東方ファイトスレ @まとめウィキ

43スレ第34戦

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匿名ユーザー

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「はい、年の瀬でも通常運行、東方ファイトのお時間です!司会は私、射命丸です!」
「審判の四季映姫です。…やけに表情が晴れやかですね」
「いやー、冬コミ進行の修羅場をくぐり抜けた末に新刊の売り上げが上々とくれば、そりゃ顔にも出るってもんですよ!
ちなみに阿求さんは前日ゆえ絶賛修羅場中ですので、今回はお休みです」
「そしてすぐさま司会進行ですか。その体力をもっと世のためになる方向に向けて欲しいものです…
さて、今回のファイト内容は、紅魔館門番・紅美鈴の作った麻婆豆腐を奪う、でしたね。
とりあえず先に己の胃袋に納めた方を勝者としましょう」
「挑戦者はこのお二人、ご存知博麗の巫女・博麗霊夢選手と、選手としては初登場、謎の仙人・茨華仙選手です!
それぞれスキマで呼び寄せたようですが…」
「少し離れた場所に出ているようですね。浄玻璃の鏡で覗いてみますか」


「ホントにいきなり呼ばれるんですねぇ。しかも初ファイトが師走とはせわしないことです。少し疲れてるんですが」
「私も今仕事中なのに呼び出されたのよ、ほんと忙しくて目が回るわ~」
「ほう、さすがに新年に向けてともなると巫女の仕事にも精を出しているみたいね、感心感心」
「いやー、忘年会やりすぎてついに兵糧が底をついちゃって。紫に頼んでバイト斡旋してもらったら、
外の世界で3日間サークル売り子かけ持ちデスパレード」
「うんうん、これこそ幻想郷年末の風物詩 って思いっきり巫女業放棄!?え、3日間てまさか、例の即売会の…?」
「そういうこと」
「…はぁー。」

あきれかえる華仙。巫女として自覚が薄すぎるとは思っていたが、ここまでとは。

「あのね、貴方自分の神様ほったらかして何してるの!?
新しい年を迎えるにあたって!巫女の果たすべき職務は十や二十できかないでしょうが!
大体、貧窮状態で外資をかせいでどうするんです!!?」
「あーあー、説教始まった。いいじゃないの、どうせ初詣参拝客来ないんだし管理人のお墨付きなんだし。
…というかさ、アンタも昨日会場ウロウロしてたわよね」
「…ぎくっ」
「私も直接手渡して握手までしたんだけど、気づかなかった?」
「…てっきりよくできたコスプレイヤーかと」
「」
「私はその、あ、あれですよ、仙人として1日目の歴史系と文芸が気になりましてですね…」
「へーぇ、 西 館 に そんなトコ配置されてたかしら?」
「うぁ、ま、迷子に…」
「迷子ぉ?大手新鋭サークル長蛇の列に目を輝かせながら並んで、受け取ればすぐさま
驚異のフットワークで人の波をかわしつつ次のタ-ゲットに最短距離で突入する
どう見ても歴戦のソルジャーがぁ?」
「うう…」
「仙人様ともあろうお方が、自分の修行ほったらかしてなぁ~にしてるのかしらねぇ?」

そう、実は1日目、華仙も冬コミに参加していたのである。
単に対外的ポーズで仙人をやってる彼女には、たまにはこうしてガス抜きも必要だ。
だがあまり道場を開けると怪しまれるため、長居はできない。
夜中に仙人の術をなんやかんやしてこっそり結界を越え、
その身体能力で幾十の山を越え谷を越え、開場時間にはとっくに辿りつきアトリウムに直行。
そして目当てを揃えたらすぐさま戦利品とともに幻想郷にトンボ帰りの超・強行軍。
これで「少し」疲れた程度なのだから大したものである。
初日の一般ゲーム系、アニメ系の名だたるサークルの新刊は一通り網羅してある。
もちろん歴史系や文芸創作も押さえ、真面目アピールも忘れない。
大量の映画にいかがわしいビデオを混ぜてカウンターに持ってく青年inビデオ屋の心理である。比率が完全に逆だが。
そもそもコミケ行ってる時点で仙人として真面目もクソもない気がするが、
元々誰も外出に気づいてないので無問題。
…この瞬間までは。

(まずい…かりそめの仙人の身分、そのイメージが崩れるのは非常にまずい!)

お前が言うな的意趣返しを喰らった上に、
どう見ても全年齢板的にアウトな同人誌を買いあさっていたことが外部に漏れでもしたら
『真面目な仙人』という今まで築いてきたイメージは完全に崩壊し、
そこから『自分の正体』のボロが出る可能性がある。
さっさと証拠隠滅に取っかからなければ、連載的にも色々とまずい。
最早ファイトなんかしている場合ではないのだが、安価は絶対、である。

「…と、とにかく!ファイトですファイト!さっさと吸血鬼の館で麻婆豆腐を食するのです!」
「ああ、それなら問題ないわ、私の勝ちよ」
「え?」
「お昼にたっぷりいただいたもの。ね、パチュリー?」

声と共にスキマオープン、向こう側では既に酸欠で顔が青いパチュリーが必死の形相で
新刊の山をさばいている。紅魔館スタッフもフル稼働だ。

「ファイト終わった!?早く戻りなさいよ、美鈴がおさんどんで紅魔館から戻れないから列がつかえてるのよ!」
「はいはい雇い主様、『紅魔館に一旦戻って昼食付き』な賃金分はしっかりやるわよ」
「え、雇い主って、え、彼女は?」
「あんな紫モヤシ、サークル『紫図書館』代表にして動かない大図書館パチュリー・ノーレッジ以外にいるわけないじゃない。
今日はお昼が豪華で助かったわ―。昨日の鴉天狗なんかヒトの口にアンパンと牛乳流し込んで働かせたのよ?
売り子にも人権はあるってのに」
「いや、彼女幻想郷の住人、よね?」
「紫に言えばコミケ参加くらい普通に便宜図ってくれるわよ?
とっくに幻想入りしたくせにまだ出展するサークルだって多いんだから。
さあ、働きますか。明日は稗田家の売り子だし、あー忙しい忙しい」

混乱する華仙にこともなげに返しながら霊夢はスキマIN、そのまますぅーっと閉じて消滅するスキマ。


「………」


「………………………わ」


「私は何のために結界超えしたんだぁー!!」


ひとり余計な苦労をし、ひとり心中空騒ぎし、ひとり残された仙人の慟哭が、ちらほら雪の舞う幻想郷に轟いた。


「…はい、というわけで今回のファイトは始まる前から博麗霊夢の勝利ということで。
ちなみに普段の修羅場は食パンと水だから十分奮発してます」
「それから華仙には小町を迎えにやりますので、あとでじっくりとお話を伺いましょうか」
「というわけで、次回のファイトもお楽しみに~っ!進行は私、清く正しい射命丸でしたっ」


霊夢、普通に報酬で麻婆豆腐をGETし勝利。




































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