31代目スレ 2010/5/31
【原っぱ】
ランディ「くっ、ここは?」
ミズル「なんだろう、天井にもぼんやりと景色があるよ」
紗駆「なぁんだ。アースティアか」
ミズル「そっか、ここがアースティアか」
ランディ「ラ・ギアスだぁーっ!」
ランディ「なんでお前らアースティアは信じて
ラ・ギアスのことは頑なに信じないんだよ!
わざとか!」
紗駆「だって、おれのお母さんアースティアの生まれだもん」
ランディ「俺の母親だってラ・ギアスの生まれだよ!」
紗駆「こんなに空気がキレイなとこ、地球じゃないでしょ」
ミズル「ほんとだ、空気が美味しー」
ランディ「ラ・ギアスだって空気キレイだよ! 美味しいよ!」
紗駆「あれ? でもアースティアにしては、あのバカでっかい剣が見えないなあ」
ランディ「だろ? ここ、アースティアじゃねえんだよ!」
ミズル「まあ、角度によって見えないときもあるよ」
紗駆「そうだよね」
ランディ「納得するなぁーっ!」
ランディ「それにしても、なんで急にラ・ギアスに召喚なんてされちまったんだ?
なんかあったのかな」
紗駆「ココアさんがまた次元転移装置爆発させちゃったのかなあ」
ランディ「ココアさんとかいねえから」
紗駆「ねえねえ、ら・ぎあすってなぁに?」
ミズル「Pちゃんのオリ設定の中での地底世界なんだってさ」
ランディ「うるせえぞ小学生と中学生! なんだこの子連れパーティ!
普通ヒロインのひとりでも出てくるもんじゃねえのか!」
紗駆「なにいってるのこのお兄さん」
ミズル「きっと欲求不満なんだよ」
ランディ「誰が欲求不満だ!
まあいいや、取りあえずイブン婆さんのところにでも行ってみよう。
なんかわかるかも知れないし」
紗駆「イブン婆さんってだぁれ?」
ミズル「きっと大賢人ナジーさんみたいなもんだよ」
紗駆「そっかあ」
ランディ「いい加減現実見ろよ! この世界に大賢人ナジーさんとかいないんだよ!」
【イブン婆さんの神殿】
ランディ「おーい、イブンばあさーん、いねえのかー」
紗駆「ホワイトドラゴンなんかに会ってどうするの?」
ランディ「ホワイトドラゴンの神殿じゃねえよ!」
ミズル「あ、誰かいるよ」
リバリス「おおっ、少年!」
紗駆「あっ、リバリスだ! キックキック!」
リバリス「こらっ、やめろっ、蹴るな!」
ミズル「だぁれ?」
紗駆「むかしうちのお母さんにコクってフラれたひと」
リバリス「うわぁぁっ! なにかやたらと恥ずかしいぞ!」
ランディ「なんであんたがいるんだよ!
おかげでこいつら、ここをアースティアだと思い込んでるんだぞ!」
リバリス「似たようなものだろう」
ランディ「だいぶ違うよ! ラ・ギアスにエルフとかいねえもん!」
リバリス「いたっておかしくはないだろう」
ランディ「なんで説得する口調なんだよ! いいからアースティアに帰れよ!」
リバリス「そういうわけにはいかん。
実は、キャオス様が何者かに浚われてしまったのだ」
ミズル「キャオス様ってだぁれ?」
紗駆「エルフの・・・・・・、ええと、女王様、じゃないし、お姫様、でもないし。
科学者?」
ミズル「ぱっとしないなあ」
ランディ「ぱっとしないにも程があるよ。
なんで300歳超の科学者救うためにわざわざ俺たちを召喚したんだよ」
リバリス「そうか、召喚された勇者とは君たちのことか」
紗駆「勇者?」
ミズル「勇者だって、カッコいいねえ」
ランディ「わざわざ召喚してんじゃねえよ!
エルンスト機関で助けに行けばいいだろ!」
リバリス「それが、どういうわけかエルンスト機関は動くことはまかりならんと
キャオス様直々にご命令が出ておるのだ」
ランディ「そんなもん、無視して勝手に助けにいけばいいじゃないか」
リバリス「もちろん、我々も極秘裏に動くとも。
しかし、そのためには目眩ましが必要だ」
ランディ「俺たちをオトリにするってのか?」
リバリス「まあ、有り体にいえばそうだ」
ランディ「ふざけんなよ、そんなもん・・・・・・!」
紗駆「おれ、やってもいいよ?」
リバリス「おお、少年! 本当か!」
ミズル「おお、勇者だねえ、カッコいいねえ」
紗駆「キャオスさんは、お年玉いつもいっぱいくれるからね!」
ランディ「台無しだよ!」
ミズル「Pちゃん、おれたちはどうする?」
ランディ「どうするって、さすがに小学生ひとりに任せるわけにゃいかねえだろ。
着いていってみよう」
ミズル「えへへ、だからPちゃん好きさ」
ランディ「とんだ子守りパーティだよ」
紗駆「ねえリバリス、剣とかくれないの?」
リバリス「呼び捨てにするな、一本くらいくれてやろう、ほら」
紗駆「やった! 勇者の剣だ!」
リバリス「ただの鉄の剣なのだがな」
【草原】
紗駆「考えてみたら、ソリッドアーマーのひとつももらってくればよかったね」
ミズル「Pちゃぁ~ん、疲れたぁ~、おんぶぅ~」
ランディ「甘えるな、小学生がやる気出してるんだぞ。
お前、中学生だろ」
ミズル「そんなこといわれたって、疲れたもんは疲れたよ。
ねえ、この世界ってクルマとかないの」
ランディ「こんな風光明媚な土地でガソリン撒き散らそうってのか!
お前にエコの心はないのか!」
ミズル「そんなもの知らないよぉ~」
紗駆「しっ、誰かいるよ」
ランディ「なんだ?」
修羅兵A「ヒャッハー!」
修羅兵B「ここから先は通さねえぜーっ!」
ランディ「あいつら修羅じゃねえか、なんでこんなところにいるんだ!?」
ミズル「アースティアだもん、修羅くらいいるよ」
ランディ「ラ・ギアスだっての!」
紗駆「やあぁぁーっ!」
ランディ「あっ、ちょっと待て!」
ぱかん! ぽかね!
修羅兵A[うへえ」
修羅兵B[参ったぁ」
紗駆「えへん!」
ランディ「強いなこの小学生!」
ミズル「ねえ、君たちはなんでこんなところにいたの?」
修羅兵A「ヒャッハーッ! ここから先、誰も通さないためさーっ!」
修羅兵B「こないだの雨で、この先の川が増水して危険だからなぁーっ!」
ランディ「なんでいいヤツなんだよ、修羅兵のくせに!」
紗駆「う~ん、なんかここ、アースティアとは違うような気がしてきたなあ」
ランディ「だから、ラ・ギアスなんだってば。いい加減理解しろよ」
紗駆「まさか、妖神ゴブーリキがなんかしてるんじゃ」
ランディ「ゴブーリキもいねえよ! なんでそんなに頑ななんだ!」
ミズル「そうとなったらノンビリしてられないよ、急がないと!」
ランディ「だから、ひとの話聞けよ! ここはラ・ギアスだって!」
【砂漠】
ミズル「あっついなあ。クーラーないのかなあ」
ランディ「お前はつくづく地球に優しくない生き方してるなあ」
紗駆「でも、この先は冬山があるんだよ。キャオスさんはそこに捕まってるんだって」
ミズル「ヘンな気候だなあ、アースティアって」
ランディ「ラ・ギアス!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ミズル「なんだ!?」
ランディ「ゴーレムだ!」
紗駆「なんだろう、魔法で動いてるのかな!」
ランディ「一応まあそうなんだけど技術系統が違うから!」
ミズル「おれ、知ってるよ! 額の『M』の字を削るんだ!」
ランディ「合ってるような違うような!」
ザシュッ ザシュッ ザシュッ!
アハマド「お前達、こんなところでなにをしているんだ」
ランディ「アハマドさん!」
アハマド「まさか、お前達も金ゴーレム狩りを?」
ランディ「いや、そんなつもりはないんだけど」
ランディ「なあ、アハマドさん、こいつらに説明してやってくれよ。
ここはアースティアじゃなくてラ・ギアスだって」
アハマド「すべては神のお導きだ」
ランディ「そういうボヤッとした発言がいけないんだよ!」
紗駆「ねえねえ、キャオスさんどこにいるか知らない?」
アハマド「キャオス殿なら、この先の聖堂にご滞在なさっているが」
ランディ「滞在? 幽閉じゃないのか?」
アハマド「情報が錯綜しているようだな。キャオス殿は誰にも拘束などされていない」
【聖堂の中】
じゃらじゃらじゃらじゃらじゃら
ネージュ「アレディったら、いくつになってもド照れ屋で」
キャオス「フフフ、若いということはいいことではないか」
ミッテ「おうらやましいかぎり、あ、それチー」
ウェンディ「ポン」
ランディ「なんだこの面子!」
ウェンディ「あら、ランディじゃないの。どうしたの、こんなところで」
ランディ「母さんまでなにをしてるんだよ!」
ウェンディ「なにって、ただの麻雀よ」
キャオス「リバリスの慌て者め、なにをいったのか」
紗駆「キャオスさん、なにもされてないの?」
キャオス「稲葉駆の子か。大きくなったな」
紗駆「えへへ」
ウェンディ「旅をしてきたのね。見ればあなたたちが逞しくなったのがわかりますよ」
ミズル「えへん、ちゃんとPちゃんの面倒見てたよ」
ウェンディ「うちのヤマデラコウイチの面倒を見てくれてありがとう」
ランディ「母さんまで俺をヤマデラコウイチ呼ばわりするのはやめてくれ!」
キャオス「この冒険は、きっとあなたたちにとって重大なものになるでしょう」
ランディ「俺は子守りしてただけなんだけどなあ」
【
OG町】
マキネ「あ~、エヴァ破は面白いねえ、もう何度だって観ちゃうよ。
14年越しの『綾波を返せ』だもんねえ」
ガラッ
ランディ「ただいまあ」
マキネ「おやランディ1/2、ずいぶんくたびれて、どうしたってんだい」
ランディ「小学生と中学生連れて、だいぶシャレにならない年齢の面子での麻雀を見学してきた」
マキネ「なんだそれ」
ミズル「面白かったねえ、アースティア」
紗駆「うん、また行きたいね」
ランディ「だから、あれはラ・ギアスなんだってば!」
最終更新:2010年12月23日 13:56