通りすがりの焼き芋屋さん

16代目スレ 2007/02/03

「いい匂いだな……」
ぐぎゅるるるぅぅ~~とお腹の虫が空腹であることを、再確認させるように泣き叫ぶ
「うぅ~……。しかし、……ハァ~」
財布を確認したあと、溜め息をつく
「ほら、お嬢ちゃん」
何時の間にか、目の前に移動していた男が、焼き芋を差し出す
「え?いや、しかし、お金は」
「いらねぇよ。捨て猫から金を取る真似はしねえさ」
「す、捨て猫?わ、わらわが猫だと!?」
顔を赤くして男を見る
「比喩だよ、比喩
それ喰ったら、家に帰れよ。女の子がこんな時間に1人で歩いてたら危ないぜ」
「そんな事言われなくてもわかっておるわ!」
そう言って、走り去って行く
「おい!そっちは!クソッ!」

「こ、ここは何処だ?」
日が落ちて、周りが暗闇に覆われて行く
「キャクトラぁ、お父様ぁ……!」
涙目になりながら、不意に2人の名前を口に出してしまう
「ザッ」
後ろから、足音が聞こえてくる
「キャクト……何者だ」
冷たい声で言い放つ
「つれないな~、お嬢ちゃん」
「お兄さん達と良いことしな~い?」
「黙れ下郎!貴様等のようなヤツらと話す舌は持ち合わせておらんわ!」
「んだと、このアマ!」
「少し可愛いからって、調子乗ってんじゃねえぞ!」
2人の男が、ルナに歩きよる
「(キャクトラ!お父様!誰か……!)」

「おいおい、大の男が2人の係で女の子に何しようとしてんだ?」
男がルナに手をかけようとしたすんでのところで、男が声をかける
「ああ?だれだおっさん!?」
「(おの男は!先刻の……)」
「なぁに、通りすがりの……
焼 き 芋 屋 さ ん よ !  」

その後はまさに、一瞬だった
パンチを受け流し、顎に軽く蹴りを入れ脳震盪をおこし気絶させ、もう片方の男には鳩尾に一撃をいれ一蹴
その間僅か五秒の出来事であった

「大丈夫かい?お嬢ちゃん」
「あ、ありがとう……」
「どう致しまして。ったく、変なヤツらがタムロってる場所に来やがって……
さっさと帰りな、キャクトラが心配してるぞ、ルナ」
「な、何故、キャクトラとわらわの名を!?」
「さあ、何故でしょうね」
軽く笑みを浮かべながら、そう言い残して、男は去っていった
「……何者なのだ、あの男は?」


その後ルナが、その男が、アルマナの友人で幼いときあやしてもらっていたり、あの霊帝や、宇宙怪獣と戦っていたDGG三号機・大雷鳳の乗り手だと知ったのは後のお話


無駄に長くなったな
駄文スマン

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最終更新:2010年01月18日 03:32
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