スレイチェルはバレンタインが嫌い

16代目スレ 2007/02/11

バルマー
スレイチェル「邪魔をするぞ」
ルナ「おぅ、なんだ、珍しいな」
スレイチェル「バレンタインデーも近いことだし、少々話したいことがある。
 付き合ってもらうぞ」
ルナ「なんだ藪から棒に! これ、抱え上げるでない!」
ピシャッ

キャクトラ「・・・そんな、姫様」
ハザリア「おうどうしたキャクトラ。こんなところで硬直して」

~~~
スレイチェル「前々から思っていたのだがルナ嬢、
 貴女は私服のセンスがダサい」
ルナ「突然連れ出しておいて、なにを無礼なことをいうか!」
スレイチェル「生徒会長という役目柄、ほぼ一日中制服でいる他は、
 今のように、ゆったりしたブラウスにハーフパンツという部屋着のような姿。
 聞くが、普段洋服はどうしているのだ」
ルナ「わたしは外見を取り繕う趣味はない。
 父上やルリア殿にいただいた物を着ているだけだ!」
スレイチェル「なるほど、いわゆる、お母さんに買ってもらった服をそのまま着てると」
ルナ「バカにするな! 母上が持ってくる衣服は、それはもうとても袖を通せた物ではないぞ!」
スレイチェル「つまり、ただの遺伝か」
ルナ「お前には関係のないことだ」
スレイチェル「それも道理ではあるが、ルナ嬢、一国の主要な地位にある人間がみずぼらしい
 格好をしていては国の威信に関わるとわからない貴女でもあるまい」
ルナ「・・・ム」

シブヤ・シティ
スレイチェル「ふむ。小柄でいて、手足は細く、長い。
 骨格自体華奢だが、胸ばかり妙に大きいか。
 異星人だけあって、地球ではあまり見られない特殊な体型だな」
ルナ「宇宙規模であまり見られない特殊な性別の人間にいわれる筋合いはないわ!」
スレイチェル「しかし、これは案外困りものだ。地球の衣服ではあまり似合わないぞ。
 体型を生かすのならタイツやアームウォーマーなどで手足のラインを引き立て、
 ざっくりと露出して胸元や鎖骨を強調・・・」
ルナ「だから、母上が持ってくるのがそういうのばかりなのだ!」
スレイチェル「なるほどそれならそういうものは避けていこう。
 ルナ嬢、あなた個人の意向はどのようなものであるか?」
ルナ「これといって特にないが・・・、バルマー貴族として見苦しくないようなものが」

スレイチェル「では、パリススタイルでまとめようか。
 やかましくない程度のフォンブラウスに、膝丈より若干短めなタイトスカート。
 レザーのハイウェストでぎゅっと締めて全体を引き締める。
 そえからこの胸だが、このままだと下品に見えてしまうな。
 ボリュームを隠すように工夫をしておこうか」
ルナ「隠せるのか? これを」
スレイチェル「聞く限り、貴女はご自分の体型をあまり気に入っていないらしい。
 しかし、やりようによってどうにでもなるのが女の不思議。
 気に病むことなどなにもないのだ」
ルナ「そうか・・・、そうなのかもしれんな。
 考えても見ればお前も難儀な性別で生まれてきたというのに、
 わたしは無神経なことをいってしまったのかもしれない。
 詫びさせてくれ」
スレイチェル「フフ。気にすることはない。
 わたしが色々と凝っているのは、あれで地顔が地味な母親が年中創意工夫をしているのを見ていたからだからな」
ルナ「・・・そういうことは、真実でも家の外に漏らすものではないと思うが」

学校
キャクトラ「あのぅ、スレイチェル先輩」
ヴィレアム「ゼラドやルナのことなんですが、あまりきらびやかな格好を教えるのはどうかと」
スレイチェル「フ。本人たちは嫌がっていないようだが?」
ヴィレアム「しかし、なんか、こう、きらびやかすぎるというか!」
キャクトラ「・・・気後れするというか」
スレイチェル「環境ホルモンの影響でメス化したオスどもめ。
 そんなことだから出生率がどんどん下がるのだ」
ヴィレアム「環境ホルモン、関係ありますか」
スレイチェル「フフ。女が純粋に華美をつきつめれば、どこかで男の視線など置いてきてしまうもの。
 どうやら私の思惑通りのようだな」
キャクトラ「あの、なにを企んでおいでなのですか?」
スレイチェル「いっただろう。私はバレンタインデーが嫌いなのだ」
ヴィレアム「手の込んだ妨害工作をしないでくださいよ!」

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最終更新:2010年01月18日 03:36
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