無題 ◆9.99ilhlDA
今、かがみの周囲には建物もなく、木々もなく、ただ夜空が広がっていた。
はるか下に地面、殺戮の舞台となる島が。
つまり彼女は…………空にいた。
はるか下に地面、殺戮の舞台となる島が。
つまり彼女は…………空にいた。
強くはためく衣服の音、そして、その身に受ける風により目を覚ましたその時、
彼女は何故か上空にいて、あの世へと直行ダイブの真っ最中という状況であった。
何の手違いで起こってしまったのかは不明だが、現在、猛スピードで落下中なのは間違いのない事実である。
彼女は何故か上空にいて、あの世へと直行ダイブの真っ最中という状況であった。
何の手違いで起こってしまったのかは不明だが、現在、猛スピードで落下中なのは間違いのない事実である。
「なああああああああああっ!!」
彼女には悠長に状況を整理している暇などなかった。
リミットはおそらくあと十数秒程度。
このまま地面に激突すれば、目を背けたくなるような悲惨な最期は明らかだ。
かがみは必死に手足をばたつかせるが、もちろん何の効果もなく、無駄な抵抗に終わる。
ふと気付く。この左手に握られているのはなんだろうと。
それは、見た目は何の変哲もないデイパックであった。
リミットはおそらくあと十数秒程度。
このまま地面に激突すれば、目を背けたくなるような悲惨な最期は明らかだ。
かがみは必死に手足をばたつかせるが、もちろん何の効果もなく、無駄な抵抗に終わる。
ふと気付く。この左手に握られているのはなんだろうと。
それは、見た目は何の変哲もないデイパックであった。
「ぱっ、パラシュートとかっ」
わずかな期待を込め、突っ込んだ手で掴んだ『なにか』を引っ張り出す。
だが、期待もむなしく、出て来たのはサーフボードのような板きれであった。
だが、期待もむなしく、出て来たのはサーフボードのような板きれであった。
『なんでこんな物が? つーか、どう考えてもデイパックより大きいだろ』
普段の彼女ならそんなつっこみを入れる所だが、今はそれどころではない。
普段の彼女ならそんなつっこみを入れる所だが、今はそれどころではない。
「もう、ダメっ」
もはやこれまで、というその時、ボードの後部、左右についた一対の小さな翼が羽ばたきだした。
錬金術によって生み出されたフライングボード。
その不思議な力が発揮され、地面への激突をギリギリの所で回避。そのまま地上を悠然と滑空する。
錬金術によって生み出されたフライングボード。
その不思議な力が発揮され、地面への激突をギリギリの所で回避。そのまま地上を悠然と滑空する。
「うそ…………助かっ……た?」
だが、九死に一生と気が緩んだ彼女は、バランスを崩してボードから落っこちてしまう。
低空飛行であったため、落下による怪我はなかったが、その場所が傾斜になっている草原であったため、ごろごろと転がり、陸地の終点を越えて海へと落水してしまった。
低空飛行であったため、落下による怪我はなかったが、その場所が傾斜になっている草原であったため、ごろごろと転がり、陸地の終点を越えて海へと落水してしまった。
「ぷはっ、げほっ」
しばらく打ち寄せる波と格闘していたが、なんとか無事に岸に上がると、気の抜けたようにその場に突っ伏した。
海水でぬれた制服が、べしゃっ、と音を立てる。
海水でぬれた制服が、べしゃっ、と音を立てる。
「もう、なにがなんだか」
しばしぐったりしていたが、ふと脳裏にゆたかの姿がフラッシュバックし、閉じかけた目をカッと見開いた。
そして、茫然自失の妹や、叫び声を上げる親友たちの姿が脳裏に映ると、勢いよく上体を起こし、立ち上がった。
そして、茫然自失の妹や、叫び声を上げる親友たちの姿が脳裏に映ると、勢いよく上体を起こし、立ち上がった。
(こんなことしてる場合じゃない……私がしっかりしなきゃいけないのに)
「みんな無事でいてよ! すぐ行くから!」
【一日目深夜/F-5 岸辺】
[備考]
※フライングボード@ヴィオラートのアトリエ、の所在は以降の書き手に任せます。
※フライングボード@ヴィオラートのアトリエ、の所在は以降の書き手に任せます。
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