21代目スレ 2007/12/31(月)
シュウヤ「…はぁ~……今年も今日で最後ですか……。」
クリス「明日はもう新年ですね。…くしゅんっ。」
シュウヤ「今日も冷えますからね。早く帰って年越し蕎麦でも食べましょう。」
チャララ~ララ チャラララララ~
マサキ「蕎麦~、蕎麦はいらないか~。もうすぐ完売するぞ~。」
ユーゼス「私たち三人の知恵を振り絞った素晴らしい蕎麦、
来年こそはビンボー払拭!年を越える蕎麦はいらんかね?
三日三晩寝ずに試行錯誤を繰返したのも私たちだ。」
スタスタスタスタスタ…………
ユーゼス「待て、と言って引き止めるのも私だ。」
シュウヤ「年を越すついでに時空も越えそうな蕎麦なんか誰が食べますか。」
クリス「わ~、おいしそう~。」
マサキ「食べたいというのなら食べさせてやらんこともない。」
シュウヤ「ク、クリスっ!?」
クリス「どうかしたんですか、シュウヤ。
ボク、一度でいいから屋台でお蕎麦を食べてみたかったんです。食べましょうよ。」
シュウヤ「勘弁してください。蕎麦はもう買ってあるんですよ?」
クリス「蕎麦を二つお願いします。」
シュウヤ「……無視ですか、クリス。」
ユーゼス「遠慮せずに食べるといい、味は保証するぞ。
ただし料金は先に払ってもらうがな。」
シュウヤ「味以外に何かあることを言ってるようなもんじゃないですか!
それに今誰が調理……!?」
ユーゼス「ん?どうかしたのか?」
シュウヤ「…いえ、そうですね。たまには屋台で食べるのもいいかもしれませんね。」
ユーゼス「フフフ…二名様ご案内だ。」
シュウヤ「言っておきますが、後払いですから。」
ユーゼス「どんだけ信用しないのだ、お前は。」
マサキ「実はもう蕎麦しかなくてな。天ぷらなどはいっさいないのだ。
だから蕎麦を本来の1.5倍にしてやる。」
クリス「サービス精神が旺盛ですね。」
シュウヤ「違いますよ、クリス。ただの在庫減らしですから。
いいからさっさと持ってきてください。」
シュウ「ククク…蕎麦二杯など造作もありません。」
クリス「!お、お父さん!?」ガタタッ
シュウ「!?」
クリス「お父さん、何処行ってたの!?ボクたち心配してたんだよ!!」
シュウ「え、ちょっと待ってください…
クリス「何でそんな困惑した顔をしているんですか?
他の女性と結婚して過去の事は全て忘れた最低の父親になってしまったんですか!?」
シュウ「!ま、まちなさいク…
シュウヤ「違いますよ、クリス。
その人は父親に瓜二つですが私たちの父親ではありません。」
クリス「や、やっぱりもう私たちの父親ではないのですか!?」
シュウヤ「だから違いますよ。
説明しにくいですが、偶然父親と同じ名前を持ち、偶然同じ顔をした、
向こう側からきた住人さんです。
区別したい場合の名前は…そうですね、ビンボーシュウでいいでしょう。」
クリス「ええと、貧乏臭さん?」
貧乏臭「やめてください。確かに貧乏かもしれませんが臭いは漂わせていませんから。
せめて貧乏シュウにしてください。」
マサキ「突っ込むべき所はそこなのか。」
ユーゼス「麺がのびる前に早く食べた方がいいと思うのも私だ。」
シュウヤ「それもそうですね。では」
クリス&シュウヤ「「いただきます。」」
シュウヤ「!こ、これは……!!」
クリス「おいしい……!!」
貧乏シュウ「ククク…どうです?
一流蕎麦屋に負けないほどのおいしさでしょう?」
マサキ「もちろん変な小細工はしていない。」
ユーゼス「我々の愛と勇気と魂のこもった最高傑作だ、とかっこよく言ってみるのも私だ。」
シュウヤ「く、言っていることはおかしいですが、味は本当においしい。」
クリス「おいしいと思っている間に麺があれよあれよとなくなっていく…。」
マサキ「おい、そう焦って食べるな。むせるぞ。水でも飲むがいい。」
クリス「ありがとうございます。」
ユーゼス「フフフ…大成功だな。」
貧乏シュウ「………。」
シュウヤ「………。」
クリス「はあ~、おいしかったです。ごちそうさまでした。」
シュウヤ「どうやら何も起きなかったようですね。」
マサキ「失礼なやつだな。
今回は純粋に究極の蕎麦を作っただけだというのに。」
ユーゼス「お代はこちらだ。」
シュウヤ「はいはい。」
ゴーン…ゴーン…
クリス「あ、除夜の鐘。」
マサキ「今年も終わりだな。そして、新年か。」
ユーゼス「今年を振り返ってみるのも私だ。」
ひゅるるるるる……ばぁんっ ばらばらばらばら…
クリス「わあ、花火。皆さんも見ませんか?綺麗ですよ。」
マサキ「カウントダウンライブをやっている場所に近いな。
どいつもこいつも浮かれおって、がしかし、一緒に見てやらんこともない。」
ユーゼス「一緒に花火を見てやるのも私だ。」
クリス「シュウヤ!貧乏シュウさんも見ましょう!」
貧乏シュウ「いえ、私はいいですよ。屋台を空にしては悪いので。」
シュウヤ「私はお代を払ってからにします。先に見ていなさい。」
クリス「わかりました。すぐに来てくださいよ。」
し――――――――――ん………
シュウヤ「クリスがご迷惑をおかけしました。これ、お代です。」
貧乏シュウ「いえいえ、気になさらないでください。お代はいただきますが。」
シュウヤ「しかし驚きました。
まさか蕎麦の味も私の父親とそっくりだとはね。」
貧乏シュウ(ぎくっ)
シュウヤ「…話題は変わりますが、
年越し蕎麦は蕎麦の麺が長く細いことから、御縁、寿命などが長くなることを祈って食べる物らしいですね。
細くてもいいから長く縁があるようにと。昔、誰かにそう教えてもらいました。」
貧乏シュウ「そうですか。」
シュウヤ「それは、結局叶わなかったですけど。」
クリス『シュウヤー、まだですかー?』
シュウヤ「今行きます!
…今のは無駄話です。忘れてください。」
貧乏シュウ「シュウヤ」
シュウヤ「新年明けましておめでとうございます。」
貧乏シュウ「え?」
シュウヤ「今年が、いえ、今年もあなたにとって良い年となりますようお祈り申し上げます。」
ひゅるるるるる……ぱぁん…
シュウヤ「………。」
貧乏シュウ「…私も、祈ります。」
クリス『シュウヤー?』
貧乏シュウ「………。」
マサキ「いつまでぼーっとしているつもりだ?」
ユーゼス「一人片付けをしているのも私だ。」
???「せっかく機会を与えてあげたのに、何の意味もありませんでしたね。」
貧乏シュウ「いえ。やはり息子にはバレてたみたいです。」
シュウ(ビンボーズ)「ずっと睨んでましたからね、彼。
昔殴られたことを思い出しますよ。」
マサキ「そういえばそんなこともあったな。だいぶ前に。」
ユーゼス「そして助けなかったのも私だ。」
シュウ(本物)「それはすみませんでした。それと、このお礼はいつか必ず。」
ユーゼス「いや、お前の力が無ければこの究極の蕎麦は完成しなかった。
これ以上礼をもらうわけにはいかん。」
マサキ「珍しく控えめだな。悪役の言う言葉とは思えん。」
シュウ(ビンボーズ)「悪役かはともかく、全員善人ではありませんね。」
シュウ「ククク…ではお言葉に甘えさせていただきます。
私も忙しい身なのでね。」
ユーゼス「もう行くのか。」
マサキ「最後に蕎麦でも食わないか?」
シュウ「結構です。細い縁なんていりませんから。」
シュウ(ビンボーズ)「太く長いうどんなら食べますか?」
シュウ「フフフ…では皆さん、よいお年を。」
ビンボーズ「「「よい年を迎えるのも私たちだ。」」」
おまけ
ユーゼス「フフフ…見よ、この売り上げを。
我らαビンボーズがαネーゼになる時もそう遅くない未来かもしれんぞ。
ネーゼって女性じゃね?、という質問を無視するのも私だ。」
シュウ(ビンボーズ)「ククク…今年は本当に良い年になるかもしれませんよ。」
マサキ「今日は三人で飲んでやらんこともない。」
ビンボーズ「「「はっはっはっ!」」」
背後霊『まぁぁぁ~~~てぇぇぇ~~~い~~~~!!そこの三人組~~~!!』
ビンボーズ「「「あ、あれは!?」」」
背後霊『呼ばれず飛び出ず不気味に参上!
初代番人のこの俺がお前たちの悪事をあば……』
クォヴレー「
アストラナガン。」
ディストラ「はーい。まずは一名様ご案内~。」
背後霊『なんで俺がああぁぁぁぁぁぁ……!!』
クォヴレー「去年の自分を振り返ってみろ。そして逃げるな、そこの三人組。」
ビンボーズ)
ディストラ「あなたたち、よくもバランガ家の蕎麦を奪ってくれましたね!
おかげで蕎麦を確保するために、私たちがどれだけ苦労したか!
(せっかくご主人様と年末を過ごせると思ったのに)この恨み、晴らさでおくべきか。」
クォヴレー「(今アストラナガンの会話に間があったような気がしたが。まぁ、いいか。)
そういうことだ、大人しくディスレブに帰れ。」
ユーゼス「いや、あれはちゃんとした取引で」
クォヴレー「ズフィルードクリスタル入りの蕎麦など食わせられるかっ!」
マサキ「いや、あの家族ならいけるな。」
シュウ(ビンボーズ)「食べてもすぐ再生する蕎麦なんて、
あの家族のためにあるようなものじゃないですか。」
クォヴレー「アストラナガン!」
ディストラ「三名様追加で~す。胸部開放☆」
ビンボーズ「「「新年早々吸い込まれるのは嫌だああぁぁぁ!!」」」
クォヴレー「まったく、新年早々騒ぎをおこして。
行くぞアストラナガン。」
ディストラ「はい!(これで二人きり!)」
クォヴレー「ゼラドを迎えに。」
ディストラ「………はい。orz」
全ての皆々様にとって今年もよい年となりますよう、お祈り申し上げます。
最終更新:2009年10月17日 14:59