【Fate】SS速報・鯖鱒wiki

セドナ

最終更新:

ssfate

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だれでも歓迎! 編集
No.3061 セドナ
前のサーヴァント:ガイセリック(騎)
次のサーヴァント:イクナートン


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  ≪クラス≫:ライダー
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  【真名】:セドナ                 【コスト】:20        【属性】:混沌・中庸
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  【筋】:E(10)    【耐】:D(20)     【敏】:D(20)    【魔】:B(40)     【運】:E(10)    【宝】:A(50)
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  【特徴】:英霊(精霊・怪物)                   【貯蔵魔力】:100/100
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                             '  才  :{    '  :} :ハ
                             ,{  ' {\ :从.x==ミ{   { _ }
                           / {   x= ヽ}  : : : ノ // } :{
                         __rv、ゝ、 { }: :  ` -.  彳 r '.:八
                         ) =薔彡ハ.入   ゝ :ノ ./{ {     、
                         ゞ=≦⌒∧ヽ≧=r≦ __{ハ 、-、    \ ___ , /
                         _ -' つ〈  _ヽ V ヽイ  /:.} }: :}     ≧=---彡'
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                            )  イ: 二=-: : : : /:ゝ- /(/ ノ'
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               __彡': : : : : : : : :{: : : : : : : : :.\ : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :∧
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 代理AA:メアリー(Ib)
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  【クラススキル】
  ◆対魔力:B (種別:特殊 タイプ:任意)
  魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
  大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、ライダーを傷つけるのは難しい。

  ◆騎乗:A (種別:体術 タイプ:任意)
  騎乗の才能。幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を自在に操れる。
  自身の宝具に関してはその限りでない。

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  【保有スキル】
  ◆精神異常:A (種別:特殊 タイプ:自動)
  精神を病んでいる。
  偏執的なまでに愛したがっており、狂気的なほどに愛されたがっている。
  精神的なスーパーアーマー能力。

  ◆水棲:A (種別:肉体 タイプ:自動)
  氷海に適応した肉体。
  水中・水上での活動中に敏捷を2ランク、それ以外のパラメーターを1ランクアップさせる。

  ◆神性:E (種別:特殊 タイプ:常時)
  神として祀り上げられたことで得た神霊適性。
  神というよりは人類の祖としての性質が強く、また怪物としての側面も色濃く持つため大きく退化している。

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                                         l,三三三三三三三三三三ゝ
                                       ヽ三三三三三三 xw=iニ"-‐
                                            l三三三三三三三三三/
                                            ゝ三三三三三 .__ .三/
                                        -`-`-`-`-ー   ./
                                           / 三三三三三三_._.. / _
                                       / 三三三 -亠‐ヽ''''_ゾ  `'
                                      /三三三三三三 /   i
                                        /三三三三三三 ,;;,゙.. ._,,./
                                  /三三ヽ.―¬'''''`-¬''"゙´
                                      ニ,,___三三 -´  _,
                                ,,.. ゙゙゙゙̄''''゙”゙゙゙゙゙ ̄'~””゙″
                            _,.. ./j / 三三三三 ./
                       _,...-"ム'/ :{三三三三三l゙
                    >"´ , ‐"´/.   ヽ三三三三|
                   /    / /     ヽ三三三 .l         r i
                       i /./        ヽ,三三三l       ./ |ii
                      川リ          ヽ三三三!   .ト、/ ,、|j|
                      川i           \三三' ''   ,..} i  ハ .}
                       リ{:             " ゙.l""' ,.=三      〈
                   .     ヽ                ヽ. "ィ"´,  , ./ リ i'
                   ヘ     ヽ、     ___   -="ノ ノノ/////
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                        _.ノ    ,../  リ     /.リ }    ヘ .{
                       /    ,<~     {     / .{__j    ヘ ヽ_
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                     / /       i  /
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                     ヘ  ',__      ノ  .i
                      ヘ....-'     ヘ .ヘ
                              ヘ  ヽ..
                               .\__j
 代理AA:テリークロス(トリコ)orモロの君(スタジオジブリ>もののけ姫)
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  【宝具】
  ◆『大地禊ぐ死への狂嵐(クヴラック・ヌナミウト)』 (タイプ:任意 消費魔力:20/40)
  ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:500人

  イヌイット神話における人類の父。
  憤怒の代弁者にして冥府の守護者たる神獣。

  凝縮された暴嵐を纏う、神代の大狼。
  「生者を冥界へ連れていく」という性質(役割)から無機物の類には干渉することができず、
  壁をすり抜け・必要以上に地上を傷つけることなく、殺すべき命のみを確実に刈り取る。

  真名解放することで一点に集中していた暴風は縮こまっていた反動であるかのよう爆発的に広がり、
  周囲の生命を殺すべく、斬り削る大嵐へと姿を変える。


  ◆『大海還る全ての血潮(シクリアック・タギウグミウト)』 (タイプ:自動 消費魔力:30)
  ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-

  母なる海。生命の始まりとされる大源泉。
  無数の生物を内包する、原初の母胎にして無限の肉海。

  “大海”の複製体であるライダーの肉体そのもの。
  彼女から離れた肉片は水棲の幻想種に、血液は“海”に変換・巨大化されたのち顕現する。

  魔力さえあれば欠損部位の回復も可能だが、
  体自体が宝具であるという性質上、必要な魔力は通常のそれよりも増大してしまう。

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                     /      /      \. 斗 ――- .
                     . '             \  >-ミ::::::::::::::::::ヽ          /
                   /       ー-ミ       V:::::::::::::::`::::、::::::::::::}         /:::::
                   ,      ./    `  <   l:::::::::::::::::::::::::`  ., 廴____ノ::::::::
                  .      /     =-< `'<、::::::::::::::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                   l          ≦゙  /  .i. \ト:::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::
                  :    、      \ /   _,リ \   ≧=-ミ:::::::::::::::::::\::::::::::::::::::
                  }    :.       、\  癶'    \    ':::.\:::::::::;:::::::::≧ -、::::::
                 イ    .l        \ 、     , l. ヽ   l:::::::::`/::::::::::::::::::::::}::::::
             -=≦      /   、   N、{ \、  ´ '_ノ  ‘.   >  ̄ ミ、::::::::::::/:::::::
               二孑   /   ノ}   l   ,リ _ イ    ‘./      o ヽ≦=-  ._
            -=ニ二 /  ≠-   ̄ /    「 ̄ ̄   `  .,_  =-⌒ヽ  o  __ノ
            ̄ ̄/ l    /  -=―   /ミ、     _,厂       廴.  '"
             /   、  ./  /   /   ≧=-と//,ィ  , ‐--'

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  【解説1(別サイトよりコピペ・微改変)】
  セドナは元々は古い種族の娘でしたが、誰とも結婚しようとしませんでした。
  そこで父親は、罰として犬と結婚させました。
  彼女は犬と暮らす内に子供を何人か産みました。

  ある時、セドナの前に若い男が現れ、自分と一緒に来いと言います。
  セドナは男に一目惚れしてついて行きますが、実はその男は天候を支配する怪鳥でした。
  こんな男と暮らすのは嫌だなと思い始めた頃、父親が彼女を連れ戻しに来ました。
  セドナはこれ幸いと一緒に逃げますが男も気づいて追いかけて来ます。
  しかし父親が必死に船をこいだので、次第に離れて行きました。
  そして男の船が見えなくなった時、船は突然大嵐に遭いました。

  父親はこれはあの男が娘を取り返す為に起こしたものだと感じとり、
  それと同時にこの嵐を抜け出すためには娘を捨てるしかないと考えました。
  そこでセドナに男のところへ戻るように言いますが、当然のように彼女はそれを拒否します。
  であればと父親は、彼女を船の上から突き落としてしまいました。

  セドナは必死に船べりにしがみつきますが、父親は掴まる娘の指を石で叩き切り、
  櫂で左目を打って潰して、ようやく彼女は沈んで行きました。
  そして彼女が海に沈むと同時に嵐は止み、父親は無事に家につくことができました。

  家につくと、セドナの本来の夫の犬が彼女の帰りを待ちわびていました。
  犬がセドナは見つかりましたか? と聞きますと、父親は心にやましいところがあるので、
  犬を水に溺れさせて殺してしまいました。

  セドナが産んだ子供たちは自分たちで勝手に船をつくり、海を渡ってほかの島へ行ってしまいました。
  そしてこの子供たちが最初のエスキモー(人類)になりましたとさ。


  【解説2(同上)】
  さて、父親に裏切られたセドナはそのまま海底まで沈んで行きました。
  彼女はそこで海底の石や鯨の骨などを使って家をつくり、そこに住むようになりました。
  そこへやがて夫であった犬も沈んで来たので、彼を家の門番にしました。

  あるとき、巨大な津波が発生しました。セドナの父親は家ごと波にさらわれて死んでしまいました。
  家はそのまま海底に沈んでいき、セドナの家の前におりてきました。
  そこでセドナは父親を家からは出さずに、家ごと自分の家の中に引き入れ封印してしまいました。
  このため彼女の父親はもう家の外に出ることはできません。

  このあと、セドナは海底の死者の国の管理者になりました。
  彼女が父親に落とされたとき、潰された指の先がちぎれたものが海獣に変化しました。
  そのため彼女は海獣たちの産みの親であり、支配者です。
  そして自分の子孫である新しい人間たちに食料としてその海獣を恵んでくれるのです。
  またセドナは新たなる嵐の支配者でもあります。
  セドナのかつての夫であった門番の犬は、死者をセドナの所へ道案内してくる役を仰せつかっています。

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                       |  /    {   :     i|    斗- /       |
                 .  /   |: /   |: 八  ト.    八  ´ 厶イ   .;    |
                   :   /   |   {\ | \   \_, __彡{  /   }|八
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                     : /   八,   \^冖^~´         __ノ} 〉厶イ , `Y´
                     |′  ∧ \__⌒ア´    {     `ア^´ } }/   }
                     /  /i  \   `ヽ、   、    ノ  イ /  ,ノ  ′
                 .   / /  :i ¦ \  r个ー'⌒}┐  /|:i∧ // |   /
                    ′{   八 乂  〉,rくf笊}〉ノ∧{爪   | \\( ,八  :{
                   |∧,_\____,) }`Y八乂辷彡}7ノノ_  ′ 丶 __  \乂
                 . 八____ __,. .,ノ. .个トミ...,,__/{´   /       }〉ー‐: . .   ー
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  【来歴1】
  神にも似た旧人類。彼らによる創造物。
  生物の存在しない、死にも等しい“海”を人の手の届く世界へ変えるべく、
  海に適応した存在を生み出す為の“母胎”として開発されたモノ。
  その身は海の模倣体であり、海そのものと地上の生物を掛け合わせる機能を与えられた。

  地上の遺伝子を取り込み、それを解析し、自身の海性と融合させる。
  内側で数多の海洋生物の設計図を完成させた後、自らの身を以って/削って/消費して、それを作製する。
  ベースは人類。モデルは大海。それそのもののコピーを余すところなく使い潰す、無駄のない一大計画。
  言わばプロジェクト・ネリビック。それはまさしく、現代で言うところの宇宙進出のような出来事であった。

  だが、使い潰すとは言っても。
  生命の源泉――――全ての命の始まりとは、即ち必ず“母”で在らねばならない。
  故に彼女は、明確な生命としてデザインされ――――それが、歯車を狂わせた。

  「誰かと交わるには愛が必要です。」
  「けれど私に、愛を感じる心は無い。」
  「本当はあるのかもしれません。しかし、それを感じられないのでは、無いも同然でしょう。」

  そう言ってのけ、彼女は一切の男を番いとしなかった。
  “母”である以前に“少女”だったその個体は、愛も無しに形作られる生命を、
  決して生物とは認めなかった。
  「生まれてくる命は、祝福されなければならない」――――と。

  急いて事を成す必要があるわけではなかった為、
  そんな状況であろうと、“旧人類”たちは彼女を強引に交わらせようとはしなかった。
  感情の不安定さによって計画が破綻するリスクも加味されていたのだろうが、
  なんにせよ、彼女の平穏――――番い選び自体は強要され続けているが――――は保たれていた。

  とはいえ、認める日が来ないのにもかかわらず延々と繰り返されるその選定は、
  彼女に不満を抱かせるには十分だった。

  そこで彼女が目を付けたのは、旧人類と道を共にしていた大狼。
  することと言えば「目を盗んで愚痴を聞いてもらう」程度だったが、彼女にとってはそれで十分だった。
  …………十分であり、未熟な少女が思い違えるのにも、足りてしまった。

  とある日。
  「――――あれ?」
  日課となった語り合いの時間、その直前。
  浮足立って向かっていた彼女は、とあることに気づいてしまう。

  “もしかして、私はこの時間の為に日々を生きているのではないか?”
  “愛も情も無い空虚な私は、ついに感情を見つけられたのではないか?”
  “つまり、これは、愛なのではないか?”
  “ああ、ならば――――”

  ――――…………そうして彼女は伝承の通り、その大狼と交わることとなった。



  【来歴2】
  想定とは大きくずれたものの。
  計画自体は上手く行ったことで、その交わりを旧人類たちに否定されることはなかった。

  地上の生物の遺伝子を。
  中でも優れた我らの血を。

  元はそんな発想があったから、彼女は人型にされたのだが――――
  彼らの友とも言える犬たちならば、多少のズレと見做される。

  だからこそ、波風立たず計画は進行。
  後は設計図の作製を完了させるまで待ち、彼女を海へと還し、
  その全てを“大量の新生物”へ変質させるだけ。

  しかし、またしても障害が。
  今度は彼女だけの問題ではなく、外部からの干渉。
  彼女の美貌を欲した者。鴉のような黒き精霊。
  かの化身に魔術で魅了されてしまい、連れ去られてしまったのだ。

  『瀑布の如くなだれ込む感情の奔流。』
  『暴力的な愛の芽生えは、未発達の精神を蹂躙し往く。』
  ……僅かな時間で想いを侵され、心は深い歪みを覚えて。

  愛のカタチを知った少女は、その幸福感にこそ支配され。
  解呪こそ数日で完了したものの――――生きる指標を、見つけてしまった。



  【来歴3】
  時間は少し飛んで。
  彼女を連れ戻しに来た旧人類の一人が、船から突き落とそうとしたところ。

  設計図の完成自体はほとんど終わっていたことで、
  「海に還し、その身を捧げさせることで新生物を生み出す」ことは実行可能となっていた。
  自分の生存と計画の完遂が両立すると考えた彼は、
  彼女を海に還し・その存在を消失させようと、掴む指を必死に斬り付けた。

  “母胎”であることに特化していた彼女の身体は、到底耐えきれるはずもなく。
  零れ落ちた指が新生物に変化する様を横目に見ながら、その身はゆらりと落ちて行った。

  着水と同時に融け出し、存在があやふやになっていく少女。
  既に体積の半分は海に消え、最早なすすべなど存在しなかった。

  “直前に、生きる理由を見つけたのに。”

  “本物の幸せを、理解することができたのに。”

  “まだ狼さんに、正しい愛を伝えてないのに。”


  「私は――――――――まだ――――――――何も、できていないのに――――――――」


  想いは焦がれ、燃え上がり。
  怒りは募って、昇華する。

  愛を願い、持たざる物を欲した少女は。
  感情一つで、死を否定した。

  愛が欲しいと。
  愛が欲しいと。
  愛が欲しいと。

  知ったばかりなのに、覚えたばかりなのに、もっと理解りたいのに!

  貪欲な心は決して足りないと、身体の崩壊を停止させ。
  愛を欲する心は、彼女の中心へと移り変わり。
  欲となった感情は、爆発的に。

  少女の心を――――“破裂”させた。



  【来歴4】
  海を半端に生物で満たしたことで、その奥深く・深海は、死の世界のままだった。
  故に、想いの力で精霊の如き存在にまで至ったセドナは、死を与えることで住人を増やそうとする。

  “狼さんは愛したけれど、これだけではまったく足りない。”

  幸福の味を覚えた少女は、冥界の女王となり。
  愛を求めて、今も今かと手をこまねいている。



  【補足】
  Q.要するに?
  A.感情薄い→これが愛なのね!(薄い親愛の勘違い)→
     →本当の愛を無理やり脳に刻まれる→愛って素敵→実践しなきゃ→
     →何もできずに殺されかける→反動でバーンして一つ二つの愛では足りぬ状態。

  Q.そもそも何故愛キチなんて造形になったのか。
  A.旧人類以外の男(雄)には簡単に体を許す→ペットとか動物的な存在を博愛してるんじゃね?→
     →子孫の現人類もその対象に入れよう→愛されたい系の骨組完成。
     で、「じゃあなんでそんな愛されたがってるの?」を考えたらこうなった。

  余談だが、“母なる海”だけに、かつてはそれはもうボンキュッボンの母性溢れ出るボディだった。
  が、耐性の無い頃に水に融けて体積の半分ほどを失った為、すとーんでちまーっな体型になっている。
  外見が幼いのもこれが理由。

  「地上にいるときは美しく、海に行ってからは醜くなった」らしいけど、
  ここでは下半身を異形化させられることが「醜い」と捉えられたことになってます。
  髪の色が美しい黒から白になってるのも込み。

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  【能力】
  基本的には騎乗宝具でアタック。水場を拠点にすれば自分もそこそこ戦えるようになる。
  作成できる幻想種に地上で動けるのも居るっちゃ居るので数で攻めるのも手か。
  彼女の血液には地球上の海水の1/3と同じ量が凝縮されてるので、
  自傷してドバッてしてノーゲームにするのもありかも。水は彼女が消滅すれば消えます。

  騎乗宝具の由来は「冥界の門番であり、死者を冥界に連れてくる役割も請け負うセドナの夫の犬」。
  「セドナは怒りによって嵐を起こす」という伝承を「怒って死者を生む」と汲み取ったらこうなった。
  また伝説では「犬」だが、狼祖伝説の一種っぽかったのでここでは狼になっている。
  元々あっちじゃ普通の犬も狼じみており、またそれが古いのならもう狼そのものだろうというのもある。

  なおこの宝具、個としての人格を持っておりまともに人語を解する。冷静沈着なナイスガイ。一人称は「我」。
  しかし「ライダーの怒りを体現する」存在である為、風を発生させている間は苛烈かつ野性的になる。
  ライダーに牙を向けることだけはない。
  性能としては分かりやすい騎乗宝具のそれ。空と海にも適応しているのが強みか。
  真名解放能力は自身のマスターも巻き込むので使いどころが難しい(ライダー自身は巻き込まれない)。
  また“すり抜ける”のは地上(現世)でのみ起こる現象。海の中(冥界)だとその性質は機能しない。

  海宝具は「セドナの指」が由来。
  なお「犬に孕まされて今の人類を作った」という伝説から、異種姦でも孕めるごった煮胎になっている。
  とはいえあくまでも“掛け合わせることが可能”なのであり、
  父母のどちらかと全く同じ種族の生物を産み落とすことはない。

  特徴として、下半身に海洋生物の属性が融合(発現)している。テンタクル的なアレ。
  内側にひっこめることは出来るけど気を抜くと出て来ちゃう。普段はスカートの中に隠してる。

  伝承では「精霊から力を与えられて冥界の管理者となった」とされており、
  そう記録が残されるだけあって精霊じみた魔術の素養は持っている。神的な役割として災厄支配もするし。
  現在はクラスの問題から全力行使まではできないが、キャスターとして召喚されれば
  “冥界の管理者”としての扱いも合わさりなかなか強力な魔術師となるだろう。

  Q.母胎特化なら近接ステオールEじゃね?
  A.海に落ちて変化した後のステ故。
     経歴の割に魔力がBどまりなのはやはりクラスの所為。

  水棲生物とは何もなくても意志の疎通が可能。
  また、余程位の高い種でもなければ無条件で服従させることが出来る。



  【性格】
  「問いましょう――――貴方は私を、愛してくれる?」

  狂気にも似た無差別的博愛精神。
  愛を求めた結果、その感情が増幅し過ぎて歯止めが効かなくなった破綻者。
  極度の愛してもらいたがりで、極度の愛したがり。
  愛してさえくれるのならば、身体だってすぐに許す。
  軽い愛だと言われがちだが、そう見えるだけでいつだってその想いは本物である。

  加えて懐が深い所為もあって、ぶっちゃけいわゆる「都合のいい女」にしか見えない。
  傍から見れば、等価値で無価値な平等愛。
  事実、「特別」がいないことに変わりない。
  “狼さん”も、例外なく。

  「生まれてくる命は、祝福されなければならない」のは、彼女の誕生経緯より抱いた願い。
  使い潰されることが確定していた彼女は、正しく“子”として扱われたことなど無かった。
  あくまでも備品。計画の主柱装置。故に、想いを親から託されない子は、幸福には成りえない――――と。
  …………今の彼女は、既に忘れているかもしれない。

  聖杯戦争においては、「邪魔をする=愛の否定」なので敵は問答無用で殺そうとします。
  話を聞く耳はあるにはあるので、本当に無条件降伏するとかなら「愛する者」としてカウントするようになる。
  嘘だったら何をおいても殺そうとするレベルでロックオンする。殺して、管理して、今度こそ愛そうとする。

  雰囲気の割にやることはかなり自分勝手で「混沌・悪」じみているが、
  あくどいこととか裏切ったりまではしないので一応中庸の扱いに。
  抑圧さえしなければ(=愛情表現をしてくれれば)ほぼ全ての要求をすんなり受け入れてくれる。
  人類に求められて食料等の恵みを分け与える代わりに髪を梳いて貰ったりしてるので、
  約束事に関してきっちりしてるだけかもしれない。

  と、基本的に質より量といった感じだが、流石にマスターはマスターで優先します。
  愛されなくても愛してもらえるように奮闘する系。
  「運命共同体だもの。恋人と言っても差し支えないでしょう?」
  それはそれとして他の人にも愛してもらえるように頑張るけど。

  自身の真名や能力については、マスター相手には「恋人のような関係なら順序立てて“互いに”知ってゆくべき」
  と言って少しずつだったり必要になるタイミングなどで開示しようとする。
  では他人ならすぐ明かすのかというとそういうこともない。流石に聖杯戦争については理解しているので。

  現在は「欠損させて生物を産む」という宝具を持ってる性質上、逆説的に指が生え揃っている。
  が、長らく使ってないので指を用いた細かい作業は当然苦手。
  主婦っぽいことしようと頑張るけどだいたい上手くいかない。
  なので申し訳なさそうに手伝ってもらいにくるけど、密着した共同作業にラブラブ感を感じるので少し嬉しがる。
  (潰れた左目も同様に治ってるが、時折ひどいむず痒さに襲われて自ら抉り出そうとする。)

  一応、裁縫や料理は出来はする。むしろかつては上手な方だった。
  が、裁縫なんて細かい作業過ぎるのですぐ指がぷるぷるしだして手元狂うし、
  料理は料理で指の都合以上にイヌイット(エスキモー)故の生食系が多いので現代人には厳しかったりする。
  魚はあんまり好きじゃない(というか「すぐ飽きる」らしい)ので刺身の類も期待しづらい。作れはするけど。

  一人称は「私」。お姉さん口調の穏やかな少女。
  慌てたり取り乱すことはほとんど無く、常に落ち着いた雰囲気をしている。
  また外見こそ幼めだが、母なる海だけに包容力がかなりある。バブみを感じろ。



  【聖杯への願い】
  もっと沢山の人に愛されたい。愛された以上に愛したい。
  なのでもっと信仰を集めたい。世界規模で愛されたい。



  【備考】
  愛を知っても恋は知らない哀れな少女。
  言ってしまえば甘美な毒に溺れているだけであり、無駄にスケールが大きいという話でしかない。

  代理AAは散々悩んだ末メアリーに。キャラの雰囲気を優先した。
  AA元通りに金髪にするとイメージと違い過ぎるのでここでは白髪ということで一つ。
  深海棲艦でAA豊富で幼めでメアリーっぽい雰囲気のキャラがいたらそっちにしてた。
  ほっぽちゃんはちょっとペド過ぎた。

  「タガナック」はイヌイットのユッピック民族の伝承における「肉体から離れる魂」の意。
  イヌピアック語(イヌイット語の方言グループ)で「キヴィ=沈む」「タギウグミウト=海の民」
  「シクリアック=新しい氷」「ヌナミウト=内陸の民」「クヴラック=網、漁網」。


  「ええ、良いわよ。おいで。たぁっぷり、愛してあげる」

  「貴方の不安は私の不安。大丈夫。ほら、話してみて?」

  「怒りの大半は狼さんに預けたわ。愛する為には不要だもの」

  「ふふ。ありがとう、狼さん。私の代わりに怒ってくれるのね」
  「でもだぁめ。彼は私が愛さなければならないの」
  「愛を知らずに育った子どもは、“母なる海(おかあさん)”が抱きしめてあげなくちゃ」

  ※狼さんがキレる=本来なら彼女もビキビキしてる、なので、自分で自分をなだめているのに近い。
  ※狼さんが勝手に実体化するということは基本的にはないので、ひっこめている時は沸点が見えなくなる。
  ※とはいえ彼女自身がキレることはほぼ皆無なので大した問題でもないが。


  (犬)
  『我とて所詮は畜生、あやつの真なる理解者とは成れぬ』
  『この愛も情も本物だが、奥底へと届きはしても、決して響きはしないのだ』
  『博愛は等価値も同然。あの娘には、唯一無二の“特別”こそが必要なのだ――――』

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登場歴

【R-18(G)/安価・あんこ】 魔  剣  村 【鯖鱒wiki/亜種聖杯戦争】
1

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