ゼラドとグレちゃん秋の味覚をたかる


30代目 2009/10/14(水)

 【バランガ家】
ゼラド「う~ん、お腹空いたぁ。
 冷蔵庫空っぽだし、お父さんたちが出張してる間用の食費はもう使っちゃったし、
 お兄ちゃんたちも留守だし、アオラもなんかいないし。
 ひもじぃよぉ~」

ゼラド「ゴロゴロしてたってお腹空くだけだよ。
 そうだ、困ったことがあったらお隣のイェーガーさんちに行きなさいっていわれてたんだっけ。
 ちょっと恥ずかしいけど、なんか恵んでもらおぉ」

イングレッタ「イェーガー家ならモヌケの空よ」
ゼラド「あれ、イングレッタちゃん、いらっしゃい。
 いつ来たの? 全然気付かなかった」
イングレッタ「勝手にお邪魔してるわ」
ゼラド「ヴィレアムくんち、留守なの?」
イングレッタ「借りていたDVDを返しに行ったら、誰もいなかったわ」
ゼラド「う~ん、そうなんだ。困ったなぁ」

 ぐぅぅぅぅぅぅ

イングレッタ「空腹なの?」
ゼラド「面目ないけど」
イングレッタ「私も麺類をしとどに食べたいと思っていたけれど、あいにく手持ちがないの。
 心当たりならあるから、一緒に来る?」
ゼラド「ほんと!?」

 【イスルギフード】
 ミツクン オツカレサマ♪
ミツハル「あぁ、夢みたいだ。
 学生時代、女子から呼ばれたもっともマトモなあだ名が『くされボンボン』だった僕が、
 まさかミナグチボイスで愛称プラス君付けで呼んでもらえるなんて。
 ああ、文明の進歩って素晴らしい!
 もう現実なんてどうでもいや!
 コナミさん一生着いてくよコナミさん、そして今度は『ミツハル』も『イスルギ』も標準装備した続編を!」

イングレッタ「邪魔してるわ」
ミツハル「うわぁぁぁっ! イングレッタさん!
 申し訳ありません申し訳ありませんこれは違うんです!
 決して、決して紐緒さんに対する裏切り行為などではなく!
 そう、マナカが藤崎詩織コスをしたように、
 紐緒さんを復権させる続編をコナミに作らせるための調査であって!
 ああ、もう! コナミの株くらいいくらだって購入してみせますよ!」
 カチカチカチカチカチ!

ゼラド「ミツハルさん! しっかりしてミツハルさん!
 もの凄い勢いでマウスクリックして、いったい何株買っちゃってるんですか!?」
ミツハル「大丈夫! 僕のポケットマネーだから!」
ゼラド「そういうことじゃなくて!」
ミツハル「ラブプラスのために首が回らなくなるなら、むしろ望むところ!」
ゼラド「ラブプラスとかいうののなにが、ミツハルさんにそうまでさせちゃうんですか!?」
ミツハル「ふふふ、それはね」

イングレッタ「講釈はいいわ。麺類を出しなさい。たらふくね」
ミツハル「ははぁーっ!」
ゼラド「どうしてミツハルさんはイングレッタちゃんに平身低頭なんだろう」
ミツハル「ふふ、君くらいの歳の子にはわからないかもね。
 あの時代、紐緒さんに忠誠を誓った僕たちのテンションを!」
ゼラド「ミツハルさんが、あんまりイイ学生時代送ってなかったのはなんとなくわかりましたけど」
イングレッタ「あなたの学生時代なんてどうでもいいわ。
 麺類を出しなさい」
ミツハル「なんて素晴らしい紐緒さんっぷりなんだ!
 お待ちください!
 以前イングレッタさんにプロデュースしていただいたイスルギスターラーメンを」
ゼラド「それは、パクリ商品なんじゃないかなあ」
イングレッタ「そんなお菓子じゃなくて、私はコシのある生麺を求めているのよ」
ミツハル「ええ、そうすると、ちょっと時間がアレですけど、外に行きます?」

アギラ「ミツハル坊や、会議の時間じゃよ。
 ラブプラスを切り上げて出ておいで」
ミツハル「あぁっ! 申し訳ありませんイングレッタさん!
 僕は行かなくちゃなりません!
 部下に試供品のお菓子を運ばせますから、どうかお納めください!」
アギラ「おや、ゼラドちゃん、いらっしゃい。
 おばあちゃんが飴あげようね、のど飴」
ゼラド「あ、ありがとう」
ミツハル「このタイミングでのど飴とか、ふざけてるのか老婆!
 このミツハル・イスルギ! ネネさんにもらうのど飴以外は断固否定する!」
アギラ「いいから会議室に来るんじゃ」

 【レシタール家の前】
 ぴんぽ~ん♪
ゼラド「あれ~。レイナんちも留守だ」
イングレッタ「家族で外食にでも行ったのかもね」
ゼラド「お腹空くようなこといわないでよぉ~。
 あぅ、やっぱりお菓子ばっかじゃお腹いっぱいにならないよ」
イングレッタ「性別がアレなひとが経営している洋食屋は?」
ゼラド「う~ん、『竜巻亭』はずいぶんツケが溜まってるからなあ。
 月末に払うまで、申し訳なくてちょっと顔出せないよ」

ゼラド「なんていうかわたし、だらしないよねぇ」
イングレッタ「解答に要する材料を、私は持ち合わせていないわ」
ゼラド「そうだ! 一人暮らししてる人のとこに行って、
 ちょっとどうしてるか訊いてみよう!」

 【レタスのマンション】
レタス「わかりましてよ! 脱ぎます! 脱げばよろしいんでしょう!」
タカヤ「落ち着いてくれレタスさん、誰もそんなこと望んでないから」
レタス「賭けに負けてなにも払わないとは、ギャンブラーとしての誇りが許さなくってよ!」
タカヤ「だから、賭けてないし、脱衣麻雀じゃないから」
レタス「克夜さんは脱いでるじゃありませんの!」
克夜「ふふ、タッちゃん、礼には及ばないよ」
タカヤ「『いいパス出した』みたいな顔をするな!
 ややこしくなるから服を着ろ!」
マーズ「脱ぐも脱がねーもどっちでもいーから、早くしてよね。
 おれ、長丁場ってニガテなんだよー」

ゼラド「ゴメン、なんか、邪魔しちゃった」
レタス「きゃあぁーっ! バランガさん! いついらしてたんですの!?」
イングレッタ「鍵なんてあってないようなものだったから、勝手に上がらせてもらったわ」
レタス「なんなんですの、この方は!?」
ゼラド「あれ、イングレッタちゃん、ひょっとして鍵かかってたの!?」

レタス「は、食事をどうしてるかですって? それチー」
克夜「そんなことサイヤ人下級戦士ターレスさんに訊いたってガッカリするだけだよ、ポン」
マーズ「このひと、放っとくと全部コンビニですませちまうから」
克夜「タッちゃんがちょいちょい様子見に来てあげてるんだよね」
タカヤ「勝負もしていないのに受け取れないなんていってないで、
 大人しくこのお弁当と調理メモを受け取ってくれよ」
レタス「まったくもってよけいなお世話でしてよ、この男おばさん!」
克夜「タッちゃんはマメだよねえ。もう、僕んとこにお嫁に来てよ」
タカヤ「お前はなにを言っているんだ」
レタス「ふっ、不潔な!」
マーズ「おっと、ロンだ。リーチのみ」
レタス「早上がりをやめてくれなくて!?」

ゼラド「ゴメン。なんか、全然参考にならないことだけはわかった」
レタス「待ちなさい、来たからには、ひと勝負乗っていただきましてよ!」
ゼラド「えぇ~!?」

 【道ばた】
ゼラド「えぇ~ん、なぜかブラだけ取られたぁ~」
イングレッタ「目を見張るようなブラだったわ」
ゼラド「う~ん、レタスちゃん、けっこうだらしないんだなあ。
 そうだ! ルナちゃんならしっかりしてるはず!」

 【バルマー寮】
ハザリア「なんだ、ルナめらなら留守だぞ。
 まったく、休日まで生徒会長ぶりおって、ウザいことこの上ないわ」
ゼラド「あ、そうだ。ハザリアくんも料理するよね?」
ハザリア「ふん、最近はしとらんがな」
ゼラド「ご飯の管理って、普段どうしてるの?」
ハザリア「そんな管理などはしたことがない。
 気が向いたときに、力を尽くして食材を集め、腕を尽くして調理し、
 そして思う存分に食らう。それが俺のスタイルだ」
ゼラド「ごめん、日常的にはまったく役に立ちそうもないね」

ハザリア「用が済んだのなら、帰れ帰れ。
 今日は珍しく寮に俺しかおらぬのだ。存分に惰眠をむさぼりたい」
ゼラド「えっ、ハザリアくんだったんだ」
ハザリア「キャクトラめはルナめの金魚のフンだし、ルルめはなにか朝からおらぬ」
ゼラド「ちょっと待って! アオラはルルちゃんと一緒だったと思うんだけど!」
ハザリア「ああ、そうだろうな。まったく、あの変態妹は一向に交友関係を広げようとせぬ」
ゼラド「もう陽が暮れるのに連絡ひとつないなんて、おかしいよ!」
ハザリア「そうかぁ? まだ宵の口だぞ。
 ネコの子でもそれほど心配する必要はないだろう。
 フム、そういえばルナめが飼っておるネコもここのところ見ぬな。
 そのへんで子供でも産んでおるのではあるまいな。
 ホウ酸団子を作らねば」
ゼラド「わたし、ちょっと探してくる!」

 【駅前】
ゼラド「ラッシュくんのところにもいないなんて、
 アオラ、ルルちゃん連れてどこ行っちゃったんだろう」
イングレッタ「麺類はどうなったの?」
ゼラド「もう! それどころじゃないよ!」

イングレッタ「そんなに慌てることもないと思うのだけれど」
ハザリア「しかし貴様、今日は一段と乳が揺れおるな。なにかみっともなく見えるぞ」
ゼラド「ああ、いまちょっとブラしてないから!」
ハザリア「そういう状態で駅前をウロウロするのはいかんと思うぞ」

アオラ「あれ、姉ちゃんなにしてるの」
ルル「あら、ご機嫌よう」
ゼラド「アオラぁ~!」
アオラ「うわっ! なんだよ姉ちゃん! 乳揺れすぎだよ!」
ゼラド「こんな時間までなにしてたの!?」
アオラ「こんな時間て、まだ8時だよ? なにいってるの」
ゼラド「女の子を連れ歩く時間じゃないでしょう! なにしてたの!?」
アオラ「なにって、キノコ狩りだよ」
ルナ「はい、ゼラド様。椎茸でしょ、松茸でしょ、ついでに落花生と栗も」

 ぐうぅぅ~
ゼラド「アオラぁ~!」
アオラ「うわっ! なんだよ姉ちゃん、くっ付くなよ!
 これ、ブラしてないだろ!
 恥ずかしいな、そんな格好で出歩くなよ!」

ハザリア「ああ、そういえばキノコ狩りに行くようなことをいっておったな。
 いっさい興味がなかったから、覚えておらなんだ」
ルル「まあ、兄上。兄上にはこの、毒々しい色のキノコを採って参りましたのに」
ハザリア「フハハハハ、いいから、そちらに持っておる袋を寄こせ。
 兄が、いい具合に調理してやろうではないか」

 【バランガ家 庭】
ゼラド「うわぁ~、いい匂い!」

ハザリア「フン! 腹が減っているなら、さっさといえばよいものを!
 特売品の秋刀魚くらいくれてやるわ!」

アオラ「やっぱり、秋刀魚は七輪で焼くに限るなあ」
ルル「アオラ様アオラ様、松茸のホイル焼きもいい具合ですわよ?」
イングレッタ「麺類は?」

ヴィレアム「なんだ、いい匂いだな」
ゼラド「あれ? ヴィレアムくん?」
ヴィレアム「なんだよ、驚いた顔して」
ゼラド「留守にしてたんじゃないの?」
ヴィレアム「え? 今日は一日家にいたけど」
ゼラド「だって、イングレッタちゃんは留守だって」

ヴィレアム「若い母さん! なんでそういうウソをいうんだ!」
イングレッタ「麺類を摂取しないとイライラするからよ」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年12月17日 02:56
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。