スーパーヒロイン図鑑シリーズ
概要
古くは1960年代、そして新しくは発売時点の近作に至るまで、(当時の時点で)四半世紀にわたる東映特撮作品の代表的なヒロインの活躍を扱ったビデオシリーズとして発売された。
過去作品で印象的な歴代ヒロインを演じた女優陣2~5人がナレーションを務めている。
初期2作品は紹介作品数が少ないこともあり、作品ごとの紹介であったが、3作目の『アイドル篇』以降の作品は紹介作品が増えたため、オムニバス的な構成となっている。
なお、本シリーズは人気の高さから、後発シリーズとして『
スーパーヒロイン図鑑Ⅱ』シリーズも制作され、のちにDVDとしても再発された。
各巻とも、LD版の巻末には、出演ヒロインを演じた
女優陣の対談(3人以上の場合は座談会)が収録されている。
これは他作品にもいえる点だが、同一作品の映像でありながら、回によって画質の差が激しい作品もいくつかある。
ラインナップ一覧
タイトル |
発売年月 |
ナレーション |
備考 |
戦隊シリーズ篇 |
1992/4 |
小牧りさ 大川めぐみ(眞間一枝) 萩原佐代子 森恵 岸田里佳 |
石ノ森戦隊も含めた歴代戦隊ヒロインを紹介 |
メタルヒーロー篇 |
1992/8 |
降矢由美子 森永奈緒美 塚田きよみ 森みつえ |
宇宙刑事~レスキューポリスまでの11作品にキカイダー2作品、マシンマン、バイクロッサー、Vシネの女バトルコップを加えたもの |
アイドル篇 |
1993/1 |
花島優子 堀川早苗 |
ライダーから不思議コメディまでバラエティに富んだ構成 |
ライバル篇 |
1993/6 |
曽我町子 千葉麗子 |
シリーズを問わずに代表的な悪役ヒロインを紹介 |
各巻の内容
戦隊シリーズ篇
当時、スーパー戦隊シリーズにはカウントされていなかった『秘密戦隊ゴレンジャー』、『ジャッカー電撃隊』の石ノ森戦隊2作品も加え、文字通りの戦隊シリーズ全作品を扱ったもの。
構成はゴレンジャーから作品順に紹介されており、直前まで放送された『鳥人戦隊ジェットマン』の紹介後、当時の最新作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の2バージョンの新番組予告に続けて、#1の予告が流れる構成となっている。
基本的に紹介されるのは戦隊メンバー扱いのヒロインのみだが、女性戦士がいない『太陽戦隊サンバルカン』ではサポートメンバーの嵐山美佐を取り上げている。
文字通り、ヒロインの活躍をメインに取り上げているが、変身後のヒーローの活躍についても、それなりの尺を使って紹介されている。
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紹介作品&ヒロイン |
太字はナレーションを務めているメイン扱いのヒロイン。
作品名 |
ヒロイン名 |
備考 |
秘密戦隊ゴレンジャー |
ペギー松山(モモレンジャー) |
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ジャッカー電撃隊 |
カレン水木(ハートクイン) |
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バトルフィーバーJ |
ダイアン・マーチン(初代ミスアメリカ) 汀マリア(2代目ミスアメリカ) |
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電子戦隊デンジマン |
桃井あきら(デンジピンク) |
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太陽戦隊サンバルカン |
嵐山美佐 |
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大戦隊ゴーグルファイブ |
桃園ミキ(ゴーグルピンク) |
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科学戦隊ダイナマン |
立花レイ(ダイナピンク) |
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超電子バイオマン |
小泉ミカ(初代イエローフォー) 矢吹ジュン(2代目イエローフォー) 桂木ひかる(ピンクファイブ) |
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電撃戦隊チェンジマン |
渚さやか(チェンジマーメイド) 翼麻衣(チェンジフェニックス) |
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超新星フラッシュマン |
サラ(イエローフラッシュ) ルー(ピンクフラッシュ) |
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光戦隊マスクマン |
ハルカ(イエローマスク) モモコ(ピンクマスク) |
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超獣戦隊ライブマン |
岬めぐみ(ブルードルフィン) |
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高速戦隊ターボレンジャー |
森川はるな(ピンクターボ) |
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地球戦隊ファイブマン |
星川数美(ファイブピンク) 星川レミ(ファイブイエロー) |
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鳥人戦隊ジェットマン |
鹿鳴館香(ホワイトスワン) 早坂アコ(ブルースワロー) |
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また、LD版には、副音声として、各作品のOP&ED主題歌を再生できるモードがあり、DVD版でも踏襲されている。
メタルヒーロー篇
『宇宙刑事ギャバン』に始まる宇宙刑事シリーズから、当時の最新作『特捜エクシードラフト』までのレスキューポリスシリーズに至るメタルヒーローシリーズ全作品に加え、公式にはメタルヒーローシリーズではないが、石ノ森作品から『人造人間キカイダー』、『キカイダー01』、『星雲仮面マシンマン』、『兄弟拳バイクロッサー』の4タイトル、そしてVシネマ作品『女バトルコップ』の16タイトルを取り上げたもの。
メタルヒーローの基準そのものが複雑なこともあり、作品順に紹介されていた戦隊とは異なり、こちらの紹介順は順不同である。
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紹介作品&ヒロイン |
太字はナレーションを務めているメイン扱いのヒロイン。
作品名 |
ヒロイン名 |
備考 |
宇宙刑事シャイダー |
アニー |
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宇宙刑事ギャバン |
ミミー マリーン |
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宇宙刑事シャリバン |
リリィ ベル・ヘレン |
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機動刑事ジバン |
片桐洋子 |
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特警ウインスペクター |
藤野純子 小山久子 |
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特救指令ソルブレイン |
樋口玲子(ソルジャンヌ) |
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特捜エクシードラフト |
日向愛 |
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人造人間キカイダー |
光明寺ミツ子 |
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キカイダー01 |
マリ(ビジンダー) |
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超人機メタルダー |
仰木舞 |
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世界忍者戦ジライヤ |
山地ケイ(恵美破) 柳生レイ(麗破) |
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星雲仮面マシンマン |
葉山真紀 |
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兄弟拳バイクロッサー |
竹田あけみ |
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女バトルコップ |
御子柴かおる(バトルコップ) |
Vシネ作品 |
巨獣特捜ジャスピオン |
アンリ |
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時空戦士スピルバン |
ダイアナ(ダイアナレディ) ヘレン(ヘレンレディ) |
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森永奈緒美さん演じるアニーとヘレン、塚田きよみさん演じる真紀とアンリは、タイプの異なる2キャラをしっかり演じ分けている。
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本来、メタルヒーローには含まれないキカイダー2作品、マシンマン、バイクロッサーおよび、Vシネ枠の女バトルコップの5タイトルが紹介されているため、若干、違和感のある構成になっている。
また、LD版には、戦隊篇に続けて、副音声として、各作品のOP主題歌(一部はED曲も含む)を再生できるモードがあり、DVD版でも踏襲されている。
なお、OPで使われたフリーBGMは、『'94東映スーパーヒーローフェア これが仮面ライダーJだ‼︎』や、『燃えろ!!ロボコン』#18などでも使われている。
アイドル篇
古くは『仮面の忍者 赤影』、そして新しくは発売直前まで放送されていた『うたう!大龍宮城』まで、変身ヒーロー&コメディ作品を中心に、約25年間にわたる多数の作品に登場した多彩なヒロインを取り上げたもの。
前2巻の紹介作品が16作品だったのに対し、本作では約3倍となる48作品もの作品が取り上げられている。
そのためか、前2巻とは大きく構成が異なり、作品ごとのタイトルロゴが表記されるのは一部作品のみに限られたほか、副音声パートの主題歌集についても廃止されている。
作品の性質上、あまり特撮として扱われず、むしろスポーツドラマとして取り上げられる機会の多い『レッドビッキーズ』シリーズ2作品および、その間に放送された『燃えろアタック』の3作品についても、しっかり紹介されている。
なお、多数の作品が紹介されていることもあり、メインの『美少女仮面ポワトリン』&『不思議少女ナイルなトトメス』の2作品に加え、人気のあった作品はそこそこ優遇されているが、一部作品(特にマイナー作品)に割かれている尺はかなり短く、1つのBGM(フリーBGM)で数作品まとめて紹介される場合もある。
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紹介作品 |
作品(シリーズ)名 |
紹介範囲 |
備考 |
不思議コメディシリーズ |
8ちゃん~大龍宮城までの13作品 |
ポワトリン&トトメスはメイン扱い |
好き!すき!!魔女先生 |
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5年3組魔法組 |
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透明ドリちゃん |
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がんばれ!レッドビッキーズ |
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燃えろアタック |
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それゆけ!レッドビッキーズ |
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仮面ライダーシリーズ |
1号~RXまでのテレビシリーズ全9作品+特番『10号誕生!』の10作品 |
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仮面の忍者 赤影 |
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キャプテンウルトラ |
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忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ |
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ジャイアントロボ |
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河童の三平 妖怪大作戦 |
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変身忍者 嵐 |
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ロボット刑事 |
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アクマイザー3 |
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宇宙鉄人キョーダイン |
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ザ・カゲスター |
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忍者キャプター |
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超神ビビューン |
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快傑ズバット |
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大鉄人17 |
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宇宙からのメッセージ 銀河大戦 |
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がんばれ!!ロボコン |
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ぐるぐるメダマン |
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ロボット110番 |
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冒険ファミリー ここは惑星0番地 |
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不思議コメディシリーズの紹介順は、序盤でトトメスを紹介し、それゆけ!ビッキーズと初代ライダーの間で覇悪怒組~いぱねま、銀河大戦とロボコンの間で大龍宮城、0番地の次に8ちゃん~ぼっくんまでを紹介後、最後にポワトリンを取り上げる構成である。
収録作品が増えた反面、問題点もいくつかある。
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ライダーシリーズ関連の扱い |
知名度的に独立して紹介できそうな扱いだが、残念ながら、立ち位置上、戦闘参加の機会も多い戦隊・メタル両シリーズとは違い、昭和ライダーでは両シリーズ並みに目立つ活躍のヒロインが少ないことが理由とされる。
ストロンガーの岬ユリ子(タックル)は初の変身ヒロインなこともあり、そこそこの扱いだが、一部のヒロインは比較的簡素な紹介となっている。
また、準レギュラー扱いの面々も含めて、以下のヒロインが未紹介であり、DVD版でも追加されることはなかった。
作品名 |
ヒロイン名 |
初代ライダー |
トッコ |
X |
水城霧子 |
スカイ |
叶みどり以外のヒロイン全員 |
スーパー1 |
水沼マサコ 石川ミチル |
ZX(10号誕生!) |
村雨しずか |
RX |
佐原唄子&ひとみ母子 七七子 |
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その他の問題点 |
- その他作品の扱い
- メインとなる不思議コメディおよび、ライダー以外の両シリーズに含まれない作品群は、かなり変則的な順番で紹介されているためか、前2巻と比べて煩雑なところがある。
- ハットリくん+ジッポウはコメディ寄りの作品だが、なぜかヒーロー作品に混じっての紹介である。
- ビビューンは本来、アクマイザーの次に紹介されるはずだが、作品の開始順を優先している理由からか、キャプターとズバットの間に紹介されている。
- 同じく、直接のつながりこそないものの、110番も、作品系統的にはロボコンの次に入れるべきはずである。
- 未紹介作品
- 多彩な作品を取り上げている本作だが、その一方で未紹介作品も多数増えてしまった。
- 『悪魔くん』、『超人バロム・1』、『イナズマン』、『正義のシンボル コンドールマン』、『スパイダーマン(東映)』、『TVオバケ てれもんじゃ』の各作品が該当する。
- このうち、スパイダーマンとてれもんじゃ以外の各作品については、DVDのライバル篇において、EXTRA枠で悪役ヒロインが取り上げられているが、せめてDVD化される際に各作品の味方側レギュラーヒロインも扱うべきはずである。
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ライバル篇
旧シリーズ最終巻となる本作は、古くは『河童の三平 妖怪大作戦』、そして新しくは当時放送中の『特捜ロボ ジャンパーソン』、『五星戦隊ダイレンジャー』まで、実に25年間にわたる多数の東映特撮作品43タイトルに登場した悪役側のヒロイン、いわゆるダークヒロインを取り上げたもの。
本作では、基本的に悪役メインだが、特例として、放送終了直後ながらも、根強い人気のあった『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のメイ(プテラレンジャー)役を演じた千葉麗子さんが、唯一のヒーロー側として取り上げられている。
アイドル篇同様、収録作品が多いためか、各作品のタイトルロゴの表記はなく、また、紹介も作品ごとではなく、ランダムに紹介されている。
そのため、同一作品および同一シリーズのキャラでも、作品(シリーズ)順にまとめての紹介ではなく、複数のコーナーに分けて収録されており、前巻以上に煩雑した印象を受ける。
レギュラー扱いとなるダークヒロインはもちろん、ゲストキャラに関しても多数取り上げられており、同一キャラのバージョン違いもいくつか紹介されている。
各作品のダークヒロインを一通り紹介後、ジュウレンジャーの紹介に入る前に、曽我町子さんが演じられた歴代キャラを振り返るパート「曽我町子の世界」も収録されているが、一部作品および、声優として参加された作品は未紹介である。
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紹介作品 |
作品(シリーズ)名 |
紹介範囲 |
備考 |
スーパー戦隊シリーズ |
BFJ~ダイレンジャーまでの15作品 |
ジュウレンジャーはメイン扱い |
メタルヒーローシリーズ |
宇宙刑事シリーズ~JPまでの12作品 |
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星雲仮面マシンマン |
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兄弟拳バイクロッサー |
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仮面ライダーシリーズ |
初代、V3、アマゾン、スーパー1、BLACK、RXの6作品 |
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イナズマンF |
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快傑ズバット |
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大鉄人17 |
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宇宙からのメッセージ 銀河大戦 |
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不思議コメディシリーズ |
8ちゃん&いぱねまの2作品のみ |
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河童の三平 妖怪大作戦 |
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「曽我町子の世界」で紹介 |
5年3組魔法組 |
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- 本作のBGMについて
- 本作のOPタイトル部分で使われているフリーBGMは、ヒーロークラブの『仮面ライダー』の立花藤兵衛回想録シリーズや、同じくヒーロークラブの『スーパー戦隊⑥誕生!ハリケンジャー!!』でもOPとして使用されたが、前者は時期が近いこともあったとはいえ、後者の発売は約9年近く経ってからである。
- また、本作でSRS~JPまでの90年代メタルヒーローに登場した女性犯罪者を紹介するパートで使われているフリーBGMは、後者のEDとしても使用されている。
- 17のピンクジャガーとブルージャガーを紹介するパートで使われたフリーBGMは、前年の1992年5月22日にびわ湖放送で放送された幽霊ビル爆破関連の報道特別番組でも使用されている。
最終更新:2025年06月14日 18:23