズ「カタナが恋人って、それはそれであぶねーかんね」
マキネ「なんだったんだろうね、その、カタナが恋人発言は」
レタス「フロイト的にも危険ですこと」
カル「どんなつらいことがあったか知らないが」
ミナト「つらいことっていわれてもなぁ」
マキネ「いやぁ、なんもないなんもない」
マーズ「いーこともわりーこともしねーまんま、自堕落に生きた結果が、ソレだよ」
レタス「教訓的ですこと」
カル「ミナト、お前がレイナさんに想いを寄せていることは知っている」
ミナト「それ、とっくの昔に吹っ切れてるからなぁ。
いまは、どっちかっていうとレイニャのほうがハァ~ン」
カル「だからといって、そうまで自分をおとしめることはないだろう!」
ミナト「おとしめてるつもりはないんだけどなぁ」
マキネ「いや、堕ちてるよ。ガンガン堕ちてるよ」
カル「お前は、そんなことでアイミさんに顔向けできると思っているのか?」
ミナト「なんでアイミが出てくるんだよ」
カル「ミナト、お前にわかるか。俺が、どんな気持ちでトレーニングを積んできたのか」
ミナト「わかるかっていわれても、ごくろうさんとしか」
カル「お前との再会を、どんなに待ち望んだことか!」
ミナト「そりゃどうも」
カル「毎日、お前の顔を思い浮かべないことはなかった」
ミナト「嬉しい反面、ちょっとイヤだよ」
カル「あぁ、俺はアイミさんのことが好きだ!
でもな、お前のこともおなじくらい好きなんだ!」
ミナト「あの、なんていうか、ごめんなさい」
カル「反省したんだな。よし、行こう。俺が、必ず立ち直らせてやる!」
ミナト「は? あ、いや、ちょっと待てちょっと待て。
今日は『ホテル・モスクワ』のカチコミ終了記念イベントが」
カル「バラライカさんはステージなんか出ない!」
ミナト「待とう、まず待とう! 危険を感じる、身の危険を感じる!」
ずるずるずるずるずるずるずるずるずるずるずるずる
マキネ「『バラライカ』を『やらないか』と空耳する行為は、ダメ・ゼッタイ」
マーズ「どーして繰り返したの」
最終更新:2009年10月17日 14:24