反乱軍スパイ騒動(Rebel spy incident)とは、1BBYにスペースポートTHX1138で発生した出来事の俗称である。
概要
スペースポートTHX1138を出発したスター・ツアーズ1401便の乗客に反乱軍スパイが紛れ込んでおり、スパイを捕獲しに来た帝国軍と攻防を繰り広げた事件。最終的に1401便は帝国軍から逃げ切り、安全な場所にスパイを降ろすことができた。
経緯
- 旅行会社のスター・ツアーズ社は、1BBYに新たなターミナルをアース星系のスペースポートTHX1138に構えることを決定した。就航に際し、レイマス・アンティリーズは彼の所有する2体のドロイド、C-3POとR2-D2を労働力としてスター・ツアーズ社に提供した。
- 就航初日の時刻0700、C-3POとR2-D2はスター・ツアーズ1401便の点検にあたっていた。1401便はAC-38がパイロットを、R2-D2がナビゲーターを務めるコルサント行きの宇宙船だった。点検の間もいくつかの異常が検出されていたにも関わらず、出発直前になってバイナリー・モチベーターにトラブルが発生し、C-3POが修理に向かうことになった。3POはパイロットのAC-38を船外に追い出すと、コックピットで作業を始めたのだが、修理を終える前に1401便は乗客を乗せ出発準備を完了してしまった。自動操縦が作動し船が発進すると、コックピットに座ったままパイロットになってしまった3POは慌てて引き返そうとするが、ちょうど居合わせた帝国軍に尋問を受ける。この尋問により、船内に反乱軍スパイが紛れ込んでいたことが発覚。帝国軍はこのスパイを捕獲するためにスター・デストロイヤー数機を出動させ、さらに賞金稼ぎのボバ・フェットを雇うほど状況は逼迫しているようだった。R2は船を無理やり操縦して帝国軍から逃走すると、TIEファイターと戦闘を繰り広げ、咄嗟にライトスピードで逃走。座標計算をする暇がなかったため、1401便は惑星の表面に墜落しかけ、辛うじてR2が船を宇宙空間に戻す。その後、反乱軍の重役からスパイを安全な場所に送り届けてほしいというメッセージが届く。送られた座標に向かうと、1401便は戦闘に巻き込まれてしまいピンチに陥る。なんとか窮地を脱した3POとR2は、スタースピーダーを着陸させスパイを無事に送り届けることに成功した。
余談
- この出来事と同時刻、スペースポートTHX1138に貨物船ミレニアム・ファルコンを停泊していたハン・ソロは帝国のストームトルーパーに尋問を受け、ライトスピードで逃走した。その後、惑星キャッシークでハンの相棒であるチューバッカが帝国のスピーダーバイクとの戦闘に参加する様子や、惑星コルサントのプラットホームにミレニアム・ファルコンが停泊している様子を確認できるが、詳細は不明。
- この出来事の後、C-3POとR2-D2はレイマス・アンティリーズの元へ速やかに返却された。
考察
- この一連の出来事はR2-D2の仕業なのではないかと推測される。本来パイロットではないC-3POが操縦する宇宙船に反乱軍のスパイが搭乗しているというのは、いくら偶然にしても不自然すぎる。R2の根回しにより、パイロットのAC-38を船から降ろして代わりに3POを乗せ、そのまま搭乗準備を完了させて勝手に船を発進させたのではないだろうか。
- 1401便の点検を行う3POとR2の会話の中に、R2がスパイの存在を主張するかのような発言がある。3POは本気にしていなかったが、R2が反乱軍からスパイの情報を聞いており、安全にスパイを輸送するために準備をしていた可能性は十分に考えられる。
- そもそも、3POとR2の所有者であるレイマス・アンティリーズは秘密裏に反乱軍の一員として働いている人物である。彼がドロイド達をスター・ツアーズ社で働かせていたのは、この出来事のようにスパイなど重要な人物を輸送する際にスター・ツアーズ社のフライトを利用するためという目的が含まれていたのかもしれない。