18代目スレ 2007/08/08(水)
ちょいと昨今の新規キャラorサルベージの風潮に乗って。
アオラ「うーん、巧くいかねえなあ、『はみんぐば~ど』久々の新作なギャルゲー」
ラッシュ「今までのノベルズゲーと違って、この手のゲームは好感度とかのパラメーターの調整が難しいしな。
こういった細かいプログラムは、初めての分野だし」
真龍「正直、新規のジャンルに手を伸ばしたのは失敗では?」
ルル「何を呑気な事を言ってるんですか! ここでコケたら、大赤字ですわ!」
アオラ「……しゃあねえな、背に腹は代えられん。外注しよう」
レモン「で、私の所にきたってワケ?」
アオラ「ええ、そういうワケっす。手伝ってくれませんか、先輩?」
ラッシュ(何でこの人、いつも制服の上から白衣を着てるんだろ)
レモン「帰れ」
真龍「取り付く島も無しですか」
レモン「あんたら暇で暇で仕方がない一年と違って、三年は色々と忙しいの」
アオラ「そんな事、言わないで下さいよ。うちの大学への推薦進学、もう内定してるそうじゃないですか」
ラッシュ「その卓越したプログラミング知識を、ぜひ貸して下さい」
レモン「私は自分の興味がある事と、タカヤの事以外では、指一本動かさない事にしてるの。
そんなに優秀なプログラマーが欲しければ、ゼフィアにでも頼めば?」
真龍「こんな事ゼフィア先輩に頼んだら、それこそ『成敗!』されますよ」
レモン「とにかく駄目なものは駄目。面倒くさい」
ルル「ところでレモン様、ここにとある筋から入手した、貴重な授業中のタカヤ様の生写真があるのですが……」
レモン「製作中のデータと資料をそこに置いといて」
ラッシュ(……分かりやすい人だ)
484 名前:それも名無しだ[] 投稿日:2007/08/08(水) 00:16:49 ID:ZsDPL1JA
レモン「とは言ったものの、ミッテ先生から出された課題の締め切りも間近だし、余裕はあまり無いのよね。
しゃあない、あれを試しますか。上手くいけば一石二鳥だし」
アルフィミィ「お姉ちゃん……まだ、帰りませんの?」
レモン「んー、ちょっと今日は遅くなると思うから、母さん達に伝えといて。
そうそう、あのロリガキがタカヤにちょっかい出したら、サクッと殺っとくのよ」
アルフィミィ「了解……さくさくさくさく逝きますの……」
レモン「さーてと、私もいっちょう行きますか、と」
アーク「あー、どっかから女の子でも降ってこねぇかなー。女に惚れるだけで金くれる国とかねーかなー」
レモン「ねえちょっと、ジキミ君だっけ?」
アーク「ジキミじゃなくてアークだ!!――ってレモン先輩じゃないですか。
タカヤならもう、帰りましたよ」
レモン「今日は、あの子の事はイイの。私、あなたにちょっと興味があるんだ」
アーク「お、俺にっすか」
レモン「そうよ、ジキミ君。今から私と少しばかり、刺激的な時間を共有してみない?」
アーク「え?」
レモン「今まで想像した事も無いような、未知の体験を約束するわよ?」
アーク「な、何ですかいきなり!? どうして俺なんかと!?」
レモン「言ったでしょう、あなたに興味があるって。
ま、無理強いはしないけど。可愛らしい従妹(いもうと)さんに妬かれても困るし」
アーク「べ、別にアイツの事なんてどうでもいいっす! ぜ、ぜひともお願いします!」
レモン「そう? じゃあ、こっちに来て」
アーク(我が世の春が来たぁっ!!)
レモン(ふぃーっしゅ)
485 名前:それも名無しだ[sage] 投稿日:2007/08/08(水) 00:18:22 ID:ZsDPL1JA
翌日
アオラ「うおお、すげえ! なんだこの完成度!?」
ラッシュ「確かにすごい。情緒エミュレートならではの、鼻につくあざとさが微塵も無い」
真龍「とても一日で仕上げたとは思えません」
ルル「一体、どんな魔法を使ったんですか?」
レモン「んー、大した事じゃないよ。ちょっとした特製の、感情スクリプトを組み込んだだけだから」
真龍「特製のスクリプト、ですか?」
レモン「そ。今ミッテ先生のラボで試験中の『魂魄転写』って研究があってね。
人間の記憶と魂を量子化して、肉体から切り離すって実験なんだけど、そうやって抽出した『魂の欠片』ってやつを
感情スクリプトに付加する形でメモリに書き込むと、決して演算では表現できない『人間味』を醸し出すようになるのよ」
一同「…………」
レモン「いやあ、たかがゲームと思ってたら、貴重なデータが取れたわ。お礼を言うのはこっちかも」
ラッシュ「一つ、質問していいですか?」
レモン「んー、どうぞどうぞ」
ラッシュ「そんな事して、吸い出された人間は無事なんですか?」
レモン「すごいよねえ。脳細胞の50%以上が壊死した状態から再生したんだから」
アオラ「待てよオイ!!」
レモン「大丈夫だって、後遺症がちょっぴり残っただけだから。心配ない心配ない――多分」
アーク「現在は一瞬のうちに過去となり 誰もがいつかは死に
運命は人智を越えて荒れ狂う それが当然といわんばかりに
俺はそんなこの世の全てを憎む! 熱力学第二法則を憎む!」
咲美「……この馬鹿がこんなになる直前、最後に会ったのがあんたの姉さんらしいんだけど、何か心当たりない?」
アーク「の、脳が痛アィィッ!」
タカヤ「さ、さあ――俺にはさっぱりだ(何をしたんだ姉さんっ!?)」
アーク「囁くんだよ、俺のゴーストが」
第2世代に変態はいても、マッドが足りない気がして。
最終更新:2009年11月14日 10:49