XNガイストが化けて出る

19代目スレ 2007/11/11

ゼラド「皆、おっはよー! …あれ?ヴィレアム君顔色悪いね?」
レイナ「そうなのよ。なんでも最近、夜になると変な音が聞こえるんだとか」
ヴィレアム「そうなんだ…。気になって結局朝まで寝れなくて…くあぁぁ」
ゼラド「大丈夫?変な音ってなんなんだろう」
ヴィレアム「なんというか俺も良くわからないんだけど…人の声にも聞こえるんだよなあ」
レイナ「何かに憑かれてるんじゃないの?」
ヴィレアム「久保さんみたいにか?…明日にでもお払いに行こうかな」
ゼラド「お兄ちゃんが帰ってくれば何かわかると思うんだけど…」
ヴィレアム「心配しなくても大丈夫さ」
レイナ「ゼラドの前だからってかっこつけちゃって」
ヴィレアム「ほっとけ」
ゼラド「?」

―――その日の夜
ヴィレアム「…zzZ」
???「―――す――――す」
ヴィレアム「(う…また音が。今日は妙にはっきり聞こえるな)」
???「うらみまーす。うらみまーす」
ヴィレアム「(中島み●き!?なんで棒読み?じゃなくって)―――!!」
ヴィレアム「(く、首から下が動かない上に声が出ない!?)」
???「ああ、ようやく気づいてくれたんですね…」
ヴィレアム「(幽霊!?何だこの黒づくめで妙に無表情なお姉さんは!?見覚えないぞ!?)」
???「ふふ。誰って顔してますね…。そうですね私の事はガイストさんとでも呼んでください…」
ガイスト「私は、貴方のお父様に捨てられた女です…ああ…聞くも涙語るも涙の物語…聞きたいですか?」
ヴィレアム「(どうしよう…とにかくここから抜け出さないと!)」
ガイスト「そうですか…聞きたいですか」
ヴィレアム「(うわ。答えは聞いてないタイプの人だ)」
ガイスト「―――そう、あれは20年以上も前…。私は貴方のお父様と共に世界のために戦いました…。まあ結局はお父様は自分の過ちに気づき、かつての仲間に敗れ、その世界から飛ばされてしまったのですが…」
ガイスト「その後、別の世界でお父様は元の世界に帰ろうとしたのしたのですが…実験は失敗、私とお父様は離れ離れになり、私はワカメ頭の親父に拉致監禁されることになりました…」
ガイスト「その後、色々あってお父様と再会できたのですが…。あろうことか別の女とのかけおちに利用しようとしたり、私を利用するだけ利用したら「さらば、我が半身よ」と言って爆破したり…」
ヴィレアム「(どこまで本当の話なんだ?)」
ガイスト「うらみまーす。うらみまーす。というわけで貴方のお父様を呪い殺そうと思ったのですが…」
ヴィレアム「!!…むー!!むー!!(そんなことさせるか!!)」
ガイスト「ああ…心配しないでいいですよ…。代わりに貴方に憑くことにしましたから…」
ヴィレアム「(なんでだー!!)」
ガイスト「私のことは喋ってはいけませんよ…。喋ったら今度こそお父様を呪い殺しますから…」
ガイスト「それじゃあお休みなさい…ヴィレアム」
ヴィレアム「え……」がくり


ヴィレアム「……!!」がばっ!!
ヴィレアム「あ…朝か…あれは夢…はははそうだよな。夢だよな」
ガイスト「ふふ…」
ヴィレアム「やっぱり夢じゃなかったー!!」

ヴィレッタ「ちょっとー朝からうるさいわよー!!」

ヴィレアム「あ、母さんごめん。なんでもないんだ。…勘弁してくれよ…」
ガイスト「気にしないでいいですよ…私は気にしませんから…」
ヴィレアム「あんた一体なにがした…」
ガイスト「ガイストさん」
ヴィレアム「………。ガイストさん、俺に憑いてどうしたいんだ?」
ガイスト「ふふ…。嫌がらせですよ…貴方のお父様へのね…。さしあたっては一緒に学校へ行きましょうか…。大丈夫、私の姿は誰も見えませんよ…例え念動力者でも…」
ヴィレアム「…はあ。なんで俺ばっかりこんな目にあうんだろう」


―――しばらく立ったある日の学校からの帰り道
ガイスト「ねぇ、ヴィレアムさん…?」
ヴィレアム「なんだよ、ガイストさん」
ガイスト「貴方ゼラドって子が好きなんですね…」
ヴィレアム「ぶっ!?…な、なななな」
ガイスト「バレバレでしたよ…本人以外にはね…」
ヴィレアム「ほおっといてくれ!?」
ガイスト「ふふ…いいじゃないですか…。あのレイナって子も可愛いですよね…」
ヴィレアム「…なんでそこでレイナがでてくるんだ?」
ガイスト「………可哀想に…いえ、なんでもありません…ただ…女の子を泣かせちゃいけませんよ…」
ヴィレアム「? しかし、なんで俺馴染んじゃってるんだろう。というかいつまで居る気なんだよガイストさん」
ガイスト「ふふ…いつまででしょうね」
ヴィレアム「勘弁してくれ本当に…」
ガイスト「(本当に…いつまで貴方を、見ていられるんでしょうか…)」

―――またしばらく立った日
ヴィレアム「くそ…なんだこの予知は…」
ガイスト「どうしたんですかヴィレアムさん…?」
ヴィレアム「小さな女の子が車に轢かれてた。この先の交差点だ」
ガイスト「それは大変…。助けに行かないと…」
ヴィレアム「駄目だ!もう間に合わない…くそっ!!予知できたって助けられなきゃ意味無いじゃないか!!」
ガイスト「何を言ってるんですか…」
ヴィレアム「え?」
ガイスト「考えてる暇があったら走るんです。足掻く事もしないで、諦めるんですか。ヴィレアム、貴方はギリアムの子でしょう。足掻きなさい」
ヴィレアム「!!…そうだ急がなきゃ!!」ダッ

ガイスト「あれじゃないですか…?」
ヴィレアム「くそっ!!だめだ運転手が気づいてない。こうなったら―――!!」
少女「きゃ…」ドン!
ヴィレアム「(―――よしっ!!子供はたすかっ あ…駄目だ俺が轢かれ…)」

キキー!!ドン!!

ヴィレアム「ああ俺死んじゃったのか…」
ガイスト「ふふ…生きてますよ…」
ヴィレアム「―――はっ!?本当だ俺生きてる…?ガ、ガイストさん、薄くなってないか?」
ガイスト「そうですね…貴方を助けるのにXNシステムが限界きちゃったみたいです…まぁ20年かけてようやく映像と一部機能だけ出てこれるくらいのポンコツでしたからね…仕方なかったんですよ…」
ヴィレアム「XNシステム!? それって」
ガイスト「そうです…。私の本当の名前はXNガイスト。あぁ…もう、駄目みたいですね…この姿を保っていられません…」
XNガイスト「ふふ…本当はね、お父様のことは…ギリアムの事は口実なんです。ただ、見てみたかったんですギリアムの、私の半身の息子…。だって、私の息子でもあるようなものじゃないですか…」
ヴィレアム「ガイストさ…おばさん!!」
XNガイスト「おばさんは酷いんじゃないですか…。でも…貴方とすごせて嬉しかったですよ…さようなら。ヴィレアム」
ヴィレアム「……消えた。……初めて見た…あんなに綺麗な笑顔できたんだ…」
少女「大丈夫?泣いてるよお兄ちゃん。どっか痛いの?」
ヴィレアム「大丈夫、大丈夫だよ…」

―――次の日
ゼラド「皆おっはよー! あれ?ヴィレアム君、なんか嬉しそうだね?」
レイナ「ねぇ、なんだか晴れ晴れとしちゃって」
ヴィレアム「ああ。―――おばさんに会ったんだ」


過去ログざっとさらったんだがXNガイストの扱い間違ってたらすまん

ガイスト「うぅん…なんだか、消えなかったみたいですね…」
ガイスト「とはいえ…機動兵器の残骸の私は幽霊と言えるのでしょうか…どう思います?」
ヴィレアム「俺の涙を返してくれ、おばさん」
ガイスト「……おばさん、はやはり癪に障るのでガイストさんでお願いします…」
ヴィレアム「おば、いやガイストさん。ただでさえ無表情で抑揚のない喋りなんだからプレッシャーを乗せないでくれ。本気で怖い」
ガイスト「ふふ…私にもまだ乙女心みたいなものが残ってるんですかね…」
ヴィレアム「勘弁してくれ…」
ガイスト「新しいお家も中々住み心地はいいですし、中の人も良くしてくれます…。ちょくちょく貴方の所にも行けるようになりました…。」
ガイスト「……それとも……やはり帰ってこないほうが良かったですか…?」


ヴィレアム「……そんなことはないよ」
ガイスト「ふふ…」

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最終更新:2009年11月14日 11:16
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